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羅臼岳登山ガイド!難易度やおすすめルートなどまとめて紹介!

羅臼岳登山ガイド!難易度やおすすめルートなどまとめて紹介!
投稿日: 2017年11月19日最終更新日: 2020年10月8日

北海道の知床半島にそびえる羅臼岳は、その眺望の美しさから多くの登山客に人気の名峰です。羅臼岳登山を計画している人のために、おすすめルートや各ポイントの難易度をまとめました。ヒグマ対策やおすすめ装備品などのお役立ち情報も紹介しています。

羅臼岳登山まるわかりガイド!見出し

北海道の知床半島の主峰である羅臼岳は、その堂々たる姿や山頂からの眺望の美しさから多くの登山客に人気の名峰です。今回は、羅臼岳登山のおすすめルートや各ポイントの難易度をご紹介します。ヒグマ対策や、あると助かるおすすめ装備品などのお役立ち情報も満載です。

世界遺産知床にそびえる羅臼岳見出し

日本百名山に指定されている羅臼岳は標高1661m、知床連山の主峰であり最高峰で「知床富士」とも呼ばれています。また、アイヌ語ではチャチャヌプリという名前だそうです。羅臼岳は多様な高山植物の宝庫で、花の百名山にも指定されています。羅臼岳を含む知床半島は2005年に世界遺産に登録され、登山客を始め多くの観光客が訪れています。

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羅臼岳登山のおすすめシーズン見出し

羅臼岳の山開きは毎年7月第1日曜となっています。7月以前にも登山することは可能ですが、雪が多く残っているので登山道が分かりにくく、難易度は高くなります。山開きの頃の雪は雪渓部分に残る程度で、登山道のあちこちで高山植物を楽しむことができます。8月には雪渓の雪も解けて夏道となり、半袖で登山する人の姿も見られます。

9月中旬頃までは羅臼岳の登山を楽しむことができますが、徐々に日が短くなる時期なので時間配分には注意が必要です。羅臼岳の初冠雪は例年10月上旬となっているので、この時期の登山は雪山装備が必要になります。なお、11月上旬から4月下旬は羅臼岳付近の主要道路である知床横断道路が冬季閉鎖となります。

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羅臼岳登山のおすすめ装備見出し

羅臼岳には雪渓があり、7月までは解けずに残っているためアイゼンは必須です。かかとにも爪のある10本から12本爪のアイゼンがおすすめです。アイゼンがないからと言って雪渓の端の地面を歩いてしまうと、滑落の危険や植生の悪化に繋がるのでやめましょう。また、アイゼンと合わせてピッケルを持っていると安心です。ピッケルの使い方も事前に練習しておきましょう。

ヘッドランプもなくてはならないアイテムです。羅臼岳登山はスムーズに行動しても下山まで8時間以上かかり、下山が夕方になってしまうことも。羅臼岳を含む知床にはヒグマが生息していることで有名ですが、登山道にヒグマが居座って帰れなくなり、下山が夜になってしまうケースもあるのだとか。ヘッドランプと共に、熊撃退スプレーもぜひ持って行きましょう。

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羅臼岳登山ルート紹介「斜里町岩尾別ルート」見出し

羅臼岳登山ルートは主に2つあります。1つは、羅臼岳北西の斜里町岩尾別温泉からスタートする「岩尾別ルート」。もう1つは、羅臼岳南東の羅臼町羅臼温泉からスタートする「羅臼温泉ルート」です。2つのうち難易度が低いのは、登山道がしっかりしていて距離が短く、標高差の少ない岩尾別ルート。羅臼岳初挑戦の人には、岩尾別ルートがおすすめです。

岩尾別ルートの登山口は「木下小屋」です。岩尾別温泉にある、宿泊もできる山小屋なので登山の拠点におすすめ。登山道は整備された樹林帯で難易度は低め。標高785m地点の「弥三吉水」や標高1040mの「銀冷水」は水場となっていておすすめの休憩ポイント。休憩する時は、ヒグマ対策のために他のパーティーと一緒にいると安心です。

なだらかな「極楽平」から先は草木が茂った見通しの悪い林道で、ヒグマに注意したいポイントです。声を出したり手を叩いたりしながら進みましょう。樹林帯を抜けると急斜面の「大沢雪渓」が見えてきます。雪が残る7月までは難易度はやや高め。人が通ったステップを進むと滑落の心配がなくおすすめです。大沢雪渓の雪は8月には解け、岩場になります。

大沢雪渓を登りきると、羅臼温泉ルートや硫黄山登山道との合流地点「羅臼平」へ出ます。眺望の美しいなだらかな場所で、知床連山縦走の登山客にとっては野営ポイントでもありますが、ヒグマの出没ポイントでもあります。野営しているとキツネが食べ物を狙ってくることも。ハイマツ帯の羅臼平を抜けると岩場に入り、水場の「岩清水」を越えて急な岩場を登り切れば山頂です。

羅臼岳登山ルート紹介「羅臼町羅臼温泉ルート」見出し

岩尾別ルートの反対側にある羅臼温泉ルートのスタート地点は「羅臼温泉野営場」です。炊事場もあるキャンプ場で、利用する際には300円かかります。ハイシーズンにはたくさんのテントが並びます。羅臼岳登山道入口に記名帳があるので、忘れずに名前を書いて出発しましょう。

登り始めは笹に囲まれた林道や温泉の湧き出す沢沿いを進んでいきます。登山ルートのほぼ中間地点にある、硫黄泉の流れる沢「泊場」は滑りやすいので注意を。羅臼温泉ルートは距離が長く難易度も高いため登山者が少なく、誰にも会わないこともしばしば。山開き後は道に迷わないように所々にロープが張られますが、雪が残っている時期に登山する場合は地図やGPSを確認しながら進みましょう。

羅臼温泉ルートの最大の難所と言われているのが「屏風岩雪渓」です。長く傾斜のきつい雪渓には7月頃までは雪が残っているそう。登山者が少ないためステップがついておらず、アイゼンがなければ滑落の危険がある上に余計な体力を消耗してしまいます。屏風岩雪渓を登り切ると、岩清水合流地点に向かう近道ルートと「お花畑トラバースルート」と呼ばれる羅臼平へ向かう道に分かれます。

お花畑トラバースルートは、雪が解ける8月頃には名前の通り高山植物がよく見られます。雪がまだ残っている時は、道に迷う恐れもあるので岩清水方面へ向かう方が無難です。また、羅臼温泉ルートの難易度が高いと言われている理由は下山の難しさにあります。特に岩尾別か登って羅臼側に下山する縦走は道に迷いやすいため、羅臼温泉ルート登山の経験がない人は避けるように推奨されています。

羅臼岳頂上からの絶景見出し

ヒグマの恐怖や雪渓と闘いながら登頂する感慨はひとしお。羅臼岳山頂は見晴らしの良い岩場となっており、ここまで来ればヒグマの心配はないのでゆっくり食事をとりながら景色を楽しみましょう。北東側には知床連山の稜線が伸び、雲のない日には知床半島の形や海も見ることができます。

東側には、羅臼港の向こうに国後島が見えます。目印は「爺爺岳」という2層になっている山。西側には網走から稚内へと続く海岸線を見ることができます。大自然の絶景を満喫できる山頂は時間を忘れてしまいそうですが、日が暮れる前に下山できるようにもう一頑張りしましょう。

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羅臼岳でヒグマに遭遇したら見出し

羅臼岳を含む知床一帯にはヒグマ生息しています。姿は見えなくても登山道のあちこちに足跡やフンが残っており、すぐ近くにいる可能性は十分あります。見通しの悪い原生林では、鈴を鳴らしたり大きな声を出しながら歩けば熊が出てくる事は少ないそうです。登山道の途中で休憩を取る場合は、食べ物を落としたままにしないように注意しましょう。

もしもヒグマを見かけたら、慌てて逆方向に逃げたりせず視線は外さないようにしましょう。登山センターなどでレンタルしている熊撃退スプレーは、持っているだけで安心感が全く違うのでぜひ携帯を。万が一の時すぐに使えるように、腰などに下げておきます。羅臼平で野営する時は食事場所とテントは100m離し、食べ物はザックから出して備え付けのフードロッカーに保管します。

羅臼岳登山の後は温泉で一息見出し

岩尾別温泉には無料の露天風呂があります。「三段の湯」と呼ばれる、文字通り三段になっている温泉はさらりとした無臭の透明な泉質です。目隠しのない野趣溢れる温泉で、混浴ですが男性客が多いようです。隣にある「滝見の湯」は、こぢんまりとした貸切露天風呂のような温泉。誰かが入っている時は外で待ちましょう。どちらも「ホテル地の涯」の駐車場が利用できます。

羅臼温泉「熊の湯」は、羅臼温泉野営場の向かいにある人気の露天風呂です。男湯と女湯に分かれており、それぞれ脱衣所もあります。男湯は目隠しのない開放感たっぷりのお風呂で、鹿などが近づいてくることもあるそう。女湯には目隠しがあるこぢんまりとしたお風呂で、落ち着ける雰囲気です。温泉は熱々で、登山の疲れがすっきりと取れるようです。

知床で羅臼岳登山を楽しもう!見出し

羅臼岳の登山ルートやおすすめ情報をご紹介しました。世界遺産の知床で絶景を楽しめる羅臼山は、同時に大自然の厳しさも教えてくれる山です。しっかりと装備を整え、計画を立てて登山に臨みましょう。ヒグマ対策も忘れずに!

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投稿日: 2017年11月19日最終更新日: 2020年10月8日

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