オランダの風車は世界遺産！原風景キンデルダイクの魅力を解説！

オランダと聞いて思う浮かぶものといえばやはり「風車」ではないでしょうか。かつては10000基以上もあったオランダの風車は今では10分の1程度にまで減ってしまいました。そんな中、19基もの風車が立ち並び、世界遺産にも登録されているオランダ屈指の風車群「キンデルダイク」。キンデルダイク観光のおすすめやその魅力をご紹介します。

オランダといえばやはり、「風車」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。せっかくオランダを観光するのなら、そのまさにオランダといった風景を直接目にしてみたいですよね。しかし、かつては10000基ほどあったオランダの風車も、現在ではその10分の1程まで減ってしまい、その姿を見ることができる場所も限られているのです。

現在オランダ全土に1000基ほど点在している風車ですが、私たちがイメージしているようなオランダらしい風景は、街のどこでも見れるわけではありません。オランダで風車の風景を見れる場所として最も有名であるのが「キンデルダイク」という風車群です。キンデルダイクは世界遺産にも登録されており、多くの観光客が集まる人気観光地です。

オランダの風車群、世界遺産の「キンデルダイク」について見ていく前に、まずはオランダの風車の役割について知っておきましょう。そもそもオランダの風車というものは、なんのために造られ、なにに使われていたものなのでしょうか。風車の主な役割と用途は二つで、一つ目は水を掻き出すための風車、そして二つ目は工業用の風車です。

オランダ語ではオランダのことを「ネーデルランド」といいます。これは「低地の国」という意味であり、その名の通り国土の4分の1が海抜0メートル以下なのです。これらの土地は干拓によって作られました。オランダは、大部分が海抜1メートルから2メートルの湿地帯であり、これらを農作地に変えるために、当時の人々は水路を作って水を排出しました。

しかし、湿地帯は柔らかく、地盤沈下を起こして海抜よりも低くなってしまうという問題点があり、水路だけで水を排出することが困難になりました。そこで、低いところから高いところへ水を掻き出す風車が造られたのです。また、粉を引いて製粉したり、丸太を切ったりするなど、工業用の動力としてもこれらの風車が使われていたといいます。

オランダ屈指の風車群、世界遺産にも登録されており大人気観光地である「キンデルダイク」について見ていきましょう。キンデルダイクには、オランダ全土に残る1000基の風車のうち、19基もの風車が集まっている風車群です。オランダらしい、イメージにぴったりの風景を見ることができると、世界中から観光客が集まる人気スポットです。

1740頃、大掛かりな干拓と治水体系の一部として、キンデルダイクに残る19基の風車は作られました。そして1997年「キンデルダイク=エルスハウトの風車網」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。アムステルダムの中心地から離れておりアクセスが難しいという点を持ちながらも、日々多くの観光客が集まる大人気スポットです。

続いて、オランダの風車群キンデルダイク観光の回り方についてです。実はキンデルダイクはかなり広大な敷地を持っており、一番奥にある風車まで行こうとなると、歩きだと一時間ほどかかります。そのため、キンデルダイク観光にはサイクリングをおすすめします。キンデルダイク入り口のショップまたはビジネスセンターでレンタルできます。

キンデルダイクの、のどかで魅力的な風景を眺めながらのサイクリングはとっても気持ちがいいものです。オランダらしいノスタルジックな風景の中、風を受けながら観光してみてはいかがでしょうか。また、キンデルダイクはボートに乗って見て回ることも可能です。ボートは、内部を見学できる2基の風車とビジターセンター前に停まります。

ここでは、キンデルダイク観光の見どころについてご紹介します。キンデルダイクの中でも特に魅力的で、絶対に見学していただきたいのがこちら「Museum Windmill Blokweer」です。この風車は最も古い風車であり、1500年頃に造られたものだといわれています。周りにある他の風車とは明らかに形が違うので、見ればきっと驚きますよ。

この「Museum Windmill Blokweer」は、なんと内部を見学することができます。風車の内部を見学するなんて経験はなかなかできないので、ぜひこの機会に見学してみてくださいね。風車内部では、かつて人々が風車の中で暮らしていた様子を感じることができます。当時ここで暮らしていたという人々の写真も飾られているので必見です。

続いて「Museum Windmill Nederwaard」も大変魅力的なので必見です。Museum Windmill Nederwaardは1738年に造られた風車です。この風車も内部を見学することができます。内部を見学できるのは、このMuseum Windmill Nederwaardと先ほどご紹介したMuseum Windmill Blokweerの2基だけです。こちらもお見逃しなく。

Museum Windmill Nederwaardには、風車の中で暮らしていた人々の様子がよりリアルな形で残されているんです。それもそのはず、1950年代にこの場所で暮らしていた人々の家具がそのまま展示され、公開されているのです。内部の階段を上っていくと、作業部屋や倉庫があるのも確認できます。大変興味深い展示物なので要チェックです。

キンデルダイクの入り口左手にある「ビジターセンター」にもぜひ立ち寄ってみてください。このビジターセンターでは、キンデルダイクに関する映像が上映されており、キンデルダイクやオランダの風車文化についてより理解を深めたい方にはおすすめのスポットです。お土産ショップも併設しているので、帰りにでも覗いてみるといいかも。

また、このビジターセンターは内部を見学できる2基の風車から少し離れた場所に位置しています。風車の内部見学をしたあとにビジターセンターを訪れる場合には、ボートの利用をおすすめします。ボートを利用すれば、内部見学できる風車の前からビジターセンターまで簡単に移動することができ、効率よく見どころを押さえることができますよ。

いくつか見どころをご紹介しましたが、キンデルダイク最大の魅力といえばやはり、このオランダのイメージにぴったりの可愛らしい風景でしょう。まるで別世界のような世界に目を奪われること間違いなし。19基もの風車が集まり、どこかノスタルジックな雰囲気も感じられるキンデルダイクで、のんびりと癒しの一時を過ごしてみてください。

有名観光地を歩き回るのもいいですが、オランダの歴史と文化を感じる風車を前に、ただただゆっくりとした時を感じるのも魅力的ではありませんか?雄大な自然の中、風を受けながらサイクリングを楽しみ、特に惹かれる風景に出逢ったときには足を止めて写真でも撮ってみてはいかがでしょう。ポストカードのような美しい写真が撮れるはずです。

アムステルダムからキンデルダイクまでのアクセスをご紹介します。アムステルダムからロッテルダムに移動しましょう。5月から9月の期間は水上バスが運行されているので、これを利用しましょう。また、Rotterdam Central駅からメトロに乗りRotterdam Zuidplein下車し、90番のバスに乗ってMolenkade下車する方法もあります。

いかがでしたか?19基もの風車が立ち並び、世界遺産でもあるオランダ屈指の風車群「キンデルダイク」についてご紹介しました。まさにオランダのイメージにぴったりの光景をこのキンデルダイクで見ることができます。その美しい風景はもちろん、他にも行く価値ありの魅力を持っています。オランダ観光の際はぜひ足を伸ばしてみてください。