父母ヶ浜海岸はウユニ塩湖のような美しさ！ベストの時期やアクセス方法は？

うどんで有名な香川県が今、「日本のウユニ塩湖」と呼ばれる父母ヶ浜(ちちぶがはま)海岸がホットなスポットとして話題になっています。遠浅の海岸は干潮時には広い干潟が現れて、美しい水鏡が出来上がります。父母ヶ浜海岸へのアクセスやインスタ映えする写真の撮影ポイントをご紹介します。

父母ヶ浜海岸が「日本のウユニ塩湖」と呼ばれていますが、ウユニ塩湖とはどんなところでしょうか。「ウユニ塩湖」は南米･ボリビアにあり、「死ぬまでに見ておきたい絶景」と言われるほどの奇跡の絶景です。標高約3700mの高地にあり、面積約1万km2の塩の大地です。

見渡す限り真っ白な塩の平原は雪原にいるような錯覚を覚えます。一面に広がる塩の平原に薄っすらと溜まった水面は鏡のように静かです。水面に反射して映し出される空や雲、人の姿などが幻想的な反転光景を作り出しています。その光景を見るため、そして写真を撮影するために世界中から観光客が訪れます。

ウユニ塩湖は高低差が約50cmという平面で「天空の鏡」とも呼ばれています。日本からウユニ塩湖にアクセスするには、アメリカなどを経由しラパスまで、さらに飛行機で1時間、バスで8時間もかかります。奇跡の絶景を見るには、地球の裏側まで時間と費用をかけなければなりません。

ウユニ塩湖の絶景は見たいけど遠くて行けない！という人でも、日本で奇跡の絶景を見ることができます。日本にも「天空の鏡」と言われる鏡のような水面を持つ湖や海岸が存在します。ボリビアまで行かなくても気軽に立ち寄れる日本で、奇跡の絶景を堪能しましょう。

「日本のウユニ塩湖」のひとつが香川県にある父母ヶ浜海岸です。1kmもある遠浅の海岸は干潮時には干潟が現れ、そこに出来た潮溜まりは「天空の鏡」のような光景を見せてくれます。ウユニ塩湖のように鏡面に反射してできる上下対象の写真を撮影するために多くの観光客が訪れる人気のスポットです。

また、父母ヶ浜海岸は｢日本の夕日百選」に選ばれている夕日の美しいスポットでもあります。ウユニ塩湖のような素敵な写真を撮影して楽しむのもいいのですが、砂浜に座って静かに夕日を眺めるのも父母ヶ浜海岸の楽しみ方のひとつです。海岸から少し離れた蔦島がアクセントになっています。

「日本のウユニ塩湖」父母ヶ浜海岸は香川県の西部･三豊市にあります。父母ヶ浜海岸は美しいビーチとしても知られ、夏の時期には海水浴客で賑わいます。荘内半島の付け根に位置していて、瀬戸内海を西に見ることができる海岸です。また、荘内半島にある紫雲出山には、浦島太郎伝説も残されています。

父母ヶ浜海岸へのアクセスは、JRの最寄駅からは少し離れていて徒歩では少し不便な場所にあります。香川県内や四国各県からは、高松自動車道のインターが近くにあり便利にアクセスできます。また、三豊市は瀬戸大橋の四国側の坂出市からも近いので本州方面からのアクセスも便利です。

公共交通機関を利用して父母ヶ浜海岸へアクセスするには、JR予讃線詫間駅が最寄り駅になります。詫間駅からは三豊市コミュニティバスの仁尾線に乗車し父母ヶ浜バス停で下車します。バス停は海岸入り口のすぐそばにありますので、迷うことはありません。バスの乗車時間は約20分です。

車でアクセスする場合は、高松自動車道さぬき豊中ICまたは三豊鳥坂ICのいずれからでも約20分で到着することができます。車の場合には、海岸入り口そばにある足洗い場を囲むように3箇所の駐車場があり、無料で利用することができます。海水浴シーズンは込み合いますので、早めの利用がおすすめです。

関西方面からアクセスする場合は、瀬戸大橋を経由して車でアクセスすることもできますが、ツアーでのんびりと出かけるのはいかがでしょうか。グループで出かける場合はおすすめのプランです。関西方面からは、阪急交通社が日帰りバスツアーを企画販売しています。

父母ヶ浜海岸で「ウユニ塩湖」の奇跡の絶景はいつでも見ることができるのでしょうか。ウユニ塩湖と同じように父母ヶ浜海岸でも時期や天候など条件が揃わなければ「天空の鏡」に出会うことはできません。いつでも見ることができるなら「奇跡の絶景」ではありません。何度でもチャレンジしなければ見られない絶景です。

第一に干潮時です。干潮は1日に2度訪れますが、夜中に干潮を迎えても何も見えなくて意味がありません。昼間に干潮を迎えるのは月の内でも半分くらいです。「天空の鏡」を作り出すのは海ではなく、干潟にできた潮溜まりが造ってくれるのです。気長に干潟ができるのを待ちましょう。

第二に風がないことです。風があるとせっかくできた干潟の潮溜まりの水面が揺れて綺麗な鏡になりません。水面が鏡のような状態になっていないと、せっかくの写りこんだ人物や風景が綺麗な対象形に見えません。奇跡の絶景を見るためには、風のない干潮時が絶対条件になります。

父母ヶ浜海岸は日没前後がマジックアワーと呼ばれる奇跡の1時間があります。夕日百選にも選ばれている父母ヶ浜海岸ならではの絶景は、夕日を背景にした天空の鏡です。夕日の時刻と干潮の時刻が一致して、さらに風のない日でなければ見ることができない絶景です。見られたらラッキーです。

同じマジックアワーでも時期によって美しさに差があるようです。夏は湿度が高く空が霞んで見えることが多くあります。冬は日差しが弱くなります。綺麗な夕日が見られる時期は春と秋です。特に赤い夕日を見たい場合は、湿度が高くなり始める春の時期を選びましょう。さらに、日没前より日没後の30分がベストです。

父母ヶ浜海岸では鏡のような水面を利用して、上下が対象になった光景を写真に収めましょう。宙に浮いたような幻想的な写真が撮影できれば上級者です。カメラでなくてもスマホでも十分に綺麗な写真を撮影することができます。干潟とはいっても防水対策をしておくことをおすすめします。

父母ヶ浜海岸でインスタ映えする写真を撮影するにはいくつかのポイントがあります。事前に潮見表を利用して、干潮の時期や時刻を調べておくと無駄な時間を待たなくて済みます。準備が整ったところで、誰にでも自慢したくなる写真の撮影ポイントをご紹介します。

風のない干潮時が撮影時期だということはご紹介しましたが、太陽が真上にあるときは水面に景色が映りこみにくいので、陽が傾く頃がおすすめです。美しい写真を撮影するためには風がないことが重要ですので、風が止まり波が消えたシャッターチャンスを逃さないでください。

干潮になると干潟が現れます。広い干潟にはたくさんの潮溜まりができますが、その中でも大きな潮溜まりを選ぶこともポイントです。潮溜まりに続く干潟の高低差を利用するとアクセントのある写真になります。宙に浮いたような写真にする場合は少し高くなった場所を選ぶと良いでしょう。

マジックアワーの撮影ではより幻想的な写真になります。時期や気象条件にもよりますが、日没後の30分くらいが、より空が赤く焼けて綺麗に見える場合があります。陽が沈んでも諦めないでください。夕日は背景としてだけでなく、鏡の水面により綺麗に風景を写しこんでくれる照明係でもあるのです。

父母ヶ浜海岸でウユニ塩湖の幻想的な写真を、よりおもしろい写真にするには小物の用意しておくと良いでしょう。父母ヶ浜海岸の撮影では、人物の表情よりもシルエットがポイントになります。大きな帽子や傘は美しいシルエットを作ってくれます。タオルを振ってもおもしろい写真になります。

自転車を小道具として利用する人も見かけられますが、遠くから出かける場合は難しいでしょう。写真撮影のときになって小物があったらいいな、と思うことも少なくありません。そんな時に便利なのが、撮影用の小物をレンタルしてくれるお店があります。写真撮影をしている途中で思い立ってもお助けの小物が調達できます。

写真を撮影するポイントを理解すると素敵な写真になりますが、さらにインスタ映えする写真にするためには少しばかりテクニックを使いましょう。鏡のような潮溜まりに映りこんだ反転写真を撮影するには、人物のズームしすぎないようにして、水面が十分に入るようにアングルを決めましょう。

アングルが決まったら、モデルの位置も大事です。潮溜まりの水際ぎりぎりのところまで行くと反転画像が隙間なく撮影できます。水際から離れてジャンプすると、より高く飛び上がったように移ります。カメラは地面すれすれの低いアングルから撮るとシルエットは綺麗に撮影できます。

さらに、上級テクニックです。マジックアワーに撮影できるチャンスに出会ったら、夕日を綺麗に撮影しましょう。ホワイトバランスを「曇り」にしてみましょう。通常のホワイトバランスは「オート」になっていますが、折角の夕日が白っぽくなってしまいます。鮮明な赤い夕日に挑戦してみましょう。

ホワイトバランスの調整は勇気が要りますが、失敗覚悟でチャレンジするとおもしろい写真が撮影できることもあります。撮影した写真を確認して、オートに戻しても十分間に合います。ホワイトバランスを「蛍光灯」にして撮影すると、青みがかった幻想的な光景を残せます。 

父母ヶ浜海岸の写真撮影は「天空の鏡」と言われる鏡のように滑らかな潮溜まりが注目されていますが、父母ヶ浜海岸の絶景はそれだけではありません。見どころは、夕日百景に選定されている夕日です。香川県では珍しく西向きの海岸ですので、瀬戸内海に沈む夕日を堪能することができます。

「天空の鏡」ができる条件は厳しく、時期や天候などの条件が揃わないと見ることはできません。夕日は多少の曇り空でも美しく見ることができます。曇りの日ならではの趣も楽しめます。シャッターチャンスも長く続きますので、ぜひ夕日の写真を撮って思い出に残してみましょう。

父母ヶ浜海岸では遠くばかりに目が行きがちですが、足元も見てみましょう。干潟ならではの美しい光景を見ることができます。干潮時期を迎えるにしたがって少しずつ波打ち際が海の方へ後退していきます。潮が引いた干潟には美しい砂紋ができています。砂浜の風紋のように風に吹かれて消えるようなことはありません。

干潟の砂紋は干潟一面にできていますが、場所によってそれぞれ形や砂紋の大きさ･高さも違っています。そのときの天候で波の高さによっても変わります。大潮や小潮などで引き潮の速さでも違ってきます。何度来ても同じ砂紋を見ることはできません。何度見ても何時間眺めていても飽きることはありません。

父母ヶ浜海岸では多くの観光客が写真撮影をしています。特にマジックアワーには多くのカメラマンが集まります。我先に！ではなく譲り合ってみんなが素敵な写真を撮影できるように協力しあいましょう。また、他のグループのモデルを撮影するときには一声かけて許可を取るようにしたいです。マナーを守って撮影しましょう。

香川県には父母ヶ浜海岸の他にも鏡面干潟があります。三豊市の隣町の観音寺市に「日本の渚百選」に選ばれている有明浜と「恋人の聖地」と呼ばれている一の宮海岸です。鏡面干潟が出きる時期や天候などの条件は父母ヶ浜海岸と同じです。夕日も美し海岸ですので、父母ヶ浜海岸と一緒に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

香川県にある父母ヶ浜海岸へのアクセスや基本情報と、｢日本のウユニ塩湖」と呼ばれる絶景の撮影ポイントと撮影テクニックなどをご紹介しました。香川県には他にも鏡面干潟があります。香川県に出かけて、ご紹介したテクニックでお気に入りの写真を撮影してみませんか。