バクラヴァはトルコの人気菓子！日本でもコストコなどで買える店舗情報まとめ！

トルコ発祥のバクラヴァは、非常に薄く何層も重ねられたパイ生地に、バターを塗りながらナッツ類を挟んで焼き、シロップで味付けしたもの。地域によって中身も色々で、スイーツ好きにおすすめだ。クロアチアなどでも売られているこのグルメ、あなたも味わってみては?

バクラヴァに使われるパイ生地は、大変な手間をかけて作られる。1枚の生地の薄さは、なんと0.2mm以下。これをフィロ生地という。この生地が1つの中に30枚から40枚入っているから、機械化なしの手作業で作る場合は大変なもの。お値段も、それなりだ。生地を6、7層ほど重ねていったんナッツの砕いたもの、砂糖、シナモンなどをのせる。これがギリシャでは、ナッツではなくひよこ豆を使う地域もあるという。

ナッツの層の上からバターを塗られた生地をさらに重ねて、生地を破らぬよう鋭利なナイフで切れ目を入れてオーブンで焼く。焼いた後のバクラヴァに、水あめのようなシロップにレモンや香料、ローズウォーターなどを入れたものをかけ、切って味わう。バターをさらに精製して作られた澄ましバターを使っているから保存にもおすすめのグルメなのだ。

「バクラヴァ」というグルメの名は16世紀になってトルコ語の文献に出てくるが、アッバース朝の首都ではこんなスイーツが10世紀にあったことが分かっている。薄い生地にバラの花びらを蒸留して作った香水で香り付けをし、その中にナッツを入れ、アーモンドオイルで揚げたスイーツだ。中世のアラブには今でいうバクラヴァとほぼ同じスイーツがあったが、バクラヴァという名前が出てくるのは先に述べた16世紀の文献である。

そう、全国26店舗展開の業務スーパー「コストコ」でバクラヴァが売っているのだ。こちらのバクラヴァはクロアチアのもので、クリスマス商品の一環で入っているとのこと。パッケージを見ると、チョコレートやピスタチオ、クルミ、アーモンド、カシューナッツなどが入っている。お値段は店舗で買うなら910gで1998円、小さいといえども57個入っているから、なかなかのビッグサイズだ。

さて売っている店舗だが、コストコHPの店舗ごとのページには、細かい商品情報や季節商品などの情報は載っていない。筆者が「実際に売っている」とネットで見たのは富谷店・幕張店・新三郷店・つくば店・千葉ニュータウン店・京都八幡店である。やや首都圏よりだがずいぶんいろいろな店舗で売っているから、ひょっとしたら全店でバクラヴァが売っているのかもしれない。

コストコはバクラヴァ以外でも、内容量がとても多い商品が多い。会員制で、年会費を払わないとお店に入ることができない。しかし、家族や自分のお店のモノを買う人にはおすすめだ。個人でも、商品の量やバリエーションがたくさんあること、イートインもあることなどで「一種のテーマパーク」という人もいる。ただ、1つ1つの量の多さに比例して値段も「それなり」。お財布を圧迫しないよう、注意して買いたいお店だ。

バクラヴァは、コストコに行かなくても楽天市場で買える。やはり910gのパッケージだがこちらは2793円。なかなかのお値段だ。中東が好きな人への贈り物、バクラヴァが好きな自分へのごほうび、どうしても気になって執着を振り切りたい人はここが手っ取り早い。もちろん、コストコ以外の商品も量が少なめでお値段もいくらかお安いものが売っている。

中には500gで2870円と単価当たりコストコ商品の倍以上のお値段もあるが、4個入り120gで750円(甘さ控えめ、ピスタチオ味)や同量のクルミ味で635円などもある。200g、300g、400g程度と量にもバリエーションがあるから、ここで選べばよりどりみどり。行ってみて量が多すぎて買えない!などということにはならなくてすむ。

バクラヴァなどスイーツがメインのグルメではないが、本格的なトルコ料理店。バクラヴァもちろん美味しいが、シシケバブ、ラムチョップ、ドネルケバブ、ケバプサンドなどもおすすめだ。バクラヴァと並んでトルコアイスも美味しく、一歩入るとここはトルコ!というくらいトルコの雰囲気たっぷりの内装である。ベリーダンスのショーと一緒にバクラヴァを味わえば、もうすっかりトルコへ行った気分になるだろう。

住所:北海道札幌市北区北12条西4丁目1-3メゾン12-2F 電話番号:011-757-7756

こちらのTurkishTastsも、内装が素敵なお店である。名古屋市にあり、バクラヴァはじめトルコ料理を味わえる。イスケンダーケバブ、ケバブとピラブセット、メルジメッキチョルバス(赤レンズ豆のスープ)などが美味しい。また、店員さんがとてもフレンドリーで親切と評判だ。月曜日から日曜日まで開いており、11時から23時までの営業となっている。

住所:愛知県名古屋市中村区鳥居通2丁目30 電話番号:052-482-0025

こちらのelitは、北キプロスやトルコから輸入した食品を現地メーカーから直接仕入れて販売している。楽天市場での通信販売もあり、7種類のバクラヴァが635円から8900円のお値段で量も様々に売っている。パン系のグルメの製造もしており、トルコの熟練した職人さんが、埼玉の店舗でバクラヴァはじめボラキなどを作って、新鮮なうちに提供している。埼玉の店舗は平日10時から17時、土曜日は17時までである。

住所:埼玉県狭山市青柳717-1 電話番号:04-2941-3730

大阪のトルコ料理のお店である。ピリ辛ハンバーグのキョリテ、羊肉の煮込みなどグリル料理・煮込み料理のグルメをはじめ、スイーツとチャイのセットなどがメニューにある。お店の隣はサイカラーメン、向かいにジョーシン電機があり、店舗の横に4台分の駐車スペースがある。月曜が定休で11時から15時、18時30分から23時の営業となっている。

住所:大阪府大東市新田東本町1-33 電話番号:072-871-0440

こちらはベリーダンスショーも行われる、兵庫県神戸市のトルコ料理店。トルコの衣装を着ることもでき、内装も雰囲気が抜群だ。新鮮な羊肉や牛肉を炭火で焼いた料理にこだわっている。ドネルケバブやバクラヴァ、クスクスなどを食べることができる。トルコ伝統菓子のバクラヴァが500円、LOKUMというお菓子も500円となっている。

住所:兵庫県神戸市中央区北長狭通2-9-5 2F 電話番号:078-391-0235

トルコのスイーツと一緒に飲むのにおすすめなのは、やはりチャイである。トルコではグルメを味わった後のデザートとして、チャイと一緒に様々なスイーツを味わう。ストラチと呼ばれるライスプディング、バクラヴァと並んで有名な、通称トルコアイスのドンドルマなどだ。敬虔なイスラム教徒の人が多いため、お酒の代わりの嗜好品としてスイーツが好まれるのだそう。甘みが強いから、ストレートの紅茶もおすすめだ。

また、冷やして食べるのがおすすめ!という人もちらほら。アイス的な味わいの食べ方といえる。冷蔵庫で冷やして食べるのもよし、冷凍庫で凍らせて解凍せずに食べるのもなかなかおすすめ。澄ましバターが使われているから、保存性もなかなかで冷凍保存が可能。あまり風味も落ちないというからうれしいものだ。

トルコでは、バクラヴァにも様々なバージョンがある。四角く分厚いもののほかに、日本語で「花嫁の指」「バクラヴァの指」という、円筒状のバージョン。2枚重ねのフィロ生地にナッツのペーストを置き、巻いて焼いたものにシロップをかけて切ったもの。またスッウェラあるいはバクラーワ・マルフーファ と呼ばれるもので煎餅のひねり揚げのようなカタチのものもある。食感の違いを味わうのが楽しそうだ。

トルコでバクラヴァの名産地と言えばガズィアンテプ。クレマル・バクラヴァ (kremalı baklava)といって、ナッツではなくクリームを挟んだバージョンもある。また下の写真、ハムス（Hamsı、ヨーロッパカタクチイワシ）を挟んだバクラヴァも作られている。地方によって、バクラヴァを生地から手作りするというのが花嫁修業の一環だったところもあるらしい。

ハムスはナンにのせて食べたりもする、とても濃厚な味わいの魚だ。またギリシャでは「ゲイメル」と呼ばれる水牛の乳から作ったクリームでバクラヴァを作ることもあるという。そのほか、バクラヴァに使われるフィロ生地は他の料理でもよく使われる。ブレク、ビュルビュル・ユバスなどがそうだ。現在ではこのフィロ生地を作るのに機械化が進んでいる。1970年代に確立した機械でできた生地が市場で出回っているという。

異国の香りがする、トルコのバクラヴァ。オーストラリアのシドニーでも独創的なバージョンが買えるという。コストコはじめ通販でも売っていて、スイーツ好きにはうれしいところだ。お近くの地域に、紹介したお店はあっただろうか?この記事が、バクラヴァを一口味わってみたい貴方の助けになれば嬉しい。