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岐阜・長良川の鵜飼を屋形船で見学!料金や時間は?伝統の技に感動必至!

岐阜・長良川の鵜飼を屋形船で見学!料金や時間は?伝統の技に感動必至!
投稿日: 2017年10月19日最終更新日: 2020年10月8日

鵜を操って魚を獲る長良川の鵜飼いは、1300年余りの歴史をもつ伝統の漁です。篝火で川面を照らしながら鵜匠と鵜が一体となって漁をする様は、単なる漁を通り越して芸術的で幽玄の美さえ感じます。今回は長良川の夏の風物詩、鵜飼についてご案内します。

長良川の鵜飼は芸術的な伝統漁見出し

岐阜県を流れる長良川の夏の風物詩にもなっている鵜飼は、1300年を超える長い歴史をもつ伝統的な漁です。日が沈んで暗くなった川面を赤々と篝火で照らしながら船が下って行く様子は一幅の絵のようです。鵜匠と鵜が一体となって行う鵜飼とはどういったものか、また料金や見どころなど今回は長良川の鵜飼いについてご紹介します。

伝統ある長良川の鵜飼とは見出し

鵜飼とは飼いならした鵜を巧みに操り、魚を捕獲する漁です。伝統衣装を身に付け、煌々と篝火をたいた舟で移動をしながら漁をするさまは勇壮でもあり、絵巻物を見ているように優雅でもあります。鵜飼の歴史を振り返ると、岐阜を治めていた織田信長は鵜飼を外交の手段として利用し、徳川家康は鮎の献上を受け、芭蕉は鵜飼を見て句を詠むなどしています。

岐阜、長良川の鵜飼は岐阜駅から約3.5キロメートル離れた場所で行われますが、1年中行われているわけではありません。毎年5月11日から10月15日までが期間です。その間、鵜飼が休みの日もあります。9月か10月の1日間と増水などで漁ができない日、それと中秋の名月の日です。鵜飼の期間中は全国から10万人を超える観光客が鵜飼見物にやってきます。

長良川の鵜飼と鵜匠見出し

鵜飼をしている所は岐阜県だけではありません。山梨、和歌山、大分など全国10数か所で鵜を使った漁が行われていますが、「宮内庁式部職」という役職が与えられているのは長良川の鵜匠だけです。長良川の鵜匠は岐阜市長良に6人、関市小瀬に3人の合計9人だけです。鵜匠の職は世襲制で一家に一人だけ継ぐことができます。

岐阜の6人の鵜匠はそれぞれ屋号をもち、お互いを屋号で呼び合っています。鵜飼をする時は風折烏帽子や腰蓑、わらじなど伝統的な衣装を身に付け、舟を操るとも乗り、中乗りと呼ばれる仲間と一緒に漁をします。鵜の訓練はもとより、鵜の体調管理、道具の手入れや鵜小屋の掃除なども鵜匠の大事な仕事です。

長良川の鵜飼の鵜見出し

鵜はペリカン科の鳥です。獲った魚を丸のみにする上、逃げる時に魚を吐き出す習性があります。また、鵜がくわえると魚が一瞬で死ぬので、鮮度が保たれるといいます。鵜飼で獲れた鮎は鵜の歯形が付き、鮮度の保たれた貴重品ですから、市場には出回りません。献上品になったり、特定のルートにのみ流通することになります。

長良川の鵜はカワウではなく、体の大きなウミウです。茨城県日立市の特定の海岸にいる野生のものが捕獲され、鵜匠のところに送られてきて訓練を受けます。鵜は人に慣れやすい鳥だそうです。2羽がペアで育てられ、漁に行く時もペアで連れて行かれます。一方が体調不良などで漁に出られない時は、もう一方も留守番です。

一人の鵜匠は20羽近い鵜を飼っていますが、鵜飼に全部連れて行くわけではありません。その日の鵜の体調などを見極めて選抜します。鵜飼の際、鵜の喉元にはひもが縛られており、一定以上の大きさの魚は胃の中に入って行かないようになっています。鵜の食事は1日1回、鵜飼いが終わった後です。つまり、鵜飼いの時は空腹状態なのでどん欲に魚を獲ります。

長良川の鵜飼を見に行こう1:乗船券の予約見出し

鵜飼いの様子は長良川に架かる橋の上などからも見ることはできます。ただ、迫力ある篝火や鵜の様子、鵜匠の手綱さばきなどは、料金を払ってでも屋形船から間近に見たいものです。屋形船に乗るには乗船券が必要で、週末などは混み合うので予約を入れておく必要があります。鵜飼観覧船事務所のホームページや事務所の他、宿泊施設などでも申し込むことができます。

屋形船の出発時間は18時15分、18時45分、19時15分の3パターンがあります。大人の料金は18時15発が3400円、18時45分と19時15分は土日祝日が3400円、平日が3100円となっています。また、屋形船の中でお弁当が付く「おまかせパック」料金もあり、鵜飼の前に長良川の清流に揺られ、岐阜城のライトアップや町明かりを眺めならがらのひと時を過ごすことができます。

お弁当の付く「おまかせパック」の料金は、通常のお弁当付きで5000円(月曜から金曜)、飛騨牛や鮎の付いたデラックス弁当付き(火曜から木曜)は8000円です。このパックの申し込みは電話でのみの受付になっていますので注意してください。なお、以上の料金や乗船時間はあくまで岐阜市鵜飼観覧船事務所のもので、宿泊施設などで鵜飼見学を申し込んだ場合は条件が違ってきます。

住所:岐阜県岐阜市湊町1-2 電話番号:058-262-0104

長良川の鵜飼を見に行こう2:乗船見出し

鵜飼が始まる前の17時45分くらいから、鵜匠による鵜飼の説明が乗船所で行われます。大勢の人が鵜匠を取り囲みますが、是非聞きに行ってください。伝統的な鵜飼漁や鵜のことについて予備知識を入れておけば、屋形船からの見学も理解が深まり、楽しみや印象もぐんとアップします。

屋形船の乗船時間になったら、指定された船に乗り込みます。一艘に20人前後の乗客が乗り込みますが、席は指定されていないので、好きな所に座ります。席によって見え方の違いはあまりないようです。屋形船の上は風が通り抜けます。夜の行事でもあり、真夏以外は案外と冷えるので上着やひざ掛けの用意もお忘れなく。

長良川の鵜飼を見に行こう3:狩り下り見出し

多くの屋形船が繰り出しますが、船頭さんが手際よく船を所定の位置に停泊させ、鵜飼の始まりを待ちます。待っている間も船頭さんが色々と説明してくれるので退屈しません。合図の花火が上がると沿岸の建物は明かりを落とし、鵜飼いの始まりです。やがて6人の鵜匠を乗せた6艘の舟が上流から順々にやってきます。

初めに行われるのは「狩り下り」といい、鵜舟に付いて一緒に川を下って行く形式です。鵜に付けた綱が絡まないようにさばきながら篝火に木をくべたり、魚を獲った鵜を舟上に上げて魚を吐き出させたりといった鵜匠の伝統の技や、素早く水に潜って魚をくわえてくる鵜の様子が目の前で見られます。

長良川の鵜飼を見に行こう4:総がらみ見出し

「狩り下り」が終わり、迫力ある伝統の鵜飼漁を目の前で見た興奮も冷めやらぬ間、鵜舟と並走した屋形船は一旦少し上流に戻ります。その間に鵜舟も上流に戻っています。しばらくすると鵜舟6艘が斜めの位置に並んで漁をする「総がらみ」が始まり、屋形船は停泊したままそれを見物します。

鮎は獲られまいと、鵜のくちばしを逃れると上流に逃げる習性があります。そこを川幅いっぱい横に並んだ鵜舟で取り逃がしのないように捕獲する形式が「総がらみ」です。鮎の習性を利用した伝統的な方法です。鵜匠が鵜を励ます掛け声、鵜舟の船頭が魚を威嚇するために舟べりを叩く音は迫力がありますが、6つ並んだ篝火が上流から下って来る様は幽玄そのものです。

長良川の鵜飼を見に行こう5:見学終了見出し

屋形船で伝統の技、古の世界に飛び込んだような鵜飼の世界に酔いしれているうち、あっという間に時間が経ち鵜飼は終了となります。この後、鵜たちはやっと1日1回の食事にありつけるのですが、鵜舟は屋形船の近くで停泊するので、短時間ですがその様子も見ることができます。そして屋形船は乗り場に戻っていきます。

乗船から下船まで短くても約1時間半。屋形船で食事などをすればもっと時間がかかります。屋形船にトイレはありませんので、事前に済ませておくことが必要です。緊急の場合はトイレ専用の船が橋のたもとに停泊しています。なお、観覧の屋形船が多数出る日は、鵜舟と並行して走ることができず、定位置で観覧することもあります。

長良川うかいミュージアムにも行ってみよう見出し

鵜飼を見に行けない人、鵜飼についてもっと知りたい人のために「長良川うかいミュージアム」という施設があります。ここは屋形船の乗り場から徒歩で15分くらいのところにあります。料金は15歳以上500円、4歳から15歳未満は250円で、展示や体験コーナーで多角的に鵜飼について知ることができます。

ミュージアムでは、世界でここにしかないという絵巻物型のスクリーンが必見です。スクリーンの前には実物大の鵜舟が展示され、リアルに鵜飼に様子が伝わります。鵜飼が行われていない時期でもこのミュージアムに来れば鵜飼について学ぶことができる上に、金華山と長良川の美しい景観も楽しめ、お土産まで購入することができるのでおすすめです。

住所:岐阜県岐阜市長良51ー2 電話番号:058-210-1555

岐阜の夜は鵜飼い見学で決まり!見出し

鵜飼の用具122点は国の「重要有形民俗文化財」、鵜匠の掛け声や船べりをドンドン叩く音は「日本の音風景100選」に選ばれています。また、日本の伝統の技と美を伝える長良川の鵜飼は、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指しているそうです。世界に認められる価値が十分にある長良川の鵜飼い、まだ見たことがない方は是非一度体験してみて下さい。

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岐阜市の観光おすすめスポットは?名所巡りをするならココ! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
岐阜市は、岐阜県の中南部に位置しています。観光名所でもある金華山は斎藤道三や織田信長の城下町として栄えました。岐阜市は、観光名所が多数ある山林や長良川が流れています。長良川は日本三大清流の一つと言われ、中流域が「名水百選」などに選定されています。

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