荒牧バラ公園は伊丹市の人気観光スポット！見頃のシーズンや見どころは？

兵庫県伊丹市にある「荒牧バラ公園」は1万本ものバラの花を鑑賞できる人気の観光スポット。今回は、バラの名所として人気の荒牧バラ公園の見どころをたっぷりご紹介します。荒牧バラ公園に咲くバラの種類や見頃時期など、荒牧バラ公園散策がもっと楽しくなる情報も盛りだくさん。荒牧バラ公園へのアクセス情報や周辺ランチスポットもご紹介します。

伊丹市の荒牧バラ公園は総面積1.7haという広大な敷地に世界のバラが集められ、散策ルートを通ってバラの鑑賞を楽しむことができます。ヨーロッパのボタニカルガーデンをイメージして造られた荒牧バラ公園は園内のあちこちに見どころとなるモニュメントや水場が設けられ、訪れた人の目を楽しませています。

荒牧バラ公園の展望テラスからの眺めも楽しみな見どころの一つです。見頃の時期には色とりどりのバラが一面に咲き誇り、眺めるだけでなく写真撮影をするカメラ愛好家や写生をする人なども集まります。バラの開花シーズンにはSNSに美しいバラの画像が競うようにアップされるのもまた楽しみです。

荒牧バラ公園には1万本のバラが植えられており、その品種は250種にも及びます。荒牧バラ公園のバラの品種は、伊丹市の国際友好都市からやって来た品種や、地元伊丹市で生まれた品種など様々で、エリアごとに分類されて植えられています。ここからは、荒牧バラ公園のメインの見どころでもある多様な美しさのバラの品種の一部をご紹介します。

「ハッセルト」は、伊丹市の国際姉妹都市となっているベルギー東部の都市です。ハッセルト市は商業が盛んで、人口当たりのブティックの数が多いことからファッションの街としても知られています。荒牧バラ公園の「ハッセルトのバラコーナー」は、ハッセルト市から寄贈された小便小僧のレプリカ像とベルギー産のバラが見どころです。

ハッセルトのバラコーナーに咲くバラの品種の一つは、ベルギーで品種改良を重ねて作出された「アンネ･フランクの思い出」です。「スブニール・ドゥ・アンネ・フランク」とも呼ばれます。花の色は温かみのあるオレンジ色で、赤い覆輪が入っているのが特徴です。花の大きさはおよそ7cm程の中輪で、少女アンネを思わせる可憐さが印象的なバラです。

ベルギー産のバラ「パスカリ」も、ハッセルトのバラコーナーで鑑賞できます。パスカリは白く剣のようにとがった花びらが特徴的。芯が高くシャープな印象を与えるバラです。花の大きさはおよそ10cm程と大きめで、1本の木にたくさん花をつけるので、見頃の時期はとても華やかです。

「ふるさとのバラコーナー」は、伊丹市で「イタミローズガーデン」を営むバラ育種家の寺西菊雄氏が作出したバラを始め、世界のバラコンクールでも評価の高い品種およそ20種が集まっています。

「天津乙女」は、伊丹にあるイタミローズガーデンを営む寺西菊雄氏が作出した品種です。寺西氏は国際的にも有名なバラ作出家で、天津乙女は寺西氏の代表作とも言える作品です。天津乙女は世界でも評価の高いバラで、特に欧米で盛んに栽培されています。11cmという大輪で形もふっくらと美しく、強健ということもあり育てやすいと人気です。

「マダム・ヴィオレ」も寺西菊雄氏が手掛けた人気の品種です。9cmとやや小ぶりながら、剣のようにとがった花びらと整った形が美しいバラです。青紫のカラーはクールビューティーという表現がよく似合います。こちらも強健で花付きが良いので、育てるのが楽しみなバラです。

1964年の東京オリンピックにちなんで作出された「聖火」は、白に鮮やかな赤い色の覆輪という特徴的な花びらがまさに聖火を思わせる品種。芯の高い大輪の花が華やかな印象のバラです。個性豊かな日本産のバラは他にも「キャリオカ」や「たそがれ」など見応えのある美しい品種が揃います。

「バラの原種コーナー」では、現代バラの親に当たるバラの原種を鑑賞することができます。バラの原種はオールドローズとも呼ばれ、中国の四川省や雲南省、そして西アジア地方を中心に、世界に200種ほど存在しています。これらの原種を交配することにより様々な品種が誕生します。

「ナニワイバラ」は中国や台湾原産のバラで、江戸時代に難波の商人によって日本に持ち込まれました。一見バラに見えない花の姿をしています。花の大きさは7cm程のつる性で、実は金桜子と呼ばれて生薬にも利用されています。

1918年にオランダで作出された「グルーテンドルスト」は、ギザギザの花びらがカーネーションに似た品種です。花の大きさは3cmから4cmと小ぶりです。鮮やかな赤のエフジェイ・グルーテンドルストと、枝変わり品種のピンク・グルーテンドルストもあります。

白地に濃いピンクのストライプ柄が印象的な「バリエガタ・ディ・ボローニャ」は、イタリアで1909年に作出されたバラです。このようなストライプの模様の花を絞り咲きと呼びます。バリエガタ・ディ・ボローニャは一季咲きで、春にのみ咲きます。ダマスクの濃厚な香りも特徴です。

荒牧バラ公園に行く時に気になるのが、バラの開花時期と見頃です。荒牧バラ公園のバラの開花時期や見頃はいつ頃なのでしょうか。荒牧バラ公園に咲くバラは四季咲きといって、夜間の気温が15度以上であれば開花する品種が多いです。ただし夏場は暑さのために開花はお休みとなるようです。

荒牧バラ公園のバラは大きく春と秋に見頃を迎えます。春の開花時期は品種によりますが5月中旬頃から始まり、6月中旬まで見頃が続きます。6月に入ると梅雨と重なり、残念ながら大雨で散ってしまうこともあります。また、開花時期は天候に大きく左右されるのであくまでも目安となります。

荒牧バラ公園のバラは暑い夏の間に剪定され、十分に休んで再び秋に開花します。秋の開花時期は10月中旬頃から始まり、11月中旬まで見頃が続きます。

ちなみに、バラは春と秋の開花に違いがあります。秋は昼と夜の気温差が大きいため、花の色が濃く鮮やかな発色となるそうです。また、秋は春よりも湿度が低いので、花の香りは強くないものの長い期間香りが持続するそうです。

伊丹市では、荒牧バラ公園のバラの開花情報を一般に公開しています。伊丹市立みどりのプラザのウェブサイトにアクセスすると、荒牧バラ公園のバラの開花情報を確認することができます。また、伊丹市立みどりのプラザや伊丹市役所みどり公園課に電話して問い合わせることもできます。

荒牧バラ公園へアクセスしやすい人は、開花の時期に何度も通うのもおすすめです。バラが徐々に開花していく様子を自分の目で見ることで、季節の移ろいを五感で感じることができ、よりバラの魅力を楽しめます。日によって少しずつ表情を変える所が荒牧バラ公園の見どころでもあります。

荒牧バラ公園には子ども用の遊具はありませんが、広々とした芝生広場があるので子どもはここで遊ぶことができます。レジャーシートを敷いてランチやおやつを食べる人も多いです。芝生の周囲にはバラがたくさん咲いているので、ボール遊びなどはやめた方がいいでしょう。

なお、荒牧バラ公園内にはランチができるレストランはありません。お弁当や軽食も園内では販売していないので、荒牧バラ公園の中でランチをする場合はあらかじめ園外のお店で買って来るか、お弁当を作って来ましょう。

荒牧バラ公園にペットを連れて入場する場合は、バラの保護のため地面に降ろさないことが条件となっています。もちろん芝生広場で遊ばせることもできません。キャリーバッグやカートに入れて、ペットと一緒にバラを鑑賞しましょう。

荒牧バラ公園の売店では、バラにちなんだ様々なグッズが販売されています。バラの香りのアイピローやコサージュ、食品ではバラの砂糖や羊羹など見た目も楽しめるグッズが揃います。また、バラの苗も販売しているので自宅でバラ栽培にチャレンジするのもおすすめです。

荒牧バラ公園の開園スケジュールは季節によって変わります。春の見頃となる5月15日から6月30日までの期間は9時から18時までで、定休日はありませんが火曜のみ17時までの開園です。なお、5月1日から5月14日までは9時から17時までの開園です。

秋の見頃となる10月と11月は9時から17時までの開園で定休日はありません。その他の期間は9時から17時までの開園で、毎週火曜が定休日となります。また、年末年始はお休みです。

荒牧バラ公園は伊丹市営の施設で、入園料金はなんと無料です。園内のバラは手入れが行き届いており、とても無料とは思えない美しさです。ゴミの持ち帰りやバラに触らないなど、マナーを守ってバラ鑑賞を楽しみましょう。

住所:兵庫県伊丹市荒牧6丁目5-50
電話番号:072-772-7696

荒牧バラ公園への公共交通機関でのアクセス方法は電車とバスが利用できます。JRおよび阪急線の伊丹駅からアクセスする場合は、市バス2番、3番、4番のいずれかの乗り場から「荒牧バラ公園」行きに乗車します。また、阪急宝塚線の山本駅とJR中山寺駅からのアクセスは徒歩20分です。

荒牧バラ公園へ車でアクセスする場合は、中国自動車道宝塚ICが最寄りとなります。ICを降りたら国道176号線へアクセスし、「鶴田団地前」交差点で左折して住宅街に入り、次の交差点を左折すると到着です。

荒牧バラ公園の駐車場は公園と道を挟んだ向かいに2ヶ所あり、いずれも公園へのアクセスが便利です。普通車は最大230台収容可能な広い駐車場ですが、バラの見頃の時期には混雑が予想されます。駐車場の料金は1日500円です。

荒牧バラ公園の周辺にあるおすすめのランチスポットをご紹介します。まずは、国道176号線沿いにある焼肉屋さん「ビーフ飯店」。町の焼肉屋さんといった気取らない雰囲気で、ランチメニューもリーズナブルな値段で揃っています。

ビーフ飯店の主なランチメニューは、ロース定食1000円、ハラミ定食1000円、豚バラ定食900円、塩タン定食1000円、上バラA定食1300円、上ロース定食1500円、特選バラ定食1750円、クッパ定食700円、ビビンバ定食800円、カルビ丼定食900円などです。ランチタイムは11時から14時までです。

住所:兵庫県伊丹市荻野8-48
電話番号:072-782-7768

「ヒロコーヒー」は、大阪と神戸を中心に店舗を展開するコーヒー店です。世界のコーヒー名産地にある契約農園から届いたコーヒー豆を自社の焙煎工房で焙煎技師が丁寧に焙煎し、おいしいコーヒーがいただけます。営業は朝8時からなので、荒牧バラ公園の開園前にモーニングコーヒーを味わうのもおすすめです。

ヒロコーヒーのランチメニューは、自社の石窯パン工房で焼き上げたパンを使ったサンドイッチやハンバーガーが人気です。グラハムサンドイッチはボリュームたっぷりで、テリヤキチキンのグラハムサンドイッチはドリンクセットにすると1040円、特製バンズのハンバーガーもドリンクセットは1040円です。

ランチの後にはデザートにケーキがおすすめ。厳選した素材を使ってパティシエが焼き上げたケーキは様々なメニューがあります。おすすめはチーズケーキ。滑らかなソフトタイプのチーズケーキはデンマーク産の上品な酸味のチーズを使用し、ヨーグルトを加えてさっぱりと仕上げています。

住所:兵庫県伊丹市荒牧7-10-5
電話番号:072-771-1060

「ビ・サパナエック」はエスニックなランチがいただけるお店です。手作りのナンに本格的なカレーが人気のランチは、辛さが自分で選べるので子どもから大人までおいしくいただけます。ランチのカレーはチキン、マトン、ベジタブル、シーフードマサラ、キーマ、プロウンなど様々な種類の中から1種類を選びます。

最も安いランチは890円のAランチ。カレー1種類にスープ、サラダ、ナン、ライス、ドリンクがついてきます。他にはシシカバブやタンドリーチキンがつくセットもあり大満足のボリュームです。お子様セットは630円で、マイルドカレーにサラダ、ナン、ライス、ジュース、アイスクリームがつきます。

兵庫県伊丹市にある「荒牧バラ公園」をご紹介しました。世界のバラが一堂に会し、無料で存分に鑑賞できる荒牧バラ公園はバラ愛好家だけでなくとも癒しひとときが楽しめるスポットです。バラが開花シーズンが到来したら、荒牧バラ公園へ出掛けてみてはいかがでしょうか。