東京の美術館おすすめランキング！人気の展示は何？芸術に触れよう！

美術館に行きたいけれど、どこに行ったら良いか分からないという方も多いですよね。東京には数え切れないほどたくさんの美術館があります。用途や規模もさまざまで、企画展のほかコレクション作品を常設展示している美術館、テーマに沿った切り口で展示を行う企画展のみの美術館、公募展示がある美術館など。東京で人気の美術館をご紹介します。

東京ステーションギャラリーは、駅を文化の場として提供すべく1988年にオープンし、18年間にわたって展覧会を開催。東京駅の復原工事により2006年より一時休館したものの、2012年には新しい東京ステーションギャラリーとして、リニューアルオープンしました。重要文化財である東京駅で開催される展覧会、一度は目にしておきたい人気のものです。

東京駅は、辰野金吾設計により1914年に創建されましたが、1945年に戦火に遭い内装が焼失。激動の時代をくぐり抜けてきた東京駅には、当時の赤レンガの壁が残されており、時代を感じさせる趣ある美術館になっています。ギャラリーのロゴは、3つのレンガをつなぐ「目地」をモチーフに、東京ステーションギャラリーの英文頭文字Tをデザイン。

3つのレンガは、「近代美術の再発見」「現代アートへの誘い」「鉄道・建築・デザインとの出会い」を表しているそうです。レンガとレンガを繋ぐ「目地」のように、いろいろなものを繋いでいく。普段は気に留めることがない「目地」をモチーフとすることで、才能ある芸術家を発掘していく美術館でありたいという願いが込められています。

1966年開館。皇居のお濠沿い、帝劇ビルの9階にある出光美術館。日本の書画、中国や日本の陶磁器などの東洋古美術を中心として、年に5・6回の展覧会を開催しています。出光コレクションのメインとなるジュルジュ・ルオーの作品を、常時5点から7点展示する専用展示室を設置。

常設展示はありませんが、アジア各国および中近東の遺跡などから出土した陶片資料を展示する「陶片室」や、季節に合わせた茶道具を展示する茶室「朝夕菴」も併設。都心のビルの一角であることを忘れてしまうような、ゆったりとした時間を感じることができます。

1979年開館。アート、デザイン、建築、音楽、ダンスなど、最先端の現代美術を展示する美術館です。東京国立博物館本館や銀座和光本館の設計で知られる渡辺仁設計による建物は、1930年代のヨーロッパ・モダニズム建築を取り入れた、建築史上に残る貴重なもの。東京ガス会長や日本航空会長ほか歴任した原邦造の邸宅を美術館として活用しています。

館内には宮島達男、レイノー、森村泰昌などのインスタレーション作品があり、庭にも多田美波、関根伸夫などの作品が設置されています。原美術館では、現代アートの最新の動きを展示する展覧会のほか、有望な若手芸術家の紹介のため、定期的に「ハラ・アニュアル」展を開催。

森美術館は、六本木ヒルズ・森タワーの52階と53階に位置し、現代アート分野の企画展を行う美術館です。いつ訪れても楽しむことができ、刺激を受けられるよう、展覧会開催中は休館日なしで夜遅くまで開館。さまざまな切り口から現代アートの企画展を開催し、実力ある若い芸術家の作品も取り上げています。

展覧会だけでなく、アートを通じて学ぶことをテーマにした「ラーニング」というイベントやシンポジウムも多数開催。森美術館、東京シティビュー、スカイデッキが1年間何度でも利用できる年間パスポートは6000円(税込)、2年目以降の更新は5000円(税込)。ミュージアムショップ、ミュージアムカフェ&レストランも10%オフに(一部対象外あり)。

「根津美術館」は、東武鉄道の社長を務めた根津嘉一郎が蒐集してきた、日本と東洋の古美術品コレクションを所蔵する私立美術館です。分野は、書跡や絵画、彫刻、金工・武具、陶磁、漆工、木竹、染織、考古など多岐にわたります。平成28年3月末の時点で、国宝7点、重要文化財87点、重要美術品94点を含む7420点の作品を収蔵。

根津美術館のもうひとつの魅力は、庭園です。茶席や田舎家風の建物が配された趣あふれる庭園を、石畳が敷かれた小径を散策しながら楽しむことができます。庭園の中には、大部分がガラスで覆われたカフェ「NEZUCAFE」があり、ガラス越しに風情ある緑を一望できる造りになっています。美術館を堪能した後は、ぜひ足を運びたい美しい空間です。

東京国立近代美術館は、本館、工芸館、フィルムセンターの3つの建物から成っています。もともとは近衛師団司令部庁舎だった建物を活かした工芸館は、重要文化財となっています。東京国立近代美術館では、企画展ギャラリー、ギャラリー4、所蔵品ギャラリーにて常時3つの展覧会を開催。

所蔵品ギャラリーでは、「MOMATコレクション」と呼ばれる国内最大級のコレクション展示を行っています。日本画、洋画、水彩、版画、素描、彫刻、写真、映像など13000点を超える所蔵作品の中から、会期ごとに大幅に作品を入れ替え、毎回約200点を選び展示。

東京国立近代美術館本館は、日本画、油彩画、彫刻など国から指定を受けた重要文化財を14点収蔵しています。原田直次郎の「騎龍観音」や菱田春草の「王昭君」、新海竹太郎の「ゆあみ」、岸田劉生の「道路と土手と塀(切通之写生)」など。保存上の理由から、展示期間が限られる作品もありますのでご注意ください。

地下鉄乃木坂駅より直結の「国立新美術館」は、建物自体が巨大な芸術になっており、国内最大級の展示スペースを持つ美術館です。国立新美術館は、コレクション品は展示しておらず、企画展と公募展で構成されています。大規模な企画展を行うことが多く、ぜひ行って見たいと思わせるものばかり。最近では草間彌生展が話題となりました。

国立新美術館は、近代的なアート空間でランチやディナー、ティータイムを楽しめることも人気のひとつ。フランス料理の最高峰「ポール・ポキューズ」オーナーが経営する、3階の「ブラッスリー ポール・ポキューズ ミュゼ」では、気軽にブラッスリーを楽しむことができます。2階にはティーサロン「サロン・ド・テ ロンド」があります。

さまざまな公募団体の展覧会が催されるので、芸術に関わる方は訪れる機会の多い美術館です。公募展への貸し館のほか、マスコミとの共催による企画展も大人気。2012年には、公募展示室、レストラン、ミュージアムショップなどに次いで企画展示室もリニューアルされました。芸術を通じたコミュニケーションをテーマにした、楽しい企画がいっぱい。

本館、平成館、東洋館、法隆寺宝物館、表慶館、黒田記念館で構成される東京国立博物館は、日本の最古の博物館。日本を中心として東洋諸地域の絵画や彫刻、書跡、工芸、考古などが展示されています。「山水屏風」や「餓鬼草紙」などの国宝や重要文化財も多数所蔵。ワークショップやシンポジウム、講演会なども人気です。

1959年発足の国立西洋美術館は、ルネやルノワールなど印象派の絵画や、ロダンの彫刻「考える人」や「地獄の門」を中心としたフランス美術コレクション(松方コレクション)をはじめ、西洋美術全般を展示する美術館です。1959年ル・コルビュジエ設計による本館と、1979年前川國男設計の新館があり、常設展のほか豪華な特別展なども話題となっています。

「ル・コルビュジエの建築作品(7か国17作品)」のひとつとして、2016年7月、国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」が、他の16作品とともに世界文化遺産として登録されました。

東京で人気のおすすめ美術館をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。展覧会情報をゲットし、行ってみたいなと思う展示があれば、気軽に足を運んでみましょう。美術館は、一人でも複数人でも楽しめ、感性の刺激や心の充実が得られる素晴らしい場所です。ぜひお気に入りの美術館を見つけてみてください。