アフリカケンネル跡地の場所や現在は？過去に起きた事件・心霊の噂を調査！

「アフリカケンネル」という名前をご存知でしょうか。アフリカケンネルというのは埼玉県にあり、陰惨な殺人事件の現場となったことで広く知られ、心霊スポットとなっています。アフリカケンネルで起きた事件や心霊スポットの噂について紹介します。

まずは、「アフリカケンネル」というのはどのような場所なのかという点から紹介していきましょう。アフリカケンネルという名前からして、ペットなど動物に関係ある施設のようですが、どうなのでしょうか。

また、最初に述べたように、アフリカケンネルは世情を揺るがす大事件が起きた場所です。この事件は後に映画にもなり、その猟奇的な描写が大きな反響となりました。そのためR18指定とされていますが、映画賞なども受賞しています。

そこで、アフリカケンネルがもともとどういう場所だったのか、またアフリカケンネルでどのような事件が起こったのかということについてまずは紹介します。

アフリカケンネルは埼玉県熊谷市にあります。アクセスですが、「上熊谷駅」から車で10分ほどのところなので、埼玉県内以外の方でも比較的楽にアクセスできるかもしれません。

また、上熊谷駅からはバスが出ており、そのバスを使い「万吉」バス停まで行けば、そこからだと徒歩でアクセスすることもできます。この点も埼玉県外の方でもアクセスしやすいポイントです。

しかし、現在アフリカケンネルは廃墟となっており、むしろ心霊スポットとして知られることが多いかもしれません。その理由はアフリカケンネルを舞台にして起こった殺人事件に関係しているからです。

アフリカケンネルという名前を知らなくても、埼玉で起こった「愛犬家連続殺人事件」といえばわかるという方もいるでしょう。アフリカケンネルはその殺人事件の舞台となった場所なのです。

もちろん殺人事件そのものはたくさんあるのですが、この殺人事件はマスコミで大きく取り上げられ、さらに捜査が進むにつれ、その猟奇的な犯罪の様子が広く報道されました。また、行方不明者がメディアに出ることでさらに話題となったのです。

さらに先ほど述べたように、この殺人事件をもとにした映画が作られました。しかもそれが日本の映画賞を受賞したことから、その点でもよく知られるようになったのです。

では殺人事件が起こる前、アフリカケンネルはどのような施設だったのでしょうか。アフリカケンネルという名前の通り、この施設はもともとはペットショップでした。

アフリカケンネルは1982年に開業しており、オーナーが妻と2人で営業をしていました。しかしバブル経済の崩壊によって、アフリカケンネルの経営は悪化していたと言われています。

映画では熱帯魚を販売する店という設定になっているのですが、実際は犬などを販売していたようです。また犬のブリーダーとしても知られる人物が経営していたことから、繁殖なども手掛けていました。

埼玉県熊谷市のアフリカケンネルですが、事件の後は廃墟となり、現在はその廃墟がそのまま放置された状態になっています。また殺人事件からかなりの年月が流れているため、警察などで立ち入り禁止にしているわけではありません。

しかし何といっても廃墟ですし、建物には施錠もされているようです。そもそも殺人事件の現場でもありますから、立ち入り禁止でなくてもあまりおすすめの場所ではありません。

心霊スポットと言われることもあって、心霊スポット巡りを趣味とする方などが入っている様子もあります。しかし心霊でなくてもどんな危険があるかわかりません。立ち入りはしないようにしましょう。

このように、埼玉県熊谷市にあるアフリカケンネルは、殺人事件の現場となったことから、現在では廃墟となり、心霊スポットと呼ばれることが多くなっています。

もちろん殺人事件の現場となった場所はアフリカケンネルだけではありませんし、それらの中には心霊スポットとされているところもあります。しかしアフリカケンネルが特に心霊スポットと言われるのは、その事件の内容にもよります。

そこで次に、アフリカケンネルで起こった殺人事件がどのようなものだったのかについて、詳しく紹介していきましょう。

埼玉県熊谷市にあるペットショップ「アフリカケンネル」は、バブル経済の崩壊によって、経営が不振になっていました。しかも2億もしたと言われる犬舎兼住宅の建設費も大きな負担となっていたと言われます。

さらに犬の販売や繁殖に関して、詐欺的な商売を繰り返していたと言われており、顧客との間にもトラブルが絶えなかったと言われています。高い犬のつがいを売り付け、生まれた子犬は引き取ると言いながら値切るなどしていました。

そんな中、1993年、埼玉県に住む顧客の一人が帰宅途中に失踪するなど、同じ埼玉県内で連続失踪事件が起こります。ちょうどこの時、大阪で愛犬家の連続殺人が起こり、その流れでこの埼玉の失踪事件がクローズアップされました。

最初のこの人物は、アフリカケンネルのオーナーのすすめる犬の繁殖ビジネスを手掛けることになりました。ところが高値で購入した犬の値段が実は数十万と安いこと、さらに高齢で繁殖に適さないと知り、トラブルになっていたのです。

そのことから警察はこのオーナーへの監視をし始めたのですが、1994年になり、大阪で愛犬家連続殺人事件が起こったことから、直接関係していないものの、埼玉のこちらの事件にも注目が集まります。

捜査を続けていく過程で、アフリカケンネルの従業員の関与をほのめかす供述が出てきたことから、この従業員に事情聴取が行われました。その結果この従業員が出頭し、事件について語ったことから一気に進展します。

このオーナー夫婦はトラブルが起こった最初の人物を、犬の殺処分用に使う薬を使い殺害し、その死体を解体し、さらに骨や所持品などを焼却処分にしていたことがわかったのです。

さらに捜査を進めたところ、このような形で殺害された人物はこの人1人ではないということがわかり、オーナー夫婦は逮捕されるに至りました。

この事件は埼玉の愛犬家「連続」殺人事件と言われています。この事件名が示すように、このオーナー夫婦が殺害した人物はこの最初の人物1人ではありません。犯罪として立件されただけでなんと4人が殺害されています。

2人目、3人目はこのアフリカケンネルでトラブルが起きた時にそれをおさめる「用心棒」的な仕事をしていた暴力団幹部とその運転手です。この暴力団幹部は第一の事件を察知し、金銭の要求をしたことから殺害されました。

この2人目、3人目に関しても1人目と同様に毒薬を使い殺害したうえで、死体を解体し、骨や所持品を焼却、残ったものを周辺の川などにバラバラにしてまいて処分していました。

4人目は同じ埼玉県に住む主婦で、息子がアフリカケンネルで働き、オーナーに信頼を寄せていました。しかし経営難に陥ったオーナーは、この主婦にアフリカケンネルの株主になるよう持ち掛け、出資金を詐取することを考えます。

そこでオーナーは主婦を車に乗せて家にあった金を詐取し、やはり同じ毒薬を飲ませ殺害します。そしてこちらもまた、死体を解体、骨などは焼却し、バラバラにしたのです。

このように、殺害がわかっているだけで四件あるのですが、その他にもアフリカケンネルに関係した人物が複数人行方不明になっており、もしかするとさらに多くの被害者がいる可能性もあると言われています。

アフリカケンネルを舞台にしたこの事件は、立証がとても困難な事件でした。その理由は、今述べたように殺害された人々の死体がバラバラにされ、所持品などもほとんど焼却されてしまっているためです。

実際、これらの事件の捜査では、埼玉県のほか群馬県など広域で綿密な操作が行われました。出てきた骨片は焼かれていてDNA鑑定ができず、焼け残った義歯や腕時計、携帯電話の基盤などを証拠としたのです。

この時の捜索は川底の砂利を採取しふるいにかけて証拠となるものを見つけるほどのものであり、これらの証拠品はそのような捜索でようやく見つけられたものでした。遺体そのものはなかったものの、これらの地道な捜査が立件に結び付いたのです。

犯人は殺人事件を起こす際に「死体(ボディ)を透明にする」ことを「殺人哲学」の一つとしていたと言われており、死体は解体され、埋めても残る骨は一本ずつ焼いて灰にするなど、徹底的に処分していました。

その結果、殺人事件の物的証拠が非常に乏しく、裁判は長期化しました。さらにアフリカケンネル周辺で行方不明になっている人物に関しても、立件ができないものもあるなど、まだまだ謎が多い事件となっているのです。

さらに裁判に入ると、犯人であるオーナー夫婦、正確には元夫婦ですが、互いに罪をなすりつけあいます。さらに最初に出頭し証言した元従業員が検察との密約があったと述べ、証言を拒否したことから、さらに混迷を深めます。

そして2001年、このオーナー夫婦には死刑判決が出ました。ところがその後夫婦二人とも控訴し、最終的には2009年になり、ようやく最高裁で上告を棄却する判決が出され、死刑が確定しました。

このように、アフリカケンネルを舞台にして起こった埼玉愛犬家連続殺人事件は、乏しい証拠をかき集めて立証したものであり、犯人とされた人物はいずれも死刑判決を受けています。

このような陰惨な事件を起こした犯人というのはいったいどのような人物だったのでしょうか。次にこの犯人とされた人物について紹介していきましょう。

ここまで述べてきたように、このアフリカケンネルを舞台にして起こった連続殺人事件の主犯格とされたのは、アフリカケンネルのオーナー元夫婦です。オーナー夫婦と述べましたが、アフリカケンネルの社長だったのは妻のほうです。

ただし、アフリカケンネルはもともと夫の方が創業しており、実質的には夫が経営者でした。夫は埼玉県秩父市生まれで、秩父でペットショップを経営していたのですが、その時からいろいろ問題があったようで、いったん姿をくらましています。

また、この夫はブリーダーとしてとても腕がよく、いくつかの犬種のブームの仕掛け人、第一人者とも言われ、同業者から一目置かれていたと言われています。

ところが秩父でペットショップを経営していたころから、悪質な商売を繰り返していたと言われ、いったん姿をくらました後、アフリカケンネルの経営に乗り出していました。

夫は人間心理を読むことに長けている、虚言癖がある人物だったなどと言われています。事件で死刑判決を受けた後、2017年に拘置所で病死しました。

一方妻のほうはアフリカケンネルの登記上の社長となっていました。お嬢様育ちで犬好きな人物だったと言われ、のちにブリーダーとしての腕もあげ、ドッグショーなどでハンドラーなどもしていたと言われています。

夫が税金滞納をしたことから、それから逃れるための偽装離婚をしており、実質は事件の時も夫婦だったと言われています。特に2人目、3人目の事件では殺人現場にいたほか、解体にも手を貸していたと言われます。

特に妻の方は、アフリカケンネルの経理を担当していたことから、金の流れなどは夫よりも詳しかったと言われます。そのためお金が絡む事件に関しては妻も関与していたと考えられています。

一方でこの夫は現在で言うDVをしていたとする説もあります。この妻はこの時再婚だったのですが、夫は妻だけでなく、連れ子にも暴力をふるっていたなど、暴力により支配されていたという可能性もあると言われます。

そのため、裁判ではお互いに相手が主犯であると述べていましたが、結果的に二人が対等の立場で共謀、犯行に及んだと認定されました。ただし一件は夫の単独犯行とされました。

妻の方は現在でも冤罪を主張しているほか、次に述べる共犯者も、妻は夫に脅されて犯罪に手を貸したと主張を変化させていると言われています。2023年現在もまだ死刑は執行されていません。

先ほど述べたように、アフリカケンネルの事件が発覚し、逮捕に至った背景には、アメリカケンネルの元従業員の供述があります。この人物が共犯者となります。

この従業員はブルドックのブリーダーをしていたのですが、犯人に脅され、自宅を死体の解体場所として提供し、死体損壊や遺棄などをしています。1人目のときは脅されたことからガレージに残された車を都内に運ぶなどの荷担もしています。

しかも事件が明るみになり、いったんは事件について供述をしたものの、裁判の最中に検察官との間に密約があったと述べ、以後の発言を拒否しています。

このように従業員は殺害そのものには加わっていなかったことで、懲役3年の実刑判決を受け、1998年に刑期を終え、出所しています。

その後、1999年、実名で事件について書いた本を出版します。この本がもとになって、最初に述べた映画が作られることにつながっていくのです。

このように、アフリカケンネルは陰惨な事件の舞台となったことから、現在は廃墟となっています。しかしこの事件は、同時期に起こった大阪の愛犬家殺人事件とのかかわりでメディアで盛んに取り上げられ、話題となりました。

そのこともあり、現在廃墟となっているアフリカケンネルは、心霊スポットとして知られるようになっています。さらに映画化されたことで、それでこの事件を知り、訪れる方も見られます。

そこで次に、アフリカケンネルの跡地が現在どのような心霊スポットと岩けているのかということについて紹介していきましょう。

先ほども少し触れたのですが、実はアフリカケンネルを舞台にした殺人事件というのは、現在立件された4件だけではない可能性があります。実際メディアでは、それらの行方不明者の家族が捜索を訴えるなどしています。

そのため、アフリカケンネルにはこれら殺害された人々の霊がいると言われており、心霊スポットとして知られるようになりました。

ここまで述べてきたように、実際にアフリカケンネルのある場所に死体があったわけではなく、死体は埼玉や群馬など周辺の川や山など、あちらこちらにバラバラにされています。

とはいえ、アフリカケンネルにはそれら殺害された人々の霊がさまよっていると言われており、現在では埼玉でも屈指の心霊スポットの一つに数えられることが多いです。

アフリカケンネルそのものはオーナー夫婦が逮捕されてすぐに倒産したとされており、それ以来現在に至るまで廃墟です。事件からの時間も過ぎ、事件当初よりも廃墟化は進んでいますし、心霊スポット以前に危険な廃墟であることは間違いありません。

センセーショナルな事件の現場でもあることから、アフリカケンネルには肝試しのつもりで訪れる人も少なくありません。また近年ではいわゆるユーチューバーなどが動画撮影のためにやってくるケースも目立ちます。

それらの体験談などを見ると、実際に顔のようなものが写った、物音や声のようなものが入っていたなどがあります。

なんといっても連続殺人事件が起こった場所でもあり、それですべてが怪しく感じられるという部分もあるにしろ、アフリカケンネルは現在でも心霊現象が起こってもおかしくない場所としてとらえられていると言えるでしょう。

最後に、アフリカケンネルの跡地が現在、どのような場所となっているのかということについて紹介します。ここまで述べてきたように、アフリカケンネルは犯人逮捕後から放置され、そのまま廃墟となって現在に至っています。

アフリカケンネルがある場所は2023年現在、実際に行くことができるのでしょうか。また中に入ったりしてもよいものなのでしょうか。そのあたりも含めて紹介していきましょう。

ここまで述べてきたように、アフリカケンネルは今でも廃墟としてそのまま残っています。ただし、私有地なので侵入、通り抜けお断りというステッカーは貼られています。

殺人事件ということになると、警察により立ち入り禁止となっているというイメージがありますが、アフリカケンネルを舞台にした殺人事件から長い月日が経っており、警察による立ち入り禁止という形にはなっていないようです。

また、建物に関しても、時間が経ったことで廃墟化が進んでいるものの、そのまま残されています。映画化され話題になったころには、映画のファンの方なども訪れていたようです。

ですから、先ほど述べたように、心霊スポットとして話題に上るようになると、肝試しや動画撮影などの名目でアフリカケンネルを訪れる方が見られるようになっています。

しかしアフリカケンネルは今述べたように完全に廃墟となってから長い月日が経ち、ずっと放置された状態です。当然建物そのものの廃墟化が進んでおり、建材の劣化や内部の崩壊などが起こっていると考えられます。

ですから、アフリカケンネルに気軽に出かけるのは大変危険です。心霊現象の有無を別にしても、不用意に足を踏み入れていい場所ではありません。特に中に入るのは危険ですので、やめることをおすすめします。

埼玉にあるアフリカケンネルは、実際に陰惨な連続殺人事件の舞台となり、その後放置され廃墟となっています。心霊スポットとして話題になることも多いですが、長く放置されていることもあり、危険ですので、近寄らないようにしましょう。