「湯町窯」は布志名焼の窯元!あたたかみ溢れる島根県・松江の器をチェック

2020年6月29日 (2020年6月30日最終更新)

島根県松江市の湯町窯は、布志名焼の人気窯元です。温かみのある色合いと丸みを帯びた形の器は、幅広い年代の人に愛されています。今回は湯町窯の魅力をたっぷりとお伝えします。玉造温泉にも近いので、ぜひ訪れて作品に触れてみてください。

目次

  1. 布志名焼の窯元「湯町窯」の魅力に迫る!
  2. 湯町窯が製陶している布志名焼とは
  3. 湯町窯の歴史
  4. 湯町窯の器の特徴
  5. 湯町窯の詳細情報
  6. 布志名焼のその他の窯元
  7. 湯町窯の器で日常生活に彩りを!

布志名焼の窯元「湯町窯」の魅力に迫る!

島根県は古くから陶芸が盛んな土地で、柳宗悦氏の民芸運動の影響を受けた出雲焼や、伝統的工芸品として名高い石見焼など、多くの窯元があります。

布志名焼(ふじなやき)は島根県松江市で作られる陶器で、素朴でシンプルながらも温かみのある美しい色合いが特徴です。今回は布志名焼の窯元、湯町窯について紹介しましょう。

湯町窯が製陶している布志名焼とは

松江の湯町窯が製陶している布志名焼は、比較的シンプルな形ですが、黄釉や飴釉などを使った華やかな色合いが特徴です。

また、大正時代に興った民芸運動に影響され、日常使いできるコーヒーカップや皿、鉢類なども多く作られています。ここではまず布志名焼の歴史についてみてみましょう。

島根県松江市で焼かれる陶器

布志名焼は島根県松江市玉湯町で焼かれる陶器です。島根県の名湯として知られる玉造温泉から近いところにあります。

布志名焼の歴史は古く、江戸時代にまでさかのぼります。江戸時代に松江藩の御用窯がいくつかあり、藩主で茶人の松平不昧の茶器を作っていたのがその起源とされています。

江戸中期に舩木与次兵衛村政が開窯

江戸時代中期の1750年、舩木与次兵衛村政が独立して宍道湖沿いの布志名に開窯をしたのが布志名焼のはじまりです。その後、1780年には土屋善四郎芳方が楽山焼から布志名に移り。現在の雲善窯の開窯しました。

江戸時代には布志名焼の民間諸窯がいくつかあり、御用窯として茶器を焼いていました。明治になると藩の庇護がなくなり、民間の窯として様々な工夫を凝らした器が作られるようになりました。一時は海外にも輸出され、人気を得ました。

民芸運動にいち早く共鳴

明治から大正にかけて布志名焼は隆盛を極め、17の窯元があったそうです。しかし、昭和になると不況などで衰退し、廃業する窯元も増えて行きました。

大正末期、柳宗悦が民芸運動を始めました。民芸運動とは、それまで工芸品といえば華美で鑑賞用だったものを、日用品の中に美があるとした生活文化運動のことです。布志名焼の窯元たちは、いち早く民芸運動に共鳴し、日常的に使える作品を多く生み出しました。

特徴は「スリップウェア」

布志名焼の窯元たちが民芸運動に共鳴する中で生まれた技法は「スリップウエア」と呼ばれています。スリップウエアはもともとヨーロッパなどで見られた技法です。

化粧泥で模様を装飾する方法ですが、布志名焼ではイギリスの陶芸家バーナード・リーチの指導を受け、独自の美しい模様を生み出しました。

湯町窯の歴史

島根県の松江には、現在、舩木窯、雲善窯、湯町窯、雲寅窯の4つの布志名焼の窯元があります。それぞれ特徴があり、独自の作風で知られています。

今回はその中で玉湯町にある湯町窯についてその歴史を詳しく紹介しましょう。湯町窯は大正時代に開窯した窯元で、温かみのある作品が注目されています。

大正11年に開窯

布志名焼の窯元の一つ、湯町窯は、大正11年11月11日に開窯しました。初代窯元の福間善蔵さんはもともと、布志名で火鉢を作っていました。

1909年(明治42年)に湯町駅(現在の玉造温泉駅)が開業した際、誘致されて駅前に開窯しました。昭和初期には15人ほどの職人がいて、当時の窯元の中では規模が大きかったそうです。

イギリス人陶芸家・バーナード・リーチとの縁

やがて2代目の福間貴士さんが島根を訪ねた柳宗悦や民芸運動のメンバーと出会い、民芸運動に参加するようになります。

そして、民芸運動を通じて知り合ったイギリス人陶芸家バーナード・リーチからは、イギリスの伝統的技法スリップウエアなどを伝授されます。以後、コーヒーカップや皿など洋食器も手掛けるようになりました。

「島根県ふるさと伝統工芸品」指定の窯元

湯町窯はバーナード・リーチの強い影響を受け、黄色は黄釉、青は海鼠釉という2種類の釉薬を使って独自の色合いを出しています。

現在、湯町窯は「島根県ふるさと伝統工芸品」にも選ばれており、全国の陶器ファンから高い評価を集めています。

伝統を受け継ぐ3代目と4代目

湯町窯は現在、3代目の福間琇士さんと4代目の庸介さんが継いでいます。2代目が進めた、民芸運動を継承しつつも新しい形の布志名焼を作っています。

湯町窯の器は、イギリスのガレナ釉を思わせる黄釉を使った温かみのある色合いが人気です。まるみを帯びた、かわいい器は多くの人に愛されています。

湯町窯の器の特徴

湯町窯の作品は、ころんとした形の作品が多く、とてもかわいいと人気があります。大胆に施された模様も多くの人を魅了しています。

ここでは布志名焼の名窯元、湯町窯の器の特徴を紹介しましょう。お気に入りの器を集めるのもおすすめです。中でもエッグベーカーは忘れてはならない名器です。

代表作は「エッグベーカー」

湯町窯の代表作は「エッグベーカー」で、今も湯町窯の人気商品です。エッグベーカーはバーナード・リーチが伝えた技術で作った、目玉焼き専門の陶器です。

この器に卵を割りいれて蓋をし、数分火にかけた後、火を止めて余熱で卵に火を通します。するとふわふわの美味しい玉子焼きが出来上がります。いつでも簡単に美味しい玉子焼きができると、たいへん人気があります。

エッグベーカーはまだガスが普及していない昭和初期に考案されたものです。この時代は炭火を使っていて、炭火でも美味しい玉子焼きが作れるよう考えたものだそうです。エッグベーカーに魅せられた棟方志功が、パンフレットの版画をデザインしています。

独特の作風が人気

湯町窯のエッグベーカーなどには、スリップウェアという技法で映画枯れた独自のデザインが施されています。日本では「筒書き」と呼ばれていた技法で、粘土を使って模様を付けます。

自由度が高く、大胆なデザインから繊細なデザインまで様々な模様が生み出されます。その美しい模様は、多くの人を魅了しています。

使いやすさも特徴

湯町窯の陶器は日常的に使いやすいものが多く揃っています。手の中にちょうど収まるような小皿や、持ちやすいカップの柄など細部まで丁寧に作られています。

湯町窯はその使いやすさから、日常的に使えるものが多く、料理が美味しく見えると人気があります。湯町窯のカップで飲むコーヒーもたいへん美味しいと評判です。

湯町窯の詳細情報

ここからは島根県松江にある湯町窯の詳細情報をお伝えしましょう。湯町窯は、島根の人気温泉地、玉造温泉のすぐそばにあるので、玉造温泉を訪れた際に立ち寄ってみるのもおすすめです。

ここでは松江の玉湯町にある湯町窯へのアクセスや営業時間、定休日などの基本情報をお知られしましょう。玉湯町へは電車でも車でもアクセスに便利なロケーションにあります。

湯町窯へのアクセス

湯町窯は車や電車でアクセスすることができます。車でアクセスする場合は、山陰道松江玉造ICから国道9号を経由し3kmほど進んだところにあります。時間にして約5分です。

電車で訪れる場合はJR玉造温泉駅で下車します。JR玉造温泉駅は山陰本線の駅で、玉造温泉への玄関口にあたるため特急が停車します。

JR玉造温泉駅から徒歩1分

湯町窯は、島根県松江のJR玉造温泉駅から徒歩1分と便利なロケーションにあります。駅から近いので、玉造温泉の観光の途中に気軽に立ち寄ることができます。

JR玉造温泉駅の周辺には湯町窯以外にも様々なお店があります。ぶらぶらと歩きながら、温泉街の散策や買い物を楽しんでください。

基本情報

それでは、島根県松江の湯町窯を訪れたい人のために、営業時間を紹介しましょう。お店を訪れようと思っても、営業時間が分からないと困ってしまうことがあります。

湯町窯の営業時間は平日は8時から17時、土日・祝日は9時から17時です。無休ですが、不定休の場合もありますので、訪れる際には確認してください。

住所 島根県松江市玉湯町湯町965
電話番号 0852-62-0726

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布志名焼のその他の窯元

最盛期には17あった布志名焼の窯元も現在は、雲善窯、舩木窯、湯町窯、雲寅窯の4つが残っているのみです。舩木窯は現在6代目が継いでいて、松江市の宍道湖畔にあります。

雲善窯、舩木窯、雲寅窯は、湯町窯とは趣のことなる作風です。こちらも合せて訪れてみるといいでしょう。

湯町窯の器で日常生活に彩りを!

湯町窯の器は豊かな色合いが特徴で、とても人気があります。湯町窯は島根の人気観光地、玉造温泉にあるので、温泉を訪れた際に立ち寄ってみてください。

特に美味しい玉子焼きが作れるエッグベーカーはおすすめです。その他にも、小皿やカップなど様々な作品があり、日常生活に彩りを添えてくれます。

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この記事のライター
Momoko
東京の下町生まれです。東南アジアやアメリカ、中東などいろいろな国で暮らしてきました。現在は東京に住み、史跡巡りやカフェ巡りを楽しんでいます。

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