パーントゥは宮古島の奇妙な祭り!泥まみれの神様が行う伝統行事とは?

2019年3月9日 (2019年9月1日最終更新)

日本には様々なその土地の神様が存在し、パーントゥは宮古島の神様の一柱です。伝統的なお祭りの一つで、近年インターネットでその姿が話題になり、大人でも怖いという意見が飛び交いました。しかし宮古島のパーントゥは秋田のなまはげと同じように、歴史ある神様なのです。

目次

  1. 【沖縄・宮古島】パーントゥについてご紹介
  2. ユネスコに登録されたパーントゥ
  3. 「パーントゥ」となまはげ
  4. びっくり!伝統的なお祭り「パーントゥ」に迫る!
  5. 2地区で行われている「パーントゥ」とは?
  6. パーントゥで注意したいこと!
  7. パーントゥについて詳しく知るには
  8. パーントゥを求めてへ宮古島へ行こう!

【沖縄・宮古島】パーントゥについてご紹介

パーントゥとは正式名称をパーントゥ・プナハといい、プナハは沖縄の言葉で祈願祭という意味です。独特なお祭りのため、外部の人間で知る人は少なく、行われる日は以前までは地元の人にしか公表されていませんでした。

パーントゥとは、パーン(食べる)とピトゥ(人)という単語が訛って生まれた言葉だといわれていて、宮古島の方言で鬼や妖怪などを意味します。同時にパーントゥとは宮古島にやってきた厄払いの神様で、決まった時期に行われる悪霊払いの儀式でもあります。

不気味なお面に泥だらけの姿は恐ろしいと感じるパーントゥですが、怖い外見だけではなく、地元の人が楽しむ楽しいお祭りでもあります。ご利益をもらうのに勇気のいる神様、パーントゥをご紹介します。

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ユネスコに登録されたパーントゥ

2018年10月、国連教育科学文化機関であるユネスコが宮古島のパーントゥを無形文化遺産に登録するよう勧告したと発表されました。パーントゥ以外にも、東北のなまはげも同じく登録され、日本の伝統的な行事が10件のうちに入っています。

日本には八百万の神様という言葉があるように、日本のあちこちに神様がいます。その中でも北海道と沖縄はかつて日本の本土から離れていたため、独自の文化や信仰があり、不思議な神様もいます。

神様の中には怖い外見をしているものもありますが、その地域で愛されてきた伝統的なお祭りは一見の価値があります。しかし、いつ行っても会えるというわけではありません。適切な時期に行かないとご利益をえることができません。

日本の伝統的な行事で、神様に怒られる、物で叩かれる、という「悪いことをしたら罰を与える」という神様は多く存在します。しかしパートゥンはその逆、泥を付けてご利益を与えるという不思議な神様です。

「パーントゥ」となまはげ

沖縄にある宮古島の神様、パーントゥは、その外見の不思議さからインターネットで話題となり拡散されました。神様というよりは日本の妖怪を連想させるような怖い雰囲気のある神様でした。

しかし、神様として地元では愛され、伝統的なお祭りもあります。パーントゥの時期に訪れればご利益がもらえると観に行く人もいる愛される神様なのです。

パーントゥは秋田県のなまはげに似ていると言う説があります。なまはげも元々は来訪してきた神様でしたが、いつの間にか鬼の姿をするようになりました。

なまけている人の皮をはぐという伝承があり、それがやがて親の言うことをきかない子供を叱りに来るという習わしに変わり、「悪い子はいないか」と大晦日にやってくる神様になりました。

パーントゥは南国のなまはげ?

泥のようなもので全身を覆った姿や、逃げる子供たちを追いかける姿から、パーントゥは南国のなまはげだと思っている人も多いです。しかし、パーントゥのあの姿には意味があるのです。

パーントゥは決して罰として泥を付けたり、子供を追いかけているわけではないのです。また、パーントゥは子供だけでなく、大人や家、車にも泥をつけるという特徴があります。そのため、怖い外見をしていますが、秋田のなまはげとはまったく違う神様なのです。

びっくり!伝統的なお祭り「パーントゥ」に迫る!

日本の各地には来訪神という、決まった時期によそから神様がやってきて、ご利益を授けてくれるという伝統的な行事があります。仮面をつけて神様に扮装した人たちがやってくるお祭りとして、現代でも継承されています。

沖縄は日本とは異なった文化や歴史がありますが、沖縄の宮古島にも、日本の本州にある来訪神のお祭りがあります。沖縄の一部であった宮古島にもその名残があります。それが宮古島の伝統的な神様、パーントゥです。

パーントゥは、宮古島市の平良島尻と上野野原(のばる)の伝統的なお祭りで、集落の厄を払い、福を招く伝統行事として毎年行われます。同じパーントゥでも島尻と野原では外見や厄払いの方法が違うのが特徴です。

泥を塗られることがある過激な伝統

パーントゥの衝撃的なところは、やってきた神様が独特の匂いのする泥を人々や物に塗るということです。赤ちゃんや子供たちだけでなく、大人も例外ではありません。ぴかぴかの新車も、新築の家も、例外なく泥だらけになります。

それだけでなく、お巡りさんにも容赦なく泥を付けます。この泥は「ンマガリー」という泥で、ンマガリーは産まれ泉と呼ばれます。井戸の底に溜まった独特の匂いのする泥をパーントゥは目についた人たちや物に、時には逃げる人を追いかけて塗ります。

この泥には厄払いの力があり、塗れば塗るほど効果があります。そのため、地元の人たちはパーントゥの日は赤ちゃんを連れて外に出て、泥を塗ってもらいます。伝統的なお祭りなので、多くの人が泥を塗られるのを楽しんでいます。

しかし、泥には独特の匂いがするため、初めて塗られる時には勇気がいります。また、せまってくるパーントゥの姿かたちも怖いため、ご利益があると分かっていても、逃げ出したくなります。

3人の神様が追いかけてくる祭り!

パーントゥの起源は、百数十年前に島尻集落の北の海岸にクバの葉で包まれた仮面が流れてきたことが始まりとされています。流れついた日が集落のお祭りの日だったため、仮面を海の彼方からの来訪神だと考え豊作円満をもたらすので大切に保管するようになったそうです。

その仮面が三つあり、パーントゥでもそれぞれ三人の人が仮面を付けて回ります。呼び名を親(ウヤ)、中(ナカ)、子(フファ)の3種類あり、祭事の日には泥を纏ってやっています。この伝承が元で、パーントゥは怖い外見をしているのです。

全身泥にまみれたパーントゥはシイノキカズラという蔓を身体に巻き付けていて、神様ではなく東南アジア系の原住民や妖怪のような不気味な格好をしています。この姿で午後5時から午後8時まで地区内で子どもたちと追いかけっこをしたりして、泥を塗って歩きます。

パーントゥの泥の付け方は豪快で全身くまなくどろどろに泥まみれにされます。もしもパーントゥと鬼ごっこをしようと思ったときは、汚れても良い服に着替えて挑まなくてはいけません。

どの時期にどこで行われるの?

パーントゥは宮古島の二カ所で行われていて、その地区によって時期が変わってきます。宮古島の北側にある島尻地区は旧暦9月上旬に行われ、宮古島の南側にある上野野原地区は旧暦12月最後の丑の日に行われます。

本州の基準で見ると時期的には寒い季節ですが、宮古島では半袖でもすごせるため、パーントゥに参加するときは薄着でも大丈夫です。

パーントゥは島尻地区と上野野原地区では祭事の内容が異なるので、時期を間違えて訪れると、泥だらけにされてしまうことがあるので、どちらに参加したいのか事前に確認しておくことが大切です。

2地区で行われている「パーントゥ」とは?

パーントゥのお祭りは二種類あります。時期によって雰囲気が変わるので、怖い姿の神様に泥を塗られるばかりのお祭りではありません。

どちらも伝統的なお祭りなので、外部から来る人は注意が必要ですが、趣旨を理解して参加すれば温かく迎えてくれます。

宮古島の平良島尻と上野野原には違いがある!

泥だらけに仮面をつけた怖い姿のパーントゥ。しかしその特徴は平良島尻地区のパーントゥなのです。旧歴の九月上旬が近づくと、宮古島の公式ホームページで周知が行われています。

泥まみれにはなりたくないけれど、伝統的なお祭りが見たい、という人や、子供がいるので怖いお祭りは避けたいと言う人は、平良島尻のパーントゥの時期に観光に行かない方が良いです。

泥まみれにならない上野野原のパーントゥ

上野野原(うえののばる)地区で旧暦12月最後の丑の日に行われるパーントゥは怖い扮装もなく、泥を付けられることはありません。しかし、こちらもれっきとした宮古島のパーントゥです。上野野原地区のお祭りは、サティパロウ、サティパライ(里祓い)と呼ばれています。こちらはパートゥンは一体だけで、にぎやかな行列を見守るお祭りになっています。

小学生の男の子1人が仮面をつけますが、泥だらけになったりはしません。その後ろに太鼓を叩く人、ほら貝を吹く人、クロツグとセンニンソウを頭や腰に巻き両手にヤブニッケイの小枝を持った女性たちが続いていきます。

御神輿のないお祭りのように、仮面を付けてにぎやかに行きます。サディパライにパートゥンが出現する理由は定かではありませんが、疫病をはやらせる妖怪を追い出すためにパートゥンがやってきたという説があります。

パーントゥで注意したいこと!

パーントゥは宮古島の伝統的な行事ですが、宮古島ではあまり大きく外部に向けて情報を発信することをしてきませんでした。パーントゥは伝統的でとても大切なお祭りですが、あまりにも独特すぎて一般的な参加するお祭りのイメージとは違うからです。

近年、物珍しさから訪れた観光客から、服や持ち物を汚されたと苦情がよせられたり、中には暴行事件まで起きています。お祭りの趣旨を理解せずに物珍しさで訪れる人たちがお祭りに参加することを、地元の人も望んでいません。

パーントゥの行われる地区では行われる日は大きな看板が出され、車の乗り入れが禁止されたりと事前に周知されています。汚れてはいけない服で来た人や、汚れたくない人はその看板から先に近づかないだけで身を守ることができます。

汚れるのを覚悟!子供は怖いかも

パーントゥの時期に宮古島に行き、その地区に足を踏み入れれば貴方はお祭りの参加者となります。つまり、この時期に汚れたくなければパーントゥの行われる時期に行われる地域に行ってはいけないのです。

また小さなお子さんによっては、パーントゥのお面や泥だらけの外見はとても怖いものとして心に残ってしまう可能性があります。お子さんに楽しい思い出や美しい宮古島の自然の景色だけを残しておきたければ、避けるのも一つの方法です。

お祭りの趣旨を理解

最近嫌なことが多いな、という人や、これからどうしても負けられない勝負事など、厄払いが必要な人は汚れても良い服で参加するのが正しい楽しみ方です。

パーントゥは悪いものから身を守ってくれるご利益を授けてくれる伝統的な行事です。ただ観賞するだけのお祭りではなく、パーントゥの視界に入ったものはすべてご利益という泥を授けるべくやってくるのです。

伝統的なお祭りを守るためにも、見当違いな非難や自分勝手な要望を押し付けるのではなく、お祭りの意味を理解して参加するか、行く時期をずらすなど身を守るための選択が必要です。

パーントゥについて詳しく知るには

パーントゥの起源には諸説ありますが、流れ着いた仮面を神様のものとした説や、仮面をつけた女神様が集落を回るという説もあり、日照りの時に海に仮面が流れ着き、それを付けて踊ったことで雨が降ったので雨ごいや豊作の説もあるといいます。

長い年月を得てパーントゥの意味や伝承も変わってしまった部分がありますし、諸説ありますが、伝統的なお祭りとして今も行われています。そんなパーントゥをより深く知るために、宮古島では博物館にパーントゥの歴史や道具を展示しています。

宮古島市総合博物館

宮古島市総合博物館は宮古島に行ったら是非とも行くべき場所です。イメージキャラクターのもーりーくんは博物館の裏にある大野山林をモチーフにされていて、オオゴマダラ(宮古島市の蝶)のネクタイをしめ、手にはパーントゥの仮面をもっている、郷土の特色を詰め込んだキャラクターです。

開館時間は午後9時から午後4時30分まで。入館できるのは午後4時までになっています。入館料は中学生、小学生が100円、大学生が200円、大人が300円です。

小、中、高校生は、土曜日、日曜日、春夏冬休みの期間は入館料が無料になります。他にも障がい者手帳をお持ちの人、70歳以上の人も免許証など、年齢がわかるものを提示すると無料で入館できます。

宮古島市総合博物館では館内だけに限らず、海に出て生き物を観察したり、機織り体験ができる催しなどあり、夏休みの自由研究にもおすすめです。ここではより詳しくパートゥンの伝承について知ることができます。

住所 宮古島市平良字東仲宗根添1166-287
電話番号 0980-73-0567

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パーントゥを求めてへ宮古島へ行こう!

日本の重要な無形文化財として登録されたパートゥン。その外見は怖いけれど、昔から愛されてきた伝統的な行事の一つです。

最近ついていないなと感じる人は、ぜひともパートゥンのお祭りに参加してみてください。汚れても良い服と靴に身を包み、スマートフォンなどの汚れては困るものは全て置いてきて、ぜひとも泥だらけになってください。汚れた分だけ厄が払われ、ご利益がついています。

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この記事のライター
柳沢吉

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