気になるイギリスビールを徹底調査
皆さんはイギリスビールを飲んだことがありますか?実は最近日本でも人気があるイギリスビールについて詳しく徹底調査します。
お土産にピッタリのイギリスビールやおすすめの銘柄などイギリスビールが気になっている方やビール好きの方は必見です。
イギリスビールとは
イギリスビールとは一体どんなビールなのでしょう。ビールのイメージはそれほど強くないイギリス。イギリスの自然環境の中で生まれた独特のイギリスビールについてあまり馴染みのない方も多いかもしれません。そんなイギリスビールについて詳しくご紹介していきます。その歴史や特徴からイギリスビールを感じてください。
イギリスビールの歴史
古代イギリスの住人ケルト人は豊富に採れる野生の蜂蜜を水で薄めて発酵させ、ミードという蜂蜜酒を好んで飲んでいました。しかし、ケルト人の人口が増えはちみつが枯渇してくるとその代用品として発芽させた穀物を利用した穀物酒が開発されるようになりました。
開発当初の穀物種はミードと比べると大変不味く、ミードは支配階級の高級酒として、また穀物酒はエールという名前が与えられた一般庶民の飲むお酒でした。15世紀頃、ホップの使用が認められてからはホップを使ったお酒をビールと呼ぶようになり、ハーブを調合したお酒をエールと呼んで区別するようになりました。
現在のようにイギリス=パブ、ビールが認識されるようになったのは第二次世界大戦以降で、イギリスビールの製造はビッグシックスという6社が全体の7割を占める寡占状態となっています。
イギリスビールの特徴
日本でよく飲まれているラガービールは下面発酵という発酵技術によって作られていますが、イギリスのビールはエール酵母という酵母を使い上面発酵で作られています。20℃ほどの温度で発酵させてあるため香りが豊かなで味わい深いのが特徴です。まるでワインのような感覚で香りを楽しみながらビールを飲むことが出来ます。
イギリスビールの値段はどのくらい?
イギリスのロンドンは最もビールの値段が高い場所として有名です。ロンドンのパブでビールを一杯飲むと450円から750円ほどの値段になります。ただしカウンターで頼んでお酒の代金をその場で払うというシステムのため、トータルで考えると日本の居酒屋より安上がりになることもあります。
イギリスのスーパーでは500mlの缶ビールが150円から300円ほどでの値段で販売されています。こちらは日本と同じくらいの値段です。
イギリスビールの代表的なスタイル
イギリスビールについてザクっとわかったところでイギリスを代表するビールをご紹介していきます。
エールビールの中でも細かく分類されているイギリスビールはそれぞれに違う味わいが感じられ魅力的です。
ペールエール
ペールエールは淡い、薄いを意味する単語で他のビールと比較すると色味が薄いことが特徴のビールになります。ホップの香り、苦みが際立っていてアメリカのペールエールと比べるとかなりマイルドな印象を受けるビールです。モルトの優しい香りと甘みをじっくり楽しめるスタイルです。
インディア・ペールエール(IPA)
インディア・ペールエールは18世紀後半に生産され始めたビールです。当時イギリスの植民地であったインドにビールを輸送する際、長期保存に耐えられるだけのアルコール度数とホップによる防腐効果を強めたお酒がペールエールの発祥と言われています。
ポップの香りとマイルドな苦みが特徴的でアメリカに渡ったことによって様々な製品も誕生しています。イギリス本国のインディア・ペールエールはアメリカンインディアペールと比べるとマイルドな味わいです。
ブラウンエール
ブラウンエールはニューキャッスル発祥で名前の通り茶褐色のリキッドが特徴のビールです。ニューキャッスルはホップの産地から遠く、その使用料を少なくすることで個性的なビールが生まれました。苦みをほとんど感じず、ロースト麦芽の香りと甘みがしっかりと感じ取れるスタイルでアルコール度数が低めのものが多いのも特徴です。
スコッチエール
スコッチエールはブリテン島北部にあるスコッチウイスキーで有名なエディンバラ発祥のビールを指して言います。
モルトの風味はまるでフルーツのようで甘い味わいが魅力的です。ハイアルコールタイプのものが多いのも特徴でフルボディで飲みごたえも十分です。
ポーター
18世紀のロンドンのパブで誕生したのがポーターというイギリスビールです。複数種類のエールビールをブレンドしたもので、ロンドン特有の飲み方として古くから楽しまれています。ポーターとは港湾労働者のことを指し、特に彼らに人気のあったことからつけられたという説もあります。
バーレイワイン
バーレイワインは麦芽を大量に使って長期熟成させたビールで濃厚な麦の風味と複雑な香り、高いアルコール度数が特徴です。
イギリスが発祥ではありますがイギリスよりも海外の醸造が盛んになっていて日本においてもこだわりのある醸造所がリリースしています。
イギリスビールの人気銘柄<ペールエール・5選>
イギリスビールの人気のスタイル、ペールエールについて人気の銘柄を5つをご紹介しましょう。
それぞれにどれも魅力的なビールを一挙ご紹介です。あなた好みのイギリスビールはありますか?
【ロンドンプライド】フラーズ醸造所
ロンドンプライドフラーズ醸造所はロンドン西部のチズィックにある醸造所で創業は1845年という歴史と伝統のある醸造所として有名です。
醸造所にはイギリス最古の藤があり、その樹齢は200年を超えるといわれています。建物全体を一本の藤で覆いつくす様子は圧巻。花好きでなくても感動する美しさです。
ロンドンを代表するエール
ロンドンプライドはロンドンを代表するエールビールでロンドンのパブで銘柄を告げるとこのロンドンプライドが提供されるほど一般的で定番になっているビールです。
フラーズ醸造所には工場だけでなく直営ショップとパブがあり、お土産選びのスポットとしても人気です。日本では1本当たりの値段が457円ほど。アマゾンなどで購入可能です。
ロンドンプライドの味の特徴
ロンドンプライドはフルーティーで滑らかな味わいが特徴です。ローストした麦芽の香りの中にも紅茶や柑橘系を思わせるような香りも交じり癖になる美味しさです。ボディは添えほど重くなく、甘みは後味と残ることもなくすっきりとしています。タンドリーチキンなどとの相性抜群です。
【ホブゴブリン】ウィッチウッド醸造所
ウィッチウッド醸造所は1841年に作られた小さな醸造所でイーグルブルワリーという名前の時期を経て1990年に現在の名前に変更されました。
おとぎ話のホブゴブリンというキャラクターを商品目にして、それから商品が大ヒットした醸造所です。
チョコレート麦芽を加えて濃厚ボディ
ウィンドラッシュ川の天然水を仕込み水にしてモルトにベールモルト、クリスタルモルトにチョコレートモルトを少量使用、さらにホップはファグルホップを使ったビターな味わいが魅力のビールです。日本でもホブゴブリン・パブ&レストランがあるので気になる方はぜひ出かけてみてはいかがでしょう。
ホブゴブリンの味の特徴
ホブゴブリンは軽やかな口当たりとホップの香り、カラメルのような香りが感じられるビールです。強めの苦みが全体の味わいを引き締めていてルビーのような色合いのためルビービールとも言われています。バランスの取れた味わいが人気です。値段は1本380円ほどです。
【サミエルスミス・オーガニック ペールエール】
サミエルスミス・オーガニック ペールエールは伝統的な製法で余計なものを一切足さずにオーガニックんな製法で仕上げられたビールです。
古き良き時代を感じるレトロな雰囲気たっぷりのラベルで、イギリスのお土産にもぴったりです。
ヨークシャー州最古の醸造所サミエルスミス·オールドブルワリー
ヨークシャー州最高の醸造所サミエルスミス・オールドブルワリー。設立時から現在まで同じ井戸の水や酵母を用いていてその歴史を感じる味わいは風格すら感じられます。
醸造所周辺には農耕馬の馬車がビール配達にいようされることもあるほどのどかな風景が広がり、サミエルスミスのパブもあります。
サミエルスミス・オーガニック ペールエールの味の特徴
濃厚な口当たりでローストモルトの風味はまろやかな味わいです。カラメルのような甘い香りやほのかに甘酸っぱいストロベリーのような風味も感じられます。
色は赤銅色でフルボディですが見た目ほど重さを感じさせず、グラスに注いだ時の泡立ちも良く、冷やしすぎない温度で楽しむのがおすすめです。値段は1本当たり1000円ほど。
【ゴールデンアイ ペールエール】ブラックアイル醸造所
ブラックアイル醸造所は1998年にスコットランド北部のハイランド地方の中心であるインヴァネスで設立されました。10名にも満たない小規模なブリュワリーでスタッフは家族同然に生活している醸造所です。犬や羊、ニワトリに囲まれてのんびりした環境でこだわりのビールを作っています。
天然素材にこだわったオーガニックペールエール
ブラックアイル醸造所で作られるビールは天然素地の身を使用したオーガニックな銘柄を醸造し続けています。
ゴールデンアイペールエールはクリスタルなモルトと小麦を混ぜ合わせて仕込まれたペールエールで華やかかつソフト質感が特徴的です。
ゴールデンアイ ペールエールの味の特徴
鼻を近づけるとペールエールの豊かな香り、フローラルに似た心地よいものが最初に訪れます。一口飲むと意外なほどマイルドな口当たりがしてポップの存在も確かに感じられる味わいです。飲んだ後には口の中に甘味が残り、複雑さを堪能できる一本です。値段は1本600円ほどです。
【バス ペールエール】バス醸造所
バス醸造所は1777年からイギリスの英国王室ご用達のビールを作っていた歴史ある醸造所です。
イギリスの長い歴史を支えてきた醸造所は、威厳と風格さえ感じられます。伝統的な製法を守る醸造所です。
伝統製法を守るイギリスを代表するエール
バス醸造所で作られるバスペールエールは伝統的な製法を守り続け作らているイギリスを代表するエールです。1855年に赤い三角のトレードマークを登録して以来160年以上もの長い間愛され続けています。日本ではアサヒビールが輸入代理店のなっていて通販サイトでは1本250円ほどで販売されています。
バス ペールエールの味の特徴
コクと特有の癖のあるイギリスビールの中でも特有の芳醇な香りを持ち、苦みも程よいのでイギリスビールが苦手な方でも比較的飲みやすいビールです。甘みも兼ね備えているのですっきりとした飲みやすさも魅力の一つです。琥珀色の綺麗なビールはグラスに注いでもとても映えます。
イギリスビールの人気銘柄<IPA・2選>
近縁イギリスでも人気のあるIPAスタイルのビールの中から人気の銘柄は2つほどご紹介していきましょう。
IPAとはインディアペールエールの略でインドがイギリスの植民地だったころにインドに滞在するイギリス人にイギリス本土からペールエールを送るために作られたビールです。
【パンクIPA】ブリュードッグ醸造所
ブリュードッグ醸造所は2007年に創業の新しい醸造所です。野望と確信、情熱によってとてもパンチの効いた製品を作っています。
オフィシャルバーが六本木に登場していて、すごい勢いでビール愛好家に受け入れられています。
ホップが普通のビールの30倍!
パンクIPAは採算を度外視した普通のビールの30倍のホップが使われているのが特徴でアルコール度数は5.6%あります。
仕上げにドライホッピングを施すなどホップの扱いにこだわった製法は独特の美味しさで会社を代表するビールにもなっています。
パンクIPAの味の特徴
パンクIPAは面白いネーミングも魅力的でラベルも若者ウケするようなポップでクールなデザインになっています。
繊細な仕上がりが魅力でシトラスの香りとグレープフルーツのようなフレーバーがします。後味にはホップの苦みが漂いますがそれもまた魅力のひとつです。値段は1本当たり350円ほどです。
【フラーズIPA】フラーズ醸造所
フラーズ醸造所は1845年にハウンズローロンドン特別区チジックで創業された独立した家族経営の醸造所です。
醸造所にはレンガ造りの趣あるパブも併設されていて、現地では工場見学もできるのでおすすめです。お土産も充実しているのでお土産選びにもいいでしょう。
本場イギリスらしいIPA
フラーズ醸造所で作られるビールは本場イギリスらしいIPAでアメリカのIPAと比較すると香りの刺激が穏やかです。
ロンドンプライド、ESBなど様々な銘柄を作り出しているブルワリーでそれぞれがなかなかの味わいです。
フラーズIPAの味の特徴
フラーズIPAは大量のホップを使用して造られていて、苦みと香りが高いコクのあるビールです。ボトル内で少量の酵母がゆっくりと発酵することで本来のエールにふさわしい自然なフレーバーが引き出されています。ホップの強い苦みも見事に調和しています。値段は1本480円ほど。
イギリスビールの人気銘柄<スコッチエール・2選>
イギリスのスコッチエールスタイルのビールの銘柄も2つほどご紹介しましょう。モルトの風味を感じる深い味わいのスコッチエール。
イギリス旅行の際にはウイスキー好きにも喜ばれること間違いなしのお土産になります。ぜひおすすめです。
【スコッチエール】ブラックアイル醸造所
ブラックアイル醸造所はイギリススコットランド北部のハイランド地方に位置している醸造所です。
小さい規模ですが自然と向き合う企業姿勢が高く評価されていて沢山の魅力的なビールを醸造しています。
原材料にこだわったオーガニックビール
イギリスのブラックアイル醸造所では現在料にとことんこだわったオーガニックビールを作っています。
自社栽培した原料を使ったビールづくりは他にはない味わいの数々のビールを生み出しています。ラガータイプのビールもあるのでお土産にもぜひおすすめです。
スコッチエールの味の特徴
ブラックアイル醸造所のスコッチエールの特徴はドライフルーツやレーズン、ケーキのような濃いスイート香が特徴です。
モルトの甘さや旨味、飲んだ戸には爽やかな酸味とほのかな苦みが心地よい美味しさです。くどくないのでゆっくりと味わうのがおすすめです。値段は1本600円ほどです。
【トラクエア ジャコバイトエール】トラクエアハウス醸造所
トラクエアハウス醸造所はスコットランドで最も古い継続的に人が住んでいるトラクエアハウスに隣接する醸造所として有名です。
自家消費のためのビールをつくるために使われていましたが18世紀の醸造設備を用いて1965年に創業されました。
スコットランドの歴史が刻まれた伝統ある味わい
トラクエアハウス醸造所で作られるビールはスコットランドの歴史が刻まれた伝統ある味わいが魅力的です。様々なビールを製造していますが、主な2つの銘柄はジャコバイトエールとハウスエールです。エールはとトラクエアにおいてスコットランド女王メアリーの時代にも醸造されていたと言われています。
トラクエア ジャコバイトエールの味の特徴
黒褐色をしたトラクエアジャコバイトエール。まるで焼き立てのパンのような香ばしい香りが特徴的です。
口に含むとレーズンやナッツ、黒糖のようなコクのある甘味を感じることが出来ますがしっかりと後を追って苦みを感じるので口の中が甘ったるくなることはありません。重すぎないボディも魅力的で飲みやすいエールビールになっています。値段は1本1000円ほどです。
イギリスビールの人気銘柄<ポーター・2選>
イギリスのポーターというスタイルのビールからも2つほど人気の銘柄をご紹介しましょう。
複数のビールをブレンドした独特の味わいが魅力のポーター。気軽に飲めるイギリスを代表するスタイルです。
【オールドエンジンオイル】ハービストン醸造所
ハービストン醸造所は1984年にスコットランドのハイランド地方AlAVAに創業した醸造所です。
かつてはカレドニアンブルワリーと提携関係にありましたがハイネケン傘下のスコティッシュ&ニューキャッスルによるカレドニアンの買収によって2006年に独立しています。
ポーター独特の香ばしさを味わう黒ビール
厳選した麦芽、ホップを使い個性的でありながらバランスに優れたビールはワールドビアアワード優勝など世界でも高い評価を得ています。
ポーター独特の香ばしさを味わう黒ビールは絶品。瓶やラベルもかっこよいものが多く、お土産にもおすすめです。
オールドエンジンオイルの味の特徴
オールドエンジンオイルはローストモルトにオート麦を加えて超高温で魔手することで作り上げたリッチでスムースな味わいが特徴です。ダークチェリー、ローストモルト、挽いたコーヒーの香りがします。味はダークチョコレート、クリーミーなコーヒー、甘いキャラメルのような味わいで飲み口はとても軽やかです。値段は1本530円ほど。
【タディーポーター】サミエルスミス・オールドブルワリー
サミエルスミス・オールドブルワリーはイギリス北部のタドキャスターにある醸造所です。1758年に設立されたヨークシャーで最高の醸造所です。設立当時の掘られた深さ26mの井戸水を現在も使用していて代表的な銘柄はサミエルスミス・オートミールスタウトとなります。
伝統製法による古き良き味わいが魅力
伝統的な製法で作られる古き良き味わいが魅力で、サミエルスミス・オールドブルワリーで生み出されるほとんどの製品がヴィーガン認証されていることでも知られています。マイケルジャクソンに世界で5本の指に入るスタウトと評されたタディポーターは有名でお土産にもおすすめです。
タディーポーターの味の特徴
サミエルスミスオールドブルワリーのタディポーターはローストの香りと深い味わいが魅力的です。軽い酸味もあり常温でじっくり飲むと幸せを感じます。香りは強めで全体のバランスがとても良いです。苦みもそれほど感じないので比較的飲みやすいビールです。こげ茶色のビジュアルもとても美味しそうでおすすめ。値段は1本570円ほど。
イギリスのお土産には人気ビールがおすすめ!
いかがでしたでしょうか。イギリスのお土産にぜひおすすめの人気のビールたち。日本で一般的に飲まれているラガービールとは一味違ったエールビールはイギリスビールの最大の特徴です。ぜひイギリス旅行に出かけた時には美味しいイギリスビールをお土産にしてみてはいかがでしょう。
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