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鼓門は金沢駅のシンボル!もてなしドームも合わせて見どころをたっぷり紹介

鼓門は金沢駅のシンボル!もてなしドームも合わせて見どころをたっぷり紹介
投稿日: 2018年8月12日最終更新日: 2020年10月8日

金沢駅のシンボルとして厳かに建つ鼓門は、金沢を代表する新しい建築観光スポットです。金沢の伝統文化である能楽で使われる鼓をモチーフとした鼓門とそれにつづくもてなしドームは、、もてなしの心とその伝統文化を保存継承していこうという願いを込めて造られています。

鼓門は金沢駅のシンボル見出し

鼓門
Photo by Richard, enjoy my life!

2015年3月14日の北陸新幹線開通に湧く北陸の代表都市、金沢のメインエントランスとして広く知られている金沢駅東広場に建つ「鼓門」と「もてなしドーム」は、金沢の新しい顔として人気の観光スポットです。ここでは、その鼓門ともてなしドームの建築美と設計コンセプト、構造上の機能性など、観光スポットとしての見どころを紹介していきます。

伝統的意匠をモチーフとした鼓門見出し

鼓門
Photo by Richard, enjoy my life!

もてなしドームと鼓門は、総工費172億円を投じて建築され、建設コンサルタントのトデック、鈴木良樹氏がプロダクトマネージャーを務め、白江建築研究所の白江龍三氏が建築意匠を行っています。その白江氏にクライアントから与えられた条件は、金沢らしさがあること、バリアフリーの完全実施、駅としての機能性、の3つでした。

この中で一番設計に取り込みにくかったのが「金沢らしさ」だったといいます。そこで様々な「金沢らしさ論」が議論され、金沢の独創的文化発祥の原点ともいえる前田家の存在に遡ります。隆盛を極めた加賀百万石の前田家は、文化奨励を進め、特に5代目藩主前田綱紀の時に宝生流能楽を導入したことで、後に金沢での能楽普及へと継承されています。

鼓門
Photo by Richard, enjoy my life!

その能楽で使われる日本の伝統和楽器のひとつが「鼓」であり、この鼓門は、その加賀藩前田家が継承してきた伝統芸能である能楽を表す意匠を設計モチーフとしています。金沢らしさ、とは隆盛を極めた加賀藩が現代へその伝統文化を継承してきた日本を代表する伝統芸能であるおもてなしの能楽文化のことだったのです。

鼓門の鼓を模しただけではない機能性見出し

鼓門
Photo by bryan...

本体を支える柱は、和楽器の鼓では調べ緒と呼ばれ、音色を調整する重要な役割を担う繊細な部分です。1本1本が時計回りにねじるように組まれ、内側の柱は逆に組まれています。全体として螺旋を描くように設計し組まれた素晴らしい建築美です。そして実は、この柱の内側には送水管が通っていて、雪が多い金沢ならではの機能性を持たせています。

機能性を極めた鼓門ともてなしドームの設計思想見出し

金沢駅
Photo by inazakira

年間の降雨日数が半年にも及ぶ世界でも有数の多雨多雪地域である金沢市。その雨や雪が多い金沢を観光などで訪れる人を、傘で出迎えるもてなしの心を設計コンセプトにしたもてなしドームは、きらびやかで巨大な広場のドーム、そしてその華やかさを引き締めるように佇む鼓門は、12年の歳月をかけて完成した金沢駅東広場の新しい観光の顔です。

鼓門
Photo by Richard, enjoy my life!

高さ13.7mの太い2本の柱に支えられた鼓門には、米松の構造材が使われており、らせん状に組み上げられた柱と、ゆるくカーブを描く面格子の屋根が一際美しく、風格のなかにある繊細さが、素晴らしい景観を見せています。この鼓門ともてなしドーム広場が一体となった景観は、金沢の観光スポットとして圧倒的な美しさを誇っています。

鼓門の構造材である米松の柔軟な加工性見出し

鼓門
Photo by inazakira

鼓門の柱部分に構造材として使われている米松は、日本の松とは違い、トガサワラという属に類する北米から輸入された常緑針葉樹で、柱や梁、大型構造材の建築用材として広く使用されています。強靭で加工性が比較的しやすいため、鼓門のように多様性を求められる設計上においてはベストな構造材といえます。

鼓門からつづくもてなしドームの空間設計見出し

金沢駅
Photo by hazuijunpei

もてなしドームは、半径90mの強大な球の一部を広場中央の歩行者空間の形に合わせ、三味線のバチのような形をしています。耐久性とメンテナンスにしやすいように、アルミニウム合金を構造に使用。屋根だけでなく壁面にまで張弦材ハイブリッド立体トラス構造を採用している点が設計上の特徴で、強化ガラス3019枚を用いた国内最大のアルミ建築です。

鼓門ともてなしドームの見どころその1:内観見出し

金沢駅
Photo by hazuijunpei

伝統的木造建築の鼓門をくぐり、もてなしドームの広場へ入ると、今度はガラリと近未来的な空間に変わります。立体トラス構造で造られたその天井までの高さは29.5mあり、見上げるような高さに圧倒されます。また高さだけでなく、南北170m、東西110mもある広場に佇んでいると、全面ガラス張りの外側が見えて開放感に満たされます。

鼓門
Photo by Richard, enjoy my life!

天井部分を見上げると、金沢で行われる様々なイベントだったり、観光向けのお知らせだったり、それを告知する大型の懸垂幕が吊り下げられています。古い駅舎にあるような景観を損なうような派手な広告は規制されていて一切ありません。こうした告知用バナーも景観のひとつとして、もてなしドームの広場にすっぽりと溶け込んでいます。

金沢の魅力がたっぷりと詰まった金沢百番街

駅舎の中へ入ると、金沢らしさを満喫できる大型ショッピングモール「金沢百番街」があります。フロアは、おみやげやグルメが楽しめる「あんど」、ファッション、雑貨、カフェが入った「Rinto」、スーパー、コンビニ、飲食などのデイリーゾーンの「あんど西」に分かれていて、金沢の魅力が詰まった観光用にも楽しめるショッピングゾーンです。

金沢らしさといえば、金沢でしか食べられない銘菓などもそのひとつ。その金沢百番街で販売されている金沢名物をネットショッピングで購入することも可能です。楽天市場、Amazon、ヤフーショップ、ポンパレモールでそれぞれ取り寄せが出来ます。金沢での観光の思い出をいつでもどこでも手にすることができるのは嬉しい限りです。

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金沢駅でお土産を見つけよう!かわいい雑貨や定番のお菓子がおすすめ! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
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鼓門ともてなしドームの見どころその2:外観見出し

金沢駅
Photo by rhosoi

県道13号線を真っすぐに進むと正面に佇むのが、鼓門ともてなしドームです。木造建築と立体トラス構造建築との伝統と革新の見事な融合は、威風堂々としていて金沢の玄関口として見事な景観を見せています。これから金沢を旅する人にとっても、これから金沢を旅立つ人にとっても、しっかりとその眼に焼きつく思い出となる景観です。

金沢駅
Photo by keyaki

金沢駅前の地下広場には、この鼓門ともてなしドームを含めた駅前広場の模型が展示されています。この模型は、斬新なデザインで柱や梁の重なり方、組み立ての順番を事前に確認するために県外の企業から10分の1の模型製作を魚沼市にある渡辺建具というところへ依頼されたものです。寸分の狂いもなく精巧に作られていて全体の様子が把握できます。

鼓門ともてなしドームの見どころその3:オブジェ見出し

金沢駅
Photo by 柏翰 / ポーハン / POHAN

この鼓門ともてなしドームのある金沢駅前広場から東南方向へ伸びる県道13号線は、両側にマンションが立ち並び、通称マンションストリートと呼ばれるところで、このエリアには個性的なデザインのオブジェが多数展示されています。加賀百万石の城下町でもある金沢は、現代アートでも日本有数の人気ある金沢21世紀美術館のある観光都市です。

金沢駅
Photo by Richard, enjoy my life!

その金沢21世紀美術館がオープンした2004年に、金沢市では「金沢・まちなか彫刻作品・国際コンペティション2004」と題した国際コンペティションを行い、最優秀賞1点と優秀賞3点の計4点を屋外展示したのが始まりです。この金沢駅前通りと香林坊交差点付近、そして鼓門ともてなしドームは新しい観光都市金沢を予感させてくれるオブジェ群です。

金沢駅
Photo by kushii

もてなしドーム広場に入って金沢駅入口の東側へ進むと、金沢フォーラス前に、土の中に半分埋まっている大きなやかんのユニークなオブジェが現れます。これは、「やかん体、転倒する。」と題された、鋳金作家として活躍する三枝一将氏作「金沢・まちなか彫刻作品・国際コンペティション2006」の最優秀賞作品です。金沢観光で必見のオブジェです。

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金沢駅というと、北陸新幹線が開通して以来、観光客に人気があります。北陸の中心である金沢駅には昔から駐車場がとても少ないことが問題でした。今回は金沢駅周辺のおすすめの駐車場の情報をまとめました。金沢に観光に行かれる方は是非ご参考にして下さい。

ライトアップされた鼓門は幻想的な佇まい見出し

鼓門
Photo by hazuijunpei

鼓門のライトアップは、能楽、加賀宝生の鼓をイメージして螺旋状に組まれた柱や面格子に組まれた屋根の内側を上下からライトアップし厳かな姿を浮かび上がらせます。普段は白色のライトアップですが、イベント開催時などは、様々な色を用いたライトアップで幻想的な世界を創り出します。鼓門のライトアップ時間は、通常日没から20時までです。

Photo by inazakira

北陸新幹線金沢駅の開業を受けて、2013年から毎年、金沢駅鼓門のプロジェクションマッピング「金澤月見ゲート」によるライトアップが行われています。これは金沢工業大学が、金沢市による夜のにぎわい創出事業の委託で行っているライトアップのイベントで、2017年は、伝承をテーマにした鑑賞型と鼓動をテーマにした参加型で行われています。

2017年10月7日から8日にかけて、金沢駅鼓門で行われたプロジェクションマッピング、ライトアップイベントの様子です。2018年10月8日にYoutube上に公開されています。金沢工業大学メディア情報学科の出原研究室が「伝承」をテーマに制作しています。柱のライトアップと面格子での映像と音の世界による見事な幻想的ライトアップショーです。

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鼓門を設計した白江龍三氏監修のホテル見出し

金沢駅の鼓門を設計した建築家白江龍三氏がデザイン監修した「ホテルウィングインターナショナルプレミアム金沢駅前」が2018年4月1日にグランドオープンしています。2階から12階の客室フロアは、「加賀の五彩」、「九谷の五彩」や「金」など、伝統的な色彩や図柄を用いてデザインされ、金沢の伝統文化と鮮やかな色彩を楽しむことができます。

ホテル13階にある「天空ギャラリーおんぼらぁと」は、白江龍三氏と実在の動物や幻獣をモチーフとした幻想的作風の現代彫刻家、土屋仁応氏のコラボレーション空間です。命の神秘や北陸の白山信仰を感じさせる空間彫刻の中で寛ぐことができ、ホテル全体で金沢の伝統文化と未来を体験できるデザイン構成になっています。

ホテルウィングインターナショナルプレミアム金沢駅前

住所:
石川県金沢市堀川新町--813
アクセス:
車/県道200号線 → 国道8号線 → 「金沢東IC」~「金沢東IC」または「金沢西IC」~北陸自動車道「金沢東IC」または「金沢西IC」より金沢駅方面へ 車以外/JR北陸本線・北陸新幹線「金沢駅」兼六園口(東口)より徒歩5分
料金の目安:
サイトでご確認ください
宿泊時間:
宿泊時間: 14:00 (IN) 〜 11:00 (OUT)
提供:

金沢伝統文化の建築物その1:石川県立能楽堂見出し

石川県立能楽堂は、石川県の能楽文化の保存、継承及び振興を拠点とする全国で初の公立能楽堂として昭和47年に開館しました。能楽堂の周囲は、兼六園や本田の森公園などの緑豊かな環境にあり、同じ敷地内には、国登録有形文化財の石川県庁舎石引分室として利用されている旧陸軍第九師団司令部庁舎や旧陸軍金沢偕行社があります。

石川県立能楽堂と同じ敷地内に建っている旧陸軍金沢偕行社は、17世紀フランスのマンサード風屋根を持ちコリント式のピラスターやドーマー窓などバロック風意匠の外観をしています。明治31年に当時の陸軍経理部によって設計され明治42年に現在の地に移築された建築物です。平成9年に国登録有形文化財として登録されています。

館内本館は、1階部分が5.9m京間サイズの本舞台、373席の固定席、26席ある升席、車椅子席2席あり、2階席には25畳敷の第二舞台の本格的能楽堂となっています。昭和7年に建てられた金沢能楽堂の本舞台を移築したもので長い年月を経た落ち着きある趣に満ちています。また茶室として利用できる別館2階には35畳敷の第三舞台もあります。

住所:石川県金沢市石引4丁目18-3
電話番号:076-264-2598

金沢伝統文化の建築物その2:金沢能楽美術館見出し

金沢能楽美術館は、加賀藩主であった前田家が庶民へ広く推奨し独自の発展を遂げてきた加賀宝生に伝わる貴重な能装束、能面など3100点あまりの他、能舞台の映像、模型などを展示しています。香林坊と兼六園を結ぶ百万石通りにあり、隣にある金沢21世紀美術館へは、本館を通り抜けて回遊できるようになっており、共通入場券も販売されています。

1階と2階が展示室、3階は研修室となっており、2階展示室には、金沢市の指定文化財である佐野家伝来能楽資料、能面14面、能装束61領、扇10本の計85点が収蔵されています。3階では、能の能の所作の学習など能楽を体験する教室が開催されています。開館時間は9時から17時まで。一般300円、高校生以下は無料で観覧することができます。

住所:石川県金沢市広坂1丁目2-25
電話番号:076-220-2790

北陸新幹線で金沢駅にアクセスしよう見出し

北陸新幹線
Photo by Richard, enjoy my life!

北陸新幹線は全部で4タイプの列車が運行しています。速達タイプの「かがやき」は、東京、大宮、長野、富山、金沢のみに停車、一部は上野にも停車し、東京と金沢の間を2時間28分で結びます。ほぼ全駅停車の「はくたか」は、2時間50分です。他にも富山と金沢間のシャトルタイプ「つるぎ」、大阪と金沢間の「サンダーバード」などがあります。

鼓門ともてなしドームで金沢の文化に触れよう見出し

鼓門
Photo by inazakira

隆盛を極めた加賀藩前田家の文化奨励によって継承されてきた能楽、加賀宝生は今も金沢の街にしっかりと根付いており、その象徴ともいえるランドマークが金沢駅東広場にある「鼓門」と「もてなしドーム」です。金沢の街を訪れたら、まずはこの伝統の建築美に触れてみて、金沢の伝統文化をしっかりと体感して見てはいかがでしょうか。

投稿日: 2018年8月12日最終更新日: 2020年10月8日

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