厄払いの初穂料はいくら払えばいいの?
厄払いや七五三など、お寺や神社への祈祷料として支払うお金を「初穂料」と言います。初穂料を支払う際、のし袋に入れてから渡す必要があります。
財布から直接初穂料を渡す形でも受け取ってくれる場合もありますが、神社によっては「必ずのし袋に入れて受付」という場所もあるので注意が必要です。
金額の相場やのし袋の書き方など基本的なマナーもチェック!
厄払いで支払う初穂料はお寺や神社によって金額が異なりますが、基本的に3,000円以上と定められているようです。
今回は初穂料の具体的な相場に加え、のし袋の入れ方や書き方と言った基本的なマナーについて紹介します。厄払いに行く際は参考にして下さい。
厄払いとは
まずは厄払いの特徴について説明します。厄払いは厄除けと混同されがちですが、儀式の形式によって呼び方が異なるなど厳密には別物です。
人間は厄年を迎えると災厄に遭遇しやすくなるとされ、気を引き締めて過ごしたくなります。必ずしも行く必要はありませんが、気になる人は神社で厄払いを済ませておくのがオススメです。
また厄年は女性の場合、30代で2回も訪れるので厄払いする回数が多くなります。厄年の計算方法などと合わせて、正しい厄払いの知識を覚えていって下さい。
厄払いと厄除けの違い
厄払いは厄除けと混同されがちですが、厳密には儀式の形式によって呼び方が異なるものです。神社で行われるのが厄払い、お寺で行われるのが厄除けです。
どちらも受付で申し込みを済ませた後、30分前後の厄払い・厄除けの儀式を受け、最後に名前入りの木札を授与されます。
厄払いを行う時期
厄払いを行う時期は、元旦から節分(2月4日頃)までに済ませるのが望ましいです。ただし地域によって異なるので、必ずしもこの期間に厄払いを済ませる必要はありません。
厄年が近付くと男女ともに仕事や家庭など、人生の転機にさしかかる節目の時期に当たります。そのため体調や精神面に変化が見られるようになり、特に気を付けた方がいい年回りです。
1年中受け付けている神社もあるものの、事前予約や1日数回の厄払いを行っている場合もあります。時期が近付いたら、神社のホームページをチェックしてみましょう。
厄年の計算方法
厄年は一般的に数え年(その年の満年齢+1歳)で計算されます。例えば2020年に28歳となる場合、数え年は29歳となります。地域や宗派によっては満年齢で計算される場合もあるので確認しておきましょう。
また厄年とは前厄・本厄・後厄の総称です。本厄は男性が25歳・45歳・61歳、女性は19歳・33歳・37歳・61歳となります。これらの前後となる年齢が前厄と後厄です。
更に最も災厄が起こりやすいとされる「大厄」というのもあります。大厄は男性が42歳、女性は33歳なので、誕生日を迎える前に厄払いを済ませておきましょう。
厄払いの初穂料とは
神社で厄払いを依頼する際、金額はどれ程かかるのでしょうか?初穂料はどの神社でも使われていますが、金額をどれだけ包み込めばいいのかは悩ましいところです。
初穂料は安産祈願やお宮参りなど、様々なシチュエーションで用いられています。その由来も含めて詳しく見ていきましょう。
「初穂料」の由来
初穂料は最初からお金を納めていた訳ではなく、豊作の喜びと感謝の意を込めて神様にお供えするという習慣が始まりです。この農作物を「初穂」と言い、いつしか農作物の代わりにお金を納めるようになりました。
現在の初穂料は厄払いのみならず安産祈願、お宮参りや七五三など、あらゆる行事で神社へのお礼として用いられています。このように様々な場面で初穂料は出てくるので、覚えておくといいでしょう。
厄払いの初穂料の金額を明記していない神社も多い
中には厄払いの初穂料にかかる金額を明記せず、参拝者の判断に任せる神社も多いです。訪れた神社に金額を確認し、「お気持ちで」と言われた場合には5,000円位用意した方がいいでしょう。
初穂料の金額次第でお守りやお神酒の内容が変わる事もありますが、厄払いの儀式自体に差が出るような事はありません。
しかしながら、神社や神様への敬意として、相場に応じた金額は必要です。その際に「4」や「9」など縁起の悪い金額は避けるようにしましょう。
厄払いの初穂料の金額の相場
厄払いの初穂料にかかる金額は、5,000円から1万円が全国的な相場です。神社やお寺での祈祷には統一価格がなく、厄払いの金額もまちまちです。
「厄年・厄除け厄祓いドットコム」というホームページでは厄払いが可能な神社はもちろん、その金額も掲載しています。厄払いの詳しい初穂料が気になる人はこちらを参考にして下さい。
厄払いの初穂料の渡し方
神社によっては初穂料をむき出しで渡そうとしても、受け取ってくれない場所もあります。そうならないようにのし袋に入れてから渡すのが日本古来のマナーです。
初穂料を渡すタイミングも決まっており、ルールを知らなければ神社によっては受け取ってくれない場合もあります。マナーやルールを理解した上で初穂料を渡すようにしましょう。
のし袋や封筒に入れて渡すのが礼儀
のし袋や封筒に入れた初穂料を渡すのが、正しい入れ方であり日本古来のマナーです。ほとんどの神社では金額を明記しない分、初穂料の入れ方を重視している傾向にあります。
そのため初穂料と一緒に、のし袋も用意しておくのが望ましいでしょう。金額が明記されていない神社に参拝する場合でも、5,000円以上は用意しておいて下さい。
厄払いの初穂料には新札を使う?
特に決まりはありませんが、初穂料に使うお金はなるべく新札を使うのが望ましいです。特にのし袋に入れる場合は新札の方が印象も良く、新鮮な気持ちで神様からのご利益も授かれるハズです。
新札が用意できない場合は旧札でも問題ありませんが、何本も折り目が入っていたり、汚れているものは避けましょう。初穂料はあくまでも厄払いをしてもらう謝礼だと意識する必要があります。
具体的には5,000円の場合は1,000円札5枚ではなく5,000円札、1万円の場合も1万円札を準備するなど、厄払いにかかる時間を短くするように努めて下さい。
初穂料を神社に渡すタイミング
初穂料を渡すタイミングは、基本的に神社のルールに従いましょう。のし袋の書き方は申込書に名前と住所を書き、入れ方は社務所受付に提出する際に初穂料と一緒に納めるのが一般的です。
またのし袋は袱紗(ふくさ)に入れて渡した方が、取り出す際にも丁寧な印象を与えられます。厄払いのみならず、安産祈願やお宮参りと言った他の行事でも基本的な入れ方は変わりません。
厄払いの初穂料ののし袋のマナー
続いては厄払いの初穂料に使用する、のし袋のマナーについて解説します。予約の必要がなく当日そのままでも厄払いはできますが、のし袋の書き方やお札の入れ方といったマナーを守る必要があります。
お祓いは日常だとあまり縁がないものの、厄払いやお宮参りなど人生の節々で必要とされるものです。そのため謝礼の封筒となるのし袋も、しっかりした入れ方や書き方を覚えておく方が好ましく思えるでしょう。
書き方やお札の入れ方など、のし袋には守るべきマナーの種類が多いです。厄払いに行く際はマナーを正しく守り、初穂料を無事渡せるようにしましょう。
厄払いの初穂料に使用するのし袋の種類
厄払いの初穂料で使えるのし袋の種類は限られています。厄払いの初穂料に使う際は、水切が花結びになっているのし袋(金封)がオススメです。
花結びののし袋(金封)は一般慶事でのお祝いやそのお返しなどに使い、水切の色は紅白・金銀どちらでも利用できます。
厄払いの初穂料には使用しない間違えやすいのし袋は?
のし袋の中には厄払いで使えない種類もあり、意外と間違えられる事が多いです。あわじ結びの結切や弔辞用ののし袋は、厄払いの初穂料として相応しくない入れ方となるのでご注意下さい。
特にあわじ結びの結切は「解けない固い結び」を意味するので、かえって縁起の悪い結果となってしまいます。厄払いとして使うには花結びの方が無難です。
のし袋の表書きの書き方
表書きの書き方はまず、初穂料と自分の名前を記入するところから始めます。下段に名前を書く理由は神社の人が初穂料を受け取る際、申込用紙に書かれた初穂料の受け取り確認や金額と合わせて確認するためです。
表書きの書き方については、「初穂料」の他に「玉串料」といった表書きが使われる事が多いです。この2つは若干意味合いが異なるので、お守りやお札を授かる際には初穂料と書くようにしましょう。
また規模の大きい神社となると、厄払いの祈祷を複数で行う場合もあります。その際初穂料の受け取りや金額、祈祷の内容なども付け合わせるためにも名前を書く必要があります。
のし袋の中袋の書き方
のし袋の中にある中袋には、表には包んだ初穂料の金額、裏には住所と自分の名前を書きましょう。市販ののし袋によっては、中袋の中に住所や名前を書けるように記入欄が印刷されているものもあります。
書く場所や項目があらかじめ書いてあるので、この方が記入しやすいと感じられるでしょう。もし売っているなら、記入欄付きののし袋をオススメします。
のし袋の文字は何を使って書く?
のし袋の文字書きにはポールペンではなく、筆ペンを使う方が望ましいです。見た目的にも書きやすいと感じられるので、筆ペンで書いた字は魅力的です。
中袋の表に書く金額は「壱、弐、参…」といった古い数字で記入して下さい。この数字は「大字」と言い、線を書き足す事で数を増やしたりできないようにするための数字文字です。
ただし、今ではわざわざ大字で記入しなければいけないというルールはありません。「一万円」「五千円」と書いても、神社ではちゃんと受け取ってもらえます。
のし袋へのお札の入れ方
のし袋にお札を入れる場合、お金を入れる向きなどに注意が必要です。例えば一万円札を入れる場合、福沢諭吉の肖像画が表向きになるように入れるのが正解です。
この方法ならのし袋からお札を取り出した時、スムーズに神社の人へと渡す事ができます。このように入れ方にもマナーが存在するので、厄払いに行く前に是非覚えておきましょう。
厄払いに相応しい服装を紹介!
神社は神聖な場所であり、厄払いを受けるのであれば礼儀を欠かす事はできません。服装もそこに見合ったものが必要になります。
そこで男女別に厄払い向きな服装を紹介しましょう。またラフすぎる服装は厄払いに相応しくないとされるので、合わせて参考にして下さい。
【男女別】厄払い向きな服装
厄払いには基本的に礼服がオススメです。更に男性ならスーツにネクタイ、女性はスーツやワンピースもいいでしょう。普段着しか着ない場合はダークな色合いのものを選ぶ必要があります。
ただしジーンズや半ズボンなど、肌の露出が多い服装は避けるようにしましょう。またサンダルやスリッパも厄払いには相応しくありません。
格式の高い神社であれば服装を指定している場合もあるので、事前に神社のホームページなどで確認しておきましょう。
アクセサリーを付けるのはNG?
儀式の際にアクセサリーを付けてはいけないという決まりはないようです。ただし派手すぎるものや、ジャラジャラと大きな音が鳴るネックレスなどは避けましょう。
なるべく上品で小ぶりなものがオススメです。また帽子やマフラー、手袋などの小物は儀式が始まる前に待合所などで外しておいて下さい。
のし袋のマナーや金額をチェックして厄払いの初穂料を用意しよう!
厄払いを行うには初穂料が必要であり、金額もそれに見合ったものを払うのが一般的です。初穂料を入れるのし袋にも入れ方や書き方に関するマナーが存在するので、合わせてチェックしておきましょう。
事前に知っておけば神社に失礼な態度をとってしまう事もなく、安心して厄払いを行えます。初穂料をしっかり払った上で厄払いを済ませ、より良い人生となることを願ってみてはいかがでしょうか。
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