花貫渓谷の紅葉がすばらしい！アクセス・駐車場・絶景スポットをご紹介

茨城県の県北に位置する高萩市。その南部にあるのが、県内有数の紅葉の名所、花貫渓谷です。名馬里ヶ淵から小滝沢キャンプ場の間にある花貫渓谷は、大小さまざまな滝と淵が連なるとても美しい景勝地。吊り橋から眺める秋の紅葉は絶景の一言に尽きます。今回は、そんな花貫渓谷についてご紹介します。

花貫渓谷のある茨城県高萩市は海にも山にも恵まれており、美しい海岸線と里山の両方を楽しむことができる自然に溢れた街です。約7キロメートルに伸びる海岸線には白い砂が眩しい海水浴場があり、内陸の土岳やけやき平では登山やバーベキュー、釣りを楽しめるスポットも。

今回ご紹介する花貫渓谷があるのは、標高約600メートルの山、土岳の近く。周辺一帯が自然あふれる観光地となっており、キャンプ場や自然公園、遊歩道も整備されていて、毎年たくさんの観光客で賑わっています。遠くから車でアクセスする方のために駐車場も数多く配置されていますが、紅葉祭りの時期は午前中で満車になってしまうほど人気です。

花貫渓谷へのアクセス方法は、車と電車の2種類。車でのアクセスの場合は、常磐自動車道「高萩IC」より約20分。電車でのアクセスは、JR常磐線高萩駅で下車後、タクシーで約25分となっています。都心からだと約3時間強といったところでしょうか。都会の喧騒を忘れて癒されるには十分な距離かと思います。

秋の紅葉シーズンは車も人もいっぱい。道もとても混むので、車でのアクセスがおすすめです。ドライブしながら眺める紅葉も絶景！周辺のドライブインや自然公園なども一緒に楽しめます。花貫渓谷での観光を追えたら常磐道を南下し、筑波山や大洗など茨城の観光地をめぐるのも楽しいですよ。

花貫渓谷の駐車場は2箇所。花貫川上流にある大能駐車場と、下流にある花貫駐車場があります。大能駐車場には普通車が40台、花貫駐車場には普通車が110台、大型車が16台駐車できます。駐車料金は無料ですが、紅葉祭りの期間中は環境整備協力金として、普通車は500円、大型車は2000円の駐車料金が掛かります。

秋の紅葉祭り期間中は道路も駐車場もかなりの混雑が予想されるので、朝は早めの出発がおすすめです。大能駐車場は汐見滝の吊り橋まで徒歩約13分、花貫駐車場は徒歩約13分。どちらの駐車場にもトイレが完備されており、花貫駐車場には売店もあります。

道路が特に混雑するのが花貫渓谷や花貫ダム付近。特に土日は路上駐車も多く、車の進みが遅くなり大渋滞を巻き起こすことも。最寄りの高h着IC出口から渋滞することもあるそうです。渋滞や混雑をできるだけ避けたい方は、朝早くに出発するほか、平日を選んで出かけたり、少し遠い駐車場を選ぶなどの工夫が必要です。

毎年たくさんの観光客が訪れる花貫渓谷の紅葉祭り。だいたいいつごろから始まるのでしょうか？茨城県の県北に位置する高萩市の紅葉の見頃はおおよそ11月上旬から下旬にかけての約1ヶ月間。紅葉祭りもそれに合わせて、10月末から11月末まで開催されることが多いようです。

花貫渓谷の秋の絶景紅葉スポットといえばまずここ、汐見滝にかかる吊り橋。秋になると川沿いに茂った木々が紅く綺麗に色づき、紅葉のトンネルを作り出します。長さ60メートルの吊り橋、その眼下に見えるのは汐見滝と花貫川の清流。水と紅葉とのコントラストが絶景のおすすめスポットです。

汐見滝の吊り橋は遊歩道として整備されており、歩きやすいためハイキングコースとしてもおすすめ。絶景の滝や紅葉を眺めながら、のんびりと散歩したくなるコースです。高萩市の公式ホームページからガイドマップがダウンロードできるため、ハイキングの計画も立てやすいですよ。

汐見滝の吊り橋はその上を渡るだけでなく、吊り橋の下まで降りることができます。吊り橋の下には渓流が流れており、そこから見上げる吊り橋と紅葉もまた絶景。少し場所を変えるだけでさまざまな景色を見せてくれる、おすすめのスポットです。ぜひこの絶景を写真に収めてくださいね！

汐見滝の吊り橋を渡ったところで、高萩市のゆるキャラ「はぎまろ」くんがお出迎え。クリスマスシーズンにはサンタ帽をかぶったりと、はぎまろくんも季節に合わせて模様替えをしているようです。花貫渓谷に行った際は、ぜひはぎまろくんとも写真撮影をしてみてはいかがでしょうか。

花貫駐車場のすぐそば、汐見滝の吊り橋の南にあるのがこの乙女滝。規模は小さいですが、大きな岩を流れていく水がとても美しい滝です。大きな滝壺や高低差のある滝も見応えがありますが、乙女滝のような小さくて静かな滝も、見ていてとても癒やされますね。

こちらは下流側にある不動滝。びっしりと生えた緑のこけに、流れ落ちる水の白さが映える滝です。水の落差は5メートルほどと、こちらも大きな滝ではないものの、広く深い滝壺や昼でも暗くうっそうと茂る木の日陰は、どこか神秘的な雰囲気を醸し出しています。

滝の落ちる音と水の流れる音が、清らかな音色を奏でる不動滝。実は、この不動滝と上流の乙女滝には、カッパが出現するという伝説があるんです。小さい滝に対して広く深い滝壺は濃いエメラルドグリーンの色をしており、確かにカッパが出てきてもおかしくない雰囲気。

名馬里ヶ淵は汐見滝の吊り橋の南東に位置し、周辺には花貫ダムや花貫ふるさと自然公園センターなどがあります。大小さまざまな滝が美しい渓谷を形作り、こちらも秋には周囲の木々が紅く色づく絶景のおすすめスポットとなっています。水の落差は6メートルと規模は小さく、広い滝壺に静かに流れる水が特徴的です。

この名馬里ヶ淵には、「馬」にまつわる伝説が。野々平という小さな村に住んでいた男が家で飼っていた雌馬に子どもが生まれるのですが、その子馬には角があり竜のような身体をしている、奇妙な馬だったそうです。近所の住民がその馬を怖がったため、男は名馬里ヶ淵へこの子馬を沈めてしまいます。するとその夜に大きな嵐が起こり、野々平は洪水に飲み込まれ跡形もなく流されてしまったのだとか。

大洪水で滅びた野々平の村人は、捨てられた子馬の霊の呪いだと噂したといいます。野々平を襲ったこの洪水は、延享2年(1745年)5月9日に実際に起こっていたもので、その記録は地理誌などにも詳しく書き残されています。動物にまつわる伝説をもつ渓谷は、それだけで雰囲気がありますね。

花貫渓谷からすぐ近く、西の方角に位置するのがこの土岳。標高は600メートルほどと、初心者にも登りやすい山です。広い芝生におおわれた頂上には展望台もあり、筑波山や那須連峰、天気が良ければ富士山を望むこともできる絶景スポット。秋にはもちろん、紅葉した山々の絶景を360度見渡すことができます。

花貫渓谷の遊歩道からは歩いて70分ほど、距離にして1.6km。けやき平キャンプ場に車を駐車すれば、徒歩約20分ほどで山頂までたどり着けます。本格的なトレッキングを楽しみたい方は、中戸川登山口からの1.2kmコースもあります。秋の里山を気軽に楽しむことができる、おすすめのスポットです。

花貫川の上流に建設された花貫ダムは、日本でも数少ない「海の見えるダム」。花園・花貫県立自然公園に指定されている観光地でもあります。花貫ダム周辺には地域的な特徴を持つ貴重な植物が数多く自生しており、秋には紅葉が美しい名所としても有名。太平洋の眺めと紅葉が同時に楽しめる、一石二鳥のおすすめスポットです。

ダムの湖面に映る山々の紅葉がとても美しい場所です。近くには「花貫さくら公園」があり、春にはさくらで満開に。季節を問わずに絶景が楽しめます。汐見滝吊り橋からも近く、車でドライブがてら訪れるのにもちょうどいい距離。茨城県民によって投票された「茨城百選」では、花貫渓谷とともに得票数第二位を記録した名所です。

今回は、茨城県高萩市にある花貫渓谷をご紹介しました。有名な紅葉狩りの場所でもあり、また自然も多く秋以外でもたくさんの観光客でにぎわう花貫渓谷。里山や木々、滝や渓谷といった美しく雄大な自然に癒やされること間違いなしのおすすめスポットです。ぜひこの絶景を見に、足を運んでみてはいかがでしょうか。