スイスってどんな国?
スイスとの時差や飛行時間を考える前に、まずはスイスという国がどのような国であるかざっとおさらいしてみましょう。日本人からするとスイスはアルプスの少女ハイジやマッターホルンなどの山々、永世中立国であることなどが第一印象としてあがるでしょう。
スイスは周りを大国に囲まれた小国でありながら他国と同盟を結ばない永世中立国です。のどかなヨーロッパの山々の写真や動画がスイスのイメージとして定着していますが、戦争避難のためのシェルターが至る所にあるなどそのギャップも大きいです。
アルプスを代表する山が魅力の国
スイスは観光大国としても有名でイタリアとの国境にある標高4400メートルを超えるマッターホルンを始め数々の山脈で世界中の観光客を虜にしています。ユングフラウやモンブラン、ミシャベル連邦やベルニナアルプス、中央アルプスなどスイスは山脈に事欠きません。
それほど標高が高い山脈に囲まれたロケーションということもあり農業があまり発展していないのもスイスの意外な特徴です。高山植物や雄大な自然に囲まれている一方、規模の小さい農業や永世中立国を維持するための軍事費用がかさむことなどから物価も高いです。
世界遺産に登録されている観光スポットも多い
スイスには同じく世界遺産に登録されている歴史的に価値のある建造物や自然が残されているのも魅力の一つです。登録されている世界遺産の数は合計12箇所となっており、3箇所の世界自然遺産と9箇所の世界文化遺産に分類されます。
ベルン旧市街やザンクトガレン修道院など、いかにもヨーロッパの街並みらしい世界遺産に加えラヴォーのぶどう畑やサン・ジョルジョ山のような自然の景観をメインにした世界遺産があることも注目ポイントです。
飛行時間もかかり時差をも計算しなければならないスイスですが、離れた地域に住んでいる我々だからこそよりスイスの世界遺産が魅力的に見えるのではないでしょうか。時差や飛行時間を計算に入れ、スイスをより賢く身近に楽しみましょう。
チョコレートやチーズフォンデュも有名
スイスは自然や文化遺産などの観光資源だけでなくブランドづくりにも成功しています。スイスチョコレートは世界中で有名ですし、チーズフォンデュもスイスの料理です。チーズフォンデュは人によりますが、チョコレートは日本人にも身近なお菓子となっています。
トイスチャーやレダラッハ、カイエ、バッハマンなど数多くのスイスチョコレートブランドがあり、日本人にも有名なリンツもスイス発祥のチョコレートブランドです。国としての面積は狭いですがその狭い中に全ての魅力がギュッと詰まっているのがスイスという国です。
スイスと日本の時差を計算する方法
スイスと日本では時差を計算し飛行時間を調整する必要があります。ヨーロッパやアメリカなどの国々と日本は時差の関係からほぼ昼夜が逆転しています。時差のせいで外国にいる友達と電話や連絡が取りにくいという経験をした人もいらっしゃるでしょう。
スイスと日本の時差を計算するにはどうしたらいいのでしょうか。単純にスイスと日本の時差を覚えておけばいい話ですが、ここではもうちょっとシステマティックに経度差から割り出してみましょう。
経度差を使って時差を算出
では経度から時差を割り出すにはどうしたらいいのでしょうか。計算が関わってくるようでややこしく聞こえるかもしれませんが原理はシンプルです。経度15°毎に1時間の時差が出ると決まっています。これは国や地域によらず世界中どこでも一定です。
つまりスイスと日本の経度の差が分かるだけで時差が計算できることになります。スイスの経路は世界地図で8.5°となっています。日本の経度は135°で、こちらは学生時代の授業で聞いたことを覚えている人もいるでしょう。
日本とスイスの経度差は126.5°です。これを15で割ることでスイスと日本の間に時差がどれぐらいあるか計算することができます。結果は0.5を省いて8時間です。地図があれば二国間の距離は日本とスイスの時差だけでなく、どこの国でも求めることができます。
時差ボケに陥ると大変
時差があると時差ボケに陥ると言われていますが具体的にはどのような症状になるのでしょうか。時差を計算せずに日本の生活リズムのまま行くと、スイスで日中眠くなってしまったり逆に夜眠れないということが起こり得ます。
それくらいであればまだいいのですが人によっては吐き気や体調不良、食べ物が食べられなくなったり便秘に陥ったりと深刻な症状になってしまう人もいます。めまいやふらつきなどもするため上記のような症状はできるだけ海外旅行では避けたいものです。
日本であればまだ病院なども手続きがしやすいですが、外国で病院にかかるとなると事前の準備なしでは予約も大変ですし料金もとんでもなくかかってしまいます。何より楽しい観光時間が台無しになってしまうので時差はあらかじめ計算しておくようにしましょう。
スイスと日本の時差で注意したいサマータイム
スイスと日本の時差を計算する時にもう一つ注意しておきたいのがサマータイムの有無です。スイスではサマータイムが導入されており、サマータイムであるかどうかによって日本との時差も変わってきます。
サマータイムは日本では導入されてないシステムのため、欧米諸国に観光に行く際には気をつけましょう。こういった馴染みのないシステムが時差の計算をややこしくし、海外旅行のハードルを少し上げてしまっている点も否めません。
スイスのサマータイムの時期
スイスでサマータイムが導入される期間は3月の最終日曜日から10月の最終日曜日までとなっています。サマータイムという名称の割に7ヶ月間もの期間があります。
ちょうど7ヶ月間ですから、ほぼ一年の半分ぐらいはサマータイムを計算に入れて時差を求める必要が出てきます。現地での乗り継ぎのフライト時間や観光の待ち合わせ時間をサマータイムを忘れて計算してしまった結果、間に合わなかったという人も多くいます。
時差にも影響がある
スイス現地の時間が1時間サマータイムによって変わります。これによって日本からスイスの時差も同様に変化します。日本を出発する際は通常通りの時間ですが、スイスに着いた瞬間サマータイム実施中は1時間早まります。
パソコンやスマホの時計はスイスの現地時間に合わせようとすると自動的にサマータイムをコミにした時間となります。日本との時差をいちいち計算するのが面倒だという人は現地に着いた後パソコンやスマホの時計をスイスに設定しておきましょう。
サマータイムがあるときの時差の算出方法
サマータイムがある時の時差の計算方法は先ほど求めた計算結果から1時間マイナスすることでも止めることができます。日本との時差もサマータイム実施中は8時間から7時間となります。
日本とスイスの時差を計算することができなくても8時間という数字だけ覚えておけば後はサマータイム実施中かどうかですぐに時差を求めることができるでしょう。
サマータイムがないときの時差の算出方法
サマータイムがないときの計算方法は先ほどと同じように15°毎に1時間となっています。フランスやイタリアなどスイスの周辺国を一緒に観光したいと思っている人は行きたい国への飛行時間と時差をしっかりチェックしておきましょう。
サマータイムがないのは10月の最終日曜日から3月の最終日曜日までの期間です。サマータイムと言いつつ3月からすでに始まってしまうので、実際には春から夏まではサマータイムとなり日本の秋から冬の季節はサマータイムなしの時差となります。
スイスと日本の時差ボケ対策
スイスで時差ボケに会わないようにするためにどんなことを意識すれば良いのでしょうか。完全に時差ボケをなくすことは難しいですが、時差を意識した生活をスイスに行く前に取り入れることで時差ボケをぐっと軽減させることができます。
昼間にあまりにも眠くなって観光ができないと言う状態になってしまっては元も子もありません。「ですがちょっとだるいけど1日を問題なく楽しめた」というくらいの時差ボケであればあまり問題はありません。症状が軽ければ時差ボケに慣れるのも早いでしょう。
スイス現地時間の日照時間に合わせて日本で生活する
初めに意識したいこととして日本にいる時からスイスとの時差を考えて生活することがあげられます。サマータイムのない場合は8時間、サマータイムがある状態では7時間をひいてスイス観光の数日前から体を慣らしておくことをお勧めします。
仕事や学校の関係でなかなか自由に生活のリズムを変えることができないという人は、出発前日に多めに昼寝をするなど出来る範囲で睡眠時間を調節することが大事です。
もちろん出発の時点で体にだるさは残りますが、このだるさは何どこかで経験しなければならないことです。日本からの出発やフライト時間はただ寝ていればいいだけなので体への負担も少ないでしょう。スイスについて歩かなければならない時にだるさがくると最悪です。
スイスで昼間に運動する
もう一つはスイスに着いてから運動の機会を設けることです。運動の機会を設けることで体がスイスの時間に適用し時差ボケをなくすことができます。少し強度のある運動ができれば良いですが現実的なところでは街歩きや散歩、人によってはトレッキングも良いでしょう。
寝つきが悪い人などは「本来もう寝なければいけない時間なのにまだ眠れない」ということもあります。旅行先であればなおさら顕著です。しかし運動であれば自分で意識することができるので、寝るのが困難だという人はこちらをお勧めします。
時差を考えて睡眠導入剤を利用する
仕事なので海外出張が多い人などは時差ボケに悩まされる機会も多いでしょう。観光でスイスまで行くのならばまだしも仕事で大事な会議の時間に遅れるなど自分以外にも影響が出る時差ボケは避けたいです。
どうしても時差ボケに陥りたくないという人は日本にいる間に睡眠導入剤などを使用して備えるのも一つの方法です。薬を使うことに抵抗がある人もいますが、1度2度の使用をケチって時差ボケで折角のスイス旅行全体が駄目になってしまうのは残念です。薬の使用には医師の判断も仰ぎましょう。
日本からスイスに旅行する場合の飛行時間
日本からスイスに向かう場合飛行時間も気になるポイントです。スイスでの滞在時間がどれくらいになるかは飛行時間も大きく関わってきます。直行便と経由便がありますが、もちろん直行便の方が最低でも数時間は早いです。
しかし直行便でも日本からスイスまではかなりの時間がかかるため、すわりっぱなしであることや料金も計算して最適な選択肢を選ぶことが求められます。
直行便を利用する場合
直行便の場合飛行時間は日本からスイスまで、スイスインターナショナルエアラインを使って12時間です。気流の影響により1時間から1時間半ほど遅れることもあります。
飛行時間だけで半日かかるため、日本の空港までの移動やチェックイン、荷物検査を含めると人によっては1日かかります。帰りも当然丸1日かかるため疲労が溜まりすぎないよう注意が必要です。
1度飛行機に乗ってしまうと機内を歩き回ったりすることは困難ですので、12時間という長時間のフライトに抵抗がある人は経由を選ぶのもよいでしょう。少しでも早く着きたい、時間を優先したいという方は直行便がおすすめです。
経由便を利用する場合
経由便の場合はかなり時間はバラけます。オランダやフランス、イギリスなどを経由地として利用することになりますが何回経由するか、経由地がどこであるか、空港での待機時間が何時間になるかによって大きく変わってきます。
スイス近隣であれば直行便と比べても飛行時間は数時間しか変わりません。一方で経由地が日本からスイスを飛び越してしまう場合、1日半以上かかることも出てきます。経由地の時差はスイスの時差とは違うため出発時間を時差を含めて確認する必要が出てきます。
スイス旅行をする場合におすすめの空港
スイスまでの飛行時間の次はスイス観光をする時におすすめとなるスイスの空港です。スイス国内の空港のどれに降り立つかは最初に訪れる目的地に合わせて決めるのが一番良いでしょう。
空港が一番で観光先を決めるわけではなく、基本的にどこに行きたいかによって到着先を選ぶのが自然です。行きたい観光地が複数ある場合は、より飛行時間が短く済んで現地での移動時間も短く済む空港を選ぶことをお勧めします。
観光地に近い空港を選ぶ
外国からの観光客が多く利用するスイスの空港はチューリッヒとジュネーヴです。どちらも有名な地名で遠く離れている日本でもその名前を耳にする機会は多くあります。
どちらも観光大国のスイスらしく空港に降り立った後のアクセスが非常に優れていることが特徴として挙げられます。行きたい観光地に合わせてチューリッヒとジュネーヴ以外のルガーノ空港、シオン空港、アルテンライン空港などを選ぶのもよいでしょう。
チューリッヒ
チューリッヒはスイスの中でも最も栄えている都市のひとつです。銀行や金融などの中心地として発展しており、空港が近くにあることから交通網も発達しています。最初にスイスに訪れる人はチューリッヒを利用するのがおすすめです。
特にレストランやホテル、美術館など観光客が寄るべき場所がチューリッヒ近郊に多く用意されているのも嬉しいポイントです。王道とも呼べるモデルコースがたくさん用意されているため、観光プランに悩むこともないでしょう。
ジュネーブ
ジュネーブはレマン湖の南に位置する都市です。国連の本部や赤十字の本部が置かれていることでも有名です。フランスとの国境に近いことからフランス語が多く話されており、食事や文化などもフランスの影響を色濃く受け継いでいます。
ヨーロッパらしさを体験したい人にはジュネーブはおすすめの都市です。日本からの時差はチューリッヒもジュネーブも変わらないため、どちらの空港に降り立つかによって時差を気にする必要はありません。
飛行機に乗る場合の注意
このページでは日本からスイスへ行く際の時差についてメインに取り上げてきましたが、飛行時間が長いことからフライトの際は時差以外の問題も浮上してきます。特に12時間という長距離のフライトであるため、普段飛行機に乗り慣れてない人にとっては辛いです。
普段飛行機に乗る機会がない人は初めは緊張して空港での手続きやフライトが上手くいくか心配してしまうかもしれません。しかし時差や出発時間以外にも私たちが日本からスイスへ行くまでに気をつけなければならないことはあります。
エコノミークラス症候群
まずは何と言っても気をつけなければいけないものとしてよく上がるのがエコノミークラス症候群です。狭い場所に入ることによって姿勢が固定され、血流が悪くなってしまいます。
血流が悪くなったまま放置しておくと血栓と呼ばれる血の塊ができてしまいそれが肺に詰まってしまいます。長時間のフライト以外でも日常的に起こる現象で、同じ姿勢でいることが悪いと言われる原因です。
水分補給
スイスに向かう際のフライトでは時差の他に水分補給にも気をつけましょう。意外とこの水分補給を怠ってしまう人が少なくありません。原因としては手荷物検査の際に持っている水分は全て捨てなければいけないことが考えられます。
基本的に手荷物検査の後は立ち寄れるエリアが限られています。手荷物検査の前に飲み物を飲みきってしまい、その後は搭乗時間に遅れることがないように早めに待合エリアに行く人が多くいます。
搭乗時間を逃さないように緊張したまま時間を待っていると喉の渇きを忘れたまま飛行機に乗ってしまいそのまま出発してしまうということもよくあります。水分補給が出来ないというわけではなく目の前のことに追われているとついつい忘れてしまうケースが多いです。
水分補給はエコノミークラス症候群を防ぐためにも大切
水分補給はエコノミークラス症候群を防ぐためにもとても大切です。エコノミークラス症候群を防ぐためには血流を良くする必要があるため、水分補給やこまめに歩いたりといった作業を心がける必要があります。
特に出発までの待機時間が長いとついつい座って待ってしまいます。空港までの道も大抵の移動時間は座っているでしょう。これがフライト時間と合わさると1日のうちほとんどを座って過ごしてしまうことになります。こまめに水分補給することを心がけましょう。
アルコールを控える
機内でアルコールを飲むと酔っ払いやすくなってしまうことから過度な飲酒も控えた方が良いでしょう。日頃より酔っ払いやすくなっている状態で観光の開放感も手伝ってついついお酒を飲んでしまうとその後が怖いです。
泥酔してしまうことは普段から怖いですがこちらもエコノミークラス症候群を誘発すると言われています。いつものペースと同じように飲んでいると間違いなく悪酔いしてしまいます。アルコールは飲み過ぎないように注意しましょう。
機内でのアルコール摂取が体に悪いのは何で?
ではなぜアルコールは飲まない方が良いと言われているのでしょうか。アルコールも水分ですからおすすめされている水分補給とは矛盾するように感じます。これは機内の気圧と酸素に関係しています。
飛行機内の気圧は富士山の5合目にいる状態と同じです。およそ2000から2500メートルの高さにいるのと変わらない気圧です。そうすると当然酸素も薄くなり、1回の呼吸で体内に入ってくる酸素の量は普段から2割減ると言われています。
この酸素の薄さが酔っ払いやすい原因に繋がっています。低酸素状態でアルコールを摂取することは非常に危険です。時差以外にも飛行機内で注意することは色々ありますがやはり一番はエコノミークラス症候群と関係のある事柄です。
スイス旅行する場合には日本との時差を知っておこう!
スイス旅行に関して日本との時差や計算方法、飛行時間やサマータイムについてまとめてきました。日本とスイスでは時差が8時間もありほぼ昼夜が逆転しています。それだけの時差から生活リズムを整えることもなかなか困難と言えます。
しかし時差をあらかじめ意識することで時差ボケを予防したり軽減することもできます。フライトの到着時間や観光先での待ち合わせ時間など、時差を意識して行動することは良いスイス観光の一歩となるでしょう。
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