水前寺成趣園（水前寺公園）の地震後！アクセス・駐車場・入園料・周辺ランチも

熊本県熊本市の水前寺成趣園（水前寺公園）は美しい景観の庭園で、熊本城に並ぶ観光名所です。そんな水前寺成趣園（水前寺公園）のアクセスなどの情報や、周辺のランチ情報をご紹介します。また、地震の被害状況とその後の復興についてもまとめました。

水前寺成趣園（水前寺公園）は江戸時代以来の歴史を持つ桃山式回遊庭園です。大きな歴史的価値を持っており、国の名勝および国の史跡に指定されています。池を中心に、浮石、築山や松などがあしらわれた景観は美しく、訪れた人を楽しませてくれます。

成趣園という名前は、中国の詩人・陶淵明の「帰去来辞」からつけられました。また、正式名称は水前寺成趣園ですが、水前寺公園という名で親しまれており、地名も「水前寺公園」となっています。

◇水前寺成趣園（水前寺公園） 住所:熊本県熊本市中央区水前寺公園8-1 電話番号:096-383-0074

水前寺成趣園の歴史は、1636年（寛永13年）にさかのぼります。熊本藩細川氏初代藩主・細川忠利が「水前寺御茶屋」を築き、第三代藩主・細川綱利が現在の形に整備しました。明治には一時官有とされましたが、1878年（明治11年）に建立された出水神社に払い下げられました。

「古今伝授の間」は池の西側に佇むかやぶき屋根の建物です。もとは京都御所にあり、そこで細川幽斎が桂宮に古今集の奥義を伝授したと言われています。また、ここでは有料で御抹茶とお菓子をいただくこともできます。由緒ある建物で、庭を長めながら風流なひとときを過ごすことができますよ。

明治10年の西南の役以降、旧藩主細川氏を慕う有志が建立したのが出水神社です。ここでは初代細川藤孝をはじめとした、熊本藩細川氏の歴代藩主を祀っています。細川ガラシャとして有名な、細川忠興の妻・細川玉も祀られています。毎年春(4月22日から4月24日まで)と秋(10月18日から10月20日まで)は例大祭がおこなわれ、流鏑馬式、献茶式、能楽式などを見ることができます。

また、境内末社稲荷神社も、起源は文化6年にさかのぼる、由緒ある神社です。奉納されたたくさんの赤い鳥居は、フォトジェニックで意外に人気の撮影スポットになっています。袈裟紋水磐、光復碑などの碑や、古木・五葉松などの見どころもあります。

2016年4月14日に発生した熊本地震。熊本市内に位置する水前寺成趣園も甚大な被害を受けました。14日の地震で石燈篭が崩れ、さらに16日の地震でみどころの一つ・大鳥居が倒れてしまいました。

大鳥居は建造当時のもので、継ぎ目のない御影石で作られた、とても貴重なものでした。地元の人は「長寿の鳥居」と呼んで、誇りに思っていました。残念ながら、今現在でも再建はされていないようです。

地震の直後、庭の景観の中心である池の水も干上がってしまいました。地震によって、水源が涸れたのではないかとされています。地震直後はボランティアの協力を得て、懸命な復興作業が行われました。また、池の水量が回復するまでは、無料開放もされていたようです。

幸い、徐々に池の水が戻ってきて、今では以前のような景観を見ることができるようになりました。このように、水前寺成趣園の地震の被害は甚大で、残念ながら今では見ることのできなくなった大鳥居もあります。しかし水前寺成趣園と地元の人々の努力によって、大部分は復興してきていると言えるでしょう。

水前寺成趣園は、どんな交通手段でもアクセスが便利です。まず、JRを利用したアクセス方法は、熊本駅からJR豊肥本線に乗り、新水前寺駅で降ります。乗車時間が約20分、駅から水前寺成趣園までは徒歩で約15分です。

熊本市には市電、つまり路面電車が走っています。水前寺成趣園へのアクセスには、市電も便利です。熊本駅から健軍方面行きに乗り、水前寺公園で降ります。乗車時間は約30分、停留所から水前寺成趣園までは徒歩で約5分です。JR駅より市電の停留所の方が近いですし、今では路面電車も珍しいので、市電を試してみるのもいいかもしれません。

水前寺成趣園は県道28号線・県道228号線沿いにあり、車でのアクセスも便利です。熊本駅からは県道28号線で約15分。駅周辺でレンタカーを借りた場合も便利そうですね。九州自動車道の熊本ICからだと、熊本東バイパス/国道57号線及び県道228号線経由で、約15分の道のりです。

水前寺成趣園（水前寺公園）には駐車場がありませんが、周辺に民間駐車場があります。大きな駐車場は2つで、まずは水前寺鳥居前有料駐車場。40分100円、最大700円となっています。次に、 水前寺駐車場で、2時間500円、それ以降は1時間100円です。また、小さな駐車場もいくつかあり、例えばタイムズ水前寺公園は収容台数17台、40分200円、24時間で最大600円です。

水前寺鳥居前有料駐車場の方が料金が安いですが、水前寺駐車場の方が収容台数が多いです。また、水前寺成趣園（水前寺公園）は、急ぎ足で見れば20分程度で見終わることができます。さっと見て帰りたい場合は、特に水前寺鳥居前有料駐車場がオトクかもしれません。

また、個人旅行の場合あまり関係ありませんが、25人以上の団体で拝観する場合は、出水神社がバス駐車料金を負担してくれます。 まずは、民間の駐車場にバスを駐車して料金を払い、領収書かその写しを水前寺成趣園の拝観窓口に持参します。すると、拝観窓口で確認後、駐車料金を受け取ることができます。

入園料(拝観料)は、個人での拝観の場合、大人400円、15歳以下の子どもは200円です。入り口で入園料を払うだけで、貴重な古今伝授の間を含めた園内すべてを見ることができるので、オトクです。但し、古今伝授の間でお茶をいただく際には別料金が必要です。

また、30人以上の団体の場合、入園料は団体割引料金となり、大人360円、子ども180円になります。修学旅行の場合は、引率の教員は入園料が無料になり、生徒は30人以上で入園料が団体割引になります。障害者手帳等を所持されている方の場合、入園料は大人200円、子ども100円になります。

水前寺成趣園友の会になると、会員の期間、入園料が無料になります。一般の場合、年会費は1000円なので、1年で3回以上拝観するなら友の会に入る方がオトクです。もちろん、入園料がオトクになる以外にも、会員証ももらうことができますし、水前寺成趣園の活動をサポートすることにもつながりますよ。

水前寺成趣園（水前寺公園)の入園時間は、3月から10月までは7時30分から17時30分まで、閉園は18時です。11月から2月までは8時30分から16時30分、閉園は17時です。朝早くからやっているので、できれば朝に訪れてみて下さい。朝日の中で池の水面や松の緑がきらきらときらめき、とても美しいですよ。

午前中に水前寺を観光したら、近くで熊本名物のランチはいかがでしょうか。レストランパーク林は、定食、丼物、馬刺しなどの一品料理、麺類まで幅広いメニューが揃っています。ご家族連れのランチでも、みんなそれぞれ好きなメニューを選べるからおすすめです！

郷土料理 本陣茶屋　肥後膳では、じっくり煮込んだ熊本名物･だご汁を初めとして、馬刺を初めとした馬肉料理や阿蘇地鶏の料理を揃えています。ランチに本格的郷土料理を楽しみたいなら、ぜひこちらを訪れてみて下さい。おみやげ用の馬刺しも販売していて、地域発送もしてもらえます。

田川観光のランチでは、熊本名物のだご汁はもちろん、とんこつスープのおいしい熊本ラーメンもおすすめです！球磨焼酎をはじめとした焼酎も揃っているので、おみやげにも、ランチ飲みにも便利ですね。また、熊本銘菓も売っているので、友達や職場へのおみやげも購入することができます。

水前寺成趣園（水前寺公園）は歴史が長く、景観も美しく、みどころがたくさんあります。入場料もお手頃ですし、アクセスも意外と便利です。地震の被害も受けましたが、今では復興してきています。熊本と水前寺成趣園の復興を応援するためにも、ぜひ一度訪れてみて下さい。