熊本名物「蜂楽饅頭」は薄皮で餡子たっぷり！平日も行列する人気店の魅力とは？

日本には数多くの地域が存在しており、そのそれぞれに多種多様な文化が根付いています。例えば、小さい頃によく食べたお菓子に関しても各都道府県ごとにいろいろな答えがあるはずです。熊本県にもそんな地元の人たちがこよなく愛するお菓子があり、それが『蜂楽饅頭』です。今回はこの蜂楽饅頭についていろいろとご紹介したいと思います。

まず『蜂楽饅頭』は「ほうらくまんじゅう」と読みます。この蜂楽饅頭は熊本県にある有限会社・水俣蜂楽饅頭が作っているお菓子です。あんこをいれた生地を薄い円柱状に焼き上げたお菓子で、全国的には「今川焼き」や「回転焼き」と言えばピンとくる人も多いのではないでしょうか。熊本ではこれを「蜂楽饅頭」と呼んで親しんでいるのです。

ちなみに熊本の蜂楽饅頭には黒あんのものと白あんのものの2種類があります。黒あんの蜂楽饅頭は小豆の旨味がストレートに感じられる逸品である一方、白あんの蜂楽饅頭はとてもまろやかで非常に食べやすい仕上がりになっています。熊本では黒あんか白あんかを巡って論争が怒ることも珍しくありません。それくらい蜂楽饅頭は熊本の名物なのです。

熊本の蜂楽饅頭は美味しい上に1個100円というリーズナブルな値段も魅力的です。ただ、この蜂楽饅頭が美味しいのにはきちんとした理由があります。それは蜂楽饅頭に使用している素材に大きなこだわりを持っているからです。蜂楽饅頭は非常にシンプルなお菓子であるだけに素材の良し悪しが完成した時の美味しさに大きな影響を与えるからです。

蜂楽饅頭のなかに入っているあんこは北海道の十勝でとれた小豆を使って作られています。肥沃な土地として有名な北海道の十勝地方で育った小豆はとても品質が良く、旨味と栄養がぎゅっと詰まっているため美味しい蜂楽饅頭を作るためには欠かせない素材であると言えます。また収穫された小豆はニオ干しという特殊な方法で乾燥させています。

さらにただでさえ美味しい小豆を蜂楽饅頭では2つのフィルターによって厳選しています。1つ目のフィルターが人間の目です。熟練の技術を持った職人たちが形や色合いの悪い小豆をこの段階ではじき出します。しかしながら、どんなに職人さんの技術が優れていてもかなりの数をチェックするわけですから品質の悪い小豆を見逃してしまうこともあります。

そこで活躍するのがコンピュータによる2つ目のフィルターです。蜂楽饅頭ではこのためだけに独自に開発した専用の選別機械を用いて、人間の目では見つけることができなかった品質の悪い小豆をさらに取り除いています。この2つのチェックを厳重に行うことで高品質の小豆だけを蜂楽饅頭に使うことができるわけです。蜂楽饅頭が美味しいのも納得です。

蜂楽饅頭では小豆だけでなく使用する蜂蜜にもかなりこだわっています。お気づきの方もいるかもしれませんが熊本名物の蜂楽饅頭の名前のなかには蜂蜜の『蜂』の字が含まれています。これは蜂蜜をふんだんに使ってお菓子が作られているからなのですが、ここ蜂楽饅頭では上質な甘みと風味が特徴的な国産の蜂蜜だけを蜂楽饅頭に使用しています。

ちなみに蜂楽饅頭ではお菓子の製造販売のかたわら養蜂も行っています。しかも、戦前からと養蜂の歴史はかなり長いです。この養蜂を営んでいた際に培った技術を用いて日本全国にあるさまざまな美味しい蜂蜜から最も蜂楽饅頭にあうものを厳選して使っています。蜂楽饅頭のように蜂蜜の味をダイレクトに味わえるお菓子はなかなかありません。

熊本名物の蜂楽饅頭はいろいろな場所で食べることができます。蜂楽饅頭の本店があるのは熊本県の水俣市ですが、例えば同じ熊本県の熊本市や本渡市でも熊本名物・蜂楽饅頭を買うことができます。さらに最近ではお隣の福岡県や宮崎県や鹿児島県にも蜂楽饅頭の系列店ができています。熊本名物から九州名物になる日もそう遠くないかもしれません。

自分の地元に蜂楽饅頭のお店があるのであればそこで購入していただいて全然かまいません。しかし、もし遠方から出向いて熊本名物の蜂楽饅頭を味わってみたいというのであればぜひ水俣市にある本店をおすすめします。どこの店舗で食べても蜂楽饅頭が美味しいことには変わりありませんが、やはり発祥の地で食べる蜂楽饅頭は格別だと思います。

そのまま食べても美味しい蜂楽饅頭ですが、少し手を加えてアレンジするとまた違った味わいに変化して美味しさもアップします。例えば、オーブントースターで軽く焼くと表面がカリカリになって非常に美味しいです。ほかにも、天ぷら衣を薄っすらと付けて油で揚げて食べる人もいます。自分流の蜂楽饅頭レシピを考えてみるのも楽しいです。

熊本名物・蜂楽饅頭の発祥の地と言われる水俣本店は水俣市の中心部にあります。水俣駅から500mほど離れた場所にあるので十分歩いてアクセスすることも可能です。ちなみにこの水俣本店には専用の無料駐車場が併設されているため自動車で来店することもできます。実際、平日の夕方や週末になると小さいお子さんをご家族で店内はにぎわいます。

水俣本店では蜂楽饅頭をテイクアウトすることも可能ですが、せっかくならイートインコーナーで焼きたてを食べて行ってみてはいかがでしょうか。後ほど詳しく紹介しますが蜂楽饅頭以外にもさまざまなメニューがあるため、それを味わってみるのもおすすめです。値段が1個当たり100円とかなり安いのでついつい買い過ぎてしまわないように注意です。

住所：熊本県水俣市旭町2-1-1
電話番号：096-663-2673

熊本市を観光した際に名物の蜂楽饅頭を味わってみたいのであれば熊本本店がおすすめです。この蜂楽饅頭の熊本本店は最寄り駅が通町筋駅で、ここから200mほど歩いたところにあります。お店には専用の駐車場が用意されていないのでできれば歩いてアクセスすることをおすすめします。イートインがあるので蜂楽饅頭で疲れを癒すことも可能です。

ただ、なかには自動車で蜂楽饅頭を買いに行きたい人もいるかとは思います。そんな時にはお店の脇の邪魔にならないところに車を一時停止させ、代表者がなかまで買いに行く形をとってみてはいかがでしょうか。蜂楽饅頭は手で持てるサイズなので車のなかでも食べられます。ちなみに営業時間は午前10時から午後19時までで、毎週火曜日が定休日です。

住所：熊本県熊本市中央区上通町5-4
電話番号：096-352-0380

ちなみに蜂楽饅頭にはもうひとつ名物があります。それがかき氷です。蜂楽饅頭にはバリエーション豊かなかき氷のメニューが用意されており、さらにそのそれぞれが良心的な値段設定になっているため夏になると連日行列ができるほどのお客さんでにぎわいます。ここでは蜂楽饅頭の隠れた名物であるかき氷のメニューや値段を簡単に紹介します。

蜂楽饅頭にあるかき氷メニューのなかでダントツの人気を誇るのが『コバルトアイス』です。名前はコバルトアイスとなっていますがかき氷です。このコバルトアイスの特徴は何と言ってもその色でしょう。初めて見た人は必ずと言っていいほどビックリします。ここ蜂楽饅頭のコバルトアイスはかき氷全体がとても鮮やかな青色になっているのです。

蜂楽饅頭の『コバルトアイス』は水がきれいなことで有名な熊本県の八代海のコバルトブルーからインスピレーションを受けて名前が付けられたと言われています。一見するとかき氷とは思えないような綺麗なコバルト色をしており、いま流行のインスタ映えにもぴったりのかき氷となっています。実際、多くの人が食べる前にかき氷の写真を撮ります。

なかには「青色のかき氷って食欲をそそらないし美味しくなさそう」と思う人もいるでしょう。確かに心理学的にブルーは食欲を刺激しない色と言われています。しかし、蜂楽饅頭の『コバルトアイス』に関していえばこれは当てはまりません。そもそも本当にコバルトアイスが美味しくないのであればこれほどまでに熊本で愛されてはいないはずです。

コバルトアイスの色合いを見るとブルーハワイかき氷のような味わいをイメージする人も多いようですが、不思議なことにこのかき氷はミルク味となっています。見た目のインパクトはかなり強いのに口に入れた時の味わいはかなりまろやかでどこか懐かしさを感じる味わいとなっています。このギャップの大きさもコバルトアイスの魅力かもしれません。

さらに蜂楽饅頭のコバルトアイスはボリュームがありながら値段が300円とかなり安いのも人気の理由です。しかもこの値段は税込みです。最近は東京などを中心にかき氷屋さんが人気になっていますが、そういったお店で食べる商品は軽く値段が1000円近くなります。それを考えるとコバルトアイスの値段がいかに安いかがわかるでしょう。

普通のシンプルなかき氷を食べたい人には蜂楽饅頭の『イチゴミルク』がおすすめです。こちらもかなりのボリュームがありながら値段が300円とかなりお得です。一見すると氷の上からイチゴシロップとミルクをかけただけのありきたりなかき氷にも感じますが、だからこその安心感があるメニューです。まさに間違いのない味と言えるでしょう。

甘いものがそこまで得意ではない人には蜂楽饅頭の『宇治ミルク金時』をおすすめします。この『宇治ミルク金時』は氷の上から抹茶シロップとミルクをかけ、なかにはあんこが入っているかき氷です。これだけ聞くとかなり甘いかき氷に聞こえると思います。その通りかなり甘いです。ただ、抹茶の苦みがいい具合に甘みを中和してくれてもいます。

ちなみにこの『宇治ミルク金時』は蜂楽饅頭の数あるかき氷のメニューのなかで最も値段の高い商品となっています。そうはいっても値段は500円です。さらに蜂楽饅頭には抹茶シロップだけの『宇治』やあんこが入っているだけの『金時』、そこにミルクをプラスした『ミルク金時』などもあります。値段は前2つが350円で、最後が400円です。

蜂楽饅頭にはコバルトアイスと並んでここでしか食べられない人気のかき氷があります。それが『蜂蜜かけ』です。文字通り氷の上から蜂蜜をかけただけの非常にシンプルなかき氷です。ただ、この蜂蜜かけのかき氷は想像を軽く超えてくる絶品のスイーツとなっています。その理由は普段食べているものとは桁違いに美味しい蜂蜜を使っているからです。

先ほども少し紹介しましたが蜂楽饅頭には厳選した国産の蜂蜜が使われています。それをそのままかき氷にかけたのが『蜂蜜かけ』というわけです。蜂楽饅頭を美味しさの秘密である蜂蜜を使って作っているわけですから『蜂蜜かけ』が美味しくないわけがありません。この味を出せるのは蜂蜜にこだわっている蜂楽饅頭だけとも言えるでしょう。

また、この『蜂蜜かけ』は値段が250円と破格の安さなのも嬉しいポイントです。いまの時代250円と言う値段でスイーツを食べられるお店はほとんどありません。コンビニのスイーツですら300円近くするものもあります。それを考えると蜂楽饅頭の『蜂蜜かけ』はかなりコストパフォーマンスのいいかき氷と言え、とてもおすすめの一杯です。

かき氷のメニューを見た時にひと際気になるのが『氷蜂楽』でしょう。蜂楽饅頭の名前が入っていることからも分かるように看板メニューのひとつです。この『氷蜂楽』は一見すると普通のミルク氷のように感じるのですが、スプーンで氷を崩していくとなかからあんこがでてきます。まさにかき氷バージョンの蜂楽饅頭といった感じです。

さらに『氷蜂楽』を食べ進めていくとあんこのほかにバニラアイスも出てきます。上からかかっているミルクとなかのあんこ・バニラアイスの相性は抜群で、甘いものが好きなら絶対にはまる絶品のかき氷です。値段も450円とお得です。見た目はほかのかき氷と比べるとパッとしませんが、味に関しては決してほかのメニューにも劣ってはいません。

熊本名物のお菓子と言えば蜂楽饅頭ですが、最近ではコバルトアイスをはじめとしたかき氷もこれと同じくらい高い人気を誇っています。地元の人のなかには蜂楽饅頭とかき氷をセットで食べる猛者もいるほどです。ただ、一度食べればなぜこれほどまでに熊本で蜂楽饅頭が人気なのかはすぐにわかるはずです。蜂楽饅頭はチャレンジする価値ありです。