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栃木県のおしらじの滝とは?
栃木県のおしらじの滝は、以前は一部の滝愛好家か地元の人しか知らない秘境と言われる場所でした。しかし数年前にテレビに取り上げられ、その魅力を紹介した途端に多くの人たちが訪れる場所になりました。美しいエメラルドグリーンの滝壺を一目見ようと訪れる人々の心を魅了する魅力は一体どんなものなのかを、今回はご紹介していきたいと思います!
栃木県のおしらじの滝は幻の滝!
おしらじの滝は、以前は地元の人も一部の方しか知らないような本当に幻のような滝でした。沿道から徒歩わずか10分程度でたどり着く場所にあるにもかかわらず、誰にも気づかれずひっそりと佇んで、その存在を知られなかったおしらじの滝は本当に奇跡と言っていいほどの滝です。自然豊かで美しい水をたたえたおしらじの滝は幻の滝の称号にぴったりです。
おしらじの滝が幻と言われる要因は「滝壺に流れる滝の水が常に流れているわけではない」ということも関係しています。沢に流れる水がとても少ないため、ある一定の条件が揃わないとその美しい滝が出現しません。美しいエメラルドの滝壺に流れ落ちる水は何とも神秘的で人々を惹きつける魅力に溢れています。この滝を見ることができたらラッキーでしょう。
しかし、滝が流れていなくてもがっかりすることはありません。その美しい滝壺に、滝が流れていない時にだけ見ることができる神秘的な魅力が隠されているからです。その滝壺をじっと見つめると浮かんでくる人の顔が、自然が作り出した神秘的な現象です。この顔を見れたなら、おしらじの滝があなたにパワーを分け与えてくれているに違いありません。
そのため、このおしらじの滝はパワースポットとしてもおすすめの場所です。そして滝が流れている時は、そのパワーを充電している最中ということでパワー充電スポットと呼ばれているそうです。しかしこの滝壺の顔ですが、一度顔に見えると、もう自然の物とは思えないほど、顔以外の何者にも見えなくなってしまいます。
栃木県のおしらじの滝名前の由来
おしらじの滝は、別名「雨乞いの滝」と言われていました。名前の由来はいくつかあり、どれも定かではないらしいですが、昔は雨乞いをするためにこのおしらじの滝にやってきて祈りを捧げていたと言われています。祈りを捧げる神聖な場所として使われていたこの滝壺の丸い形状を「しらじ」と呼んでいて、それに崇敬の念を込めておしらじと呼んだそうです。
またいつ行っても水が流れていない滝なので「幻のおしらじの滝」や「幻の雨乞いの滝」とも呼ばれていたそうです。どちらにせよこの滝壺の美しさと、あまり見ることのできない貴重な滝の流れは作り出した自然に対して崇敬の念を込めるに価する素晴らしい場所です。その名を汚すことのないように、訪れる人たちの一人一人の行動にモラルが問われます。
本当は教えたくない栃木県のおしらじの滝
その神秘的な魅力と美しい自然が残るおしらじの滝は、昔から大切にしていた人達にはあまりたくさんの人に訪れて欲しくない場所です。様々な人がくるということは、色々な考え方の人がくるということですから、中には自然を大切にしない身勝手な人も訪れる可能性があります。あってはならないことですが、ゴミなどを捨てる人もいるかもしれません。
この美しいおしらじの滝を目の前にしてそんな愚行を行うことはなかなか出来ないとは思いますが、人が増えるということは常識では考えられないことも起こりうるものです。しかし、美しい自然を守りたいと思う人の方が多いはずですので、万が一ゴミが落ちていたりしたら拾って帰ってくるぐらいの気持ちで行くとこの美しさを保てるのではないでしょうか。
栃木県のおしらじの滝へのアクセス方法
以前は地図に載っていなかったおしらじの滝ですが、有名になった現在では地図に表示されるようになりました。しかし、地図に表示され、アクセスしやすくなった現在でも、道に迷う人が多いわかりづらい場所にあります。そのわかりづらさが秘境たる所以ですが、道に迷ってしまうと携帯のGPSも機能しないような場所ですので注意が必要です。
おしらじの滝へのアクセス方法ですが、1度矢板市八方ヶ原の山の駅たかはらに行き、そこで説明を聞いたり、地図を書いてもらったりしてアクセスするのがおすすめです。専用の駐車場は整備されましたが、滝へのアクセス口がとてもわかりづらいので万が一どうしても入り口を見つけることができない方は、山の駅たかはらで地図をもらうことが必須です。
おしらじの滝へのアクセス口がわかったら、今度は手つかずの自然が残る獣道を通って滝を目指します。原生林が残る貴重な自然を味わいながら足元に気をつけて進んでください。「本当にこの道でいいの?」と不安になってしまうこともありますが、滝までの道には赤いリボンや杭などのちょっとした目印がつけられているので見逃さずにしてください。
栃木県のおしらじの滝に行くおすすめの時期は?
おしらじの滝へアクセスするおすすめの時期ですが、おしらじの滝はいつ訪れてもその四季折々の自然が楽しめます。しかし強いて言うなら特にアクセスおすすめ時期は、春や初夏、そして秋といった過ごしやすい気候の時期でしょう。もちろん真夏にアクセスしても避暑地として楽しめますし、冬に訪れても雪化粧が楽しめるのでおすすめです。
ただ冬の時期のアクセスは積雪などによる影響や冬季閉鎖の道路などがあり普段よりもアクセスしにくいかもしれません。駐車場から滝までの道も凍結などで滑りやすくなります。もし冬の時期におしらじの滝を見に行く場合は滑りにくい靴を選ぶことをおすすめします。通常でもあまり歩きやすい道ではありませんので怪我などに注意してアクセスしてください。
山の駅たかはらとは?
ここまでで度々出てきた山の駅たかはらですが、こちらは八方ヶ原の滝めぐりコースや登山ハイキングなどの拠点に便利なおすすめの場所です。駐車場やトイレなどの設備が整っているので、ハイキングや登山前の準備をここで行うことができます。山が好きな人たちで通年溢れており、食事をしたり、お土産を買ったりすることもできる場所です。
また時期によって様々なイベントも行われており、春にはツツジをめぐるハイキングや夏時期には滝めぐりを、秋の時期にはバーベキューというイベントも行っています。そして冬にはスノーシューでハイキングをするという面白そうな企画も開催しているので興味のある方は公式のホームページで詳細を見てみると好みのイベントが行われているかもしれません。
栃木県のおしらじの滝付近の滝1:雷霆の滝
栃木県のおしらじの滝の周りには、他にもたくさん魅力的な滝があります。まずは雷霆の滝(らいてきのたき)をご紹介します。こちらの滝は「山の駅たかはら」から滝めぐりコースを入っていくとはじめに見ることのできる滝です。この滝めぐりコース入り口から歩くこと1時間ほどでたどり着くこの雷霆の滝は、荒々しい岩肌が魅力的です。
雷霆の滝の荒々しい岩肌を流れる水は、前日までの雨などで水量が増している時に訪れるとその「雷霆の滝」という名にふさわしいほどの雷鳴のような音を立てて激しく水が流れます。雄大で勇ましいその姿に、1時間かけて歩いてきた道中の疲れを忘れさせてくれるほどです。この滝の前で休憩したり食事したりと体を休めるのもおすすめの楽しみ方です。
栃木県のおしらじの滝付近の滝2:咆哮霹靂の滝
雷霆の滝を出発して、今度目指すのは咆哮霹靂(ほうこうへきれき)の滝です。雷霆の滝からわずか500m先にあるのですが、山道の500mは通常の500mとはわけが違います。500mと聞くと歩いてすぐついてしまうような感覚がありますが、山道を歩くこと30〜40分でやっとたどり着ける距離です。なめてかかるとちょっと大変な思いをするかもしれません。
咆哮霹靂の滝は、2つの滝の総称です。向かって右側の上部にあるのが咆哮の滝で、左の大きな流れが霹靂の滝です。この滝の落差は10mとさほど大きな滝ではありませんが、名前の咆哮は「獣の雄叫び」を表し、霹靂は「雷鳴が轟く」という意味を表しています。滝を流れる水量が多い時にはその名前の由来を実感できるのかもしれません。
栃木県のおしらじの滝付近の滝3:スッカン沢
スッカン沢を見にいくためには、山の駅たかはら方面から向かうことができません。震災のあと、道が通行止になってしまったので、ここへ向かう場合は雄飛の滝線遊歩道から入っていく必要があります。ですから全ての滝を制覇したい方は、2回に分けて滝めぐりを楽しむことをおすすめします。雄飛の滝線遊歩道は山の駅たかはらと全くの反対方向にあります。
スッカン沢渓谷滝めぐりの最終ポイントであるスッカン橋までは約4km程度の道のりです。休憩込みの往復で4時間程度見ていれば十分な距離です。スッカン沢という名前を聞いて不思議な名前だな、と思う方も多いと思います。スッカン沢の「スッカン」は「酢辛い」という言葉がなまってスッカンという風に呼ばれるようになったそうです。
スッカン沢の水には多くの鉱物や炭酸等の火山成分が含まれているため、辛くて飲めないそうです。そしてその水には魚が住むこともできません。そのスッカン沢には名瀑がたくさんあり、冬の時期になると滝の水が凍る「氷瀑」も有名です。夏に流れる川を見るのもおすすめですが、冬の時期の凍った滝も圧巻の素晴らしさなので氷瀑もおすすめです。
栃木県のおしらじの滝付近の滝4:素簾の滝
スッカン沢に入るとまず素簾の滝を見ることができます。この滝は栃木県にいながら屋久島にいるような不思議な感覚を味あわせてくれます。原生林の中に現れる自然豊かで美しい景色は誰もが心を奪われてしまいます。案内板が示す右側に見える素簾の滝はまだ本当の姿ではありません。素簾の滝の素晴らしさを実感するにはスッカン沢を渡る必要があります。
栃木県のおしらじの滝付近の滝5:仁三郎の滝(舞姫滝)
スッカン沢で次に目にすることができるのは仁三郎の滝です。この滝には素簾の滝から約10分弱でつくことが出来ます。最初にこの滝を発見した人の名前がついたと言われる仁三郎の滝は、遊歩道から眺めることのできるアクセスのしやすい滝です。滝壺に落ちる水が天女のスカートのようだと表現され、その様子から付いた別名は「舞姫滝」と言われています。
また、このスッカン沢には「スッカンブルー」という名前がつくほど沢の青さが美しい場所があります。このスッカンブルーは場所によってこの世のものとは思えないほどの美しい青さを持っています。その美しいスッカンブルーが流れるこの仁三郎の滝を目の前にして、ゆっくりと一休みすることで、歩き疲れた足も癒され、心も満たされていきます。
栃木県のおしらじの滝付近の滝6:雄飛の滝
雄飛の滝はスッカン沢の最終目的の滝です。仁三郎の滝から20分弱歩くとそこにはスッカン沢最大の滝、雄飛の滝が現れます。雄飛の滝は薄暗い渓谷に囲まれた、雰囲気のある滝です。どの滝よりも迫力のある水圧で流れ落ちる滝は絶好の撮影ポイントです。写真が好きな方はもちろん、そうでない方でも写真を撮りたくなる、素晴らしい滝です。
スッカン沢の最終地にはスッカン橋があります。その橋を渡ると大きなカツラの木を見ることができます。樹齢は不明ですが、とても大きく、長い歴史を見てきた事を感じさせてくれます。明治時代にはこのカツラの大木を「蠎蝎桂樹」大蛇のような大きな木であると記していました。その頃からとても大きく、圧倒的な存在感を醸し出していたようです。
その大きさは言葉で説明するのは難しいですが、普通のカメラだとうまく全体を写真に収められないほどです。さらにこの大木の後ろには薙刀岩(なぎなたいわ)という岩があり、こちらも見逃せないポイントの一つになっています。もしもスッカン沢にいったなら、ぜひ橋を渡って、この大木と薙刀岩も忘れずに見てから帰路についてください。
栃木県のおしらじの滝付近での注意事項
おしらじ滝やスッカン沢に行く際に気をつけて欲しいことは、手つかずの自然の中に行くということを忘れない、という事です。自然の山道を歩くわけですから、普段遭遇しない生き物にも出会ってしまう事があります。可愛らしい動物や植物なら構いませんが、栃木県の山にはクマが住んでいます。山に入る際には熊よけの鈴を持っていく事をおすすめします。
また、そういった自然の危険もある事を考え、一人での入山は控えた方が良さそうです。グループで行動して、話しながら、ラジオを聞きながらなど「ここに人がいますよ」というのを熊にわかるようにしておくのが得策です。秘境と呼ばれる場所だけあって危険な場所や危険な生き物に遭遇しないとも限りません。できる限り細心の注意を払っていきましょう。
魅力あふれる栃木県のおしらじの滝を見に行こう!
おしらじの滝は、とても魅力あふれる自然豊かな滝です。時期によっていろいろな表情を見せてくれるので、何度でも足を運びたくなります。そんなおしらじの滝の魅力に魅了された人たちがたくさん訪れる秘境は、たくさんの人にしられるようになった今でも美しい姿を残しています。そんなおしらじの滝をぜひ1度見に行ってみてはいかがでしょうか。
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