幣立神社は不思議ご利益のあるパワースポット？アクセス・地震の影響は？

幣立神社（幣立神宮）という神社を知っていますか？伊勢神宮や出雲大社など、古くて有名な神社はいろいろありますが、この神社は日本最古といわれるほどの古い神社なのです。それだけに幣立神社には不思議なものがまつられていて、強いパワーが満ちあふれていると言われています。

今回は幣立神社について、その古い神社が醸し出す、不思議な魅力に迫ってみました。あわせて、先日この地域を襲った熊本地震後の幣立神社の状況も確認しておきたいと思います。

幣立神社（へいたてじんじゃ）は熊本県上益城郡山都町に鎮座する神社で、別名日の宮（ひのみや）とも呼ばれています。神話が息づく町として有名な高千穂町から熊本方面に行く途中の、国道218号沿いにあります。このルートは神話街道とも呼ばれるとか。パワースポットの力が感じられそうです。

その幣立神社へのアクセスですが、電車で行くことはできません。電車の最寄り駅はJR熊本駅ですが、そこからバスを使うか、もしくは車でのアクセスとなります。以下、バスの場合と車の場合に分けて説明します。

バスでのアクセスは、JR熊本駅からいったん市電を使い、バスセンターに移動します。そこから路線バスで山都町中央公民館まで行き、そこで再度乗り換えて「大野幣立宮前」で下車します。時間は約2時間かかります。1日に5本程度しかないので、バスを使うのであれば、時間をチェックして行くことをおすすめします。また、行く時期によっても時間や本数に変化があるかもしれません。

車でのアクセスの場合は、JR熊本駅から1時間半から2時間ほどかかります。九州自動車道御船ICから国道445号と218号を経由して行くことになります。道路沿いに鳥居があるとのことなので、それを探しながら移動すればいいかもしれません。

さて、この幣立神社なのですが、ガイドブックなどにもほとんど掲載されていないとのことで、知らなかったという方も多いかもしれません。しかし、この幣立神社、なんと1万5000年も前に宇宙からこの地に降臨された神を祀るという、とても古い由緒を持つ神社なのです。

今から1万5000年前のこと、神武天皇の孫に健磐龍命がいました。この方が、ここで幣を立て宇宙から降臨された神々を祀りました。この神々はここから世界に散らばり、今の世界のようにたくさんの人種に分かれたという伝説まであるのです。

その後、応神天皇の時代になって、「高天原の乱」が起こりました。健磐龍命は、その乱に関わったために自ら身を隠しました。そのためこの幣立神社のある地は、「隠れ宮」となったというのです。

幣立神社という名称は、この健磐龍命が幣を立てたからつけられた名前であり、そのようなはるか昔から世界平和と宇宙の調和を実現するための神社として存在していたとされているのです。アクセスが不便なところにあるのも「隠れ宮」だったから、ということになりますね。

この幣立神社の伝説を裏づけるものとしてあるのが、社宝とされている「五色神面」があります。文字通り、五つの色のお面なのですが、この五色はそれぞれユダヤ人やアメリカインディアン等の民(赤)、欧州等の民(白)、日本や中国などのアジアモンゴロイド系の民(黄)、インド、アフリカ、パプアニューギニア等の民(黒)、北欧やスラブの民(青)をあらわすとされているのです。

もともとこの幣立神社にはこの五色の人間を代表する神が集まって、地球の安泰と人類の幸福、そして世界平和を願っていたとする伝説があり、宇宙の神が人類が仲良くなるようにとこの地に降臨し、世界平和を祈っているのだとされています。幣立神社に不思議なパワーを感じるのは、この宇宙からのパワーがそれを感じさせるのかもしれません。

なお、幣立神社では8月に「五色神祭」という祭りが行われます。この祭りは世界各地の人々を代表する神々が集まり、地球の安泰、人類の幸福・弥栄、世界の平和を祈る儀式とされており、世界唯一の祭典です。5年に1度の大祭の時には世界各地からたくさんの人々が訪れるとのことです。

幣立神社の別名に「日の宮」というのがあります。この「日の宮」というのは「天照大神が住む宮殿」のことであり、その神が降臨したのがこのご神木の桧なのです。現在の幹は10代目なのですが、それも1991年の台風で幹が折れ、上の方は枯れてしまっています。この枯れた部分が本殿の上に落ちたことで、本殿を台風の被害から守ったとされています。この上の部分も現在「天神木　高千穂」として祀られているのですが、不思議なことに現在でも若芽をつけ生き続けています。

「天神木 高千穂」の奥に進むと「双子杉」、「五百枝杉」などの古木が立ち並ぶ鎮守の森があり、「東御手洗社」へと降りる道があります。この東御手洗社は水の神様を祭る祠となっています。祠の左に水源があり、2本の竹筒から水が流れているのですが、この竹筒の水、不思議なことに味が違うとか。飲み比べて確かめてみてください。

東御手洗社の奥にある「水玉の池」は、「八代竜王」が住んでいると言われています。この水は天照大神の孫である瓊々杵尊がこの神水で全国の主要地を浄めたと言われ、、また、秦の始皇帝は、不老不死の霊薬をこの神水に求められたという伝説もあります。この地を荒らすと日本全国に風水害が起こるという怖い伝説もあるので、くれぐれも気をつけましょう。

この幣立神社なのですが、実は知る人ぞ知るパワースポットなのです。前述したように、宇宙から降臨された神を祀る、というのですから、それも当然、というところなのでしょうが、それ以上にすごいのはこの神社の立地する場所。中央構造線の上にあるのだそう。

この中央構造帯とはなにかというと、日本列島の九州から関東へ、西南日本を縦断する日本最大級の断層です。この断層は2つの地層がぶつかっていることから、科学的に解明されたものではないものの、「エネルギーが凝縮しているゼロ磁場であり、世界でも有数のパワースポット」だという説があります。実際この線上には霊場や聖地が集中しているとか。

幣立神社も他の中央構造線上の場所と同じく、強いパワースポットとされています。1万5000年前から命をつなぎ続けるご神木や五色の神面、そして水玉の池の神水など、不思議な力を感じるものがたくさんあります。ぜひそのパワースポットの力を受け取りたいものですね。

このように最大級のパワースポットとされる幣立神社なのですが、どのようなご利益があるのでしょうか。

一般的にご利益というと、商売繁盛や運気アップなどがあげられますが、この神社のご利益がもっとも発揮されるのはやはりスケールの大きな願い事とされています。「世の中のため、人のために、役立つ人間になること」というのがご利益だそう。具体的には世界平和や人類の幸せといったものがあげられるそうです。

世の中、人に役立つ人間ということは、商売や事業が発展することもそうですし、出世すること、縁結びなど、すべてがつながっていきます。むしろ、物事などに執着があったり、欲深かったりすると逆効果になってしまうこともあるとか。心を清め、厳粛な気持ちでお参りすることが必要とされています。

2016年4月、熊本は大きな地震に襲われました。崩壊した熊本城の映像などを見て、心を痛めた方も多いのではないでしょうか。震源地は熊本地方で、南阿蘇地域は大きな被害が出ました。

幣立神宮はまさにこの地震の震源地の上にあるということで、被害が心配されました。実際、石灯籠や狛犬、石の鳥居などの中には、この地震のために倒れたり落ちたりしたものが出たそうです。危険防止のためにわざと外したところもあったようでした。また、神社の基礎などは大がかりな復旧工事が必要のようです。

しかしそれでも、地震の規模や震源地のことを考えれば、外見的には被害は小さいようです。お参りなどはできるようなので、気をつけつつ、お参りするといいですね。

幣立神社はアクセスは多少不便なところにありますが、その歴史の古さが強いパワーを生み出しているとされる神社です。境内にはその力を示すような不思議なものがいっぱい。先日の大きな地震にもなんとか持ちこたえ、現在もなおお参りができる状態です。ぜひその強いパワーとご利益をたっぷりと受けてきてくださいね。