タントを車中泊仕様に改造しよう!
車中泊と聞くと、大きなキャンピングカーを思い浮かべますが、軽自動車でも手軽に車中泊仕様にできます。特に軽自動車の中でも、普通車と遜色ない広さを持つタントは、車中泊の改造に向いている軽自動車です。
キャンプなどのアウトドアが人気になっており、車中泊用に内装を改造し挑戦する方も増えています。車で気軽に一人旅ができ、息抜きにもちょうどいいアウトドアです。
タントのサイズ・特徴は?
タントは、2003年のダイハツから登場した軽自動車です。普通車のような広さが人気の軽自動車で、車中泊用に改造しやすいため人気の車種となっています。まずは、タントのサイズ感や性能を紹介していきます。
タントには「タント」と「タントカスタム」の2種類がありますが、車内の広さなどは同じです。性能なども代わりがないので好みで選んでみましょう。
タントのサイズ
タントは、車内の広さを確保するために可能な範囲でタイヤを車体の四隅に配置しています。タントは、軽自動車と分類される規定の高さギリギリで設計されています。
2022年最新のタントで、車室長2,125mm・車室高1,370mm・車室幅1,350mmとなっています。旧型よりも長さは6cmほど短くなりましたが、横幅がかなり広くなりゆったりとしています。
タントの性能
2022年の最新タントでは、「スマートアシスト」が付いており、衝突回避支援・認識支援・運転負荷軽減などの項目で17種類の予防安全機能が備わっています。
燃費は、グレードや運転モードなどにもよりますが、19.6km/Lから26.4km/Lまであり、長旅でも安心して運転する事ができる仕様となっています。
タントの外観・内装
タントは、「タント」と「タントカスタム」という2種類がありグレードもさまざまです。価格はタントカスタムの方が高くなります。燃費はグレードにもよりますが、タントの方が効率がいいです。
タントカスタムの外観は、洗練されたシャープな印象があります。カラーリングはメタリックカラーで鮮やかです。内装は黒で統一されており全体的にラグジュアリーな雰囲気があります。
タントの外観は、丸みがありミントグリーンなどの可愛いらしいくすみカラーからメタリックなブラックやレッドなどもあります。内装は、グレーが通常設備のカラーとなっています。
タントの車中泊がおすすめの理由
タントが車中泊におすすめな理由が、大きく3点あります。車中泊をこれからしてみたいけど、「どんな車種がいいのか?」と悩んでいるという方はぜひチェックしてみましょう。車中泊仕様に改造しやすいタントの内装の良さをまとめて紹介します。
天井の高さ
なんといっても「天井の高さ」は、軽自動車の中でもトップクラスです。軽自動車に分類されるギリギリの高さで設計されており、車中泊の際に困る収納なども天井に後付けしやすくなっています。
天井に収納ネットなどを改造し取り付けると、どうしても圧迫感や頭をぶつけてしまうなどがありますが、天井が高いとぶつける確率も減ります。車内での移動もしやすく、快適に車中泊ができるポイントです。
助手席がテーブルに
2022年最新のタントでは、大胆なマイナーチェンジが行われ仕様が変わっています。以前のタントは、助手席を前に倒しテーブルに改造することができました。
最新のタントも助手席をフルフラットにすることは可能です。初期の内装設備で「デッキボード」が付いており、取り外しが可能でテーブル代わりにすることができます。
自身の予算や好みなどにもよりますが、車中泊仕様のアレンジの幅が変わってくるので、気になる方は購入するタントが、どのモデルなのか把握しておきましょう。
フルフラットにできる
車中泊の際は寝泊まりできる広さが必要になります。もちろんリクライニングで座って寝るのも悪くはないですが、しっかりと睡眠を取るとなるとゆったり横になる必要があります。
最新のタントは、運転席側もフラットにできるためゆったりとした空間を作ることができます。操作も一度覚えてしまえばワンタッチで簡単です。また用途に合わせ左右別々でシートを調整できるのもポイントです。
旧型タントも、左右別々でリクライニングが可能で、前席のシートの可動域も広く車内の移動もしやすくなっています。前後のドアにピラー(柱)もなく出入りもしやすいので、荷物の出し入れなどもしやすい造りとなっています。
車中泊仕様に改造する際は、後部座席は最初からフラット状態に車内を好みにアレンジして移動することも可能です。
タントの車中泊におすすめシートアレンジ3選
車中泊の際に、車の中で少しでも楽に就寝するためには、シートを倒す必要性があります。タントは、様々なシートアレンジが可能なため好みや状況に応じて対応することができます。車中泊向けのシートアレンジを紹介していきます。
①手軽にアレンジ!リクライニングタイプ
タントは運転席側のリクライニングが、180度まで可能なため一人で軽く仮眠をする際などにちょうどいいシートアレンジとなっています。身長が高い方でも、足元に簡単な踏み台などを設置すれば、足を伸ばして一休みすることもできます。
助手席側は、そこまでリクライニングすることが出来ないため注意が必要です。リクライニングの長さがおおよそ160cmほどなので、小柄な方は椅子を倒すだけで十分車中泊が可能です。ですが、大柄な方は後半で紹介するシートアレンジで車中泊を行うことをおすすめします。
リクライニングにした際に、繋ぎ目などが気になる場合があります。少しでも体の負担を減らして車中泊を行なえるように、簡易的なマットレスなどを準備しておくことがおすすめです。
②荷台を使って広々と!ラゲッジタイプ
タントは、後部座席をフラットすることが出来るので広々とした空間で就寝することができます。テーブルなども設置できますし、クッションや小さな棚などで車内の内装を改造することができます。
タントの室内の長さは約140cm×幅90cmで斜めの長さが166.4cmとなっています。小柄な方は問題なく車中泊が可能ですが、身長のある方は、足を曲げて寝る必要性があります。前席を限界まで前に移動させておくと、直線が約155cmで斜めに寝ると177cmとなっているので、就寝しやすくなります。
ですが前席を詰めた場合は、15cmほどの隙間が開いてしまうので、荷物などを詰めることで隙間を埋めることが可能です。ラゲッジタイプは一番平坦で寝床としての安定感はありますが、その分硬さもあるためマットレスなどで寝心地の良さを確保しましょう。
③長身でも楽々寝れるフルフラットタイプ
タントでのフルフラットアレンジは、長身の方でも就寝することが出来る広さとなっており、広さもあるため二人での車中泊も可能です。広々と車内を使用できるので一人での長旅にも向いています。タント車中泊の中でもっとも長さがあるので、安心して長身の男性の方でも過ごすことが出来ます。
タントのフルフラットタイプは、2m以上の長さを確保することが可能ですが、仕様上どうしても助手席との段差ができてしまいます。そのため、内装による改造を加え、段差をなくしていくか、足を軽くあげて寝るスタイルになります。
タントの車中泊仕様の自作におすすめアイテム紹介【生活必需品編】
タントでの車中泊にあると便利な、内装向けの自作アイテムを紹介していきます。ちょっとアレンジを加え自作することで、より快適な車中泊になるようにしていきましょう。車中泊には必要各種アイテムなども紹介していきますので、これから車中泊を計画している方は、ぜひ揃えてみましょう。
①サンシェード
車中泊以外でも役に立つサンシェードは、車中泊の際は目隠しとしても使用できるため、活躍の幅が広がります。シンプルなデザインのものから、キャラクター物や綺麗なデザインのものまで様々なサンシェードがあるため、自分好みのデザインを選んで装着してみましょう。
またサンシェードの替わりに、カフェカーテンなどをアレンジし自作している方もいらっしゃいます。車中泊を楽しむ内装のアイテムとして準備をしましょう。
【Levolva】LA600S LA610S タント・タントカスタム 専用サンシェード
サンシェードはフリーサイズの商品もありますが、しっかりと各車種に合わせたサンシェードも準備されています。自作が難しい方でも、タントの寸法に合っているので、設置なども簡単に行うことが出来ます。
紹介しているサンシェードは、後部座席などの窓やバックドアガラスやリアの部分まで完全にガードしてくれる優れものとなっていますので、持っておいても損の無いアイテムと言われています。自作ではカバーしづらい箇所もカバーできるのでおすすめです。
②ポータブル電源
車中泊やキャンプなどでの必須アイテムである、ポータブル電源は様々な容量のものがあります。大型のものであれば、ちょっとした家電なども動かせるため、車中泊で長旅をする際にも役立ちます。
大型のものであれば、コンセントの差し込み口やUSB充電の差し込み口が複数ついているものもあり、一度にまとめて使用ができるのもポイントです。
主な家電の消費電力
- スマートフォン 5〜10W
- ノートパソコン 20W〜50W
- LEDランタン 20W〜100W
- 小型冷蔵庫 30W〜100W
- 扇風機・サーキュレーター 50W〜300W
- 電気ケトル 1000W〜1500W
上記の家電は、キャンプや車中泊で活躍するものの一部となっています。実際に車中泊を行う際に持っていく家電などのワット数を計算し、必要なポータブル電源の容量を計算してみましょう。
車中泊の際に、エンジンを付けっ放しで就寝すると危険があります。そのため夏場は扇風機などで車内の換気を行ったり、冬場だと電気毛布で暖かさを確保する必要が出てきます。しっかりとポータブル電源の容量を考えて、購入をしましょう。
また災害時などにも役立つため、バッテリー寿命が長いものや充電効率がいいものを選ぶのもおすすめです。価格は消費電力が100W以下の家電を主に使用する場合は3万〜5万円ほどです。大型のものになると10万円を超える価格帯となっています。
③照明・ランタン
照明機器は、夜間には必須アイテムなので必ず準備しておきましょう。ルームランプもありますが、ルームランプの付けっ放しはエンストを起こす要因となってしまいます。エンストは起きずとも、バッテリーへのダメージがあるため控えるようにしましょう。
最近では省エネで長時間使用できるLEDランタンなどもあるので、災害時などの非常用としても役立ちます。デザイン性の高い商品なども多く、車中泊を楽しむアイテムの一つとして好みのものを探してみましょう。
④天井ネット
車中泊の場合、限られた収納スペースを、有効的に活用する必要があります。タントでの車中泊となると1名もしくは2名までとなっています。一人での車中泊であれば、荷物は抑えられますが、長期的な車中泊や二人でとなる場合は、天井ネットを使用して収納スペースを確保することをおすすめします。
棚などを自作し設置することもできますが、限られたスペースを有効活用するには、天井にも収納場所を作ると、荷物を多く持ち運べます。100均などにあるネットに、S字フックなどを組み合わせて簡単に自作することもできます。難しい場合は、車用のネットなども販売されていますので、使いやすいものを選んでみましょう。
タントの車中泊仕様の自作におすすめアイテム紹介【寝具編】
車中泊をする際に、必ず必要となってくるのは寝具類です。タントでの車中泊の場合、荷台などの硬さもあるため、しっかりと寝具の準備をしておけば快適な内装の車中泊に近くことが出来ます。細かな改造で車中泊がより楽しめるようになるので、ぜひ参考にして見てください。
①車中泊用マット
車中泊用のマットレスが販売されており、車のサイズに合わせたマットレスなので持ち運びもしやすくなっています。また、一般的なシングルサイズのもので、折りたたみ式の簡易マットレスなどもあり、車中泊用のマットレスとしても代用することが出来ます。
マットレスの有無で、車中泊での寝心地は格段に変わります。毛布などを重ねて引く事で代用することもできますが、車中泊を頻繁に行う方は長い目をみて、車中泊用のマットレスを準備しておくことをおすすめします。
【くるマット】タントLA600S/610S系 車 マット
タントLA600S/610S系に合わせた、専用のマットレスが販売されています。こちらは、該当車種に合わせた作りとなっており、段差や溝をなくしフルフラットにより近づくことが出来ます。
このマットを敷いた上で、寝具などを設置するとより安定した状態で車中泊をすることが可能です。マットカバーは洗濯も可能で、清潔感も保つことができ、防水スプレーなどと組み合わせれば、ちょっとした汚れはサッと除去することができます。
②クッション
車中泊となると、車内で過ごす時間が長くなります。そのような際にクッションを準備しておくと、ちょっとした休憩時などでもリラックスすることができます。またクッションを壁側に設置しておくことで、就寝の際にぶつけてしまったり、物が入り込んでしまうことを防ぐこともできます。
様々な形のクッションがあるので、オーソドックスな真四角のクッションや丸型・長いクッションなど好みに合わせて、車中泊を快適に過ごせるように工夫してみましょう。
③寝袋
毛布や布団などを準備するのもいいですが、寝袋はコンパクトで持ち運びもしやすくなっています。車中泊は場所が限られているため、省スペースで持ち運びできるので便利です。また寝袋によっては、保温性も高く冬場でも安心して車中泊を行うことができます。
タントをアレンジして車中泊を楽しもう
軽自動車の中でも、タントは車中泊向きの車体となっています。様々な車中泊グッズを自作し、内装を自分好みに改造して車中泊ライフを楽しんでみましょう。キャンプなどのアウトドアの人気が高まる今、手軽に自作アイテムを使用して、タント車中泊を始めてみてはいかがでしょうか。
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