浜松城と浜松城公園の見どころは？歴史を感じるおすすめスポットやアクセスも紹介

徳川幕府を開いた名将徳川家康が、青壮年期の17年間居城とした浜松城。往時の石垣の上に再建された新天守閣からは浜松市街が一望でき、城を囲むように広がる緑豊かな浜松城公園は、市内屈指の桜の名所です。若き日の家康が、天下とりの足掛かりをつかんだ場所は今も夢とロマンが漂う人気の観光スポットをご紹介します。

家康が駿府城に移ったあと、浜松城は徳川家ゆかりの譜代大名が守りました。260年の藩政の間に25代の城主が誕生。中には老中5人、大坂城代2人、京都所司代2人など幕府の要職に登用される者も多く、浜松城は「出世城」と呼ばれました。天保の改革の水野越前守忠邦は、天下を統一した家康にあやかり、自ら進んで城主になったといわれます。

静岡県浜松市は静岡県の西部に位置し、人口約80万人の政令指定都市です。東西に長い静岡県の中心都市で、その面積は岐阜県高山市に次いで全国2番目の広さを誇ります。南には海岸や中田島砂丘、北には山脈、東には天竜川、西には浜名湖と、にぎわう市街地を中心に自然や観光スポットに恵まれたエリアです。

天下統一の夢をかなえた徳川家康が、青壮年期の17年間居城とした浜松城には、400年もの間風雪に耐え続ける石垣をはじめ、再建された天守閣や近年復元された天守門、若き日の家康公を3Dでリアルに再現した像など見どころがいっぱいです。日本庭園や桜の名所として知られる浜松城公園もおすすめの観光スポットです。

野面(のづら)積みと呼ばれる浜松城の石垣は、素朴で荒削りなのに堅固といわれます。家康の関東移封後に城主になった堀尾吉晴(1543～1611年)が築いたとされ、400年の風雪に耐え、往時の面影を今に伝える貴重な遺構で、市の史跡に指定されています。大草山や知波田産の硅岩が、浜名湖などの水路で運ばれたといわれます。

天守門は、江戸時代初期の天守閣焼失後は浜松城のシンボルで、江戸後期の絵図にも残っていたため調査した結果、その規模や構造が判明。それに基づき2014年に、140年ぶりに復元されました。門の脇にひときわ大きい石があります。「鏡石」です。これは城主の権力のシンボルとされ、その立派さで権勢を誇示したとされます。

浜松城の城域は南北約500m、東西約400mといわれ、台地の斜面の一番高い所に天守曲輪(くるわ)がありました。その東に空濠を隔て本丸があり、その東南に三の丸が置かれ、それらが一列に並んだ梯郭式平山城です。曲輪は、城や砦を防御するためまわりに積み上げた石垣で、浜松城では天守曲輪のほか清水、作左、西端城の3つの曲輪がありました。

浜松城に天守閣があったかどうか、その存在はあいまいです。現在の天守は1958年に天守台の半分を使って再建されました。鉄筋コンクリート造りの望楼型3重4階で、模擬天守とも、復興天守とも呼ばれます。丸岡城を参考に、日本の建築学者が設計したといわれます。内部は資料館で、家康や武将らのゆかりの品々が見学できます。

最上階の3階は展望回廊になっていて、浜松市街を一望できるビュースポットです。晴れた日には富士山も見えます。北東角に望遠鏡があって、1回100円で100秒間、楽しめます。100円硬貨しか使えませんのでご注意ください。2人のボランティアガイド(日本語のみ)が常駐して(土日は3人)、城内を案内してくれます。無料です。

2階には31歳の家康公を特殊メイクの専門家が3Dで再現した像が展示され、超リアル感が人目を引きます。2015年に家康公400年記念事業で作られたもので、肌や髪の毛まで描出された精悍な家康像は必見です。三方原の戦いで敗れた苦渋の姿を肖像画に描かせ、生涯戒めにしたしかみ像をリアルに立体化したものも展示されています。

江戸時代の後期、天保年間頃の浜松城と城下町の様子を600分の1縮尺で再現した模型は見応えがあります。 ボタンを押すと、天守閣や二の丸御殿などが赤いランプで表示されます。ナレーション解説も、ボタンを押すと城下町の説明アナウンスが流れます。大名などが着た大鎧を複製した当世具足などの武具も展示されています。

天守台の穴蔵(あなぐら)と呼ばれる地下に石組井戸があります。直径1.3m、深さ1mで、穴のまわりは石を積んで崩れないようにしてあります。この井戸は、城内に住む人たちの飲料水だっただけでなく、戦いの時に籠城になることを想定し、最後まで生活に必要な水を確保するための拠点として天守の間近に作ったと考えられます。

浜松城・浜松城公園には見どころが満載です。荒々しい石垣が魅力的な浜松城、芝生が一面に広がる広場、池を中心に季節を彩る日本庭園。春になれば満開の桜、秋になれば真っ赤に色づく紅葉など、人々を魅了する景色が集まる観光スポットです。ここではそんな浜松城公園の見どころをまとめました。

無数の深い緑の木々が囲む芝生の広場は約7,000平方m。ちょうどラグビーコートと同じくらいの広々とした場所です。木々の向こうに見えるのは浜松城の天守閣。森に生えたキノコのようにかわいい小さなベンチが並ぶ開放的な空間です。アクセスの良く、休日ともなれば家族連れやカップルでにぎわう観光スポットです。

造園家・伊藤邦衛氏によって造られた庭で、もともと高低差のあった土地を生かし、滝のある日本庭園となりました。池を中心にその周りに道を設けた美しい日本庭園となっています。この様式は金沢兼六園や桂離宮などにも見られます。庭園には無数の桜や紅葉があり、季節ごとに見事な風景を見せてくれる、おすすめの見どころです。

静岡県の浜松城・浜松城公園は、浜松市の中心・浜松駅からほど近いアクセスのいい場所にあります。コンクリートに囲まれた味気ない雰囲気ではなく、緑が多く自然豊かな印象があります。春になれば桜の木々が花開き、美術画のような美しい景色を作りあげます。300本をはるかに超える桜を楽しみに多くの観光客が訪れます。

静岡県浜松市の中心に位置する浜松城公園は緑が多く、美しく静かな癒しの空間です。そんな浜松城公園に生息している動物や鳥たちがいます。日本リスに比べふくよかな形をしたタイワンリスや、かわいく移動する姿で有名なカルガモのほか、カワセミ、シラサギなど、その愛らしい姿を見ることができるおすすめのスポットです。

静岡県浜松市の浜松城・浜松城公園にはハートの石が隠れていると話題です。それは2つの場所にあるとされ、その1つが浜松城の石垣です。浜松城の石垣は自然の石に手を加えずに積み上げられているのが特徴です。そのためワイルドな美しさが見る人を魅了しますが、日本庭園でもハートの石を見つける楽しみがあるのがおすすめの見どころです。

浜松城・浜松城公園にはおすすめのイベントがいくつもあります。代表的なものが春を彩るさくらまつりと秋を彩る紅葉まつりになります。ここではさくらまつりの日程や見頃の時期、夜桜のライトアップ、紅葉まつりの日程や見頃の時期、イベントの内容などを、詳しく紹介します。

静岡県浜松市の浜松城公園では毎年、桜の見頃の時期の2週間ほど、浜松城公園さくらまつりが開催されます。

お城と数百本のさくらが織りなす幻想的な風景は見事で、おすすめの見どころです。楽しいイベントがあり、多くの観光客でにぎわます。

浜松城公園で毎年開催される浜松城公園さくらまつりの日程は、その年の桜の見頃に合わせ、3月から4月の間の2週間ほどの間に催されます。ちなみに2017年は3月25日から4月9日に開催、2018年は3月25日から4月8日に開催、2019年は3月21日から4月7日に開催されました。

浜松城公園の桜の見頃は毎年の気象状況によって異なります。2017年の桜の見頃は3月下旬から4月上旬、2018年は3月下旬から4月上旬でした。2019年も3月下旬から4月上旬にかけてが見頃となりました。この間わずかな開花の違いで開催日程が数日ずれるため、毎年の見頃については桜まつりの開催日と同様に、浜松城公園へ問い合わせをするのがおすすめです。

静岡県浜松市の浜松城公園で毎年開催される桜まつりの期間中の日没から21時頃までの間、夜桜を見物できるようライトアップされます。気象状況により変更はありますが、概ね3月下旬から4月上旬の間の2週間ほど、浜松城公園の桜がライトアップされ、日中とはまた違った輝きを持つ美しさを堪能することができ、多くの観光客でにぎわます。

浜松城公園では毎年、紅葉が見頃の11月下旬から12月中旬の間の1日間、浜松城公園紅葉祭りが開催されます。赤や朱、オレンジの美しい紅葉が彩る中で、演舞、紙すきや凧作りの体験、忍者修行、スタンプラリーのゲームなど、数々の楽しいイベントがあり、多くの人でにぎわます。

紅葉まつりは気象状況などによって紅葉の見頃も様々です。ちなみに2017年は見頃がやや早かったため1月26日に開催、2018年は見頃がやや遅かったため11月25日に開催、2019年は見頃が2018年と同様にやや遅いと予想されるため12月1日に開催予定です。8時30分から17時までの間に、問い合わせるのがおすすめです。

静岡県浜松市の浜松城公園の紅葉の見頃は毎年の気温などの条件によって異なり、それにより紅葉まつりの開催日も変わります。2017年は見頃が1月中旬から12月上旬、2018年は見頃が11月下旬から12月中旬でした。2019年は見頃が11月下旬から12月中旬と予想されています。紅葉まつりの開催日と同様、浜松城公園へ問い合わせることをおすすめします。

出世城として知られる浜松城、四季折々の美しさを見せる日本庭園や芝生公園を有する浜松城公園、隣には茶室のある松韻亭があり、1日中オアシスのような静寂の空間で楽しめます。ここでは所在地から営業時間、問い合わせ先、休館日、入場料、アクセス、駐車場などの情報を詳しくご案内します。

浜松城・浜松城公園の所在地は静岡県浜松市中区元城町100-2となります。152号線の西に位置する場所に、浜松城、浜松城公園、松韻亭があります。152号線沿いに隣接するホテルコンコルド浜松、浜松市市役所があります。浜松城・浜松城公園の西側には浜松市美術館があり、様々な美術作品を楽しむことができます。

浜松城・浜松城公園に関する問い合わせ先は、電話番号が053-453-3872で、浜松城へとなります。浜松城の案内を希望される場合は「浜松観光ボランティアガイドの会」について詳しく聞くことができます。浜松城の天守閣を団体で見学したい場合もこちらで受付します。なお、松韻亭への茶室の予約は053-473-4310で問い合わせをします。

静岡県浜松市の浜松城・浜松城公園の営業時間は8時30分から16時30分、入場は10分前までとなります。松韻亭の営業時間は9時30分から17時です。いつでも無料で見学ができます。松韻亭の茶室の営業時間も同じく9時30分から17時で、夜間利用は21時までとなり、こちらは予約が必要です。松韻亭の呈茶サービスは営業時間10時から16時となります。

浜松城・浜松城公園の休館日は12月29日から31日です。この期間以外は営業時間中いつでも浜松城や浜松城公園を楽しむことができます。ただし、暴風警報、大雨警報、雷警報などの発令や、地震被害が起こった場合、浜松城の天守閣を閉場することがあります。状況がわからない時には、先ほどの電話番号へ問い合わせることをおすすめします。

浜松城・浜松城公園の入場料は、大人(高校生以上)が200円、中学生以下は無料となります。障がい者及び療育手帳を持参した本人とその付添い人1人は無料となります。浜松城・浜松城公園の団体割引は、30人以上が1割引き、100人以上が2割引きとなります。気象や地震被害があった場合は、状況により天守閣を閉城することもあります。

静岡県浜松市の浜松城・浜松城公園へのアクセスは大きく分けて3通りになります。1つは遠鉄バスか観光バスを利用する方法です。2つめはタクシーを利用する方法です。バスかタクシーの場合、浜松駅から乗車します。3つめは車を利用する方法です。これらの方法や駐車場についてご案内します。

浜松城・浜松城公園へバスを利用してアクセスする場合は、浜松駅から遠鉄バスを使います。浜松駅バスターミナルの1番乗り場、13番乗り場から発車するバスはいずれも浜松城付近を通ります。いずれかのバスに乗車し、市役所南バス停で下車。徒歩6分ほどで浜松城・浜松城公園に到着します。

浜松城・浜松城公園へタクシーを利用してアクセスする場合は、浜松駅北口か南口にあるタクシー乗り場からタクシーに乗車します。浜松駅周辺のメイン通りを抜け、浜松城・浜松城公園へは5分ほどで到着します。帰路は浜松駅北口で下車すれば、大型商業施設・遠鉄百貨店などがあり、ショッピングを楽しむことができます。

静岡県浜松市の浜松城・浜松城公園へ車を利用してアクセスする場合は、浜松ICから30分ほど、浜松西ICから30分ほど、浜松浜北ICから40分ほどで浜松城・浜松城公園に到着します。駐車場へは152号線の信号を道路沿いに建つ高層のホテルコンコルド南側の道路へ曲がり、浜松城公園駐車場に入ります。

浜松城・浜松城公園へ車を利用してアクセスする場合は、浜松城公園駐車場を利用することができます。その利用時間は8時から21時30分となります。年中無休で駐車所料金は無料です。時期によっては混雑をする場合があります。その際は、浜松城周辺にある民間の駐車場を利用します。

浜松城と浜松城公園の見どころはいかがでしたか?歴史を感じるおすすめスポットやアクセス、楽しいイベントなどについて詳しくご紹介しました。歴史的な建造物の価値が改めて見直され、再注目されています。時には都会の喧騒から離れて、穏やかな悠久の時に身を置いてみてください。いつの間にか心と体がリフレッシュすること間違いなしです。