勝手丼は釧路にある和商市場の名物！お好みの海鮮でオリジナル丼を作ろう！

北海道と言えば、新鮮で美味しい海鮮が人気の観光地ですが、そんな北海道の釧路の名物である「勝手丼」をご存知でしょうか。こちらでは釧路の名物である和商市場の勝手丼について、より美味しい勝手丼を作るためのコツや、価格、人気のネタ、勝手丼の醍醐味などを紹介していきます。

釧路名物である勝手丼は、釧路の和商市場の名物です。まずはその和商市場についてご説明します。和商市場は戦後のしばらくした1954年頃に始まりました。その頃の和商市場は現在の和商市場のように、建物の中に店舗があったわけではなく、海が荒れていて漁に出られなかった漁師がリアカーを引き集まって商いをしていたのが始まりでした。

リアカーで商売をしていた人々は、その歴史の中で様々な法律や、規制などにより、何度も訪れる危機を乗り越えながら現在の形になりました。現在の和商市場には60店舗近くのお店があります。またこの和商市場という名前は「わっしょい、わっしょい」という掛け声と、「和して商う」という2つの意味から名付けられました。

和商市場の勝手丼とはつまりは「海鮮丼」のことです。普通の海鮮丼と何が違うかというと、海鮮丼の海鮮にお好みの具材を好きなだけ、「好き勝手に」乗せることができるところです。市場の中にはご飯を販売しているお店と、勝手丼用に一口サイズに切られた海鮮や卵焼きなどを打っているお店があります。

北海道の旅行の目的は新鮮な海鮮グルメだという方も多いでしょう。そんなときに、北海道の新鮮な海鮮や、北海道ならではの海鮮を少しずつ、何種類も味わえる勝手丼は大人も子供でも楽しめるので、観光客に大変人気があります。また勝手丼はご飯にのせる海鮮によって価格も変わってきます。

勝手丼は作る人により内容が全く違ってきます。ある人が作る勝手丼は、とにかく好きなものをのせた勝手丼です。またある人が作る勝手丼は北海道の名産を中心にしたもの、そしてまたある人が作る勝手丼は、価格の安いネタでも新鮮なものを吟味し、北海道以外で食べる海鮮丼と代り映えしなくても、鮮度がまるで違う絶品海鮮丼が出来上がります。

現在では、釧路グルメの代名詞となる程人気のある勝手丼ですが、勝手丼の始まりにはとても心温まるストーリーがありました。北海道はライダーの聖地と言われています。北海道の広い大地と美しい自然の風景はツーリングには大変おすすめで、毎年多くのライダー達が北海道を訪れます。

そんなライダーが釧路を訪れた時、和商市場の鮮魚店のオーナーが、節約旅行をしているライダー達に美味しい釧路の海鮮を食べさせてあげたいと考えました。そこでそのオーナーはライダーに和商市場の中の総菜屋さんでご飯を買って来るように言い、買ってきたご飯の上に海鮮を少しずつ載せてあげました。

和商市場は元々、ときしらず(鮭)や新鮮なホッケが有名だったのですが、このライダーの話が口コミで広がり、更には、テレビや雑誌などのメディアでより多くの人に広まりました。このようなことから「勝手丼」は釧路の和商市場の人気グルメとしてとても有名になりました。

和商市場の名物である「勝手丼」の作り方は簡単です。まずはご飯を販売しているお店に行き、ご飯を購入します。ご飯を購入したらそのどんぶりを持ち、今度は勝手丼の上にのせるネタを売っているお店に行きます。ネタを打っているお店は場内に数か所ありますので、その中から選びます。1店舗だけで完成させても複数の店舗から選んでも良いです。

前述の通り、釧路の和商市場には60店舗近くのお店が入っています。その中でも勝手丼を作るために必要なご飯やネタを扱うお店は限られています。初めての勝手丼が不安な方は和商市場内のインフォメーションで御飯やネタを扱うお店、勝手丼の作り方やお得な情報などを教えてもらえます。

和商市場内でご飯を販売しているお店は「大内商店」、「露風庵・邦紀」、「岩崎惣菜食品」、「ポラリス」の4店舗です。そして勝手丼にのせる新鮮な海鮮を扱っているのは「㈱さとむら」、「㈲マルイチ佐藤商店」、「㈱カネシマ嶋田商店」、「㈲橋本商店」、「㈲矢部商店」、「㈲かねしめ瀬野商店」の6店舗です。

釧路を訪れる観光客の中には「勝手丼」を求めてこの和商市場にやって来る人も少なくありません。そのため、勝手丼を扱うお店の近くをうろうろしていると、お店の人が「何探してるの?」とか「勝手丼?」と話しかかてきます。お店の人は今の旬だったり、北海道ならではの海鮮を勧めてきます。

お店の人と話込んだら、その店で勝手丼を完成させなければならないと思ってしまいますが、色々なお店の人の話をよく聞いて、海鮮の価格を良くチェックしましょう。同じネタでもお店によって微妙に値段が違ったり、冷凍ものを極力置かないというこだわりのお店などもあります。

「勝手丼」はすなわち「海鮮丼」です。「丼」ですからごはんは基本的には白飯になります。でも和商市場では白飯と同時に酢飯も扱っています。酢飯を使うと「ちらし」になりますので、酢飯を選ぶと「海鮮ちらし」になります。白飯でいただくと新鮮な魚の甘みやうまみをダイレクトに感じることができます。

酢飯を選ぶと脂がのった魚とのバランスが絶妙です。高級なお寿司屋さんでいただくような絶品海鮮チラシが出来上がります。またご飯は女性や子供向けの小盛のものから、しっかりと食事をしたい方のための大盛りまで、容器によって価格が違い、だいたい100円から300円で買うことができます。酢飯は50円ほど追加料金を取られます。

ご飯を購入すると、使い捨ての容器に入ったご飯と箸袋に入ったお箸を渡されます。この箸の箸袋は捨ててはいけません。ご飯を購入できるお店では、人気のカニ汁などのお味噌汁が販売されており、ご飯の上に海鮮を乗せて勝手丼を完成させたら、もう一度この御飯のお店に戻り、箸袋を見せるとカニ汁を割引してくれます。

「勝手丼」のネタを扱うお店では常時50種類ほどの旬の海鮮をそろえています。ショーケースは色とりどりの海鮮で彩られ、見ているだけでもワクワクします。気に入ったネタがあったときにはどんぶりをお店の人に渡して食べたいものを指させばお店の人がご飯の上にきれいに並べてくれます。

北海道の旬の魚は夏場はサンマやトキシラズがおすすめです。特にトキシラズは秋を待たずして獲られるため、トキシラズという名前なのですが、通常の鮭よりも味が濃く、北海道ならではの人気のネタです。秋は新鮮なシシャモがおすすめですし、珍しいカレイやエビなども選ぶことができます。

新鮮な海鮮のディスプレイと好きなものを選べるというワクワク感でついたくさんのネタを選んでしまいますが、人気のあるネタを何も考えずに選ぶと、ネタの価格は大体50円くらいから500円くらいまであります。予算オーバーになってしまうことも多々あります。それぞれのネタの価格を良く確認してのせていきましょう。

和商市場の勝手丼をよりお得にいただく方として和商市場のホームページの割引クーポンなどを利用する方法があります。ホームページの割引クーポンは購入価格から10%の割引が受けられます。割引クーポンはご飯を販売しているお店や勝手丼のネタを扱っているお店で使うことができます。クーポンは1店舗で1回使用できます。

和商市場は今や「勝手丼」が代名詞ともなっていますが、実は別の楽しみ方もあります。和商市場にはとれたての海鮮だけでなく、ほっけの干物や北海道名物の糟さんまなども販売されています。糟さんまは北海道の脂がのった肉厚のさんまを発酵・熟成させた保存食です。そのため、生のさんまとは一味も二味も違うコクと旨味が楽しめます。

和商市場では観光客向けに、買った魚などを焼いてくれるサービスを行うお店もあります。実は勝手丼は価格を考えずに好きなネタをどんどん載せていくと、結局価格が高くなってしまいます。それに比べると、干物を焼いてもらってご飯と合わせて「勝手定食」を作ると海鮮丼よりずっと安い価格で北海道の海の幸を堪能することができます。

釧路和商市場内で作る「勝手丼」は新鮮なお魚が味のポイントです。ですから、お刺身をご飯にのせて勝手丼を完成させたら、その場ですぐに食べるのが絶対におすすめです。しかしながら勝手丼は持ち帰ることもできます。持ち帰る場合はなるべく早めにいただきましょう。

和商市場の中で勝手丼をいただく場合は、和商市場の中ほどには中央パティオと呼ばれるスペースがあり、簡易的な机とパイプ椅子などが用意されています。勝手丼のネタを扱うお店も中央パティオ近辺に多くあります。また、このパティオでは、和商市場内で購入した、勝手丼以外のものを食べることができます。

和商市場の中には海鮮を扱うお店だけでなく、北海道の釧路で育った、乳牛の新鮮な牛乳を使ったソフトクリームなども人気があります。新鮮な海鮮やソフトクリームをいっぱい食べて体が冷えてしまっても、温かいドリップコーヒーを出してくれるお店もあります。和商市場ではお食事のメニューも「勝手」です。

和商市場は北海道の美味しい海鮮が売られている市場として有名ですが、海産物以外の物も販売されています。海産物以外のものは北海道の大地ではぐくまれた野菜や人気のお菓子など、北海道のお土産をこちらで選びながらショッピングを楽しむことができます。

また、市場ではたくさんの干物も扱っています。北海道産のほっけなどは特にお土産におすすめです。市場で買い物をしたものを持ち帰りたいという場合、当日中に家に帰るならば、保冷剤付きの放送をしてくれます。もちろん市場からご自宅までの配送もしてくれますので、ぜひ利用しましょう。

和商市場はJR釧路駅から徒歩5分の距離にあります。そして営業時間は季節によって異なります。1月から3月の間は午前8時から午後5時までで日曜日はお休みです。4月29日から10月28日は月曜日から土曜日が午前8時から午後6時まで、日曜日が午前8時から午後4時までです。11月と12月は午前8時から午後6時までで、11月は日曜営業はありません。

とはいえ北海道旅行と言えば、札幌がメインとなるでしょう。釧路は札幌から東に300キロメートルほど行ったところにあります。たった300キロメートルの距離ですが、飛行機を使用すると航空券の価格は片道1万円以上します。空港に向かい飛行機居乗るまでの時間等を考えるとJR特急かバスがおすすめの移動手段です。

JRの特急を使用する場合、特急のスーパーあおぞらを使用すると移動時間は4時間ほどです。運賃は片道1万円弱ほどです。ただしJRの場合は『えきねっとトクだ値』などからの事前予約により、片道5610から7960円で行くことができます。これは通常の20から45パーセントも割引になっていますので、利用することをおすすめします。

バスで札幌から釧路を目指す場合は、所要時間は6時間弱、料金は6000円弱ですので、JRの特急を利用する場合でも割引価格で事前予約をすれば、バスを利用する場合とあまり変わらない価格で、バスよりもより短い時間で釧路まで着くことができます。予定があらかじめ決まっている場合はやはりJRの特急の方がおすすめです。

ということで、北海道釧路の和商市場の勝手丼をご紹介していますが、やはり「北海道の釧路は遠すぎる」という関東近県の方に耳寄りな情報です。実はこの釧路の勝手丼は東京でも食べることができます。東京で食べられるとなると、関東近県の方にとって、「夢の勝手丼」がぐっと現実的になります。

東京で勝手丼が食べられるお店があるのは、やはり築地市場です。築地市場の中で勝手丼がいただけるのは「北海番屋」というお店です。こちらの勝手丼のシステムは、和商市場の勝手丼のシステムとは少々違うのですが、築地の北海番屋ではショーケースから5種類のネタを「勝手」に選ぶことができます。ネタはその日により変わりますので、ぜひお試しください。

いかがでしたでしょうか。釧路の和商市場の名物グルメ「勝手丼」をご紹介しました。勝手丼は釧路の海の恵みを存分に味わえる絶品グルメとして大変おすすめです。釧路は札幌からもアクセス可能です。歴史ある和商市場の活気ある雰囲気を楽しみながら、自分勝手に「勝手丼」を楽しみましょう。