苗栗の崎頂子母隧道 ！「千と千尋」のトンネルが台湾で人気！ビール工場も

日本を代表する宮崎駿監督率いるジブリアニメーションは、日本だけではなく世界でも大人気です。こちらの特集ではそんなジブリアニメの「千と千尋の神隠し」の世界観を彷彿とさせる台湾のトンネル「子母隧道」（中国語の発音でズームースイダオ）をご紹介します。

中国大陸から東へ180キロ離れたところに位置する台湾。近年では観光地としても女性に大人気の場所で、小さな島ながら様々な観光地、食文化や台湾コスメなど、旅行好きにはたまらない魅力がつまった場所として人気を博しています。日頃の疲れを少し癒したい女性の小旅行にぴったりの場所です。

成田空港から約4時間、そして名古屋、大阪からはなんと約3時間で到着してしまう近さの台湾。そんな距離感から、巷では週末にふらっと台湾を訪れる日本人が増えているそうです。そんな安くて近い台湾へ行かないなんて損。魅力たっぷりの人気観光地台湾へ足を運んでみませんか。

台湾の物価は日本よりも安いイメージを持たれがちですが、ここ最近では観光客の増加に伴い物価は上がり調子です。通貨は台湾ドルが使われています。2018年1月現在で、１台湾ドルは日本円で約3.7円となっています。コンビニで買うおにぎり一つが約35台湾ドル、日本円でおよそ140円ほどです。

台湾には日本語が話せる人が多くいます。その理由をご存知ですか。台湾は日清戦争の結果結ばれた下関条約により1895年の4月から第二次世界大戦後のポツダム宣言が発令された1945年10月まで日本統治下におかれていました。当時、日本人として生活することを強いられた方が多くいらっしゃった歴史が背景にあるのです。

2010年にドバイのバージュカリファに世界一高いビルの称号を奪われてしまったものの、東アジアではその高さはナンバーワンを誇ります。地下5階から地上101階という度肝を抜く高層ビルである台湾101は、ラグジュアリーブランドから台湾土産まで何でもそろう台湾でも大人気の観光スポットです。

台湾が誇る飲茶の大人気店である鼎泰豐（ディンタイフォン）。一度鼎泰豐（ディンタイフォン）の飲茶を知ってしまうとほかでは食べられないと言われるぐらいハイクオリティな飲茶がそろっています。こちら台湾ではその本場の美味しさとクオリティが気軽に味わえます。味の濃さも日本人好みであるのが嬉しいポイント。

中国語でロンシャンスーと呼ばれるこちらのお寺は、台湾で最も古い寺院として知られており、地元民だけではなく多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。こちらの龍山寺は縁結びの神様が祀られています。人々の間では、「月老神君」と呼ばれる神様にお祈りをすると願いが叶うと言い伝えられています。

台湾の代名詞であるナイトマーケット。数あるナイトマーケットでもひときわその名が知られているのが、こちらの士林夜市（シーリンナイトマーケット）です。食べ物から日用品までなんでもそろう士林夜市（シーリンナイトマーケット）は、多くの地元民も訪れる台湾でも人気のスポットです。

山の頂上へ向かって伸びる坂道の両脇に所狭しと店が連なる九份。中国語でジューフェンと読むこちらの場所が一躍有名になったのが、宮崎駿監督作品の千と千尋の神隠しです。日が暮れてからの九份には真っ赤な提灯が並びます。その光景がまるで千と千尋の神隠しのワンシーンのようだと人々の間で大人気になりました。

「苗栗県」（びょうりつけん）は台湾の台中の北西部に位置する県です。苗栗県は海と山のどちらにも面している自然豊かな場所です。苗栗県では、台湾の少数民族であるタイヤル族やサイシャット族も生活を営んでいます。現在も古い町並みが残されており、台湾土産も豊富な場所として知られています。

台北から車で約２時間で到着するこちらの苗栗県(中国語の発音はミャオリィ)は実はいちごの産地として知られています。中でも大湖(中国語の発音はダーフー）は台湾の人々も大勢訪れる有名ないちごスポットです。深い緑の山々に囲まれた自然いっぱいの大湖のいちごは甘くて大粒。いちご狩りは量り売りです。

台湾旅行へ訪れる人の多くが新幹線を使って空港から台湾のいたるところへと飛んでいきます。そんな中、ふと懐かしい景色が見られるのが台湾のローカル鉄道である台湾鉄道（中国語の発音はタイティエ）です。どこかで見たことがあるようなノスタルジックな雰囲気を醸し出す味のある鉄道です。

台湾鉄道の種類は全部で6種類あります。鈍行である区間車と特急が主で、特急は全席指定の為あらかじめ特急券を購入しなければなりません。区間車チケットの購入は台湾で便利な悠遊卡（中国語の発音はヨウヨウカ）と呼ばれるスイカやイコカのようなチャージ式カードが便利です。悠遊卡は駅の窓口やコンビニで購入できます。

台中にあるこちらの崎頂には、鉄道と風車がよく似合います。すっきりとした爽やかな風が通り抜ける崎頂（中国語の発音はチーディン）は、千と千尋の神隠しを思い起こさせる風景があると台湾の人々の間で噂になっています。それがこの崎頂にある「苗栗隧道」や「崎頂子母隧道」と呼ばれるトンネルです。

千と千尋の神隠しに登場するトンネルに似ていると人気があるこちらの「崎頂子母隧道」がある苗栗。こちらの駅は、最近では日本から世界にアニメ旋風を巻き起こした映画「君の名は」で重要キャラクターがすれ違うシーンにそっくりであるとも言われています。台湾にはなんだかノスタルジックで味わい深い風景が沢山あります。

トンネルを抜ければ不思議な街が広がっていた、千と千尋の神隠しの重要なシーンを連想させるのがこちらの「苗栗隧道」（中国語の発音はミャオリスイダオ）です。写真を見て頂ければ、そのそっくり具合がよくわかります。うっすらと向こう側に見える景色が、ふいに私たちが住む現実とはかけ離れて見えます。

苗栗県の「苗栗隧道」は昭和3年（1928年）に作られました。トンネルの壁には第二次世界大戦時の銃撃の跡が今もなお残されています。ひっそりと戦争の傷を残しながら緑に埋もれ行く「苗栗隧道」の姿には、消すことができない人類の暗い歴史も垣間見えます。

「崎頂子母隧道」の見どころはなんといっても、台北にはないどこか懐かしさを感じさせる雰囲気です。台北などの大都市では味わえない空気がここには漂っています。苗栗県で最北の駅である崎頂駅から「崎頂子母隧道」までは坂道があり、そこからは線路と景色を一望できます。

「崎頂子母隧道」の坂道を上ったところにある高台からみる海岸線と夕日は、地元の人からも長く愛されている景色だそうです。展望台からは約5分、崎頂駅からは約8分ほど歩くと、「崎頂子母隧道」のトンネルへ到着します。現在は使用されていないトンネルなので、歩くこともできます。

「崎頂子母隧道」がある崎頂駅までの行き方はバスや鉄道など複数選択肢があります。バスで行く場合は、台湾の新竹からバスに乗車できます。バスの場合は2時間ほどゆったりと揺られるコースです。新竹駅から区間車（普通電車）で行くと、約15分ほどで崎頂駅へ到着します。新竹駅には新幹線も停車します。

穏やかな気候が魅力の栗苗県には、様々な観光地があります。こちらの「龍騰断橋」（中国語の発音はロントンドゥアンチアン）は、1908年に作られた橋です。建設当初は美しいアーチが特徴の橋でした。1935年の新竹台中地震と、91年の921地震で大部分が崩落したものの、残された橋が今もなお美しい景色の一部となっています。

苗栗県のもう一つの人気スポットがこちらの台湾ビールの製造工場です。竹南啤酒廠（中国語の発音はジュ―ナンピージウショー）と呼ばれるこちらの製造工場では無料で台湾ビールの試飲ができます。日本のビールよりも飲み口がさわやかで女性にも飲みやすい味が特徴です。「苗栗隧道」へ行ったあとにも、是非訪れたい場所です。

まるで千と千尋の神隠しの世界に入り込んだかのような世界観に溢れている苗栗県の「子母隧道」をご紹介しました。台湾を訪れた際は是非、こちらのトンネルでその空気を味わってみてはいかがでしょうか。最後までご覧いただき、ありがとうございました。