北極星のオムライス・心斎橋本店！粋な町屋造りの洋食屋で絶品ランチ！

日本の食文化、和食・洋食・中華などなど、美味しいものがたくさんあります。その中でも、深く文化として溶け込んでいるのが洋食です。子供の頃、両親に初めて連れて行ってもらった、街の食堂で食べた洋食の感動と味は忘れることはありません。今回は、人気の洋食定番メニュー、大阪の有名なオムライスの専門店をご案内します。

大阪市内の難波から御堂筋西側を心斎橋方面に向い、道頓堀橋を越えて2本目の通りを左折、少し進むと左手に昔懐かしい風情のある建物が見えてきます。この、時代を感じるお店が北極星です。現代的なビルが立ち並ぶ中に、昭和の香りがプンプンたちこめてきます。

昭和の香りが漂う北極星の心斎橋本店、建物の外観を見ただけで、その表情から美味しさを感じてしまいます。オムライスで有名な北極星、大阪っ子の間だけではなく、多くの皆さん誰もが知っている洋食屋さんです。なのに、雰囲気的には料亭というか、完全に和食系のお店です。

大阪の心斎橋にある北極星本店は、1922年（大正11年）創業の、老舗の洋食屋さんです。昭和25年築の純和風建築物は、料亭と間違ってしまいそうです。和の空気に溢れたお店で洋食を味わう、このアンバランス感が何とも言えず楽しいです。大阪の皆さんに愛されているだけでなく、観光客の皆さんにも、とても人気の北極星です。

北極星の創業当時、大阪のキタからミナミの間の地域は一大商業地でした。心斎橋周辺も商家が立ち並び、多くの商人が行き来をしていた場所です。その時代を感じる商家風の建物は、今でも威風堂々と、私たちにその存在感のある姿を楽しませてくれています。

引き戸を開けて店内に入ります。外観と内部空間が全く別というようなお店も多いのですが、北極星本店は違います。見事に内部も純和風、本当に当時のままの姿を保っておられます。入って直ぐのところに下足箱があり、靴は脱いでお店に上がります、洋食屋さんの店舗なのですが、土足厳禁です。

玄関ホールから中に踏み込むと、各部屋を繋ぐ廊下が、中庭を囲むように配置されています。落ち着きのある日本庭園を眺めながらのお食事、とても素敵です。玄関ホールには、有名人の色紙がたくさん飾ってあります。更にお客様の中には、外国人の皆様もたくさんおられます。

一般人の私たちから有名人の方々、そして外国人の皆様、更には老若男女にいたるまで、オムライスの美味しさの認識は万国共通です。みんなだいすきオムライスです。それでは、テーブルの前に敷かれたお座布団に座って、いよいよオムライスの注文をすることにいたしましょう。

畳敷きの和室にホッとして、中庭の日本庭園を見ているうちに、念願のオムライスです。この店内の雰囲気とオムライス、とっても違和感のある組み合わせなのですが、慣れてくると、これが当たり前の感覚に変わってきます。やはり日本人なのか、和風の感じは落ち着きます。

中庭・商家風の和室、今では歴史を感じる空間ですが、この雰囲気も北極星のオムライスのスパイスになっているのでしょう。それでは、お待たせしました、オムライスをいただきましょう。とっても優しいお味で、本当に美味しいです。ケチャップライスを包んだ卵、薄焼きなのに中はとろとろです。

北極星のオムライス、熟練の料理人さんが作らないと、これだけ美味しくは作れません。女性も男性も子供から大人まで、誰もが好きな洋食メニューです。現在の日本のおいて、カレーやラーメンに並ぶ、まさに国民食になっているのではないでしょうか。美味しそうです。

実は、この洋食屋さんの北極星が、オムライス発祥のお店と言われているのです。自称オムライス発祥のお店は、かなりあるようなのですが、定説では、大阪の北極星か東京の煉瓦亭が発祥のお店となっています。そんなことより、結局は、美味しいからお客様が来られるのでしょう。

何故、有名なのか？それは、発祥や歴史もさることながら、美味しいから口コミなどで噂が広がり、それが長く長く評判が続いているからでしょう。オムライス発祥に関しては、1900年に東京の煉瓦亭で作られた、まかない料理が最初のようです。しかし、現在皆さんが食べているオムライスとは、少々違っていました。

煉瓦亭のまかない料理は、溶き卵に白飯やピーマン、マッシュルームの具を混ぜて焼いたものだったそうです。でもこれは、ご飯が入っていますが、オムレツです。それから25年後、大阪の北極星で、現在のオムライスの原型が出来上がりました。発祥が北極星か煉瓦亭か、結論がだせない理由がわかります。

北極星のホームページに、オムライス発祥のお店と言われる由来が記載されています。それによると、現「北極星」の先代、北橋茂男氏が、洋食屋「パンヤの食堂」を始めた頃の大正11年のことだそうです。当時、ご常連のお客様の中で胃の具合が悪い方がおられ、いつもオムレツと白ごはんを食べておられました。

大正14年のある日、先代の北橋茂男氏は、胃の具合が悪いお客様が、毎日同じものだけではと思い、マッシュルームと玉ねぎを炒めてケチャップライスにして、薄焼き卵で包んだ特製料理を創作して、お出ししたのが最初ということです。初めてオムライスを食べたのが、小高さんといわれるお客様でした。

その時、オムライスを食べた小高さんは、先代の北橋茂男氏に「美味しいやん！なんやこれ？」って聞かれました。そうしたら、茂男氏は「オムレツとライスを合わせてオムライスでんな。」と、とっさに答えられました。ここに、オムライスというお料理と名前が誕生したのです。

老舗の洋食屋さん、オムライス発祥のお店、外国人客も多い、かなりの有名店、そして、立地が心斎橋と大阪のど真ん中、これらを考えると、お値段も結構するのではと感じます。一般庶民には、簡単に北極星でランチはできないと考えてしまいますが、そうではありません。普通のランチのお値段で美味しいオムライスを楽しめます。

大阪の心斎橋界隈で美味しいランチをしようと思うと、場所代もあってか大体が1000円以上になってしまうことが多いです。でも北極星なら、オムライスセットのランチメニューは1000円以下で食べられます。和の雰囲気に浸れて、中庭を見ながらのお食事は、まるで京都か奈良にいるような錯覚に陥ります。

スタンダードのメニューとしては、チキンオムライス・きのこオムライス・ポークオムライス・ビーフオムライス・ハムオムライスの各種オムライス、そうですオムライスだけなのです。でも、トッピングなどの様々なバリエーションがあるので、種類的には豊富になります。

メニューがオムライスだけとは言っても、サイドメニューは、いろいろな種類が揃っています。から揚げ・ヘレカツ・エビフライ・ハンバーグ等々。サイドメメューと白ご飯でも充分そうですが、北極星はオムライスの専門店、オムライスとセットでいただいてください。

北極星本店の営業時間は、月曜日から金曜日が朝11時半から夜の10時までです。土曜日・日曜日・祝日は朝11時にオープンします。ラスト・オーダーは、閉店30分前です。しっかり夜も営業しておられます。ランチだけでなく、ディナーでは、お酒と一緒にサイドメニューもしっかり注文して、夜オムライスを楽しんでください。

大阪観光にきて、お昼はしっかり食べ歩いたし状態の時、晩御飯はシンプルにオムライスはいかがですか。北極星本店があるのは心斎橋、道頓堀や難波の繁華街も近いので、飲みに行く前に、「ちょっと何かをお腹に入れておこうか」という時には、是非とも北極星を利用してください。

せっかく大阪に来たのですから、北極星に立ち寄って、美味しいオムライスを食べたいです。日常、あちこちの喫茶店やレストランでオムライスは食べられます。でも、やっぱり北極星のオムライスは秀でて美味しいのです。お米やライスのケチャップ、卵にソースと何か秘密があるのでしょう。

ところで、洋食屋さんで黒いお皿って珍しいのではないでしょうか。オムライスの卵をきれいに見せるという意味があるのかもしれません。北極星のオムライスを食べたいけど、心斎橋まで行くのがちょっとという方には、北極星は大阪市内を中心に京都と西宮を含めた各地に１３店が展開しています。

心斎橋本店のような、純和風の昭和レトロの雰囲気はありませんが、北極星のオムライスはどこのお店に行っても食べられます。更には、難波にある北極星直営の能登の郷土料理屋、やわらぎの郷でも、郷土料理屋といいながら、オムライスが食べられるのです。これは、穴場です。

自宅で北極星のオムライスを作って、家族に食べさせたいって思う主婦の方も多いのではないでしょうか。ご安心ください、北極星でプロ直伝の技を教えていただけます。平日に限ってですが、お友達と一緒に参加してみてはいかがでしょうか。プロの技を身に付けて、ご主人や子供さんを驚かせてみましょう。

住所:大阪府大阪市中央区西心斎橋2-7-27 電話番号:06-6211-7829

いかがでしたか、オムライスの専門店北極星のご案内でした。もう、ケチャップライスを作って、薄焼きの卵で巻くだけなんて言わせません。オムライスの真髄を再確認しました。これだけオムライスのことを知って、オムライスの写真を見たら、もう頭の中はオムライスで一杯、今日のランチはオムライスで決まりです。