東沢バラ公園の見頃やアクセス！料金は？バラ祭りに開催はいつ？

山形県のほぼ中央に位置する村山市には「東沢バラ公園」という世界各国のバラが植えられた植物園が存在します。湖や池、滝などの自然溢れる園内には世界各国のバラ750品種2万株程が植えられており、年に数回「バラ祭り」が開催されています。

東沢バラ公園の広さは7ヘクタールと東京ドーム1.5個分程にもなり、園内をゆったりと観光すると1時間以上必要になります。そこで今回は山形県村山市が誇る観光名所「東沢バラ公園」の見頃やアクセス情報、料金やバラ祭りの時期など、観光に役立つ情報をご紹介します。

まずは東沢バラ公園の歴史についてご紹介します。東沢バラ公園の始まりは昭和31年頃にさかのぼります。当時、山形県村山市では自然景観が優れた東沢公園を自然公園として育てるための観光開発が始まり、そこで植えられたのがバラの花でした。その後、高度成長期のレジャーブーム等もあり設備が拡張されながら、平成14年に「東沢バラ公園」としてグランドオープンしました。

東沢バラ公園は平成13年に環境省から「かおり風景100選」に認定されました。バラ園としては東沢バラ公園のみが認定されています。また平成27年には全国各地にあるプロポーズに最適なロマンティックな場所「恋人の聖地」としても認定を受けています。

東沢バラ公園へのアクセス方法ですが、車か電車でのアクセスが一般的です。車の場合は東北自動車道「東根インターチェンジ」で降り20分程走れば到着します。もしくは、山形自動車道「山形北インターチェンジ」で降り30分程走れば到着します。駐車場は150台程駐車可能で料金は無料となっています。バラ祭りの時期には臨時駐車場も設けられるようです。

電車でのアクセスはJR・村山駅で下車し、そこから徒歩だと20分程、タクシーだと5分程で到着します。またバラ祭り開催中は片道料金500円の「ワンコインタクシー」や、土日限定で無料観光バスも出ているためそれらでのアクセスもおすすめです。

東沢バラ公園の料金ですがなんと無料となっています。ただし、バラ祭りの期間中のみ入場料金が必要になります。個人の場合の料金は大人が600円、小中学生は300円です。15名以上の場合は団体料金となり大人500円、小中学生200円になります。

東沢バラ公園ではバラの花の最盛期に「バラ祭り」が開催されており、バラの開花の特性から初夏と秋の年2回行われます。そのため見頃はバラ祭りが開催される6月上旬～7月上旬、および9月中旬～10月上旬になります。山形県村山市では毎年開花情報を出しているため、バラ祭りの期間が近づいたらチェックする事をおすすめします。特に秋バラは花の色、香りが良くなるためバラの花一株一株を楽しむ事ができるでしょう。

東沢バラ公園はバラだけでなく、桜や雪の中のイルミネーション等も見所です。桜の見頃は例年4月中旬～5月上旬辺りで、300本程のソメイヨシノが園内に咲き乱れます。夜にはライトアップが行われ夜桜を楽しむ事ができます。雪の中のイルミネーションは例年12月上旬～1月中旬までが見頃となっていて、10万個以上の電球が東沢バラ公園だけでなく、雪化粧の街全体を明るく美しく彩ります。

初夏に開催される東沢バラ公園のバラ祭りは、例年6月上旬～7月上旬辺りに開催されており、期間中の土日祝日には様々なイベントで盛り上がっています。初夏のバラ祭りの園内のイベントとしてはバラに関する無料相談所やバラ育成教室、バラ園をバックにお姫様のような写真を撮影するなどがあるようです。また6月中旬には「バランタインデー」と称し、恋や愛などをテーマにしたイベントが開催されています。

東沢バラ公園の秋のバラ祭りは、例年9月中旬～10月上旬辺りに開催されます。秋のバラ祭りも土日祝日にイベントが開かれており、冬季期間のバラの手入れ教室、切りバラプレゼント、人力車で園内を巡るなどがあるようです。秋に咲くバラは花の色が濃くなる傾向があるため、全体の景観だけでなくバラ一株に注目して楽しめます。また香りが長続きするのも特徴で、園内では濃いバラの香りを楽しむことができるでしょう。

世界各国のバラ750品種を育成している東沢バラ公園ですが、限られた時間の中では広い園内にある全てのバラを鑑賞するというのは難しくなります。そこで東沢バラ公園の中で咲くバラの中でも、特におすすめのバラをご紹介します。

「バイオレット」は1921年に作出されたオールドローズと呼ばれる種類の一つで古くて貴重なバラです。丸みを帯びた花弁が特徴的で、花自体は小振りながらも深みのある赤紫色は落ち着いた美しさがあります。

その名の通り、平和の尊さや平和への願いを込められた「ピース」は名花と呼ばれる事が多いバラです。世に出回りだしたのは第二次世界大戦の時代ですが、20世紀を代表する様々なバラの元となっています。世界で3年に一度開催される「バラの栄誉殿堂」には1976年の第三回大会にして殿堂入りを果たしました。大輪の花を咲かせるこのバラは、気温や日照条件で覆輪の黄色と桃色の濃淡が変化します。

「グリーンローズは」花弁とおしべが葉のように変化した品種です。茎と花の色が似ているため、パッと見ただけで「バラ」と見抜ける人は少ないのではないでしょうか。しかしその見た目とは裏腹に大変珍しいバラなので一見の価値ありのバラです。

「ブルーヘブン」は青バラの一種です。花の色は完全な青ではなく、シルバーブルーといった所になります。自然に生えたバラで青い色素を持った物が発見されなかった事から、青バラの作出は「不可能」と言われてきました。しかしバイオテクノロジーが発達した近年ようやく青バラの作出に成功し、2009年には一般販売が開始されました。歴史も浅く不可能とまで言われた青バラは絶対見るべきバラと言えるでしょう。

他のバラの名前と雰囲気が違う「むらやま」ですがそれもそのはず、「むらやま」は市制施行45周年を記念して作成された村山市オリジナルのバラです。一重のシンプルなバラではあるものの、東沢バラ公園を代表するバラの一つですので、訪れた際には絶対に見ておきたいバラの一つです。

バラは古くから「園芸用の花」として世界中の人々に愛され育てられてきました。今なお新しい品種が生み出されており、その種類はなんと3万種以上と言われています。3万種以上ともなると品種や育て方、花言葉に至るまで様々な知識が存在します。最後に、知っておくと東沢バラ公園の観光がさらに楽しくなるバラの花の豆知識をご紹介します。

バラの系統としては大まかに分けると「野生種」「オールドローズ」「モダンローズ」の三種類に分けられます。野生種は文字通り野生に咲くバラを指します。オールドローズは1867年以前から存在するバラを指し、モダンローズは1867年以降に発表されたバラを指します。

バラは開花の性質で3つに分類する事ができます。1つ目は「一季咲き性」と呼ばれ、春のみ花を咲かせるのが特徴のバラで、オールドローズに多く見られる性質です。2つ目は「四季咲き性」で春から秋にかけて一定期間ごとに花を咲かせる性質を持ちます。こちらはモダンローズに多く見られる性質です。3つ目は「返り咲き性」で春の開花後、不定期に花が咲くバラです。

バラの花は色や本数、部位や花の状態によって花言葉が変わる花です。ここでは色による花言葉の違いをご紹介します。赤は「情熱、愛情」、白は「純潔、恋の吐息」、ピンクは「恋の近い、愛を持つ」、青「神の祝福、不可能を成し遂げる」、黄色は「愛の告白、平和」などとされていますが、「嫉妬」などマイナスイメージも併せ持ちます。どの色も「恋」や「愛」等に関係する花言葉を持つことがわかります。

東沢バラ公園の観光に役立つ情報をご紹介しました。バラの花の花言葉には「恋」や「愛」などロマンティックな意味が込められています。バラの花が見頃を迎えたら山形県村山市が丹精込めて作り上げた東沢バラ公園へ赴いてみてはいかがでしょうか。甘い香り漂う中を歩けば、素敵な「愛」が見つけられるかもしれません。