貝塚結核病院は大阪の恐怖の心霊スポット!
日本にはいろいろな心霊スポットがありますが、中でも病院系は恐怖感が強い廃墟の一つではないでしょうか。そんな病院系の心霊スポットの一つに、大阪の「貝塚結核病院」があります。そこで貝塚結核病院について、現在の状況や心霊スポットの噂などについて紹介します。
驚愕の噂や取り壊しなど現在の状況もチェック!
大阪の貝塚結核病院という名前になっていますが、今現在ここは病院としての仕事はしていません。ですからなおさら恐怖の心霊スポットと言われるのですが、一方ではやっていないこともあって、取り壊しをされたという噂などもあり、現在の状況が気になる所でもあります。
貝塚結核病院にある恐怖の噂とはどのようなものがあるのでしょうか。また貝塚結核病院は現在取り壊しされてしまっているのでしょうか。そのあたりも含め確認してみましょう。
貝塚結核病院とは
まずは大阪の貝塚結核病院とはどのような病院だったのかについて紹介していきましょう。貝塚結核病院は1939年に開設された、国立療養所千石荘病院の前身となる病院です。
当時、日本では結核患者が増えつつありました。よく時代劇などで血を吐くシーンなどが出てきますが、当時の結核は死に至る病として恐怖の対象となっていました。ドラマなどで不治の病を患う設定ではよく結核が使われていたのです。
また感染する病であるため、抗菌薬が開発された現在でも結核は結核病棟へ入院することが義務付けられています。芸能人などが結核になった、どこかで結核の感染者が出たということは現在でもニュースで報道され、接触した人に注意を促すことは今でも行われます。
このため、貝塚結核病院は結核治療の最先端として、多くの患者が入院し、治療を受けていました。しかしそのころはなかなか治療が難しく、そのかいもなく若くして亡くなった方も多かったようです。
しかし今述べたように、抗生物質を利用した治療法が普及し、また予防法であるワクチン接種が行われるようになったことで、現在の日本では結核にかかる方も大幅に減少しました。そこで貝塚結核病院はガン患者や脳血管疾患の方のリハビリなどを行うようになりました。
貝塚千石荘病院(国立療養千石荘病院)
この貝塚結核病院がもとになってできたのが1939年の「貝塚千石荘病院」(国立療養所千石荘病院)です。こちらは第二次世界大戦直前から比較的最近まで、病院として運営されていました。関西国際空港なども近く、「防災基幹病院」という役割も果たしてきたのです。
今述べたように、この時代の結核はまさに「不治の病」であり、多くの患者がこの病院に入院し、闘病を続けていました。しかし亡くなる方も多く、特に若い方などが亡くなることも多かったようで、心霊スポットと呼ばれるのはそのあたりも関係しているようです。
しかし結核患者が減ってきたこと、国立病院、療養所の再編成という方針の中、2003年に国立療養所千石荘病院はその対象となり、国立大阪病院に統合されることになります。
貝塚結核病院の地元では大きな反対運動が起こり、廃止計画への反対署名も多く集まったものの、結果的には国立大阪病院と統合となり、それに伴って国立大阪病院は「国立病院大阪医療センター」となり、翌年に現在の「独立行政法人国立病院機構大阪医療センター」となり、現在に至ります。
貝塚結核病院の後身は、現在は大阪の拠点病院の一つとして、結核だけではなく多くの診療科目を持つ病院となっており、多くの方の命を救っているのです。
大阪市立少年保養所
この貝塚結核病院に併設されるように作られていたのが「大阪市立少年保養所」です。結核というのは大人だけではなく、子どももかかる病気です。しかも結核は今述べたように、専門の結核病院に入院する必要があり、しかもそれが長期にわたる可能性が高い病気でもあります。
ですから子どもがかかった場合、長期間学校に行くことができなくなり、勉強が遅れるなどの問題が出てきます。そこでこのような子どもたちの学業を進めていくために、貝塚結核病院には大阪市立少年保養所が作られ、中に学校も作られました。
貝塚結核病院に1948年に作られたこの学校は「付属貝塚学園」と言い、小児結核になった子どもが学業を中断せずに療養できる場所として大きな役割を果たしました。
貝塚養護学校
この付属貝塚学園は最初は大阪市立の学校の分校でしたが、1951年、大阪市立郊外貝塚小中学校として独立し、1958年には大阪市立貝塚養護学校となりました。
さらに小児結核の子どもだけではなく、小児喘息の子どもなど、大阪府唯一の病弱児学校として生活習慣病、心身に障がいを持つ子どもなども受け入れるようになります。しかし小児結核や小児喘息の治療法が改良したことで、これらの子どもたちが減少し、1992年、大阪市立少年保養所は閉鎖となりました。
さらに先ほども述べましたが、2003年になると国立療養所千石荘病院が国立大阪病院に統合されることになり、病院に入院しながら通学する子どもがいなくなることになります。そこで2009年3月、貝塚養護学校は閉校となり、その機能は大阪市立光陽特別支援学校へ移管されることとなり、現在に至ります。
貝塚結核病院跡地の恐怖をかき立てるポイント
それでは次に、貝塚結核病院が心霊スポットと言われる「恐怖ポイント」についていくつか紹介していきます。先ほど述べたように、現在貝塚結核病院は病院としての仕事はしていない、いわゆる廃墟ということになりそうです。病院の廃墟というだけでも心霊スポットの恐怖度合は増しそうですが、どうなのでしょうか。
貝塚結核病院跡地の恐怖ポイント①:荒れ果てた手術室
一般的に病院が閉院すれば、ちゃんと中の施設などを取り壊して、新しい建物にしたり、ちゃんと平地にすしたりするでしょう。しかし貝塚結核病院の場合は病院の施設がそのままに、取り壊しが行われない状態で置かれました。
そのため貝塚結核病院では、手術室などもそのまま放置されており、手術台などもそのままになっていました。そのままに放置され、当然ライトもあたっていない手術室というだけで恐怖心が増します。
また、貝塚結核病院は結核の専門病院であり、空気感染するために患者たちは隔離されていました。そのため貝塚結核病院の建物全体が高い塀などで囲まれ、普通の病院よりもさらに全体に暗い印象を与えるという面もその恐怖心を高めているところもあるようです。
貝塚結核病院跡地の恐怖ポイント②:放置された医療器具
放置されているのは貝塚結核病院の建物だけではありませんでした。医療器具、カルテなどもそのままに放置されているので、行くとここが病院であったことがすぐに感じ取れます。そのことがさらに何とも言えない恐怖感を実感させます。
また、先ほど述べたように、結核というのは最近まで「不治の病」でした。しかもドラマなどで結核が取り上げられる際には「美人薄命」の言葉通り、若い患者が亡くなっていくというモチーフで使われることが多かったのです。
そのため、貝塚結核病院は結核の専門病院という段階で、このイメージがすっと頭に浮かぶこともあって、若い患者が多く亡くなったというその無念さのようなものが実感としてわいてしまうのです。
貝塚結核病院跡地の恐怖ポイント③:生い茂った雑草
貝塚結核病院は現在はやっていない病院ですから、当然施設の整備も行われていません。ということは貝塚結核病院の内外には雑草が生い茂り、いかにも廃墟という雰囲気を漂わせています。これもまた、心霊スポットを心霊スポットたらしめるものと言えるかもしれません。
しかし、貝塚結核病院そのものは2011年に大阪市から貝塚市がその土地を譲り受けた段階で、建物は取り壊しされています。ですから、前に述べた手術室や医療器具が2020年現在でも見られるわけではないのです。
建物が取り壊しされていても、雑草が生い茂る状態なのには変わりがありません。その雰囲気はやはり廃墟、心霊スポットと言われた、貝塚結核病院の時代を今にうかがわせているのです。
貝塚結核病院での恐怖の体験談
貝塚結核病院は心霊スポットとしてはかなり有名なスポットとなっています。廃病院という、見るからに恐怖を感じるスポットでありながら、多くの方が「肝試し」にやってくるわけですが、その中でもいわゆる心霊体験として言い伝えられている経験談をいくつか紹介してみましょう。
貝塚結核病院の恐怖の体験談①:男性の呼ぶ声
心霊スポット体験をするためのあるグループが貝塚結核病院を訪れた時のことです。2階に上がっていったところ、真っ暗な廊下が現れました。見るからに恐怖を感じる雰囲気がありましたが、実はこの段階で霊感のある方はその先に人影が見えていたというのです。
するとその時、その霊感のある方が「おーい」という男性の呼び声を聞いたと言いました。嘘だろうと思っていたところ、他の全員にもその「おーい」という声が聞こえたのだそうです。
現在病院としてやっていない、当然人がいるはずもないところでの声、これを聞いたとたんグループ全員がパニックとなって、一目散に逃げだしたそうです。
貝塚結核病院の恐怖の体験談②:男性の怒鳴り声
同様に貝塚結核病院でよく聞かれる恐怖体験として挙げられるのが男性の怒鳴り声です。病院の中を進んでいくと「帰れ」という怒鳴り声が聞こえるのだそうです。
もちろん現在人がいないはずの病院の中で、そのような声を出す人がいるはずはありません。心霊スポットに興味本位でやってくる人に対する怒りがあらわされているとも言われていますが、真実は不明です。
貝塚結核病院の恐怖の体験談③:足を掴まれた
さらに恐怖なのが、「足を掴まれた」という体験です。こちらも今だれもいないはずの場所で、足を掴む人などいるはずもないということから、勘違いとする見方も見られます。心霊スポットという恐怖心がそのような勘違いを生み出すのだというものです。
しかし、一人がそう言っているのなら勘違いともいえますが、この体験をした人は一人ではないのです。何人もがそのような体験をしているとなれば、とても偶然とは言えません。やはり何かあるのかもしれないという疑念がわいてきます。
このように、貝塚結核病院には、さまざまな恐怖体験が語られています。心霊スポットの心霊スポットたるゆえんと言ってもいいでしょう。
貝塚結核病院の現在の状況
さて、ここまで心霊スポット、恐怖体験談を述べてきましたが、これを見てぜひ行ってみたいという方も多いのではないでしょうか。しかし実はこれらの体験談は「過去」のものなのです。なぜかというと、この貝塚結核病院の建物は取り壊しされているためです。現在の貝塚結核病院について紹介します。
建物の取り壊しと再開発
実は貝塚結核病院は、先ほども述べたように、2011年に貝塚市のものとなりました。この段階ですでに貝塚結核病院の廃墟は取り壊しが行われ、更地になっていたのです。
とはいえ、更地になった土地をそのままにしておくわけにはいきません。そこでこの貝塚結核病院の取り壊しが行われた跡地が再開発されることになり、その再開発を行う事業者の公募などが行われ、無事に再開発事業が行われました。
実は現在の貝塚結核病院の取り壊しの跡地は、そのような心霊スポットであったことがまったく感じ取れないほどの、豊かな自然が生かされた施設になっているのです。そのため、現在では貝塚結核病院の跡地については、場所がどこにあるかを伏せているものも多く存在するほどです。
貝塚結核病院の跡地を利用した「せんごくの杜」
貝塚結核病院の取り壊した跡地に作られたものとしてまず挙げられるのが「せんごくの杜」です。せんごくの杜は貝塚結核病院のほか先ほど述べた大阪市立少年保養所、貝塚養護学校などの跡地全体を含めた一帯のことを指しています。
この一帯は2020年現在も開発が続けられています。計画としてはこれらの建物があった一帯およびその近所にある塚原ピクニックセンター跡地、さらに千石堀城址周辺を4つに分け、それぞれを機能的に開発していく予定のようです。
また、こういった建設会社などが主導したもののほか、地元の人々を中心とした開発も行われつつあります。こちらはせんごくの杜にある約15ヘクタールの里山を、昔の生き生きとした里山に生まれ変わらせようという活動です。
こちらはもともと千石荘病院に勤務していた方などが中心となって、地元のボランティアの方が中心となって行っている活動で、かつて存在した散策路を再生し、ケヤキを植えてケヤキ広場を作り、さらには昔あった桜並木を再現する活動なども行っているそうです。
こちらは雑木林を開いて、そこに桜を植樹することで桜並木をつくるというもので、こちらには一般のボランティアの方も参加して、里山再生を現在行っている最中です。
レストラン「森の小径」
せんごくの杜にはレストランもあります。「森の小径」と名づけられたレストランは2003年、オレンジコープによって創設された「野のはな」という社会福祉法人が中心となって運営されています。この社会福祉法人はすべての人に自分らしく生活してほしいというコンセプトのもと、高齢者や障がいを持つ方のグループホームなどの運営を行っています。
この「森の小径」は有名ホテルのシェフをしていた方が料理人となっているイタリアンレストランです。ピザの生地、パン、パスタなどすべて手作りし、イタリア産一流ブランドのバージンオイル、自家栽培のハーブと、地元の味とイタリアの食文化を融合させた魅力的なメニューが並びます。
メニューにはランチ、コースのほか、前菜、パスタなどさまざまな料理がそろっており、さらにはデザートなども充実しています。またコース料理には90分の飲み放題をつけることもできるので、グループで集まって楽しみたい方におすすめです。
このレストランは大々的に宣伝などを行っているわけではないようですが、上品な味で評判がよく、美味しかったという口コミが広がるにしたがい、多くの方が訪れるようになってきました。現在では休日のランチタイムなど待ち時間が発生することもあるくらいだそうです。
また、貝塚結核病院を取り壊した跡地のレストランということで心配する方もいるかもしれませんが、実は病院の跡地にレストランが建っているわけではなく、住所も貝塚結核病院と「森の小径」は違います。安心して食べに来てください。
住所 | 大阪府貝塚市地藏堂460 |
電話番号 | 072-488-7802 |
乗馬クラブ「ハーモニーファーム野のはな」
同じく、せんごくの杜にある施設としておすすめなのが「ハーモニーファーム野のはな」です。名前だけではお花畑かと考えてしまいますが、これは「森の小径」に併設している乗馬クラブなのです。
屋外はもちろん、屋内馬場もあり、そちらは西日本最大級の広さを持っています。ですから、日焼けが気になる時間帯でも屋内で気にせずに乗馬を楽しむことができます。また初心者の方向けに曳き馬での乗馬体験などもできるので、だれでも安心して参加できます。
乗馬を習ってみたいという方には、レッスンもおすすめです。乗馬そのものの基礎を学ぶことができるだけではなく、馬場馬術など競技会参加を希望する方のレッスンコースもあります。
実はこの乗馬レッスンなのですが、競技などをする本格的なレッスンだけでなく、いわゆるホースセラピーも行っています。貝塚市内の不登校の子どもたちを対象として、ホースセラピーにより癒しを感じることを目的としているのです。
ホースセラピーは人間に癒しを与えてくれるだけではなく、馬と触れ合うことで自分の生きる力を養ったり、気持ちを察したりする力を養う効果があると言われます。
このように、不登校の子どもたちに対するホースセラピーは、全国でもあまり行われていない珍しい事業だと言われており、その効果が期待されています。
防災広場
せんごくの杜でもう一つ設置されているのが「防災広場」です。2017年に完成し、披露されました。せんごくの杜は広いスペースがあるため、防災広場として計画されており、現在それに向かって整備が進められています。
めったにないことであり、ないほうがいいことではありますが、大規模な災害などが起こった時、その地域の拠点となる防災広場はやはり必要なものと言えるでしょう。
貝塚結核病院へのアクセス
では、貝塚結核病院へのアクセスについて紹介します。先ほどレストラン「森の小径」は貝塚結核病院を取り壊した跡地に建っているわけではないと述べました。貝塚結核病院の跡地の住所は大阪府貝塚市橋本1175であり、場所としてはちがうのです。
この貝塚結核病院のあった場所は水間鉄道の「三ツ松」駅で下車し、徒歩で20分ほど歩いたところになります。とはいうものの、現在では取り壊してしまっており、その廃墟は残っていません。ですから出掛けてもどこがそうであったか見つけるのは困難でしょう。
なお、現在あるレストラン「森の小径」に行く場合のアクセスは、「三ツ松」駅よりも、同じ水間鉄道の「名越」駅、もしくはJR阪和線「和泉橋本」駅が最寄りとなります。特に「和泉橋本」駅からは徒歩で10分程度でアクセスすることができるので、こちらを利用してもよいでしょう。
また阪神高速、阪和道「貝塚」ICから車で15分ほどでアクセスすることもできます。駐車場もあるので、車でアクセスして、乗馬なども一緒にたのしんでもよいでしょう。
貝塚結核病院は素敵な施設に生まれ変わったかつての心霊スポット
貝塚結核病院はもとが病院ということもあって、心霊スポットとして多くの噂が残る場所でした。しかし現在は取り壊しとなり、現在はその痕跡もなく整備され、多くの人々の憩いのスポットとなっています。心霊スポットではありませんが、楽しめる施設がいろいろできているので、一度行ってみてはいかがでしょうか。
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