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東京弁と標準語は同じじゃないの?特徴や可愛くて面白い方言一覧を紹介

東京弁と標準語は同じじゃないの?特徴や可愛くて面白い方言一覧を紹介
投稿日: 2023年3月4日最終更新日: 2023年3月4日

東京には方言がない、東京弁と標準語は同じと聞きますが、実は東京にも江戸弁や山の手言葉などの方言があります。どのような違いがあるのでしょうか。そこで東京弁について、その特徴や東京弁特有の言い回し、単語などについて紹介します。

実は東京にも方言があるってしってた?見出し

Photo byxegxef

方言というと、地方にあるものであり、いわゆる「東京弁」というのはない、東京では標準語が使われていると考えている方は多いのではないでしょうか。しかし実は東京弁もちゃんとあります。東京弁について紹介します。

東京弁は大きく分けて2種類見出し

Photo by othree

江戸を舞台にした落語などを聞くと、今では使わないような語尾や口調で語られることがあります。実は厳密に言うと、東京弁と標準語とはイコールではありません

明治以降、日本では標準語を整備しようという動きが起こりました。その際、東京弁のうちの山の手言葉をベースにしました。そのため東京弁イコール標準語というイメージができたのです。

つまり実は、標準語とは別に東京弁という方言があるということになります。ではその東京弁とはどのような方言なのでしょうか。東京弁は大きく分けて江戸弁と山の手言葉に分けられます。

江戸弁

Photo by tyoro

まず、江戸弁というのは、江戸言葉、下町言葉とも呼ばれ、江戸城より東側の町人地で主として使われていた言葉です。つまり江戸町人が使っていた言葉です。

職人や商人などが主として使っていたこともあって、現在でも時代劇や落語での話し言葉に使われることが多いです。そのためいわゆる江戸っ子の言葉としてイメージされるのがこちらの江戸弁です。

代表的なフレーズ

Photo byPublicDomainPictures

江戸弁といえばいわゆる「べらんめえ口調」を連想する方が多いのではないでしょうか。あのべらんめえ口調というのは江戸弁の中でも職人の人たちが使っていた言葉です。

また、江戸弁でよく知られているのが「ひ」と「し」が入れ替わるというものです。「東」が「しがし」、「質屋」を「ひちや」というなどが知られています。これも江戸弁の特徴と言えるでしょう。

山の手言葉

一方、「山の手言葉」というのは東京の山の手地区で話されていた言葉ですが、こちらはベースが江戸の武家言葉、将軍などが使う京ことばです。これが次第に江戸の上層武家の言葉となり、そこから明治時代には上流、中流階級の言葉となりました。

山の手言葉は使われていた場所的にも武家で多く使っていた言葉であり、その分敬語表現が発達している、現代では使わないような言い回しがあるなどの特徴があります。

標準語に近いのは山の手言葉

山の手言葉は明治時代に山の手の上流、中流階級で使われることが多かったこともあって、標準語を制定しようという動きが起こった際にこの山の手言葉をベースにしました。そのため、同じ東京弁でもより標準語に近いのが山の手言葉となります。

代表的なフレーズ

ドラマや漫画などのメディアで、お嬢さまやマダムが使う言葉の中に、「ごきげんよう」という挨拶や、語尾に「ざます」をつける言い方があります。これらは実は山の手言葉です。

「ごきげんよう」はもともと宮中の御所言葉「ざます」「でございます」が縮んだもので、こちらも山の手言葉が使われる地域の婦人たちの言葉として使われていました。

他にも東京弁と呼べるものはたくさん

なお、東京弁というと、現在の東京23区で話されている、ここまで述べた江戸弁や山の手言葉を指すことが多いですが、実際の東京弁はもう少し広い意味で使われています。

たとえば多摩地区などもそうですし、東京には八丈島や小笠原、伊豆諸島なども属していて、これらの場所で話されている言葉も東京弁です。さらに横浜、千葉など、いわゆる首都圏での言葉も東京弁に含まれることがあります。

このように、一口に東京弁と言っても、言語学的なエリアとしてはかなり広いエリアでとらえられており、江戸弁、山の手言葉以外の東京弁もまた、東京弁を構成するものとなっています。

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東京の方言一覧・特徴まとめ!かわいいフレーズやアクセントの仕方は?
東京の方言についてまとめました。標準語を公言する東京言葉にも、方言があると言われています。日本語はその地域やそこの場所でしか使われない言葉があります。それが方言と言われます。東京にも江戸の昔から伝わる方言や習慣などが残っています。そんな東京の方言を紹介します。

東京弁(江戸弁)の特徴見出し

Photo bypierre9x6

このように、現在の東京弁はいわゆる江戸弁のほか、山の手言葉、島嶼部などで話されている言葉など、多様な地域の言葉から成り立っています。では、その東京弁にはどのような特徴があるのか、もう少しみていきましょう。

語尾

Photo byEngin_Akyurt

まずは東京弁の語尾の特徴からです。先ほど述べたように、山の手言葉で「ざます」という語尾は特徴的ですが、江戸弁の場合は語尾を呑むというのが特徴とされています。

これは語尾の「です」の「す」をはっきり発音しない言い方で、ナレーションなどで無声化と言われる現象です。これは東京弁の特徴として、子音を強く発音するという特徴があるためで、「す」の「s」だけが聞こえるような発音になります。

また、明治以降、いわゆる「てよだわ言葉」と呼ばれる独自の女性語が発達し、語尾に「わ」「こと」「てよ」などを付ける言い方が見られるようになりました。会話文などでもこれらをつけて女性の会話とわかるようにすることもあります。

アクセント

次は東京弁のアクセントです。東京弁のアクセントは東京式アクセントと呼ばれ、東京弁はもちろんですが、日本のかなり広い範囲で使われるアクセントと同じ系統とされています。

この東京式アクセントというのは、単語で並ぶ音節の隣に比べてアクセントの高低がどうかという、高低アクセントと言われるタイプです。そのため、単語のアクセントと、文章の中にその単語が入った時でアクセントが変わることがあります。

また、東京弁は江戸弁と山の手言葉があると述べましたが、同じ東京式アクセントでも、単語によってはアクセントの場所が違う場合もあります。

発音

Photo bydiannehope14

次は発音の特徴です。先ほど述べた語尾が無音化することもそうですし、「ひ」と「し」が混同されるなどの特徴は、東京弁の特徴の一つと言っていいでしょう。

また「あい」が「えい」「えー」となるのも東京弁の発音の特徴と言われます。具体的にいうと、「大根」を「でーこん」というなどです。「大丈夫だ」が「でーじょーぶだ」、「大変だ」が「てーへんだ」などはなじみがあるかもしれません。

東京弁のよく使われる方言6選見出し

東京弁のうちの山の手言葉が標準語のベースになったこともあり、標準語の中で東京弁と意識せずに使っている言葉はたくさんあります。中には最近になって流行語のような形で使われるようになった東京弁も多く見られます。

そこでまずは東京弁の中で、方言と意識せずによく使うことが多い言葉をいくつか紹介します。今初めて東京弁だと気づいたというものも多いのではないでしょうか。

せけんさま

Photo bythepoorphotographer

「せけんさま」というのは漢字では「世間様」と書きます。文字通り「世間の人々」という意味であり、「周りの人」という意味の言葉です。「せけんさまに顔向けできない」などという使い方をします。

しょっぱな

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「しょっぱな」は「初っ端」と書きます。漢字があらわすように、最初という意味で使われる言葉です。標準語としても当たり前に使われている言葉ですが、特にくだけた表現の中で使われることが多いです。

マジ

Photo bygeralt

「まじ」は若者がよく使う言葉の一つです。「まじ」そのものの意味「本気である」という意味なのですが、「まじ?」と疑問形で使う場合は「本当?」という意味で使われています。これも東京弁の一つです。

うざい

近年、若者を中心によく使われる言葉の一つが「うざい」です。若者が使うことが多いこともあって、近年できた言葉と考えられがちですが、実は東京弁です。

ただし、東京弁の「うざい」は面倒でうっとうしいという意味であり、若者言葉よりも意味の範囲は狭いかもしれません。うざいは1980年代、いわゆるツッパリブームから全国的に広がったと言われています。

でかい

Photo by NanakoT

「でかい」は標準語でも一般的に使われることが多いので、あまり違和感はないでしょう。「大きい」という意味です。なお、「でっかい」というのは「でかい」つまり「大きい」ことを強調するため、促音化が起こった言葉です。

しゃしゃる

「しゃしゃる」というのは東京弁で「でしゃばる」「厚かましく口や手を出す」といった意味で使われます。「しゃしゃり出る」を略した言い方で、「しゃしゃるな」というと相手に対して啖呵を切るような場面で使われることが多いです。

東京弁のかわいい方言7選見出し

Photo byPhilippsaal

近年、方言の中でもかわいい、面白いといった印象がある方言が注目されるようになってきています。東京の方言である東京弁の中にも、かわいい印象を与える言葉がいくつかあります。次にそのかわいい東京弁を紹介します。

こけら

「こけら」というと、舞台などの「こけら落とし」を連想する方が多いかもしれません。しかし東京弁で「こけら」というのは「魚のうろこ」の意味です。実は「うろこ」の方がもともと関西の言葉だったようです。

「こけ」というのは「表面をびっしりと覆うもの」という意味があります。庭などに生える「苔」もここからきています。うろこも魚の表面をびっしり覆っているので「こけら」なのです。

とーんときた

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「とーんときた」は聞いたことがない人も多いかもしれません。実はこれは「相手に惚れた」という意味の江戸弁です。イメージとしては「とーんと落ちる」という感じで、「あの瞬間に惚れた」という意味です。

文字通りのフォーリンラブ、一目ぼれという時に使われるいい方で、かわいい、面白い印象がある言い方です。素敵な人に「とーんときた」ときにぜひ使ってみましょう。

あなたのこと好いたらしー

Photo by2023852

「あなたのこと好いたらしー」は「あなたのことを好いたらしい」、つまり「あなたのことが好きになったようだ」という意味の言葉です。東京弁の言い方ですが、標準語より「好いたらしー」と言う方がかわいい印象の言葉になります。

ぺっちゃんこ

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「ぺっちゃんこ」も言葉を見ただけでどんな状態かイメージできるのではないでしょうか。押し付けられ平らになる様子、薄く膨らみがない様子などに使います。「ぺっちゃんこのダンボール」などと使います。

また実際のものが平らになることを示すだけでなく、ひどく打撃を受けた、手も足も出ない状態になったなどのときも「ぺっちゃんこになった」と使う場合があります。

おめざ

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以前放送されていたバラエティ番組のなかで「おめざ」という言葉が使われていたのを記憶している方もいるかもしれません。おめざの「めざ」は「目覚め」ですが、目覚めた時に食べる甘いお菓子のことを「おめざ」と言います。

朝食ではなく、甘いお菓子というのは、早寝であまり食料が豊かでなかった時代、朝起きた時すぐにエネルギーをチャージするために食べていた習慣に由来しています。面白い言い方の江戸弁の一つです。

おっかない

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「おっかない」は東日本一帯で使われている言葉なので、ご存知の方も多いでしょう。「怖い」「恐ろしい」などの意味で使われます。また東京弁を含む関東方言では語尾が「おっかねえ」となることもあります。

~してくださいな

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語尾に「してくださいな」とつけるのは「してください」よりも優しい言い方となります。主として子供や女性が使うことが多い言い方で、なにかをしてほしい、もらいたい時など、相手にお願いしたい時に使います。

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東京弁の面白い方言9選見出し

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方言の中には、標準語や他の方言にはないような言い回しがあります。他の地域の方から見ると面白いと感じるものも多く、その土地の言葉に興味を持つきっかけになることもあります。東京弁の中でも面白い印象がある言葉を紹介します。

さんたろー

東京弁の中でも面白い反面難易度が高いのが「さんたろー」です。「さんたろー」という言葉は「馬鹿者」という意味であり、東京弁の中でも多摩方面で使われていた言葉だと言われています。これは知らないと意味が通じないかもしれません。

赤目引張る

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「赤目引張る」も東京弁を知らない方にはわからない言葉です。意味は「にらむ」「やっきになる」「無我夢中」となります。面白い言い方ではありますが難易度は高いです。

この言葉の意味ですが、もともとは必死に頑張って周りが見えなくなるということのようです。周りが見えないほど頑張って目が赤くなってしまう様子を言い表した言葉だということです。

清盛さん

「清盛さん」も面白い東京弁の一つです。「清盛」というのは平清盛のことですが、なくなる時熱病にかかり、「冷水をかけても湯になってしまった」と言われています。

このことから「清盛さん」というのは「熱病にかかったように熱くなっている」という意味で使われます。実際に高熱を出している時もそうですが、なにかに熱中している時にも使われます。

間尺に合わねえ

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「間尺に合わねえ」の「間尺」というのは家などの寸法の「間」「尺」のことで、これが合わないということから「割に合わない」という意味で使われています。

どちらかというと愚痴る感じで使われることが多い言い方なので、ちょっと語尾を巻き舌風にして威勢よく使うのがポイントです。落語や時代劇など、町人が啖呵を切るように使う面白い表現の一つです。

おつもり

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「おつもり」というのは「酒がなくなること」を意味します。飲み終わった杯が「つも」っている様子をイメージするとよいでしょう。そこから「これで終わり」という意味でも使われています。落語などでも聞くことがある言葉です。

まいげ

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「まいげ」は文字で見ると意味がわかりにくいのですが、発音してみるとわかりやすいかもしれません。「まゆげ」のことです。「ゆ」が「い」になっている言い方なので、耳で聞くとさほど違和感がないでしょう。

うっつくな顔

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「うっつく」というのは「美しい」という意味です。したがって「うっつくな顔」というのは「美しい顔」という意味になります。「うつくしい」という言葉が促音便化し、「うっつくしい」となり、そこからこの形になったものです。

きげんけー

次は「きげんけー」です。「きげん」とは「機嫌」「気分」という意味で、「きげんけー」で「気分が変わりやすい」という意味になります。「けー」は「かわる」から来ているのかもしれません。どちらかというと多摩方面で使われています。

成る口

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「成る口」というのは「お酒が飲める口」という意味です。「いける口」と同じような意味で使われています。お酒の席などで東京弁風に「兄さん、成る口だねえ」というような使い方をすれば、東京弁を知らない方でも意味が通じそうです。

東京弁をマスターしよう!見出し

Photo byxegxef

標準語は東京弁のうちの山の手言葉をベースにしていますが、東京弁特有の面白い言葉や語尾、発音の違いなどがあります。中には落語や時代劇などで出てくるという言葉もあるでしょう。ぜひ東京弁をマスターして、粋に使ってみてください。

投稿日: 2023年3月4日最終更新日: 2023年3月4日

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