口コミ人気が高いおすすめのカメラ用オールドレンズを紹介!
手軽にきれいな写真が撮れるミラーレス一眼カメラが普及するにつれ、オールドレンズのよさが見直されています。オールドレンズとはフィルムカメラ用の交換レンズのことで、味わいのある写真が撮れるのが特徴です。
数十年前に作られたものですが、「マウントアダプター」を使用することでミラーレス一眼カメラにも装着できます。中古レンズなので、普通のレンズよりも安い価格で手に入るのも魅力です。
本記事ではオールドレンズの選び方や初心者にも使いやすいレンズ、比較的安い価格で手に入るレンズ、味のある写真が撮れる人気レンズなどをご紹介しましょう。
オールドレンズのおすすめの選び方
オールドレンズはフィルムカメラで撮ったような質感のある味わい深い写真が撮れるのが魅力で、最近注目を集めています。
なお、オールドレンズは手動でピントを合わせる必要があります。オートフォーカスに比べると少し手間がかかりますが、慣れると自由に写真の雰囲気を変えて撮ることができます。
おすすめのオールドレンズをご紹介する前に、最初にオールドレンズの選び方についてお伝えしましょう。
マウントアダプターの有無
オールドレンズの選び方で、まずチェックしたいポイントは「マウントアダブター」の有無です。マウントアダプターとは、カメラとレンズを接続するアイテムのことです。
基本的にカメラとオールドレンズのメーカーが同じであれば、アダプターがなくても接続することができるのですが、メーカーやシリーズが異なる場合はマウントアダプターが必要になります。
マウントアダプターは、カメラメーカーの純正品ではなくサードパーティーから販売されています。オールドレンズの選び方として、使用したいオールドレンズに合ったマウントアダプターがあるかどうかチェックするのが大切です。
焦点距離を確認する
オールドレンズの選び方では、焦点距離を確認することも重要なポイントとなります。焦点距離とは、レンズから撮像素子(イメージセンサー)までの距離のことです。
焦点距離は「~mm」と数値で表されていて、広角・標準・望遠の3種類に分けられます。数値が小さいほど写る範囲が広くなり「広角」と呼ばれます。反対に数値が大きくなるほど遠くを写すことができ、「望遠」と呼ばれます。
一般に焦点距離50mm前後のレンズが「標準レンズ」と呼ばれていて、肉眼の見え方に近い状態です。レンズの選び方では、撮影したい被写体に合わせてレンズを選ぶのがおすすめです。
オールドレンズは単焦点がおすすめ
カメラのレンズには焦点が固定された「単焦点レンズ」と焦点距離が変えられる「ズームレンズ」があります。古い設計のズームレンズの中には、解像度が極端に低いものや描写が個性的なものなどがあるので、オールドレンズの選び方では、基本的に単焦点がおすすめです。
状態をしっかりと確認する
最後にオールドレンズの選び方で、重要な注意点をご紹介します。オールドレンズはフィルムカメラ用として製造されたもので、現在はほとんどが中古品となります。中古レンズの状態は様々なので、しっかりと状態をチェックするのが選び方の大切なポイントです。
選び方のチェックポイントとして、レンズの傷の有無、機構部のゴミの侵入、ピントを合わせるフォーカスリングの動かしやすさなどがあります。フォーカスリングの動きが悪いものは、安い値段で購入できることがありますが、初心者は避けたほうがいいでしょう。
初心者におすすめのオールドレンズ6選
オールドレンズの選び方をご紹介しましたが、ここからおすすめのオールドレンズをご紹介していきます。
最初にご紹介するのは、オールドレンズを使い始めた初心者におすすめレンズです。初心者でも使いやすく、人気が高いため多く出回っていて、比較的安い値段で購入できます。
JUPITER JUPITER-9 85mm/f2
Jupiter-9は長い歴史のあるレンズで、描写の美しさからしばしば「神のレンズ」とも呼ばれます。旧東ドイツの光学機器メーカー「Carl Zeiss Jena(カールツァイス・イェナ)」の銘レンズ Sonnar(ゾナー)85mmの技術が旧ソ連に伝わって作られたものです。
開放F値が明るいレンズで、ポートレートにおすすめです。ピント部が非常に狭く、ピントがあった部分はシャープに、それ以外の部分は美しいボケ感が得られます。オールドレンズの中では比較的価格が安いので、初心者でも購入しやすいでしょう。
Meyer-Optik Gorlitz Oreston 50mm/f1.8
1896年創業の旧東ドイツの光学機器メーカーMeyer-OptikGorlizが手掛けたオールドレンズです。同社は大戦後に他のメーカーに吸収され、レンズ名は「Pentacon」に変わっています。昔に作られたレンズですが安い価格で購入でき、初心者にもおすすめです。
こちらのオールドレンズは「バブルボケ」または「シャボン玉ボケ」と呼ばれる独特な描写が特徴です。ピントの合っていない部分がソフトな円型にぼけて、現代のレンズでは出せない味わいがあります。
INDUSTAR INDUSTAR-61L/D 53mm/f2.8 Lマウント
こちらのオールドレンズは、旧ソ連のリトカリノ光学ガラス工場で1980年代に製造された標準レンズです。カール・ツァイスを代表する銘レンズ「Tessar(テッサー)」を模して作られたもので、ピントが合った部分は非常にシャープです。
また最短距離は30cmであるものの、マクロ寄りの撮影もできます。こちらのオールドレンズの特徴は、ピントの合っていない部分に「星ボケ」と呼ばれる美しい星型のボケが生じることです。価格も比較的安いので、初心者も入手しやすいでしょう。
Super Takumar 55mm F1.8
Super Takumar 55mmはペンタックス(旭光学)が1962年に発売したレンズで、当時ペンタックスが発売した一眼レフカメラ「ASAHI PENTAX SP」とともに大変人気を集めました。
中古市場にも多く出回っていて価格が安いため、初めてオールドレンズを使う初心者にもおすすめです。
露出を絞るとシャープな印象に、開放で取るとノスタルジックな雰囲気のボケが表現できます。最短距離は45cmなので、マクロ寄りの撮影も楽しめるのが魅力です。小さなレンズなので持ち運びにも便利です。
Super Takumar 28mm F3.5
「Super Takumar 28mm」は1960年代にペンタックスから販売された広角レンズです。こちらのレンズも大変人気があったレンズで、中古市場に多く出回っているため安い価格で入手できます。
標準的なマウントアダプターを使って装着できるため、いろいろなオールドレンズを使ってカメラ撮影を楽しみたい人にもおすすめです。
逆光で撮影するとソフトな風合いのフレアとはっきりとしたゴーストが現れるのが特徴で、現在のレンズにはないオールドレンズならではのノスタルジックな味わいが楽しめます。
Helios-44 58mm F2
Helios-44(ヘリオス44)は旧東ドイツのカール・ツァイスの銘レンズBiotar(ビオター)の技術が旧ソ連に渡って製造されたものです。
当時大量に製造され、現在も中古市場に多く出回っていて価格が安いので、初めて海外製のオールドレンズを購入する人にも人気があります。
Helios-44は、フィルムカメラのようなボケとレトロな描写が手軽に楽しめるオールドレンズです。特に「ぐるぐるボケ」と呼ばれる、周囲が大きく円を描くようなボケが特徴です。また逆光で撮影すると、大きなゴーストやフレアが現れます。
安い・コスパが良いおすすめのオールドレンズ3選
オールドレンズには種類が多く、初心者には選び方が難しいと感じることもあります。そこでここからは、失敗の少ないオールドレンズを厳選してご紹介します。安くてコスパがよく、使いやすいレンズを選びましたので参考にしてください。
INDUSTAR INDUSTAR-10 50mm/f3.5 沈胴式
INDUSTAR(インダスター)は旧ソ連時代に大量生産された交換レンズで、現在も安い価格で中古品を手に入れることができます。そのためオールドレンズの初心者でも手軽に購入できます。
INDUSTAR-10 50mmは、カメラボディの内部にレンズを収納できる沈胴式のオールドレンズです。カメラによっては内部の撮像素子を傷つけてしまう場合があるので、購入の際に確認してください。
ミラーレスカメラと比べるとピントはやや甘いのですが、その分ソフトでノスタルジックな描写の写真が撮れます。
INDUSTAR INDUSTAR-50-2 50mm/f3.5
INDUSTAR-50-2 50mmは旧ソ連で製造されたTessar(テッサー)型のオールドレンズです。価格の安いオールドレンズで、初心者にも人気があります。
小型で軽量のため持ち運びにも便利で、レンズを複数用意して交換しながら撮影をしたい人にもおすすめです。近景から遠景までメリハリの効いたシャープな描写が特徴です。
少しくすんだ発色で、ノスタルジックな雰囲気に仕上がるのも魅力です。光源を上手に利用すると、虹色のシャワーのようなゴーストが撮れることがあります。
Pentax Super Takumar 50mm/f1.4
ペンタックスのSuper Takumar 50mmはAsahi Pentax SP用の標準レンズとして、1964年に発売されました。製造前期と後期ではレンズの枚数が異なり、「8枚玉」と呼ばれる前期は希少で、高額で取引されています。
「7枚玉」と呼ばれる後期のオールドレンズは安い価格で出回っていて、コスパがよく初心者にもおすすめです。
柔らかな描写のボケが特徴で、光源をコントロールすると円型のゴーストが撮影できます。全体的にノスタルジックな雰囲気に仕上がるのも人気の理由となっています。
比較的新しいおすすめのオールドレンズ3選
オールドレンズはフィルムカメラの時代に作られたもので、製造時期に幅があります。ここからは、比較的新しいおすすめのオールドレンズをご紹介していきましょう。新しいレンズは比較的価格も安く、初心者にも入手しやすいでしょう。
Nikon Micro-Nikkor-P AUTO 55mm/f3.5
Nikon Micro-Nikkor-P AUTO 55mmは、ニコンが1973年に発売したマクロレンズです。マイクロニッコール55mm3代目の人気モデルで、花や昆虫など小さな被写体を撮影するのにおすすめです。
価格も安いので、初めてマクロレンズを使う初心者にも人気があります。絞りは開放でF3.5なので比較的暗いのですが、被写体に寄れるのでコントラストのあるシャープな写真が撮れます。
背景をぼかしやすく、絞っていくと玉ボケが六角形になります。また前ボケがきれいに撮れるので、構図の幅が広がるでしょう。
Mir Mir-1B 37mm/f2.8
Mir Mir-1B 37mmは旧ソ連時代にカールツァイス・イェナの「Flektogon 35mm」をベースにして製造されたコピーレンズです。1954年から2004年まで50年間にわたり製造され、比較的価格が安いため初心者にも人気があります。
Flektogonと同じように、ピントが合ったところはシャープな線となります。しかしFlektogonとは異なり、白っぽくふわっとした色合いの写真になり、好みが分かれるところです。オールドレンズの良さを残しつつ、シャープな写真を撮りたい人におすすめです。
CARL ZEISS JENA FLEKTOGON MC 35mm/f2.4
FLEKTOGON MC 35mmは、旧東ドイツのカールツァイス・イェナが1980年代に製造したモデルで、現在も人気が高いオールドレンズの一つです。生産数も多く価格も比較的安いので入手しやすく、初心者にもおすすめです。
焦点距離35mmと標準レンズ感覚で使える他、20cmまで被写体に寄ることができ、マクロ域まで撮影できます。そのため様々なシーンを撮影できる万能レンズとして人気があります。
遠景も近接も湾曲がほとんどなく、シャープな描写ができます。ボケは自然で柔らかく、美しい写真が撮れると好評です。
味がある写真が撮れるおすすめのオールドレンズ9選
オールドレンズには様々な種類があり、選び方のポイントとしてはレンズの特性を考えて選ぶのがいいでしょう。ここからは、通常のオールドレンズとは少し違った味のある写真が撮れるレンズをご紹介していきます。個性的な写真を撮りたい方におすすめです。
CARL ZEISS JENA FLEKTOGON MC 20mm/f2.8
旧東ドイツの旧東ドイツの光学機器メーカー「カールツァイス・イェナ」が1970年代に製造したオールドレンズです。20mmの超広角レンズで、通常の広角レンズよりも広範囲を写すことができます。
最近は広角のズームレンズが流行していますが、単焦点の超広角オールドレンズは、ズームレンズにはない深みのある描写ができます。
絞って撮ると線が太くシャープな描写になり、開放で撮るとふわっとした印象のノスタルジックな描写になります。また最短撮影距離は19cmなので、被写体にぎりぎりまで寄って背景をぼかすのもおすすめです。
VEGA VEGA-12b 90mm/f2.8 PENTACON SIX&KIEV-60マウント
VEGA-12b 90mmは旧東ドイツのカールツァイス・イェナと密接な関係にあった、旧ソ連の光学機器メーカーARSENALが1970年代に製造したオールドレンズです。
カールツァイス・イェナのBiometar(ビオメター)をベースにした中判カメラ向けのオールドレンズで、ロシアレンズの中では高い評価を受けています。
VEGA-12b 90mmはシャープな描写が特徴で、絞ると周囲がボケて被写体がはっきりと浮かびあがります。最短撮影距離は60cmと短く、花や昆虫などの接写も楽しめます。
HELIOS HELIOS 44-2 58mm/f2
HELIOS 44-2 58mmは旧ソ連製のオールドレンズで、1958年に発売され1990年代まで製造されています。中古価格が安いので、初心者にも入手しやすいオールドレンズです。
HELIOS 44-2 58mmはミラーレス一眼カメラとの相性がよく、インスタグラムでも人気を集めています。オールドレンズ特有のソフトなボケが特徴で、最近のレンズにはない柔らかな描写ができます。
開放で撮ると背景が渦を巻くような「ぐるぐるボケ」を出すことができ、個性的な写真を撮りたい人にもおすすめです。
LEICA ELMAR 50mm/F3.5 Lマウント
LEICA ELMAR 50mm/F3.5は、最初はライカAの固定レンズとして発売されたもので、1930年代にレンズ交換が可能なライカCが登場すると、スクリューマウント(L39)に変わって交換レンズとして販売されました。
1950年まで約31万本が販売された人気レンズで、1954年にはバヨネットマウント(Mマウント)に変わりました。
レンズが本体に収納できる沈胴式の小さなレンズで、持ち歩きにも便利です。ライカのオールドレンズらしいシャープな描写を楽しむことができ、ファンの多い人気オールドレンズです。
Nikon Nikkor-Q Auto 135mm/f2.8
Nikon Nikkor-Q Auto 135mm/f2.8は、ニコンが1974年に発売した中望遠単焦点のオールドレンズです。ニッコールのオールドレンズにはPやQなどの記号が付いています。Qは4枚レンズで構成されていることを意味しています。
Nikon Nikkor-Q Auto 135mm/f2.8は、美しいボケが表現できるオールドレンズとして人気があります。ピントが合った部分はシャープに、背景はソフトなボケとなり美しい写真が撮れます。前ボケもきれいなので、構図を工夫してみるといいでしょう。
Takumar 135mm/f3.5
Takumar 135mmはペンタックスが1970年代に発売したオールドレンズで、前期型と後期型があります。中古市場での価格が安いので、初心者でも入手しやすいオールドレンズです。
Takumar 135mmは中望遠単焦点レンズで、ボケがきれいなレンズとして人気があります。最短撮影距離が2mなので近接はできませんが、風景を撮るのに適しています。オールドレンズ特有の柔らかな描写ができ、街歩き用のオールドレンズとしてもおすすめです。
KOMURA KOMURA 135mm/f3.5
KOMURA(コムラー)は1951年から1980年代まで続いたレンズメーカー三協光機が製造したオールドレンズです。三協光機は広角や中望遠、ズームレンズを得意としていました。
KOMURA 135mmは前期型と後期型があり、前期はゾナー型、後期はエルノスター型となっています。特に後期のエルノスター型は、絶妙なボケの描写が人気です。オールドレンズならではのノスタルジックな描写が楽しめます。
KOMURAのレンズはUNIマウントを採用していて、特殊なマウントアダプターが必要となります。購入の際にマウントアダプターもチェックしてください。
京セラ Carl Zeiss PlanarT* 50mm/f1.4
Carl Zeiss PlanarT* 50mmは、「標準レンズの帝王」とも呼ばれる人気オールドレンズです。プラナーは、もとは1972年にカールツァイスから発売されたレンズで、生産時期・生産国の異なるものが4タイプあります。
日本では京セラオプテック製のヤシカ・コンタックス用とコシナ製の2タイプのオールドレンズがあり、どちらも性能のいいレンズとして中古市場で人気があります。
繊細でシャープなピントと美しい発色が特徴で、オールドレンズならではの温かみのある描写とソフトなボケが楽しめます。
Canon New FD28mm F2.8
Canon New FD28mm F2.8は1974年に販売されたレンズです。当時は「Canon FDマウント」というデジタルカメラでは使いにくいマウントだったため、あまり人気がありませんでしたが、現在は高性能のオールドレンズとして注目されています。
Canon New FD28mm F2.8は、オールドレンズでありながら現代的な描写ができることと発色のよさが特徴です。順光ではコントラストのはっきりとしたシャープな描写、逆光ではフレアが広がり優しい描写ができます。
味がある写真をとりたいならオールドレンズがおすすめ!
フィルムカメラの時代に作られたオールドレンズは、最近のレンズにはない味のある描写ができます。マウントアダプターを使えば、ミラーレス一眼カメラにも装着できるものが多く、カメラ愛好家から人気を集めています。
本記事ではオールドレンズの選び方と初心者にも使いやすいオールドレンズを中心にご紹介しました。記事を参考にして、オールドレンズでの撮影を楽しんでください。
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