この記事の目次
イタリアのマナーあるパスタの食べ方を知ろう!
日本でも世界でも大人気のパスタ料理ですが、本場イタリアや高級レストランに行った際には、きちんとしたマナーある食べ方をしたいものです。パスタの食べ方は、日本独特のものもあるようで、それをそのまま本場イタリアや海外でやってしまうと、失礼にあたってしまうこともあります。今回は正しいパスタの食べ方を一緒に学びましょう。
イタリアの正しいパスタの食べ方1:スプーンとフォークで食べる
日本では、パスタを食べるときスプーンとフォークを用いて、くるくるとパスタを巻きながらきれいに食べるのが、上品にも見えマナーが良いとみなされています。実際そう食べたほうが、パスタソースの飛び散りも防げ、品のある食べ方に映る傾向にあります。しかし、この食べ方は、本当に本場イタリアでもマナーある良い食べ方とされているのでしょうか。
実は、本場イタリアでは、スプーンとフォークでくるくるパスタを巻きとって食べるのは、マナーが良い食べ方ではないのです。イタリアでも地域によってそう食べる人々もいるようですが、ほとんどの場合、スプーンとフォークを用いて食べるようなことはしません。イタリアでパスタを食べる際に使うのは、フォークだけです。
実は、スプーンとフォークを一緒に使用してパスタを食べるのは、子どものように思われてしまいます。子どもは、フォークだけではうまくパスタを巻きとることができないため、補助としてスプーンを用いるわけです。よって、大人がスプーンとフォークを同時に使ってパスタを食べていると、子どものようにうまくフォークを使えないのかと思われてしまうようです。
イタリアの正しいパスタの食べ方2:多くの日本人はスプーンとフォークを使う
イタリアでは、スプーンとフォークを使用してパスタを食べるのは幼児のように見られ、マナーがないように思われがちですが、日本ではいまだに多くの人々がスプーンとフォークを使用しています。きれいに食べられるため、日本ではマナーがある食べ方に思われているのも事実です。実際、日本人女性の4割が、日本人男性の2割がパスタを食べる際にスプーンとフォークを併用しているそうです。
スプーンとフォークを使う理由として多いのが、「食べやすい」ということです。スプーンの上でくるくる巻けば、一度に食べる量をコントロールできるのも理由のひとつです。また、ソースが服に飛び散るのは汚らしく、洗濯も大変なので嫌ですが、それを防ぐことができるのもスプーンとフォークでくるくる巻き取って食べる食べ方です。
イタリアの正しいパスタの食べ方3:こんな食べ方も子ども
その他、イタリアなどで子どもと思われがちの食べ方は、日本人のようにスプーンとフォークを併用したうえで、巻き取ったパスタをより食べやすいようにスプーンにパスタの塊を落として、そのスプーンを口に運ぶ食べ方です。まだ食べ方の分からない子どもがやりがちで、幼稚な食べ方と見られてしまいます。こちらも気を付けたい食べ方です。
イタリアの正しいパスタの食べ方4:手づかみも正しいマナー?
パスタを手づかみで食べるのはどう聞いてもマナー違反ですが、本場イタリアでは実は手でパスタを食べるというそんな時代もあったのです。17世紀ころのイタリアでは、イタリア人はパスタを手づかみで食べていたようです。スプーンやフォークなど何も使用せず、使用していたのは「手」だけです。庶民での話のようですが、手づかみで食べている写真も残っています。
ナポリの伝統パスタ「ヴォイエロ」のパッケージには、手づかみでパスタを食するピエロがプリントされています。当時のイタリアでは、路上で食べるファストフードのようなものとして扱われていたパスタです。庶民が、路上にある大きな窯で茹でられたパスタを気兼ねなく手づかみで食べていたようです。現代から考えると、とても驚きの時代でした。
イタリアの正しいパスタの食べ方5:日本人がスプーンとフォークを使う理由
本場イタリアのパスタの食べ方のマナーが、スプーンとフォークの併用をしないというのですが、ではなぜ日本人はスプーンとフォークを併用してパスタを食べるのでしょうか。実は、元々食べやすいという理由でアメリカでスプーンとフォークを併用し始め、それが1930年以降に日本へ伝わったとされています。
近年は日本でも、本場イタリアのマナーに沿って、高級レストラン等ではパスタにはフォークのみが提供されることも多くなってきているようですが、もちろん日本人が食べやすいようにお願いすればスプーンも持って来てくれます。また和風パスタで人気の「洋麺屋五右衛門」では、箸を使用してパスタを食することを推奨しています。和洋折衷なところが興味深いです。
イタリアの正しいパスタの食べ方6:マナーあるイタリア人の食べ方
では、実際本場イタリアの人々は、パスタをどのようにして食べるのが正しいマナーなのでしょうか。イタリアの伝統的なパスタの食べ方としては、フォークのみでパスタを巻きとって食べる食べ方です。イタリア人は慣れもあるのか、それを見事きれいに巻き取って食べることが可能です。日本人がうまく箸で食べるのと同じような感覚なのでしょう。
山になっているパスタの頂上部分にフォークを刺すのではなく、周囲(麓部分)のパスタにフォークを付け、そこから口に運ぶ量だけ引き出します。そして、引き出したパスタをフォークでくるくる巻き取って器用に口に運びます。よって、日本人のようにスプーンがなくてもきれいに食べられるわけです。それでも、たくさんの練習が必要ではあります。
イタリアの正しいパスタの食べ方7:手を使っても良いパスタとは?
日本では、手で直に食べ物を持つことはあまりマナーが良いとは言えませんが、先ほどもご紹介しましたようにイタリアではかつてパスタを手づかみで食べていた時代もありました。パスタを食べる際、イタリアではフォークのみで器用にくるくる巻いて食べるのが正しいマナーとされているようですが、手を使って食べても良い場合もあります。
例えば、海鮮のパスタのように、貝殻がそのまま入ったパスタがあります。貝殻の中身を食べることはマナー違反ではありません。フォークを使って器用に取り出せるのであれば、それに越したことはありませんが、やはりフォークだけで中身を取り出すのは難しいです。その際は、手をサっと使っても特にマナー違反にはなりません。
上手な食べ方としては、利き手のフォークでまず貝殻の中身を抑えて、もう一つの手で貝殻を抑えます。そして、サっとフォークで中身をすくい出すと良いです。中身を食べた貝殻は、そのまま同じお皿に入れたままにしておくのはあまり賢いやり方ではありません。違う小皿などに食べ終わった貝殻は出しておくのがマナーです。
イタリアの正しいパスタの食べ方8:パスタは1回で食べきる
日本人にとってとても食べにくいパスタですが、うまくフォークに巻けないまま口に入れてしまうと、最後のほうのパスタが垂れてしまい歯で噛み切ってしまう人が多いです。これは、高級レストランや本場イタリア、また食事のマナーに厳しい海外でやってしまうと、見た目が良くありません。短く噛み切ったパスタがお皿に散らばって残ってしまうのも汚らしいです。
練習が必要になるかもしれませんが、パスタはフォークにきれいに最後まで巻ききることが重要で、もちろん1回で口に入る量にしましょう。すると、途中でパスタを歯で噛み切ったり、巻きすぎてその塊をべちゃっと崩したりせずに、見た目がきれいな状態で口に全部入れることが可能です。
イタリアの正しいパスタの食べ方9:縁起の悪いパスタの食べ方
イタリアでは、ロングパスタを長いまま食べきらないと縁起が悪いとされています。つまり前述したように、フォークで大量にパスタを巻きとってしまったりパスタを垂らしてしまったりした際に、日本人は歯で噛みちぎる人もいるようですが、それがイタリアでは縁起が悪いのです。しかし、縁起うんぬんより、食べかけのパスタが落ちてしまうなど、同席の人にも失礼にあたります。
イタリアの正しいパスタの食べ方10:巻きつける量を少なくすればOK
日本人にとって、パスタを器用にフォークで食べるのは難しいですが、実はちょっとした工夫でうまく食べることができます。美味しそうなパスタを目の前にすると、どうしてもお腹が空いているとガッツリと大量にフォークで巻き取りたくなります。しかし、その量を少なくしてみましょう。
フォークに巻きとるパスタの量を少なめにすると、きれいに口に運ぶことができます。ひと口でマナー良く食べることもできます。高級レストランでフォークだけ提供されたパスタ料理を食べるときや、本場イタリアでパスタをマナーを持って上品に食べるには、ぜひパスタの量に気を付けてみてください。
イタリアの正しいパスタの食べ方11:お皿の形状によりスプーンもOK
パスタ料理は、その種類やレストランなどによって使用するお皿の形状が異なります。平らなお皿にパスタがのっている場合は、本場イタリアのようにフォークのみでマナー良く食べるのが良いようです。端からフォークでパスタを食べる分だけ引き出して、それを巻きとって口に運びます。縁周辺が軽いカーブになっていれば、そこを利用してくるくると巻き取るのも良いです。
また、スープパスタ用など底の深いお皿にパスタが入れられている場合に、スプーンとフォークを併用することは、マナーが良いとは言いませんが、日本人にとって食べやすいようです。アメリカや日本のような、スプーンとフォークを併用してパスタを食べる国では、ぜひ食べやすいやり方で食べることをおすすめします。
イタリアの正しいパスタの食べ方12:いろいろな種類のパスタの食べ方
日本でパスタと言うと、長細いパスタを思い浮かべる人が多いかと思いますが、実際パスタには数多くの種類が存在します。長細い「ロングパスタ」でも、さらにそれを細かく分けると「spaghetti(スパゲッティ)」や、「spaghettini(スパゲッティーニ)」、「capelline(カペリーニ)」など他にもたくさんあります。実際パスタの全種類を見てみると、日本人にとっては驚く人が多いです。
そんななかでも、「ペンネ」と呼ばれるいわゆる「ショートパスタ」は、日本でも多く出回っています。レストランなどでも食べることがあるでしょう。そういったショートパスタの類は、どのように食べるのがマナーが良いと言うのでしょうか。実はとても簡単で、ただ単にフォークに刺して口に運ぶという食べ方で問題ありません。
イタリアの正しいパスタの食べ方13:ペンネはフォークの腹にのせる
先ほど、ペンネなどのショートパスタは、フォークに刺して食べても問題ないと記載しました。しかし、イタリアなどでの最も正しい食べ方は、フォークの腹にのせて食べる食べ方です。ただ、つるつると滑ってのせにくいというのが事実だと思いますので、その場合は、先ほどお話しましたようにフォークで指したり、パスタの穴に刺して食べても良いです。
イタリアの正しいパスタの食べ方14:ズルズルすするのはマナー違反
その他のパスタに関するマナー違反をご紹介します。ラーメンやうどんなど麺類を食べる際、日本人はズルズルと音をたててすすることがマナーとされています。すすらないで食べることは、逆にマナー違反やまずそうなどと思われがちです。しかし、多くの海外では、麺類など食べ物を食べる際、音をたてることはマナー違反です。食事中にゲップをすることと同様です。
パスタを食べる際に日本人のようにズルズルと音をたててしまうのは、非常に失礼です。うまく食べることができなかったとしても、海外ではほとんどの人が、唇などをうまく使って音を立てないように食べています。特にスープパスタなどは、日本人にとってラーメンのように音を立てたくなりますが、マナー違反なので覚えておきましょう。
イタリアの正しいパスタの食べ方15:ソースをかき混ぜるのもNG
深いお皿に入れられているパスタは、比較的ソースがたっぷり入っている種類の場合が多いです。その際、日本人ですと、ソースをパスタ全体に絡めようとしてしまいがちです。料理を提供されて、食べる前に最初からかき混ぜるのはマナー違反です。フォークでパスタをからめて食べる際に、ソースもからませるのは問題ありません。こういった細かいところも気を付けたいポイントです。
イタリアの正しいパスタの食べ方16:パスタを食べる姿勢
日本では昔からごはんの入ったお茶碗などは、手に持って口元へ運んで食べるのが正しい食事マナーです。お皿を置いたまま食べると、親から注意されることもありました。しかし、イタリアでパスタを食べる際は、食べにくいからと言ってお皿を持ち上げたり、もしくは顔をお皿に近づけて食べるという行為はマナー違反です。
イタリアでは、そういう人がいると行儀悪い人だなと感じてしまい、不快にさせてしまうこともあります。パスタを食べるときは背筋をピンと伸ばして、利き手でパスタをくるくる巻いて、そのパスタを丁寧に口元まで運びましょう。イタリアでは、それが美しいパスタの食べ方であり、食事のマナーです。イタリアへ旅行に行く際には、覚えておきたいポイントです。
イタリアの正しいパスタの食べ方で楽しもう!
普段の何気ない食事の際には、ここまでマナーある食べ方を実践しなくても問題ありませんが、イタリアやその他海外、また国内でも高級イタリアンレストランなどに行った際には、ぜひ実践してみることをおすすめします。食文化や歴史の違いで、意外なマナー違反などが存在し興味深いことでもあります。一度イタリア式の正しいパスタの食べ方を楽しんでみてください。
パスタのおいしい作り方もチェック!
RELATED
関連記事
RELATED
- 札幌の日帰り温泉ランキングTOP15!市内近郊のおすすめを紹介!
今回は、札幌近郊にある日帰り温泉ランキングおすすめTOP15をご紹介。旅館やホテルに泊まらなくても温泉だけ気軽に入って、気...
玉井綱晃
- 北海道で女のひとり旅おすすめプランまとめ!人気スポットやグルメあり!
自由気ままなひとり旅は、最近女性に大人気。グルメや観光など、おすすめスポットがたくさんある北海道は、女性のひとり旅の定番で...
tatsukimagcap
- 札幌のパン屋さん人気ランキングBEST15!地元でおいしいと人気!
札幌のパン屋さんは、素材にこだわっているお店がたくさんあります。それは国内産小麦の7割ほどが北海道産だということにも関係が...
沙里
- 札幌のホテルおすすめランキングBEST15!カップルやファミリー向きは?
札幌は国内屈指の観光スポットですので、おすすめホテルも多く存在します。しかしホテルが多すぎて、迷ってしまうということはあり...
しおり
- 北海道の雑貨のお土産ランキングTOP15!ガラス製品など一番人気は?
人気観光地の北海道には、魅力的な雑貨系のお土産がたくさん。そこで今回は、雑貨のお土産に絞って人気ランキングを作ってみました...
tatsukimagcap
- 北海道のおすすめ観光地・夏編!旅行の参考に!カップルに人気の場所は?
北海道のベストシーズンと言えば夏!7月から8月、夏の北海道の時期に行く、カップルに人気の観光地、富良野のラベンダー畑や、北...
neko master
- 青森の日本酒・地酒ランキングBEST9!おすすめの銘柄はお土産にも!
青森県はどんな日本酒や地酒が有名なのでしょうか。お土産にもおすすめな日本酒や地酒はどういったものがあるのでしょうか。今回は...
ちーみん
- 新千歳空港のお土産ランキングBEST10!おすすめ品や人気の限定品も!
北海道旅行の最終イベントに新千歳空港でのお土産選びがおすすめ!数々の有名お土産店が軒を連ねており、北海道の新鮮な食材や新千...
nachio
- 北海道の冬の服装は?画像で解説!天気や気温に要注意!靴はどれ?
冬の北海道旅行には、美しい雪景色、雄大な天気や風景と、他の土地では体験できないことがたくさんあります。防寒効果の高い服装を...
よしぷー
- 北海道のパワースポット特集!恋愛運や金運が上がるのは?幸せになれる!
神様や自然の力にあふれているパワースポットは、恋愛運や金運を上げてくれます。北海道には、そんなうれしいパワースポットがたく...
tatsukimagcap
- 北海道のあるあるまとめ!道民は完全に共感のご当地ネタ!他県民は驚き!
大きな大きな北海道!日本で一番でかい都道府県、そして最北端。ゆえに、他府県民が驚くことも北海道なら当たり前なんて感じのある...
荒野の狼
- 旭川冬まつり2017の楽しみ方!ゲストは誰?雪像と来場者数すごい!
知る人ぞ知る冬の名物「旭川冬まつり」。日本のみならず海外からも注目を浴びる旭川冬まつりが今年も開催されます!今回はどのよう...
gucci
- 大月町の観光スポットランキングは?柏島は外せない!宿泊・ホテル情報など
大月町は高知県南西部に位置し海岸を中心とした観光地です。とれたての新鮮な魚介類を味わうことができるのは勿論のこと、亜熱帯の...
asiasi
- 札幌ラーメン横丁ランキング・ベスト10!おすすめの人気店を厳選!
人気のラーメンといえば北海道札幌市のラーメン横丁の元祖札幌ラーメン。海の幸を存分に活かしたおすすめの人気店が軒を連ねていま...
asiasi
- 稚内の観光名所まとめ!おすすめスポットはどこ?最北端の景色がすごい!
稚内は、北方領土を除き日本で最北端にある町です。最北端に位置する宗谷岬からは、天気の良い日には樺太(サハリン)が見られる為...
neko master
- 札幌・円山のカフェがおすすめ!おしゃれな場所でスイーツやパフェを堪能!
北海道グルメといえば札幌市ですよね。その中でも、地元の間でおしゃれカフェの聖地として有名なのが円山なのです。今回は雑誌がこ...
Homie
- 北海道・冬の観光スポット11選!モデルコースあり!おすすめの絶景は?
1年を通して楽しむ事ができる観光スポットを有する北海道ですが、そんな中でもやはり観光のメインイベントは冬に集中しています。...
Yuwi
- 札幌観光のおすすめモデルコース・スポットを紹介!穴場の場所もチェック!
札幌市は日本でも指折りの大都市で、観光スポットや、おすすめのモデルコースがたくさんあります。この記事ではぜひ訪ねていただき...
drifter
- 札幌のパフェランキングTOP11!「シメパフェ」が人気!サイズも大きい!
札幌では、食事の後やお酒を飲んだ後に食べる「シメのラーメン」ではなく、「シメパフェ」が人気になっていることを知っていますか...
ZikZin
- 新千歳空港内ラーメン人気おすすめランキングTOP7!おいしい名店あり!
北海道旅行の時に外せないグルメであるラーメン。どうせならおすすめの店で食べたいものですね。今回は空の玄関口新千歳空港の人気...
よしぷー
- 札幌の夜景がきれいなスポット&レストラン特集!デートにおすすめ!
札幌といえば観光、グルメと北海道でもエンターテイナーに楽しめる街。全国的に屈指の美しい札幌夜景スポットとしても有名であり、...
resm