この記事の目次
和菓子屋つちやの「みずのいろ」が食べたい!
岐阜県発の「みずのいろ」という和菓子がフォトジェニックでかわいいと、SNSを中心に話題となっています。みずのいろとは一体どんな和菓子なのでしょうか?今回は、岐阜の和菓子屋さん「つちや」の職人さんが丹精込めて作ったみずのいろをご紹介します。みずのいろが購入できる店舗の情報や購入方法もお伝えします。
「みずのいろ」が人気の和菓子屋つちや
みずのいろで人気のお店「つちや」は、岐阜県内に店舗を展開する老舗の和菓子屋さんです。つちやの創業は江戸時代後期の1755年、大垣藩の城下町にお店を構えていたそうです。それ以来、歴代の和菓子職人たちが腕をふるい、今では和菓子を中心にサブレやプリンなどの洋菓子も手掛けるようになりました。
つちやでは年間を通して味わえる定番のお菓子の他に、季節のお菓子もおすすめです。夏には、地元岐阜県大垣市の銘菓「水まんじゅう」を始めとした涼感溢れる和菓子が店頭に並び、自宅用はもちろんお土産としても人気です。
「みずのいろ」ってどんなお菓子?
和菓子屋つちやで人気のお菓子といえば何と言っても、SNSやメディアで話題となっている「みずのいろ」です。鮮やかで透明感のある色彩と、薄く軽やかな丸形がフォトジェニックでかわいいと、発売以来幅広い層の人に人気となっています。一目見ただけでは味や食感の想像がつかない不思議な姿も魅力の一つです。
みずのいろの正体とは、伝統的な和菓子「干錦玉」をつちやの和菓子職人がつちや流にアレンジしたものです。干錦玉(ほしきんぎょく)とは、寒天と砂糖を煮詰めて固めたお菓子で「琥珀糖」という名前でも親しまれています。古くは江戸時代から食べられていた和菓子なのだとか。
みずのいろの元「干錦玉」は職人たちのアート作品
和菓子職人が作る一般的な干錦玉は、型抜きクッキーのように花や季節のアイテムを象ったり、きれいな色をつけて見た目も楽しめるようになっています。また、厚い錦玉の中に食用の飾りを入れたまるでゼリーキャンドルのような錦玉もあり、職人たちのアート作品を見ているようで食べるのがもったいなくなるものも。
岐阜県山岡市は寒天の生産量が全国トップ、シェアも8割を超える寒天の名産地ということもあり、干錦玉は岐阜や京都を中心に多く作られています。
「みずのいろ」は水の都の銘菓
和菓子屋つちやの人気商品「みずのいろ」が誕生したきっかけは、つちやの本店がある岐阜県大垣市の土地柄にあります。岐阜県大垣市は良質な地下水を豊富にたたえた「水の都」。みずのいろは、地元大垣市の美しく豊かな水をお菓子で表現しようと考案されました。
水はもともと無色透明ですが、周りの景色を映し出してまるで自らが色彩を放っているかのように見えます。つちやでは、水のそんな光景を切り取ってお菓子に仕上げました。職人が1つ1つ作り上げたかわいい丸型は、水滴を表現しているのだそうです。
「みずのいろ」の色とフレーバー
和菓子屋つちやの職人が作り出すみずのいろは全部で5種類あります。職人さんが手作業で一つ一つ薄くて丸い独特の形を作り上げるみずのいろ。向こうが透けて見えるほど薄いのに、外は砂糖のシャリシャリ感、中は寒天の柔らかさという異なる食感が楽しめます。
赤いみずのいろ「湖面に映る紅葉の紅色」
赤は「湖面に映る紅葉の紅色」で、ハイビスカスとローズヒップの色素を使って仕上げています。程良い酸味が爽やかで、香りも良いと人気です。ハイビスカスは南国の花として有名ですが、ハーブティーの原料としてはビタミンCやカリウムが豊富。胃腸の調子を整える効果もあり、日焼けや夏バテ対策におすすめのハーブです。
ローズヒップもまたビタミンCが豊富なハーブで、美肌効果が高いことで知られています。さらに、女性ホルモンのバランスを整える作用も期待できるので、赤いみずのいろをシェアして食べるなら女性は赤を選ぶのがおすすめです。
オレンジのみずのいろ「山装う木々の橙色」
オレンジ色は「山装う木々の橙色」を表現したみずのいろです。色鮮やかなオレンジピールを使用しています。オレンジピールのほのかな苦みと砂糖の優しい甘さが調和しておいしいと、男性からも人気のフレーバー。オレンジの香りもしっかり効いています。
黄色いみずのいろ「秋の銀杏並木の黄色」
黄色いみずのいろは「秋の銀杏並木の黄色」がテーマです。はっきりとした黄色ですが、カモミールから抽出した自然のままの色合いなのだとか。カモミールには心身をリラックスさせる効果があり、寝る前にカモミールティーを飲むとぐっすりと眠れるのだそうです。
緑のみずのいろ「山滴る木々の緑色」
そして緑色のみずのいろは「山滴る木々の緑色」。緑色の元となっている食材はスペアミントです。色合いと味わい、そして香りが清涼感たっぷりなみずのいろ。スペアミントはペパーミントよりも香りがやさしく、サラダやハーブティーにも用いられます。
青いみずのいろ「空の青色」
最後の青いみずのいろは「空の青色」です。本当の青空のような美しい青は、「バタフライピー」という花から抽出したもの。古くからタイで栽培されてきたハーブで、ブルーベリーと同じアントシアニンが豊富に含まれているので目の疲れやアンチエイジング効果が期待できます。
「みずのいろ」はパッケージにも注目!
和菓子屋つちやのみずのいろがここまで人気となったのは、そのおしゃれなパッケージも一役買っています。和菓子のパッケージというと、仕切り板のある箱にお菓子が並ぶタイプのものが一般的。みずのいろのパッケージは、まるで指輪のケースのように1つ1つのみずのいろがクッションに差してあり、お菓子の美しさが一層際立って見えます。
純白の外箱の中央には「みずのいろ」と銀色の箔押しがされています。商品の写真や余計なデザインを取り払ったミニマルなパッケージは、その中に広がるみずのいろの色彩の世界をそっと包み込んでいます。上品なパッケージのデザインは世代を問わず受け入れられやすく、お土産やプレゼントにもおすすめです。
「みずのいろ」の値段と購入方法
みずのいろは、1箱に5種類のフレーバーが2枚ずつ入った10枚セットです。色を指定した単品販売や、色の組み合わせ変更は行っていないようです。値段は1箱1080円となっています。
みずのいろは、つちやの店頭にいつも並んでいるわけではありません。職人さんが手作業で1つ1つ作り上げるため製造に時間がかかり、販売は予約制となっています。注文する場合は、受取希望日の12日前までにつちやの店舗へ連絡しましょう。
「みずのいろ」は通販でお取り寄せできる?
メディアやSNSで人気が広がったみずのいろ。和菓子屋つちやには全国からみずのいろに関する問い合わせがあるそうですが、みずのいろはとても繊細なお菓子のため、発送ができない商品となっているのだとか。みずのいろを購入したい場合は、つちやの店舗に予約をして直接買いに行きましょう。
「みずのいろ」の他にも!つちやのおすすめ和菓子
つちやには、みずのいろだけでなく様々な和菓子があります。ここからは、みずのいろと一緒に購入したいつちやのおすすめ和菓子をご紹介します。
みずのいろの生菓子バージョン「たまつゆ」
みずのいろと同じく、大垣の美しい水をモチーフにした和菓子「たまつゆ」は夏だけの季節限定商品です。葉の上にたまった水滴に景色が映り込む様子をお菓子で表現したというたまつゆは、寒天部分の透明感と中心の淡い色使いが美しい職人技が光る作品です。味は、梅、白桃、ミントの3種類があります。値段は3個セットで600円です。
パステルカラーがかわいい「ASATSUYU」
「ASATSUYU」は、朝露に輝くみずみずしい景色を表現したお菓子です。フランス版羊羹とも言うべき、フルーツのピューレをペクチンで固めた「パート・ド・フリュイ」を、京の伝統菓子「松露」風にアレンジしたという、和と洋が融合した珍しいお菓子。フレーバーは、木苺、いちご、ぶどう、パイナップルにそれぞれミントを混ぜています。
ASATSUYUを購入するのも予約が必要です。気になる人はつちやの店舗に電話してしっかり予約を入れておきましょう。
大垣銘菓をアレンジ「ワイン水まんじゅう」
大垣に行くと色々なお店で水まんじゅうを見かけますが、つちやの水まんじゅうはワインフレーバーというおしゃれな和スイーツに変身。赤ワインと白ワインそれぞれの水まんじゅうの中にはぶどうが入っているのだとか。つるりとしたのどごしがくせになる大人のお菓子です。金曜、土曜、日曜のみの販売となっています。値段は3粒入り450円です。
こだわりの卵を使った「養老卵プリン」
大垣の隣に位置する養老では、ミネラル豊富な天然水と良質なエサをたっぷり食べて育ったニワトリが濃厚な味の卵を産んでいるのだとか。そんな上質な養老の卵を使った洋スイーツもつちやの人気商品です。朝採れの養老卵を使ったプリンは滑らかで濃厚な味わい。値段は1個250円です。なお、養老卵シリーズはカステラもおすすめ。
和菓子屋つちやのルーツ「柿羊羹」
和菓子屋つちやの看板商品とも言える有名なお菓子が「柿羊羹」です。大垣市は平安時代から柿の名産地で、とりわけ「堂上蜂屋柿」という柿は高級な品種とされてきました。この地方の年貢は米の代わりに柿を納めていたほどなのだとか。
堂上蜂屋柿は渋柿の一種で、干柿にすると絶品のおいしさ。その味の評判は遥か戦国時代までさかのぼり、豊臣秀吉が堂上蜂屋柿の干柿を取り寄せて茶会を開いたという逸話が残っています。また、関ヶ原の戦いに進軍した徳川家康に地元の農民たちが柿を献上し、家康は大いに喜んだというエピソードも。
つちやでも堂上蜂屋柿を使ったお菓子が伝統的に作られており、柿羊羹はつちやの4代目店主が1838年に作ったのが始まりだそうです。縦半分に割った竹に入っている柿羊羹はきれいな半月型で、プチ贅沢なデザートタイムにはもちろん、きちんとした席のお茶請けにもおすすめです。
つちやの柿羊羹は3つの竹容器サイズがあります。小さな竹容器に入った155g入りが1本972円。中サイズの220g入りが1296円、最も大きな330g入りが1890円となっています。ギフトには、化粧箱入り中サイズの1566円がおすすめです。2個セットもできます。また、自宅用にはスライスされた柿羊羹がお得です。
和菓子屋「つちや本店」基本情報
和菓子屋つちやの本店は岐阜県大垣市俵町にあります。昔ながらの町家の店構えが老舗の風格を感じさせます。営業時間は8時30分から19時までとなっています。定休日はありません。イートインコーナーはありませんが、包装を待っている間などにお茶やお菓子をサービスしてくれることもあるそうです。
住所:岐阜県大垣市俵町39番地
電話番号:0584-78-2111
つちや本店へのアクセス方法
つちや本店は、JR東海道本線岐阜駅から快速で13分ほどの場所にある大垣駅が最寄り駅となります。また、大垣駅は三重と岐阜を結ぶ養老線も通っています。大垣駅南口を出て正面の大通りをまっすぐ進み、「市役所東」交差点を越えて2つ目の角、柳正呉服店の手前を右折して路地に入って少し進むと見つかります。
車の場合、駅正面から延びる大通りから店舗正面の路地へは一方通行のため入ることができません。車でアクセスする場合は、「市役所東」交差点で右折し、さらに大垣郵便局の角を曲がって路地に入るのがおすすめです。なお、店舗の正面には専用の駐車場があります。
「みずのいろ」が買える和菓子屋つちや店舗リスト
和菓子屋つちやは本店の他にも、岐阜県内の主要なエリアに店舗を構えています。本店と同じ大垣市内には、大垣駅前店、赤坂店、三城店があります。また、岐阜市内には美術館前店、長森店の2店舗があります。また、大垣市の西にある不破郡垂井町にはつちやの工場があり、直売店も併設されています。
各店の営業時間は、大垣駅前店と赤坂店が8時30分から19時まで。三城店および岐阜市内の店舗は9時から19時まで。垂井工場直売店は9時から17時30分までとなっています。
他に、ショッピングセンター内の店舗もあります。大垣市のヤナゲン本店A館1F、トミダヤ養老店1F、アル・プラザ鶴見店1F、アピタ北方店1F、アピタ岐阜店1Fの5店舗が展開されています。なお、営業時間や定休日はショッピングセンターに準じます。
「みずのいろ」は全国百貨店の催事にも登場!
みずのいろは地方発送を受け付けていませんが、岐阜から遠い場所に住んでいる人もチャンスはあります。和菓子屋つちやは全国各地の百貨店の催事に出店しているので、つちやのホームページに掲載されている催事情報をチェックしておくのがおすすめです。なお、次回の催事は8月8日から13日までジェイアール名古屋高島屋で行われます。
催事では、人気のみずのいろの他に、水まんじゅうや柿羊羹などつちやおすすめの和菓子がたくさん出品されるそうです。
岐阜の和菓子屋つちやで「みずのいろ」を味わおう
岐阜で人気の和菓子「みずのいろ」をご紹介しました。老舗の和菓子屋つちやの職人さんが1つ1つ手作りするみずのいろは、そのまま飾っておきたくなるほどの美しさと見掛け倒しでない本格的な味わいが人気です。水の都大垣へ行く予定のある人は、みずのいろの予約を入れてから出掛けるのがおすすめ!
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TravelNote編集部