道了堂跡は八王子の驚愕心霊スポット！過去の事件や怖い噂の現象とは？

心霊スポットというと、人里離れた山の中などをイメージする方が多いかもしれません。しかし東京の八王子、しかも史跡となっている場所で心霊スポットとなっているのが「道了堂跡」です。道了堂跡とはどのような場所なのか紹介します。

「道了堂跡」というのは東京の八王子にある史跡です。大塚山公園という公園の中にあるので、知らない方は特に気にせず近くを通っている場合もあるかもしれません。

しかしこの道了堂跡は知る人ぞ知る、八王子の有名な心霊スポットの一つとなっています。いったいどのような場所なのでしょうか。まずは道了堂跡とはどのような場所か紹介していきましょう。

道了堂跡というのは、現在の八王子と神奈川県横浜市を結ぶ、「神奈川往還」という道の途中です。もともと八王子周辺は多摩郡や甲州、武州などで作られた生糸の集散地でした。

1859年、日米修好通商条約により横浜港が開港すると、主要貿易品の一つである生糸がこの道を通り、横浜に運ばれるようになりました。鑓水商人と呼ばれる絹商人たちが往来していたことから「絹の道」と呼ばれるようになります。

この場所には1874年、鑓水商人により浅草から道了尊が勧請され、翌1875年、道了堂が建てられました。絹の道の中継地となり、多くの人が行きかう場所となったのです。

道了堂は曹洞宗の大塚山大岳寺というお寺で、今述べたように絹の道が繁栄していたころはその中継地となったため、栄えていたと言われています。

ところが1908年、横浜鉄道(現在のJR横浜線)が開業すると、絹の道は衰退していきます。それに伴って道了堂そのものも衰退していくこととなったようです。

その中である事件が起こったことをきっかけとして、寺そのものが無住となり堂宇が荒廃していくこととなるのです。

無住になるということは、ふだん人がいないため、トラブルが起きやすくなるようです。ましてこの道了堂は事件がきっかけとなったことから、人があまり寄り付かなくなりました。

そのこともあって、道了堂は八王子市により解体されてしまい、現在は道了堂跡となっています。一方で1985年に八王子市史跡「絹の道」の整備に関する基本構想に従って、大塚山公園として整備され、現在に至っています。

そのため、周辺は絹の道散策をする方なども多く通っており、知らない方にとってはごくふつうの公園ともなっています。

このように、道了堂跡は知らない方にとってはごくふつうの公園なのですが、八王子、いや東京都内でも屈指の心霊スポットと言われています。その要因は有名な怪談の舞台となったことによります。

道了堂跡には首のない地蔵があります。この首無し地蔵が怪談で有名な某タレントさんにより「八王子の首無し地蔵」というタイトルで語られました。それにより道了堂跡が心霊スポットとして知られるようになったと言われます。

さて、今述べたように、道了堂跡は八王子の心霊スポットとして知られています。怪談話として知られるのは首無し地蔵に関するものなのですが、先ほど触れたように、無住となるきっかけとなった事件も外せません。

そこで、道了堂跡が心霊スポットと言われるようになったいくつかの事件について、その状況などを紹介していきましょう。

道了堂跡が無住となった事件は、1963年に起こりました。当時道了堂には80歳代の女性が堂守として住んでいました。その女性が殺害され、タンスなどが荒らされるという、強盗殺人事件が起こったのです。

この女性は若いころからこの道了堂に住んでいたようで、この事件は新聞などのメディアでも報道されました。そしてこの事件のためにここは無住となり、堂宇が荒廃、さらに何者かにより放火されて跡形もなくなることとなるのです。

堂守の女性が殺害された10年後、1973年に道了堂は新たな事件の舞台となります。今度はなんと、女子大学生が殺害され、道了堂跡近くに埋められるというものでした。

この事件は、加害者が某大学の教員であり、事件が明るみになる前に家族と一家心中をしました。加害者は大学生と恋愛関係にあったことから事件は大々的に報道されます。

加害者も自殺してしまったために事件の発覚が遅れ、遺体がミイラ化していたなどという噂も流れるほどでした。さらにテレビドラマや映画などになり、知られることとなります。

道了堂跡およびその周辺で起こった事件として知られるのは以上の2つですが、このほかにも道了堂跡周辺にはいくつかの心霊に関わる噂があります。先ほども述べたようにこの場所は「絹の道」にあります。

そのため、付近には製糸工場があり、多くの女工たちが働いていました。これらの女工たちが病になったりした時に、このあたりに捨てられたという噂もあるのです。

これらもまた、道了堂跡が心霊スポットと言われる理由の一つに数えられています。また先ほど述べた、首無し地蔵の件もまた、その理由の一つとなっているのです。

このように、道了堂跡では、メディアで取り上げられた事件が2つ、そしてそのほかにもさまざまな噂が聞かれます。これらの噂や事件により、道了堂跡は八王子の有名な心霊スポットの一つとされています。

では具体的に、道了堂跡にはどのような心霊現象の噂があるのでしょうか。次に道了堂跡で見られるという、心霊現象の内容について紹介します。

心霊現象の1つめは、第一の事件である老婆殺害事件にかかわるものです。道了堂跡には、後ろ歩きをする老婆の幽霊が出るというのです。この後ろ歩きをする老婆というのは、もちろん殺害された老婆のことと考えてよいでしょう。

後ろ歩きをする老婆の噂は、この老婆殺害事件が起き、誰も寄り付かなくなったあたりから知られるようになりました。老婆は無残な殺害のされ方をしており、後ろ歩きとは、加害者から逃げるということなのかもしれません。

後ろ歩きをする老婆というのは特徴的な動きでもありますので、この噂はかなり広まっていると推測されます。道了堂跡が心霊スポットと言われる要因と言っていいでしょう。

なお、この後ろ歩きをする老婆という目撃情報ですが、後ろ歩きをしているもののほかに、浮いている姿を見たというものもあります。こちらも同様に、この時殺害された老婆の幽霊とみていいでしょう。

道了堂跡の心霊現象としてもう一つ知られるのが、女子大生の幽霊です。こちらも先ほど紹介した、殺害された女子大生のものと推測できます。

先ほども少し触れましたが、女子大生が殺害され埋められた場所は、道了堂跡そのものではありません。しかし、心霊現象に関しては道了堂跡で出ると言われています。

実はこちらの事件は、加害者が亡くなったことから発覚が遅れ、遺体が見つかるのにかなりの日数がかかりました。そのこともまた、女子大生の幽霊が出るということに関わっているのかもしれません。

また、先ほど紹介したように、道了堂跡を含めた絹の道では、製糸工場の女工が捨てられたという噂もありました。それらの捨てられた女工たちの泣き声が聞こえるというのもまた、道了堂跡の心霊現象として知られています。

また、これらの事件の場所となったことから、道了堂跡に行くと自分以外の足音が聞こえてくるという噂もあります。こちらも他のものと同様に、道了堂跡に関わる心霊現象の一つと言っていいでしょう。

道了堂跡が心霊スポットとして知られるようになった理由の一つが、先ほど述べた「首無し地蔵」にまつわる怪談話です。この地蔵は、先ほど出てきた老婆が毎日供養をしていたものと言われます。

しかし老婆が殺害された後、首がなくなり、そこから赤い液体が出てきたと言われています。そのためこの地蔵に触れると呪われるという噂が流れるようになりました。

なお、この首無し地蔵ですが、現在は新しい首が付けられています。しかし後で付けていますから、よく見ると体と頭と石の質感が違うことがわかります。

さて、先ほど述べたように道了堂跡は怪談話などで知られるようになり、知る人ぞ知る心霊スポットとなっています。東京にあるということで興味を持った方もいるのではないでしょうか。

そこで次に、道了堂跡へのアクセスについて紹介します。道了堂跡は東京八王子にあるということで、比較的アクセスしやすい心霊スポットの一つです。

道了堂跡は現在、大塚山公園という公園の一部になっています。この公園へのアクセスは、「八王子駅」もしくは「八王子みなみ野駅」が最寄りで、これらからバスもしくは車でのアクセスがおすすめです。

バス停で近いのは「北野台三丁目」で、ここからは徒歩3分ほど、「坂上」バス停からだと徒歩で10分ほどです。車ならば八王子みなみ野駅から10分ほどです。

道了堂跡は公園の中にあり、「絹の道」の一部でもあります。しかし大きな事件の現場となった場所ということで、心霊のパワーが感じられるという方も多いです。訪れる場合はぜひ気をつけてください。