名曲喫茶新宿らんぶるで至福のコーヒータイム！昭和レトロな優雅な店内が人気！

日本を代表する大都会、新宿。海外発のおしゃれなカフェやレストランが続々と進出しており、常に流行の最先端を進んでいます。しかし、一歩裏道に入れば、昭和レトロな街並みが広がる不思議な街。新宿の裏道にひっそりと佇む純喫茶「らんぶる」をご存知ですか?今回は新宿の「らんぶる」の店内の様子から人気メニューまでをご紹介します。

「らんぶる」は、新宿の東側にある、純喫茶。創業なんと60年以上の老舗なんです。店名の「らんぶる」とは、「琥珀」の意味なんだそう。ブランデーのような茶色い半透明の宝石で、これをコーヒーの色のように見立ててこの店名がつけられました。美味しいコーヒーもさることながら、広々としたゴージャスな地下空間が人気の純喫茶です。

純喫茶「らんぶる」は、1950年に新宿の地で産声をあげ、1955年に現在の地に移転しました。創業当時は「名曲喫茶」という、当時は珍しいクラシックを聴きながらコーヒーが楽しめる純喫茶だったのだそうです。さらに、喫茶店にしてはかなり広いフロアが特徴的で、創業当時は「大人の社交場」としても庶民から広く人気を集めていました。

全盛期には、現在のビルの3階までを使い、さらに都内の複数店舗で営業をしていたんだそうです。当時はこれだけの規模でやっていても連日満席が当たり前だったそうで、昔の人気の凄まじさが伺えます。しかし。時代の流れとともに徐々に規模が縮小し、現在は新宿店の2フロア(1階と地下1階)のみとなっています。

続いて、「らんぶる」へのアクセスをご紹介しましょう。らんぶるが店を構えているのは、新宿の東口方面。JR新宿駅の東口または中央東口から徒歩5分、東京メトロの新宿三丁目駅から徒歩2分くらいのところにあります。靖国通り沿いにある商業施設「新宿マルイ本館」のすぐ裏手、といえばわかりやすいでしょうか。

「らんぶる」の周辺は、大塚家具のショールームやビックロなど、近代的で大きなビルが立ち並ぶ一方、昔ながらの昭和レトロな雑居ビルや居酒屋も多いエリアです。新宿の今昔が同居している、ちょっと不思議な空間に「らんぶる」はあります。「らんぶる」の目印は、色鮮やかな黄色の看板です。

近隣他店に比べ、シンプルで控えめな看板ながらも、その年季の入り具合は独特な雰囲気を放ち、しっかりとした存在感を放っています。レンガ造りの優しい雰囲気の外観は、老舗の貫禄漂う雰囲気。丸みを帯びたガラスの扉が可愛らしいです。早速、店内へ足を踏み入れてみましょう。

続いて、「らんぶる」の営業時間のご案内です。「らんぶる」の営業時間は、朝9時30分から深夜23時まで。ラストオーダーは夜22時30分までです。朝早くから夜遅くまで営業しているので、モーニングにもランチにも、そしてディナーにも使える、使い勝手の良い純喫茶となっています。基本的に定休日はなく、土日も休まず営業しています。

ちょっと狭めの入り口を抜けると「1階は喫煙席、地下は禁煙席」の案内板が見えてきます。店内は2フロアに分かれていますが、断然地下室が人気です。入り口や1階を見る限り、「狭い店内だなぁ」と思われるかもしれません。しかし、入り口を入って左側の階段を降りると、そこには異世界のような広々とした空間が広がっています。

なんと1階が20席であるのに対し、地下の席数は200席!大都会新宿にもかかわらず、地下に地上の10倍もの席数があるなんて、驚きが隠せません。また、大半のお客さんがらんぶるの「顔」である地下室に足を進めるせいか、逆に1階の喫煙席は穴場!なかなか満席になることがないので、逆に落ち着いてお食事やカフェタイムを楽しめそうです。

らんぶるの魅力は、地下室!地下室は意外にも天井が高く、開放的な雰囲気です。地下室に入ってまず目に入ってくるのが、気品溢れるインテリアです。大きなシャンデリア風ライトは、ヨーロッパのゴージャス感を感じさせつつ、年季の入ったレトロな雰囲気も醸し出しています。灯される光は柔らかく、広い店内を明るく優しく照らしてくれます。

そして圧倒されるのが、中世ヨーロッパの舞踏会を思わせるような「大階段」。シックな赤絨毯とちょっぴり色褪せた木の手すりから、重厚感が溢れ出ています。もともと「名曲喫茶」だった名残なのか、階段の柱には音楽家の肖像画が飾ってあります。さらに注目したいのが、天井にあるスピーカーです。

かなり年季が入っていますが、今でも現役でクラシック音楽を流しており、店内を穏やかな雰囲気にまとめ上げてくれています。お店の隅に置いてある、ダイヤル式の公衆電話も良い味を出しています。お店は全体的に老朽化が進んでいますが、まるで「オペラ座の怪人」の舞台にいるかのようなゴージャスかつレトロな雰囲気です。

赤いソファータイプの椅子は、ところどころ色褪せており年季が感じられますが、それがまたおしゃれ。昔名曲喫茶だった頃のものが、そのまま使用されているそうですが、しっかりとメンテナンスされているので、座面の綿はふかふか。他店ではなかなかないほどの座り心地の良さなので、慣れるまではちょっと落ち着かないかもしれません。

席は4人掛けタイプと6人掛けタイプがあるので、大人数での来店も問題ありません。さらに席と席の間隔を広くとっているので、隣を気にすることなくゆったりと自分だけの時間を楽しむことができます。また地下室ということもあり、まるで子供の頃の秘密基地のようなワクワク感もあります。

とても静かで広々とした空間なので、ゆっくりとお茶やお食事を楽しみたい時はもちろん、お仕事の打ち合わせにもおすすめです。土日の昼間でも、満席になることは少ないようです。これもカフェチェーン店にはなかなかない、純喫茶ならではの利点ですね。5名以上の団体であれば事前予約も可能なので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

続いて、「らんぶる」のおすすめメニューをご紹介しましょう。まずご紹介したいのが、定番の「ブレンドコーヒー」。「らんぶる」のコーヒーの特徴は、酸味が弱く、苦味が強いことです。香りは強すぎず、香ばしさがほのかに鼻を抜けます。純喫茶らしいコーヒーで、日本人好みの味といえるでしょう。ブラックでいただくのがおすすめです。

さらに、コーヒーは厚手のマグカップで提供されるので、冷めるまでに時間がかかるのが特徴です。長時間ゆったりとくつろいでいても、最後まで温かい状態で飲めるのが嬉しいです。ドリンクメニューはコーヒーのほか、カフェオレ、紅茶、ホットミルクなど、定番メニューが揃っています。

もう1つおすすめしたいコーヒー系メニューが、昔懐かしい「ウィンナーコーヒー」です。濃くて苦味のしっかりとしたコーヒーに、たっぷりの生クリームを乗せた、甘党にはたまらない一杯です。クリームが甘いのでお砂糖は不要!甘めのクリームがコーヒーの酸味と合わさって、まろやかな味わいが楽しめます。

「インスタ映えする!」と大人気のドリンクメニューが「クリームソーダ」。鮮やかな緑色のソーダに、大きめのアイスクリームをどーんと乗せた一杯です。アイスを少しずつ溶かしながらいただきましょう。今の時代、こんなに色鮮やかでフォトジェニックなクリームソーダを飲めるお店もなかなか貴重です。ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

ドリンクに続いて、フードメニューをご紹介します。「らんぶる」を訪れたら是非ともいただきたいのが「トースト」。この「琥珀セット」は、自慢のトーストにサラダとヨーグルト、ドリンクがセットになったメニューです。トーストは、市販のものより一回り大きく、しかもびっくりするほどの厚切りなんです。

別添えではなく、マーガリンが塗られた状態で提供されるところが純喫茶らしいです。溶けたマーガリンがジュワッと染み込んだトーストを頬張る瞬間は、至福のひと時です。一口サイズにカットされているので、手を汚すことなく食べられます。そのままでも十分美味しいですが、お塩を振りかけると、さらに美味しく頂くことができます。

キャベツがメインのサラダは、フレンチドレッシングが多めで、まるでコールスローサラダのようです。キャベツが細かめにカットされているので口当たりも良く、余計なストレスなくいただくことができます。甘い苺ジャムがたっぷり乗ったヨーグルトをデザート代わりにどうぞ!ボリューミーなメニューなので、モーニングにするのもおすすめです。

純喫茶らしいメニューの1つが「ピザトースト」。らんぶるのピザトーストは、トーストとサラダ、コーヒーまたは紅茶がセットになっています。さらに、おしゃれな木製プレートで提供してくれるので、インスタ映えも抜群。ピザトーストの具は、ハム、玉ねぎ、ピーマン、トマトと具沢山。定番かつシンプルな具材の組み合わせが純喫茶らしいです。

トーストは山型なので、もちもち、ふんわり食感。ほんのり甘く、とろけたチーズの塩辛さとの相性抜群です。厚切りなのでしっかりと胃にたまり、耳までカリカリに焼かれているので食感が楽しいです。野菜の噛み応えとチーズのまろやかさが見事にマッチした、「おふくろの味」のような昔懐かしい味わいです。

その他にもトーストメニューとして、ツナトーストやシナモントーストなどが用意されています。生クリームが添えられたシナモントーストは、甘党の方に大人気!ほろ苦いコーヒーとよく合うもっちりトースト、軽食にもモーニングにもおすすめの人気メニューです。

「卵とツナのサンドセット」、こちらはモーニングとしても軽食としても人気のボリューミーなメニューです。ロールパン2つに、それぞれフレークしたゆで卵と、ツナマヨネーズをサンドし、香ばしく焼き上げた一品。それぞれ、「これでもか!」というほどの量の具材がサンドされているので、食べ応え抜群です。

さらにただ具材をサンドしただけでなく、仕上げに軽くトーストされているのが嬉しい!パンや具材につけられた適度な焼き色が、さらに食欲をそそります。また、ロールパンそのものの大きさも大きめなので、2こで十分お腹いっぱいになれます。サラダとコーヒーまたは紅茶がセットになって960円と、比較的リーズナブルなお値段も嬉しいです。

がっつりお食事したい方に人気なのが「ミートソース」。「らんぶる」のミートソースには、サラダとコーヒーまたは紅茶がセットになっています。ひき肉と玉ねぎを炒め、たっぷりのソースで仕上げたミートソースは、昭和懐かしいフォルム。具材に比してソースの量が多めなのが特徴です。その他、ペペロンチーノやカルボナーラもあります。

純喫茶らしさが感じられるデザートメニューが「チョコレートパフェ」。コーンフレークを土台に、生クリームとバニラアイスをのせ、バナナやミカンと真っ赤なさくらんぼをトッピング、仕上げにチョコレートソースをかけた一品です。小さい頃食べたような、飾らない見た目がおしゃれ。昔を思い出しながら食べ進めたくなります。

「らんぶる」はケーキも美味しいと好評。コーヒーまたは紅茶が付いてくるケーキセットは常時6種類ほどがラインナップされています。店内には美味しそうなケーキが、昔懐かしいショーケースにずらりと並びます。中でもおすすめなのが「モンブラン」。ビスキュイの上にモンブランクリームを絞り、半切りの栗をあしらったシンプルな一皿です。

モンブランクリームは甘すぎず、上品な味わい。セットのコーヒーの苦味とよく合います。さらに一般的なケーキに比べると結構大きくボリュームがありますので、1こで十分お腹いっぱいになれるケーキ、これが人気の秘訣かもしれません。その他、ラム酒の効いたガトーショコラや、スフレタイプのふわふわチーズケーキも人気です。

いかがでしたか?大都会新宿に、こんなレトロで懐かしい純喫茶が残っているなんて、ちょっと驚きですね。異世界のような広くて落ち着いた空間は、まさに都会の喧騒を忘れさせてくれそうな雰囲気。新宿の人ごみに疲れた時、是非とも足を運んでみてください。美味しいコーヒーと優しい音楽があなたを出迎えてくれるはずです。