箱根フリーパスを購入して格安で観光しよう！使い方や割引施設も紹介！

温泉が湧き、風光明媚で見どころの多い箱根は、四季を通して訪れたい場所です。山に囲まれた土地ですが、多様な乗り物が発達していて自家用車がなくても移動に困ることはありません。が、難点は交通費が決して安くないことです。それを解決してくれる上に多くの施設での特典まで付くのが「箱根フリーパス」。箱根観光の必須アイテム、箱根フリーパスについてご紹介します。

箱根フリーパスは、これ1枚購入すればバスをはじめ登山鉄道やロープウェイなど、箱根エリアを網羅する8種類の乗り物が乗り放題になるチケットです。有効期限は2日間用と3日間用の2種類があります。箱根で1泊ないし2泊で観光する人にはこの上なくお得なチケットです。日帰り観光の人でも、観光ルートによってはフリーパスを購入した方がお得な場合があります。

フリーパスのメリットは何といっても料金が格安なことです。2日間有効パスの料金は大人4000円、小人は何と1000円です。ちなみに3日間有効パスの料金は大人4500円、小人1250円。大人では2日間用と500円しか違わないので、こちらはさらに格安でお得です。この料金はいずれも小田原、箱根湯本、湯河原、三島、沼津からの料金になります。

上記の料金を見て、それでも箱根フリーパスは高いと感じる人もいるかもしれませんが、例えば小田原、箱根湯本、強羅、早雲山、桃源台港、元箱根港、小田原と定番の観光ルートをぐるっと一周してきただけでも4500円を超えます。途中下車などすればもっと料金がかかります。交通費だけでなく、施設での割引特典なども様々利用できますので、箱根フリーパスはとてもお得です。

そして、何といっても箱根フリーパスのおすすめポイントはストレスがないことです。乗り換えるたびにいちいち切符を買う必要もありません。週末やシーズンの箱根の混み具合、チケット売り場の長蛇の列を考えるとこれは大きなメリットです。また、チケットを買うたびにお金が減っていくという精神ストレスからも解放されます。

このように便利で格安な箱根フリーパスはどこで購入できるのでしょうか。まず、小田急線、箱根登山鉄道の主な駅と箱根登山バスの案内所です。小田急トラベルの首都圏各営業所でも購入できます。そして、JTBや日本旅行、KNTなどの主要旅行代理店でも買えますが、代理店によっては手数料がかかります。いずれの場合も1か月前からの購入が可能です。

箱根フリーパスは小田急線各駅の自動券売機でも購入できますが、この場合は当日からの有効分のみで、小田急線各駅までの往復乗車券がお得な料金で付けられます。例えば新宿からなら2日間用パスで料金は5140円となり、1140円のプラスです。新宿と小田原の往復は1748円なので、格安な上、途中下車も可能です。その場合はパスを改札機に通さず、係員に声を掛けることが必要です。

箱根フリーパスに小田急線の乗車券を付ける場合の注意点ですが、特急ロマンスカー料金は付けることができません。ロマンスカーを利用して箱根に行きたい人は、特急料金を別に支払う必要があります。ちなみに新宿から小田原または箱根湯本までの特急料金は片道大人890円です(2017年10月)。

箱根フリーパスの使い方はいたって簡単です。各乗り物や施設でフリーパスを見せるだけです。ただ、注意点がいくつかあります。まず、紛失に注意することです。薄くて小さい物なので、しまうときにどこかに紛れてしまうことがないよう保管に注意です。また、提示する時は日付がわかるようはっきりと見せて下さい。

家族やグループで箱根フリーパスをもって移動する場合、一人がまとめて管理することもあるでしょうが、乗り物に乗り降りする場合は一人一人手に持つよう指示される場合も多々あります。また、施設の割引を受ける場合、期間によってはフリーパスを購入する時に付いてくるクーポンや学割の方が料金がお得なこともありますので、よく条件を比べて下さい。

箱根フリーパスをゲットしたら、もう箱根の乗り物は乗り放題、思い切り観光を楽しみましょう。フリーパスが使える乗り物と、沿線の主な観光地をご紹介します。箱根湯本駅と強羅駅を結ぶ箱根登山鉄道は、車窓から見える箱根の美しい景色と同時に、急勾配をスイッチバックで上って行くユニークな運行が人気です。

箱根登山鉄道の宮ノ下駅の近くには有形文化財に指定されている富士屋ホテルがあります。手入れの行き届いた庭園を見ながらランチやお茶がおすすめです。骨董品の店が並ぶセピア通りで掘り出し物探しも良いかも。箱根フリーパスで割引がある彫刻の森美術館やユネッサンも登山鉄道の沿線にあります。

強羅駅と早雲山駅を結ぶのはケーブルカーです。駅は6つ、路線距離1.2キロメートルしかありませんが、車両の傾きや車窓からの景色でケーブルカーが走る斜面の険しさを感じることができます。繁忙期には強羅駅と早雲山駅をノンストップで結ぶ臨時列車が運行されることがあります。

ケーブルカーの沿線には箱根強羅公園があります。この公園は、何とフリーパスを持っていれば通常大人500円の入園料が無料になりますので、ぜひ訪ねて下さい。四季の花々が美しいフランス式の庭園で、中には熱帯植物園やローズガーデン、茶室をもった日本家屋と、後述の体験工房もあります。

早雲山駅から芦ノ湖畔の桃源台駅までは、途中の大涌谷で乗り換えがありますが、ロープウェイが結んでいます。眼下に芦ノ湖や箱根の大自然を眺める空中散歩は箱根観光のハイライトとも言えます。天気の良い日は大きな富士山も見えます。ロープウェイの通常料金は片道大人1160円なので、箱根フリーパスを持っているとお得感があります。

ロープウェイ沿線で最大の見どころは大涌谷です。2015年の噴火の影響で立ち入り禁止区域が広がってしまいましたが、それでも硫黄で黄色くなった大地や吹き上る噴煙を間近に見ることができます。なお、ロープウェイは風が強い日や、火山ガス濃度の高い日は運休になることがあるので、運行状況をよく確認することが必要です。

桃源台はロープウェイの駅と芦ノ湖を走る海賊船の港の2つが同じ建物に入っています。海賊船は黒や緑のインパクトあるフォルムが芦ノ湖に映え、観光客の格好の被写体になっています。港は3つのみで、桃源台から細長い芦ノ湖の反対側にある箱根町港、元箱根港を約30分で結んでいます。

桃源台を出て最初の港、箱根町港で降りれば箱根フリーパスの特典が使える駅伝ミュージアムや関所跡といった観光名所があります。また、元箱根港で下船すればパワースポットとして多くの観光客が訪れる箱根神社があり、宝物館で神社が所有する宝物や箱根に関する歴史資料を見ることができます。

箱根フリーパスでは箱根登山バスをはじめ、観光施設めぐりバス、小田急箱根高速バス、東海オレンジシャトルバスの4種類のバスを利用することができます(後者2つのバスは区間指定)。上手に利用すれば多くの美術館をはじめ、寄木細工の里である畑宿、石仏が並ぶ六道地蔵など、箱根のほとんどの場所に行くことができます。

箱根フリーパスが有効なバスエリアは箱根を超えて御殿場プレミアムアウトレットや三島、沼津にまで及んでいます。三島には日本最長、400メートルの人道吊り橋があり、フリーパスで100円引きになります。高さ70メートルから富士山や駿河湾、伊豆の山並みなどが見えて爽快です。

箱根フリーパスで割引などの優待が受けられる施設は2017年夏の時点で58か所もあります。そのうち、お得感が大きいところやおすすめの場所をご紹介します。繭型スチームサウナや壺湯がおすすめ、箱根レイクホテルの「MAYUの森」は1割以上の150円の割引で購入できます。こちらは桃源台から徒歩3分なのでアクセスも良い施設です。

箱根の温泉施設の中でトップクラスの人気を誇る「箱根小涌園ユネッサン」も箱根フリーパスの提示で割引優待が受けられる施設です。温泉施設「森の湯」との共通券なら900円、ユネッサンの水着エリアだけなら700円の割引金額はとてもお得です。是非利用して格安価格で楽しんでください。

箱根にある多くの美術館や博物館でも箱根フリーパスの割引が利用できます。子供が喜ぶエリアがあり、ファミリーにおすすめの「彫刻の森美術館」では、入場料が200円引きになります。割引率10パーセント以上ととてもお得です。「ラリック美術館」は300円引きで割引率20パーセントです。

芦ノ湖の向こうに富士山という、箱根随一の景色が見られる「成川美術館」や、質の高い展示を誇る「ポーラ美術館」はどちらも200円引き、「ラリック美術館」にいたってはフリーパスで300円引の格安価格になります。また「ガラスの森」では100円、「星の王子様ミュージアム」では150円の割引となり、お得に芸術鑑賞ができます。

フリーパスのお得はまだまだ続きます。「箱根関所資料館」は「入り鉄砲、出女」の厳しい取り締まりが行われた往時の関所の様子を、実物大の人形やリアルな資料で学べる施設ですが、2割相当の100円引きで購入できます。小田原エリアでも、天守閣入場の50円引きをはじめ、小田原城内の施設が軒並み1割引きになります。

女性や外国人に人気のパワースポット、箱根神社の宝物館では2割相当の100円引き。中には重要文化財も含まれているので、歴史好きな方には特におすすめです。また、三島最大の観光スポットである三島大社の宝物館は4割相当の200円割引になるので格安、大変お得です。

箱根フリーパスで使える割引の中には植物園もいくつかあります。「箱根湿生花園」は日本で初めての湿原植物園で、日本の湿地帯植物や林、高山植物など1130種類のほか、たくさんの海外の珍しい山草も見られます。落ち着いた環境で草花を愛でたい人にはおすすめの施設です。この箱根湿生花園では100円の入園割引が受けられます。

「秩父宮記念公園」は秩父宮ご夫妻が住まわれていた御殿場別邸を一般に開放している施設で、園内には樹齢130年を超えるしだれ桜など、四季折々の草花を楽しむことができます。植物だけでなく、築290年の建物やご夫妻にまつわる資料なども見られますが、フリーパスでこの記念公園の入園料が300円から250円になります。

「箱根園水族館」は可愛いアザラシのショーや、魚の餌付けをする水中ショーなどがおすすめの水族館です。寒い日や雨の日でも楽しめる施設としてファミリーに人気です。箱根フリーパスを提示すると、この箱根園水族館の入場が大人200円、小人100円お得になります。アスレチック「フォレストアドベンチャー」もフリーパスで300円引きと格安になるので利用をおすすめします。

箱根フリーパスで入園が無料になる「強羅公園」にはクラフトハウスがあり、トンボ玉作りやガラス、ドライフラワーアレンジメントなどの手作り体験ができます。価格は体験内容によって違いますが、フリーパスで各料金が5パーセント割引になります。上手に使ってオリジナルのお土産を持ち帰ってください。

箱根フリーパスを使うと、飲食店での割引もあります。桃源台駅(港)のレストランや箱根町港の食事処で飲食代金が5パーセント割引になるのは、ロープウェイや海賊船の利用者には嬉しい特典です。強羅駅や箱根湯本駅にある土産物店やハイランドホテルの物販なども5パーセントのディスカウントが受けられるのでおすすめです。

箱根で優雅にランチを楽しみたい人にも箱根フリーパスはおすすめです。「箱根ホテル小涌園」でのランチビュッフェは大人400円引きの格安価格、「小田急山のホテル」でのランチは5パーセント割引です。このように箱根フリーパスで特典がつく飲食店、ショッピング施設が16店ありますので、要チェックです。

芦ノ湖の海賊船は日によってはとても混み、一般船室では座れないこともままあります。そんな時、追加料金を払って特別船室に入れば、ゆったりと船旅が楽しめます。その特別船室の片道料金500円が、フリーパスの提示で400円になります。特別船室は座れるだけでなく、凝った装飾や専用デッキがあり特別感があふれています。

頂上に箱根神社の本宮や、遊歩道や展望台がある箱根駒ヶ岳に登るにはロープウェイが便利です。そのロープウェイの代金が箱根フリーパスを持っていると10パーセント引きになります。約7分の空の旅では、芦ノ湖や富士山はもちろん、相模湾、伊豆半島までを一望できます。

いかがでしたか。このように使った人は誰でもが「おすすめの最強アイテム」と口を揃える箱根フリーパスは、箱根を格安に観光するために欠かせないものです。皆さんも箱根に行く時は忘れずに箱根フリーパスを購入してください。そして利用できる交通機関や施設をくまなくチェックして、格安、お得に箱根を満喫してください。