功山寺は景勝地として人気！桜、紅葉の見ごろは？自然の美しさを楽しもう！

功山寺は山口県下関市長府川端に位置している寺です。国道9号から分れて清流の壇具川沿いに功山寺参堂を15分ほど歩いていくと、正面にうっそうと茂った木立が見えてきます。木立の中に見えてくる平門が功山寺の総門になります。幾度となく歴史の舞台になったところで、高杉晋作をはじめとする多くの志士に関係の深い場所としても知られています。今回はそんな功山寺の見どころをご紹介します。

功山寺は虚庵玄寂を開山として臨済宗の寺として1327年、鎌倉時代に建てられたました。唐様(からよう)建築の美しい仏殿は、日本最古の禅寺(ぜんでら)様式を残しており、なんと国宝にも指定されているのです。

現在は国登録有形文化財、県指定文化財にも指定されており、いかに貴重な建物であるかがよくわかりますね。城下町の面影を色濃く残した美しい町並みも特徴的です。建設された年代が明らかなものとして、非常に貴重な建物であるとされています。

功山寺は嘉歴2年(1327年)に建てられました。もともとは長福寺と呼ばれていて、功山寺となったのは長府藩の毛利秀元(ひでもと)の菩提寺(ぼだいじ)とされてからであり、たびたび歴史上重要な出来事の舞台となってきました。暴風雨によって山門が倒壊してしまったこともありましたが、長門長府藩主の毛利匡芳によって建て直されました。

建武政権に背き、京都を追われた足利尊氏が小月村を長福寺に寄進したという記録も残っています。毛利元就に追われていた大内義長が自害した場所、そして、明治維新の転機となった高杉晋作が奇兵隊からも賛同されないまま、伊藤俊輔が率いる力士隊と石川小五郎が率いる遊撃隊らのわずか80人ほどで挙兵した場所でもあります。

毛利元就に追われていた大内義長が自害した場所、そして、明治維新の転機となった高杉晋作が奇兵隊からも賛同されないまま、伊藤俊輔が率いる力士隊と石川小五郎が率いる遊撃隊らのわずか80人ほどで挙兵した場所でもあり、境内には馬にまたがる高杉晋作の像も設置されています。

境内の裏には長府毛利家墓所、大内義長の墓、坂本竜馬の護衛を務めた長府藩士三吉慎蔵の墓などもあります。晋作をはじめとする多くの幕末・維新ファンが観光に訪れており、歴史マニアにも人気が高い観光スポットとなっています。

功山寺は歴史ある寺としてだけではなく、桜や紅葉、ライトアップが美しい観光スポットとしても知られています。春にはふんわりとやさしく柔らかい色合いの桜、秋には鮮やかな紅や黄色の紅葉と重厚な雰囲気の仏殿とのコントラストが非常に魅力的です。

見ごろを迎えた桜や紅葉は見る人の心を捕らえて離しません。明るい昼間に見る景色ももちろん美しいですが、夜にライトアップされて暗闇に浮かび上がる桜や紅葉も昼間とはまた違った魅力があっていいですね。

功山寺は、春は桜が非常にきれいなことで有名なおすすめの観光スポットです。歴史ある山門と柔らかな色合いの桜とのコントラストは一見の価値ありです。日暮れが近づいても功山寺へ足を運ぶ人の数は減ることはなく、本当にたくさんの人が訪れています。桜は昼間だけではなく夜にも見ることができるからです。

昼間に見る青空と桜はさわやかですが、夜にライトアップされて暗闇に浮かび上がる夜桜は昼間の桜とはまた違った妖艶な美しさがあります。満開に咲き誇った桜は桃色の雲のようで圧巻ですが、満開を少し過ぎた葉桜の若々しい緑も夏が近づいてきていることを感じさせるようで魅力的です。

一口に桜のおすすめ観光スポットとは言っても、満開に咲き誇った桜にライトアップされた夜桜、そして葉桜と、この功山寺だけでたくさんの桜を楽しむことができます。功山寺だけでこれだけの桜を楽しめるのですから、なんだかちょっとお得な感じがしますね。

功山寺ではたくさんの種類の桜を楽しむことができます。薄緑色の花をつけるギョイコウの桜は非常に珍しく、他のところではなかなか見ることができない種類の桜になります。ソメイヨシノが散り始めるころにはちょうどシダレザクラが見ごろを迎え、シダレザクラが散り始めると今度はヤエザクラが見ごろになります。

そして次はギョイコウが見ごろに、という風に様々な桜の見ごろがつづいて長い間桜を楽しむことができるのです。これだけ長い間たくさんの種類の満開の桜を楽しめるとあっては、一度だけではなく何度でも足を運びたくなってしまいますね。

ソメイヨシノは日本では圧倒的に多く植えられている種類で、桜の開花宣言の基準となっている種類でもあります。つぼみの頃は濃い赤ですが、満開に近づくにつれて白に近づいていき美しい花を咲かせます。シダレザクラはその名の通り、枝が長く枝垂れている種類の桜です。枝の先にたくさんの花をつけ、他の桜とは違った雰囲気を楽しむことができます。

ヤエザクラは非常に花弁の多い花を咲かせます。花はやや大きめで丸くふんわりとしていてとてもかわいらしいです。ギョイコウは黄色や緑色の花を咲かせる珍しい種類の桜として古くから知られています。

功山寺の桜の見ごろはだいたい、例年3月の中旬から4月の中旬までとなっています。見ごろの時期が異なるたくさんの種類の桜があるため、それぞれの種類によって見ごろは異なりますが、全体としての桜の見ごろは比較的長めなようです。また、4月8日には花まつりが開催されていますので、こちらも楽しんでみてはいかがでしょうか。

功山寺は、桜ももちろんおすすめですが、なんといっても有名なのは紅葉でしょう。柔らかな桜と荘厳な山門が並ぶ景色は非常に魅力的ですが、鮮やかに色づいた紅や黄の紅葉と功山寺は、春とはひと味もふた味も違う姿を見せてくれます。功山寺の紅葉は、木の一本一本が大きく、それぞれに力強さを感じるたたずまいです。

紅葉もまた、桜と同様にいろいろな表情を見せてくれます。青空と紅葉の紅や黄のコントラストに、ライトアップされて夜空に浮かび上がる紅葉、そして葉が落ちれば、地面には鮮やかな紅色と黄色の大きなじゅうたんが功山寺の敷地に余すところなく広がります。

功山寺にある木は楓(カエデ)という種類の木で、アジアに多く自生しています。紅色や黄色、緑色の色合いを持ち、童謡ではその色を錦と表現されるほど鮮やかで美しい葉を持っています。緑色から紅へと色を変えていくものもあれば、はじめから紫に近いような濃い色をしたものもあります。

功山寺の紅葉の見ごろは、だいたい11月の下旬から12月の上旬までとなっています。功山寺は周りを木々に取り囲まれているため、他の紅葉の名所と比べると見ごろが遅めであることでも有名だそうです。

春の桜のライトアップはもちろん、紅葉のライトアップの時期には特に多くの人が訪れています。今年の春はキャンドルアートも催され、桜の花と桜のキャンドルアートのふたつの桜を見ることができました。

過去にはライトアップとともに｢幕末長府　志士たちの夢祭り｣と題したイベントが開催されたこともあります。竹灯籠の明かりもあわせて紅葉を楽しむことができました。是非、昼間だけでなく夜のライトアップも楽しんでみてください。

次は功山寺へのアクセスを見てみましょう。功山寺へは、JRとバスを利用して行く方法と自動車で行く方法があります。JRとバスを利用する場合は、ＪＲ山陽本線長府駅またはJR下関駅からバスに乗り、城下町長府のバス停まで行きます。バス停から功山寺までは徒歩10分ほどです。

自動車で行く場合は、中国自動車道下関インターチェンジから15分ほどで行くことができます。自動車で行くという場合には、駐車場を利用しなければなりません。平日は境内近くの駐車場が利用できますが、人の多い休日の場合はその駐車場が満車になってしまうことも考えられるので、有料駐車場や観光会館を利用することをおすすめします。

功山寺の桜や紅葉についての情報を調べてきましたが、いかがでしたでしょうか？桜や紅葉の美しさと功山寺の魅力は言葉だけでは伝え切ることはできません。百聞は一見にしかず。歴史ある功山寺と美しい桜や紅葉を、是非実際に足を運んでご自分の目でご覧になってください。イベントが開催されていることもあるので、一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。ここまでご閲覧いただきありがとうございました！