川口市の「鎮守氷川神社」は御朱印が豊富！見どころやアクセスもまとめて紹介！

埼玉県川口市青木にある「鎮守氷川神社」は小さな大社と呼ばれるほど、年間を通じて多くの参拝者が訪れる人気の神社です。その人気の一つは季節限定の御朱印やレアな御朱印帳で、その種類は他の神社に比べて豊富な事で知られています。また、境内には隠れた七福神等も居て、お宮参りの子供達にも人気です。そんな「鎮守氷川神社」の見どころやアクセスをご紹介します。

「鎮守氷川神社」は素盞嗚尊(スサノオノミコト)とその夫婦神の稲田姫命(クシナダヒメ)を御祭神とした神社です。また、境内には8つの小社が鎮座しています。素盞嗚尊と稲田姫命はヤマタノオロチの退治で出会い、素盞嗚尊は愛する稲田姫命を小さな櫛に変えて自分の頭に挿してヤマタノオロチと戦ったとされる伝説があります。その為、厄除け･除災招福･縁結びのご利益があると言われています。

駅からのアクセスも良く、静かな境内は美しく手入れされています。室町時代の初期に創建され、すでに700年以上の長い歴史のある古社です。その後は関東大震災等で倒壊するなど、何度か修繕されてきています。現在の鳥居は1927年に、社殿は1986年に再建されたものです。また、境内には社殿の裏の8つの末社以外に、欅の大木や、富士塚や七福神等が鎮座されています。

御祭神の素盞嗚尊と稲田姫命の他、配祀神として、天照皇大神、倉稲魂命、手力乎命、保食命　大国主命、菅原道真公、惶根命、面足命、建御名方命等、様々なご利益のある神々が祀られています。見どころが多く、正月には5万人以上もの参拝者が訪れるこの神社は「小さな大社」と呼ばれています。

境内に入ると左手には、富士山を模した富士塚があります。その頂上には8つの末社のうちの一つで木花佐久夜昆売命(このはなさくやひめのみこと)を祀る「浅間神社」があります。この富士塚は登ることで子育て･安産･火防等にご利益があるとされています。富士塚は手すりも付いており、登りやすく整備されています。

この富士塚は富士山そのものを神とした山岳信仰の一つで、富士浅間信仰が大流行した江戸時代に、富士山に行きたくても行けない人の為に造られたそうです。そして頂上には「浅間神社」のすぐ側に子犬にお乳をあげている「撫で犬様」が鎮座しています。

この「撫で犬様」は撫でてご利益をいただくことができます。犬は多産でお産が軽いと言われており、犬の出産にあやかる意味もあります。子宝･安産祈願なら「親犬」を撫で、子育て祈願なら「子犬」を撫で、家内安全なら「親子」を撫でると良いそうです。また、木花佐久夜昆売命も火中で三柱の子を無事産んだとの伝説もあります。鎮守氷川神社では、戌の日に安産祈願も行っています。

社殿の裏には樹齢400年以上のご神木があります。こちらは幹の周囲が5メートルもある大欅で、その前にある説明書きには、日常の悩みやストレスなどで気が枯れた状態を「気枯れ＝穢」といい、このご神木から力を頂くことで「元の気＝元気」になる書かれています。のびのびと大きく育った大欅は見るだけでも元気がいただけそうなパワーがあります。

こちらのご神木では独特のお参りの仕方があります。ご神木から力を頂くには、まず、ご神木に一礼をし、両手を広げて1分間深呼吸をしながら抱きつきます。そして、一歩下がり、感謝の気持ちを込めて一礼するというものです。木の香りと温もりで、とても心が落ち着くそうです。また、社務所には木箱に入った「気守」というご神木の一部がお守りもあるそうです。

社殿の裏には大欅の他、7つの末社が鎮座しています。参拝の順に、七福神の弁天様を祀る「弁天社」、七福神の大黒様を祀る「磯前神社」、不動明王を祀る「不動尊堂」、菅原道真公を御祭神とする｢天神社」、伊邪那岐と伊邪那美を御祭神とする「三峰神社」、そして赤い鳥居の倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を御祭神とする「稲荷神社」や、日本武尊を御祭神とする「古峰神社」があります。

鎮守氷川神社の境内には七福神の小さな石像がおられます。なかなか見えにくい場所に、隠れる様に鎮座される七福神もおられ、あっさり見つけられないせいか、お宮参りで参拝する子供達をはじめ大人でも、何となく宝探しの様な気分で七福神を見つける事に思わず夢中になります。7人全ての七福神を見つけると、何かいい事があるかもしれません。

手水舎の手前には、大きな鉢の中に「厄」と言う文字が逆さに書かれた「厄割石」というものがあります。こちらはまず社務所で、赤または黒の「厄割玉」を初穂料200円で求め、「厄割石」を目掛けて投げつけて玉を割るのです。因みに「黒厄玉」は恐怖や不安を打ち破る等、また「赤厄玉」はモチベーションを上げ元気になる等といった、厄を落として願いを叶えるものです。

鎮守氷川神社には一年を通じて、子供の健やかな成長を願いにお宮参りに来られるご家族も多いです。生後一ヶ月から100日目の「お食い初め」までの間にお参りする「初宮詣」は予約制になっています。また、初穂料として1万円以上を納められた方は、「お札」「お守り」以外に、「お食い初め」のセットを頂く事が出来ます。

七五三のお宮参りではお祓いした授与品を鎮守氷川神社オリジナルのキャンバスバッグに入れて頂けるそうです。授与品の内容は初穂料5千円と1万円で変わります。特に10月から11月に掛けてのお宮参りは大変込み合いますが、待ち時間約30分程で受け付け順に御祈祷していただけます。予約が必要な日にちや時間もありますのでお参りに行かれる前にはご確認下さい。 　　　　　　　　

お宮参りの際は「参拝者専用」と書かれた駐車場のご利用をおすすめします。待ち時間の長さや、天候や気温など、小さいお子様のお宮参りは大変です。こちらは舗装された広い駐車場ですので、足元の悪い雨の日でも安心です。境内には社殿全体が撮れる360度回転するフォトスタンドがあり、スマホを置いての撮影ができます。ご家族でのお祝いに記念撮影も楽しめます。

一年を通して鎮守氷川神社への参拝者が後を絶たない理由の一つは、こちらの御朱印にあります。とにかく種類が豊富で、季節限定の御朱印や、例祭などの特別な日にだけ頂ける御朱印等があります。また、いくつかの御朱印を揃えるとまた違った御朱印や記念品を頂く事が出来るなどの特典もあります。各御朱印は社殿手前右手の社務所にて16時30分までの受付です。

また、こちらで人気なのはオリジナルの御朱印帳です。通常置かれているオリジナル以外に、毎月100冊限定で頒布される御朱印帳もあります。そして鎮守氷川神社の社務所では、上青木氷川神社、朝日氷川神社、領家稲荷神社も兼務しているため、これらの神社の御朱印も頂く事が出来ます。

鎮守氷川神社の御祭神である素盞嗚尊(スサノオノミコト)の御神影の印が入った御朱印は春は緑色、夏は藍色、秋は赤色、冬は紫色で季節により色が変わります。暦により毎年多少のずれはあると思いますが、春は4月上旬から6月半ば、夏は7月上旬から9月末、秋は10月から12月下旬、そして冬は1月半ばから3月末です。

季節限定の4種類の各御朱印は初穂料500円です。そして4種類を全て揃えると、特別な金色の素盞鳴命の御影の印が入った御朱印が授与されるそうです。また、大例祭や初夏、正月には特別な御朱印符が期間限定で頒布されます。初穂料700円で、どれも御朱印帳の見開きサイズの大きさの和紙に、素盞鳴命や櫛稲田姫命の御神影や、季節のデザイン等が入った素敵な御朱印です。

お正月の期間は数量限定の「金運開運祈願御朱印符」という御朱印符が頒布されます。また、6月中旬から7月上旬には「夏越大祓神事御朱印符」として夏らしい爽やかな色合いの御朱印符を頂く事が出来ます。そして、鎮守氷川神社大例祭の付近に頒布される「大例祭御朱印符」には、唯一、素盞鳴命と櫛稲田姫命のニ神の御神影が入ります。

これらはすべて書置きの御朱印符で、なくなり次第終了になります。一人、一体の授与となり複数はいただけません。また、数量限定の特別御朱印が頒布される時期は通常の季節の御朱印は頂けないので注意して下さい。また、御朱印符等はかなりの早さで無くなるため、頒布される期間は、鎮守氷川神社ホームページで事前に確認する事をおすすめします。

鎮守氷川神社のオリジナル御朱印帳にの表は素盞鳴命の御神影、裏は石見神楽(いわみかぐら)の一場面で、ヤマタノオロチと戦う迫力ある素盞嗚尊と可愛らしい櫛稲田姫命が描いてあります。また、素盞鳴尊と櫛稲田姫の字の間には小さいハートがあります。御朱印帳は最初のページに御朱印が入って、初穂料1500円です。

毎月15日、100冊限定で頒布される御朱印帳は美術家でグラフィックデザイナーの横尾忠則氏がデザインしたものです。宮司と親交のあった横尾氏が素戔嗚尊をモチーフにポスター画を制作し神社に寄贈された後、平成28年に横尾氏の許可を得て御朱印帳にされたそうです。生地に描かれたダイナミックなデザインの表紙を開くと、表紙画･横尾忠則氏とあります。

初穂料は御朱印込みで2500円で、1人1冊のみの授与となります。頒布開始日には多くの方が詰掛け、当日整理券を求めて朝から長蛇の列が出来ます。駐車場も即満車になるので車で来られる方はご注意下さい。また、社務所では横尾忠則さんがデザインしたポストカード等も販売されています。

鎮守氷川神社には何種類ものおみくじがあるそうですが、そのおみくじで万が一「凶」を引いてしまった場合でも、社務所へ持って行くと「災い転じて福となすお守り」が頂けるそうです。なんとも素敵な心遣いで、落ち込む気持ちを持ち帰らずに良さそうです。また、こちらの神社では常時70種類以上のお札、お守りが用意してあるそうです。

川口市では、市内の鎮守氷川神社を含む9社の神社を専用の御朱印帳を持って巡る「川口九社詣」があります。地図上で、これら9社の神社を結ぶと「勾玉」形になるそうで、別名「勾玉巡り」とも言われています。専用の御朱印帳の神社名は初めから印刷されています。こちらの初穂料は1200円で、それぞれの神社の御朱印は初穂料300円です。

鎮守氷川神社はオートレース通に面しており、すぐそばに川口オートレース場があります。電車でのアクセスなら最寄り駅はJR京浜東北線の西川口駅、もしくは埼玉高速鉄道の南鳩ヶ谷駅になります。神社はちょうどこの二つの駅の中間辺りにあり、西川口駅からなら西川口陸橋通を通り、南鳩ヶ谷駅からなら122号線を通れば、20分から25分ほどで到着します。

JR京浜東北線西川口駅からのアクセスは西川口駅東口のバス停2番乗り場から国際興業バスの「私立高校循環」を利用し、「青木中学校」で下車します。また埼玉高速鉄道南鳩ヶ谷駅からのアクセスも国際興業バスで「青木中学校前」で下車します。 青木中学校バス停で下車すれば、北東へ約300メートルを歩くと到着します。

東京からのアクセスなら、車で約50分ほどで到着します。首都高速中央環状線から首都高速川口線へ、そして県道239線へ入ります。入谷7丁目の交差点を左折し、川口市青木5丁目交差点右折すれば目的地はすぐ近くです。ただし、限定の御朱印符や御朱印帳の頒布される日は駐車場はすぐにいっぱいになってしまいますので、車でのアクセスは控えた方がよさそうです。

鎮守氷川神社の駐車場は無料で境内駐車場と少し離れた第二駐車場があります。普段はこの駐車場のみで各駐車場はそれぞれ14台の車が駐車できます。しかし、元旦は臨時駐車場を設けていて約500台が駐車することが出来ます。近辺にはリパーク川口青木4丁目駐車場、エコロパーク川口青木第5駐車場などもあり、神社までは徒歩約10分程度で到着するので混んでいる場合はこちらがおすすめです。

いかがでしたか?鎮守氷川神社は行く度に常に新しい発見があり、七福神探しや厄割り玉、そしてレアな御朱印帳など、良い意味で参拝客を飽きさせない、そして何度も参拝したくなる取り組みがなされている神社です。伝統を守りながらも、ほど良く時代のニーズに沿った感じが素敵です。地域の愛され続ける鎮守氷川神社へ是非行ってみてください。