ロードバイクのルック車が魅力的!
近年通勤や通学に自転車を使う人が増えています。人混みを避けたい、健康のため、小回りが利くなど理由は様々ですが、これから自転車通勤や通学を考えている方にぜひおすすめしたいのがロードバイクのルック車です。
安いロードバイクであるルック車とロードバイクの見分け方やルック車を購入する時の注意点やおすすめの改造方法など、気になるルック車を大特集します。
ルック車とは?
そもそもルック車とは一体どんな自転車なのでしょう。自転車好きなら誰もが一度は聞いたことがあるフランスのLOOK社ですが、ルック車はLOOK社とは全く関係がありません。
LOOK社は有名なロードバイクの老舗メーカーで、今回ご紹介するルック車とは似て非なるもの。気になる「ルック車」について詳しく説明していきましょう。
街乗り用自転車
ルック車はいわゆる「スポーツルック車」で、ルックは英語で「~のような」「~風」を意味します。つまり、ロードバイクやマウンテンバイクなどのスポーツサイクルのような自転車ということになります。
一見ロードバイクやマウンテンバイクのようなビジュアルですが、実際にはロードバイクやマウンテンバイクなどスポーツサイクルのような機能は備えておらず、ママチャリに近い街乗り用の自転車です。
ロードバイクとの違い
一見ロードバイク風のルック車と本格的なロードバイクの違いや見分け方はどこにあるのでしょう。ルック車は本格的なロードバイクについている機能の質が総じて低い傾向にあります。しかしその分価格は安いですし、デザイン性に富んだ種類が多く展開されています。
具体的にルック車とロードバイクを比較すると、両者の違いは、ルック車はロードバイクよりも車体が重く、補助ブレーキやスタンドが付いている、タイヤは28C以上で、バルブが英式である、レバーがSITレバーではないなどが挙げられます。
また、ロードバイクは安くても10万円前後するのに対し、多くのルック車は5万円以下で販売されているといった違いもあります。
ルック車の注意点
ルック車は、ロードバイクとの違いをしっかり把握し、ルック車であることを認識したうえで購入する分には何の問題もありません。しかし、いくつか覚えておきたい注意点もあります。
ルック車は、販売者側が敢えてルック車と提示していないことが多く、購入してからトラブルが起きることが良くあります。故意に隠しているわけではないかもしれませんが、購入する際には店舗でルック車かどうか店員さんにきちんと確認するのが良いでしょう。
ルック車をロードバイクだと思って購入し、いざ本格的なサイクリングを楽しもうと思った時に車体が重すぎたり、ブレーキの利きがいまひとつだったり、衝撃吸収に問題がある場合もあります。そういったルック車は、走行に危険が伴う可能性もあるので、十分に気をつけたい注意点です。
また、そもそも最初から安全に組み立てられていなかったり、消耗品の規格が既存メーカーのものと合わずにメンテナンスに必要以上の料金がかかることもあります。なるべく公道以外の場所では乗らないようにすること、スピードを出して長距離を走らないことなどもルック車の注意点です。
以上の注意点を考慮し、自転車を購入する際には、ルック車なのか、本当のロードバイクなのかをしっかり見極めて購入する必要があります。
おすすめの購入方法
いくつか注意点もあるルック車ですが、購入したいのがルック車ではなく、本格的なロードバイクの場合はやはりアフターフォローなどがある専門のバイクショップで購入するのがおすすめです。
最近は事前にショップのレビューなどを見ることができるので、評価の高い信頼性のある販売店で購入するのが良いでしょう。
ショッピングサイトで購入する場合は、全体の評価が高い場合でも、低い評価をしっかりチェックすることも重要です。悪徳業者など、低いレビューの内容を吟味し、酷い対応をしていないかなど確認することをおすすめします。
ルック車かどうかを判断するには、説明書の「オフロードでは走行しないでください」という内容をチェックするに限ります。ブランドや型番などがわかれば、お店の人に聞かなくてもネット検索できますので、しっかり自分で調べてから購入することが大切です。
ルック車の魅力
ロードバイクのような見た目でも、実態はロードバイクとは全く違うルック車ですが、ルック車にはルック車の魅力があります。注意点を守ればルック車も快適に乗ることができます。ロードバイクにはないルック車の魅力について詳しくご紹介していきましょう。
安い
ルック車の魅力は何といっても価格が安いことです。ルック車は安いもので2万円台、高くても7万円台くらい、3~5万円台のルック車が多く販売されています。
ママチャリよりもかっこいい自転車で通勤通学をしたい、安いかっこいい自転車が欲しいと思っている人にとってはルック車は最適な自転車と言えます。
改造して楽しめる
ルック車は安いため気軽に改造を楽しめるのも魅力のひとつです。元々はそれほど高性能パーツで構成されていないルック車ですが、高性能パーツに換えることである程度までは自転車としての機能がレベルアップします。
自分好みのデザインや性能の良いパーツに改造すれば、愛着も沸き長く楽しめるでしょう。まずは手っ取り早いサドルからチェンジしてみてはいかがでしょう。
デザインがかっこいい
ルック車はデザイン性にこだわった車種が多いのも特徴です。ロードバイクなどは性能の良いパーツにこだわって設計されていますが、ルック車は性能の代わりにデザインにこだわっています。
そのため、安いうえに、おしゃれなデザインやかっこいいデザインが豊富です。ルック車は街中を粋に格好良く乗りたい方には最適な自転車です。
盗難の標的になりにくい
ルック車はぱっと見では、よほど詳しい人でない限りロードバイクやマウンテンバイクと区別がつきません。特に走行中ならなおさらです。しかし、一端駐車すればその違いは明らかになります。
換金目的で高額なロードバイクやマウンテンバイクを狙っている盗難犯にとってはルック車は論外です。盗難防止の為に高額なロードバイクなどは個別に管理してくれる専用の駐輪場に預ける必要がありますが、ルック車の場合はその必要はないでしょう。
ルック車の見分け方
注意点もあるルック車か、ロードバイクやマウンテンバイクかの見分け方を知るのは、スポーツサイクルで長距離サイクリングや山道などでのアクティブなライドを楽しみたい人にとってはとても重要なことです。
先にも説明したように、販売店によっては敢えてルック車と表示していないところも多く、見分け方は意外に難しいのが実状です。説明書に「オフロードでは走行しないでください」と書いてあれば確実ですが、それも確認できない時には次の4つのポイントでの見分け方がおすすめです。
ブランドを確認する
ルック車の見分け方のひとつにブランドを確認する方法があります。ロードバイクで有名な海外のビアンキやラレー、ジャイアント、日本のブリジストン、ポーマ、ヨネックスなどの自転車はロードバイクと言って良いでしょう。
それ以外でもシマノ・クラリス以上のコンポネントを使っていればロードバイクの確率が高いと言えます。シマノ・クラリスは、スポーツ自転車部品を扱う世界最大手の企業シマノが展開しているロードバイク用のコンポネントのグレードの名前です。
シマノの展開するコンポネントのグレードは上からディラエース、アルテグラ、105、ティアグラ、SORA、クラリス、Tourney A070となっていて、クラリスはシマノ2300の後継モデルとして2013年に発表された上から6番目のグレードになります。
必ずしもコンポネントのレベルだけで判断できないところもあり、自転車によってはクラリスのコンポネントを使っていてもルック車である場合もありますが、一応の目安としてコンポネントの境目はクラリスと覚えておくと良いでしょう。
クラリスの一つ下のグレードであるTourney A070が使われている場合は、ルック車の可能性が大いに高くなります。
価格を確認する
ルック車かどうかの見分け方には価格も重要なポイントとなります。ルック車とロードバイクの境界線の価格は7万円と言われています。5万円台であれば確実にルック車で、10万円台であればロードバイクの可能性が高いと言えます。
時代や情勢などで部品の価格が高騰し、本体価格だけでは一概には言えないところもありますが、一応見分け方の目安として覚えておくと良いでしょう。
重さを確認する
ルック車かどうかの見分け方には重さも重要です。ドロップハンドルでいかにもロードバイク風なのに11kgを超える重量のあるものはルック車の確率が高くなります。使っている素材にもよりますが、11kgがひとつの判断基準になると覚えておきましょう。
販売場所を確認する
ルック車とロードバイクの見分け方に、販売場所の確認があります。ルック車は自転車専門店以外での場所で多く販売されていますが、逆に言うと、ホームセンターなどに置いてあるロードバイク風の自転車の多くはルック車である可能性が高いということになります。
ホームセンター以外でいうと、雑貨店などでもルック車の扱いがあります。しかし、雑貨店もホームセンター同様であるため、販売場所を確認することが重要です。ロードバイクを購入する場合は自転車専門店で購入することをおすすめします。
ルック車のおすすめ改造方法
いくつかの注意点もあるルック車ですが、ロードバイクと違い気軽に改造を楽しめるのはとても良い点です。デリケートに作られているロードバイクと違って、ある程度自由に好きな部品を組み合わせて改造することができます。
安いルック車を購入し、改造してロードバイクの性能に近づけて乗ることも可能です。ルック車のおすすめの改造方法をご紹介しましょう。
サドル
ルック車の改造ではサドルを交換するのがおすすめです。改造を楽しむ際には最も取り掛かりやすいパーツです。
サドルは乗り心地に大きく関係してくるパーツです。ルック車で長距離のサイクリングに挑戦しようと思っている方はぜひクッション性の高いサドルにチェンジすることをおすすめします。
サドル自体の形も大事ですが、スプリングが少し違うだけで圧倒的に乗り心地が違います。性能の良いスプリングを備えたものに改造すれば、長時間乗った場合の身体の負担を大幅に軽減することができます。
持ち手
ルック車の改造では持ち手のチェンジもおすすめです。ハンドルやグリップ部分を自分好みに改造してしまいましょう。フラットハンドルをドロップハンドルにしたり、逆の改造もありです。
グリップ部分は通勤通学用に毎日使うのであればゴム製が良いでしょう。皮はビジュアル的にはかっこ良いですが毎日ハードに使えば劣化は免れません。その点、ゴム製のグリップは丈夫でハードな使用にもしっかり耐えてくれますし、握ったときのフィット感も良いはずです。
スポーク
ルック車の改造ではスポークをチェンジするのもおすすめです。ルック車のスポークはママチャリ用の細いタイプで本数が多いのが一般的です。
使用目的によりますが、スポークを太い丈夫なマウンテンバイク用のものに交換すると段差や凸凹道でもフレームやスポークが歪みにくくなり、乗り心地も良くなります。また、軽いスポークを使うことで本体重量を軽量化することもできます。
スポークの本数を減らす改造もおすすめです。この場合は、強度のあるリムとセットで通常32本あるルック車のスポークを半量の16本に減らすことをおすすめします。スポークを減らす改造もルック車本体の重量をかなり軽減し、より快適な走行ができるようになります。
安全に配慮
ルック車の改造をする時には十分安全に配慮する必要があります。全体のバランスやネジの締め忘れ、ずれや歪みなどに十分注意しましょう。自転車専門店で意見をもらったり、ルック車を改造した人のブログなども大いに参考になります。
ルック車を改造した時には本乗りの前に安全な場所での試乗を忘れずに行い、しっかり安全を確認するようにしましょう。
ルック車の購入時はよく確認しよう!
いかがでしたでしょうか。ルック車はロードバイクとは違った魅力のある自転車です。注意点に気を付ければ、価格も安いですし、街乗りを楽しむには最高です。
ただし、用途や目的によってはロードバイクでなければならない場合もありますので、自分が欲しいのはどっちの自転車なのかをはっきりさせ、購入前にはルック車かロードバイクかをきちんと確認してから購入するようにしましょう。
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