円月島は自然が生み出した造形美
和歌山県南紀白浜海岸に浮かぶ無人島、高嶋は通称、円月島と呼ばれており、自然が生み出す夕日と円月島のシンクロする姿は息を呑むほどの美しさです。ここでは、その絶景の夕日を見ることができる場所と日の入りの時間、そしてそこまでのアクセスなどとともに、周辺の和歌山南紀白浜の美しい海岸やおすすめ観光スポットも合わせて紹介します。
絶景の夕日が美しい円月島
円月島の美しさは、何といっても夕暮れ時に夕日が円月島の真ん中の穴にすっぽりと納まる瞬間です。もちろんその前後も筆舌に尽くし難い美しさですが、せっかくですから、その奇跡とも言える瞬間をこの眼で見たいものです。そのためには、一番肝心なのが夕暮れの日の入り時間です。時間に合わせてベストな場所に着いておきましょう。
DJIMavicproによる空撮の動画です。平成27年10月14日にYoutube上に公開されています。国土交通省の認可と南紀白浜空港、白浜町役場確認済みによるドローン撮影許可がなされた動画です。円月島の全景と周りを行き交うグラスボート、白良浜海岸、そして紺碧色の美しい海が見てとれます。周辺の全体の様子と位置関係がよく分かります。
円月島での春分と秋分の日の入り時間
円月島の夕日は、和歌山県の夕日百選に選ばれているのと同時に、日本の夕日百選にも選ばれています。海蝕洞門の西の地平線の彼方に沈む夕日が、円月島の穴を通して見える夕焼けは、神秘的な輝きを放ち、見るものを神々しい光で捉えます。近世から近代にかけて和歌山南紀地方を代表する景勝地として有名なサンセットビュースポットの観光地です。
一年を通して、円月島中心部の穴を通して夕日が見える時期は、春分と言われる太陽暦の3月20日か21日から、4月5日か6日の前日までの15日間、そして秋分と言われる9月23日ごろの前後の時期が見ごろになります。和歌山白浜町円月島周辺の春分の時期の日の入りは、18時12分から30分、秋分の時期の日の入りは、17時56分前後です。
円月島周辺の駐車場スペース
円月島のビューポイントの場所には専用の駐車場はありません。県道34号線沿いの進行方向北側の右手路側帯の幅がかなり広く取ってあり、その場を駐車場として止めている車が多々見られます。しかし円月島への進行方向北側海岸側の左路側帯に駐車すると車が道路にはみ出ることになり、渋滞の原因となり違法駐車となりますので注意が必要です。
円月島海岸線沿いの路側帯は、車であればかなり厳しい幅ですが、単車であればご覧のようにかなり余裕も持って止めることが可能です。ただし、ここも正式な駐車場ではありませんので自己責任での管理が必要です。ちなみに道路交通法上の路肩と路側帯の違いは、路肩は白線内側に入ることが可能ですが、路側帯は白線内側に入ることは違法です。
円月島周辺にはシーズンになると、ご覧のように進入禁止のポールが立てられています。おそらく県道を管理する和歌山県の道路管理課で立てられていると思われます。シーズン時期は円月島周辺は、観光客で混雑し渋滞も予測されます。少々離れていても有料駐車場へ入れて、そこから自転車を使って円月島周辺へ移動するのも手かも知れません。
最近は各メーカーからコンパクトな折りたたみ式自転車が出ているので、それを使って円月島周辺へ移動すると便利です。特に円月島周辺のように駐車場が圧倒的に不足している場所では、自転車は最強の交通手段です。円月島周辺の有料駐車場は1kmから5kmの範囲内にあるので、駐車場から円月島までは移動距離としては十分にアクセス可能です。
円月島周りは、引き潮の時は、ブロック塀から海岸に降りると岩肌が出てきており、引き潮最大時で海の深さが、大人であれば腰の高さぐらいになることもありますが、近年円月島の劣化が進行しているため島へ近づくことは禁止されています。グラスボートであればすぐ間近まで近づくことが可能ですので、グラスボート利用での鑑賞をおすすめします。
円月島のビューポイントその1:白浜漁協先
県道34号線を北上し、白良浜海岸を通り過ぎ、白浜漁協の先290mの右手下り車線の路側帯の場所が約8mほどの幅になっていて、十分な駐車スペースになっています。ただし、あくまでも駐車場としてあるわけではなく、路側帯ですので車の管理は自己責任の範囲であることに注意してください。夕暮れ時は円月島周辺は満車になり日没まで動きません。
円月島のビューポイントその2:ダイバー施設前
次の円月島ビューポイントは、先ほどの白浜漁協300m先の路側帯から、更に150m先にアクセスしたところにあるダイバー施設「アクアマリンシマハラSouthBay」前の駐車スペースです。ただしここはあくまでもこのダイバー施設専用の駐車場となっていますので、お店が開いている間は許可が必要と思われます。こちらも自己責任での車管理が必要です。
この辺りの海岸線から見ると、円月島はかなり大きく見ることが可能です。グラスボートで円月島近くまで行って見ることも可能です。夕暮れ時のグラスボートは大変混み合いますので、早めに乗場へ行くことをおすすめします。間近に見る円月島の背景が夕日に照らされ、中心の穴から眩い光が照らし出され一大スペクタクルの瞬間が訪れます。
円月島のビューポイントその3:御船足湯
白浜漁協から県道34号線を南へ450mほど下った場所に生絹湯の御船足湯があります。御船足湯では、汐風の香りと波の音を感じながら足湯を楽しむことができ、夕暮れ時に絶景の円月島を眺めることができます。営業時間は8時から22時迄で年中無休です。無料の駐車場が2台分だけありますが、周囲の有料駐車場と間違わないよう注意が必要です。
インスタ映え抜群の円月島
円月島での鑑賞の仕方はいろいろな楽しみ方があり、特にプロ顔負けのカメラマンも多く訪れています。同行者と一緒にインスタ映えする写真を撮ったりするのも楽しみのひとつです。こちらはかなりの腕前の一枚ですが、引き潮のタイミングでシャッターを開き状態にして、海面に映り込む見事な夕焼けが広がる瞬間と円月島を捉えた一枚です。
こちらは、カメラレンズがビショビショになりながらも撮影されたとされる渾身の作品です。ダイナミックなアングルで迫力ある一枚となっています。円月島と夕日という自然の素材を活かしながら新たな試みを表現した作品となっています。ここまではいかなくとも、それぞれに工夫をすると面白い構図の円月島の写真が撮れるかも知れません。
べた凪に近い状態で海面にぽっかりと浮かぶ円月島の姿も心惹かれるものがあります。海面に静かに佇む円月島の姿は、まるで海を彷徨う鯨か何か海の生き物のようで、しばらくぼんやりと眺めていると心洗われます。自然の姿は、余計な演出は必要なく、ありがままの姿を素直に表現するのが一番だ、ということを証明するような一枚です。
グラスボートで円月島を間近に見よう
白浜海底観光船グラスボートは、臨海浦から発着し円月島の近くまで運行します。運行時間は約30分間で8時45分から16時10分まで1日16便が運行しています。グラスボートの料金は、中学生以上の大人1名が1500円、小学生以下の小人1名750円です。団体割引は15名以上で1割引となっています。グラスボートは、定員80名となっています。
白浜海底観光船グラスボートは、船底がガラス張りになっていて、美しい海中の世界を覗くことができて水中ダイビング気分で小さな子供も楽しめます。グラスボート船の側面の丸い小窓からは、円月島を間近に観ることができます。グラスボート乗場は、白浜漁協から北へ約300m、車で1分でアクセスできる至近距離の場所にあります。
円月島のある南紀白浜オーシャンリゾート
南紀のハワイと喩えられる和歌山白良浜海岸は、620mの遠浅の浜で真っ白でサラサラの砂浜が広がります。テレビドラマや映画の撮影場所としても定番の有名なところで、時にハワイと称して撮影されることもあるほどで、それほどハワイの海と見間違うほど美しい砂浜です。白浜漁協から南へ約950m、車で2分でアクセスでき円月島からも至近距離です。
南紀地方のハワイと称される白良浜海岸
このカットシーンだけを見れば、ハワイに行ってきましたと自撮写真を送られても誰も和歌山とは思わないほどです。90パーセントの珪酸を含む南紀白浜の石英砂は真っ白でサラサラな砂で、人工で作られたハワイの砂浜にも負けない美しさです。円月島周辺は毎年真夏のシーズンになると、海水浴目当ての多くの観光客で溢れかえります。
アドベンチャーワールド
アドベンチャーワールドは、和歌山白浜町にある動物園、水族館、遊園地が一体になった南紀白浜のテーマパークです。大人から子供まで、自然と一体となって触れ合うことができる一大レジャーランドです。南紀白浜空港やJR白浜駅からも車で10分ほどのアクセス至近距離にあり、週末には近畿地方を中心に、関東、名古屋などからも観光客が訪れます。
温泉にゆったり浸かるパンダの姿。まるで人が入っているぬいぐるみのようで、思わずほっこりとしてしまいます。アドベンチャーワールドの中でもパンダは一番の人気者で、いろんな箇所にパンダのモニュメントであったり、パンダ列車やパンダバス、他にもいろいろとパンダのお土産やグッズなど、とにかくパンダ目当てに多くの来場者が訪れます。
南紀とれとれヴィレッジ
南紀とれとれヴィレッジは、円形ドーム状の形をしたメルヘンチックな宿泊施設です。夜になると何ともメルヘンチックな世界が広がります。円形ドームの灯りが連なって、おとぎの国に来たかのように錯覚してしまいます。一泊二食付きで二人部屋12,000円と利用しやすい料金となっています。南紀田辺ICから車でアクセスし約20分の場所にあります。
円月島へJRくろしお号でアクセス
円月島のある南紀白浜へは、京都、新大阪、天王寺方面からJR特急くろしお号に乗って一直線でアクセスすることができます。所要時間は、京都から2時間50分、新大阪から2時間15分、天王寺から2時間でそれぞれアクセス可能です。車両には、パンダくろしお号もあり通常の定期列車として運行中です。運行時間の詳細はJR西日本に確認してください。
パンダくろしお号Smileアドベンチャートレインは、車両正面のルックスはまさしくパンダ、車両内の座席シートカバー部分がパンダ、そして車内扉それぞれにアドベンチャーワールドの動物たちがずらりとラッピングされています。車両に乗った瞬間からアドベンチャーワールドの世界が待っていて、子供達に大人気の車両となっています。
円月島へ車でアクセス
車で円月島までアクセスするには、紀勢自動車道の南紀白浜インターチェンジが平成27年7月に開通し、ますます便利になりました。京都、名古屋方面からは、名神高速から吹田JCT、松原JCTを通り南紀白浜ICを出ます。神戸方面からは、阪神高速湾岸線で、りんくうJCT、泉佐野JCTを通り南紀白浜ICを出ます。南紀白浜ICから円月島迄は約4kmです。
円月島へ飛行機でアクセス
南紀白浜空港から円月島までは、車で約5.3km、移動時間にして約12分でアクセスできる至近距離にあります。南紀白浜空港内には大手レンタカーの受付カウンターもあるので、空港でレンタカーを借りてそのまま移動すればすぐに円月島までアクセスすることが可能です。南紀白浜の海岸をドライブし円月島の夕日を見に行くのもおすすめです。
南紀白浜空港へは、東京羽田から1日3便の定期便がアクセスしています。東京羽田と南紀白浜を1時間15分で結びます。午前中が、東京羽田発7時25分、南紀白浜着8時40分、と10時25分発の11時40分着の2便、午後が16時40分発の17時55分着、計3便が毎日就航しています。帰りは午前中が南紀白浜発9時20分、お昼12時10分、夕方18時35分発です。
円月島へ高速バスでアクセス
高速バスもアドベンチャーワールドのパンダに力を入れており、こちらも列車に負けじとラッピング仕様のパンダバスになっています。大阪から毎日10往復、京都から毎日2往復、そして東京、横浜からも毎晩運行するなど高速バス会社も南紀白浜の観光には力を注いでいます。円月島をはじめ南紀白浜の観光名所にそれぞれ停車するので便利です。
円月島の夕日と南紀白浜のビーチを堪能しよう
自然が作り出した奇跡の美しさを見せる円月島の夕日は、今や全国の夕日スポットとしても有名な場所となっています。円月島へ観光にお出かけの際は、周辺の南紀白浜のオーシャンリゾートも、白浜温泉やアドベンチャーワールドなどたくさんの見どころがあるので、ぜひ円月島の観光と合わせてお出かけしてみてはいかがでしょうか。
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