車中泊におすすめの暖房グッズ・防寒対策を紹介!
アウトドアを楽しむ方の中には、車中泊を計画している方もいるのではないでしようか。その場合問題となるのが、寝る場所と防寒の準備です。そこで車中泊で防寒を考える場合のグッズや自作での対策方法などを紹介します。
車中泊におすすめの暖房グッズ・器具
真冬に車中泊をする場合は、暖房や防寒の問題は一番に考えることでしょうから、暖房グッズや器具などをいろいろ考える方が多いかもしれません。しかしそれ以外の季節の場合はどうなのでしょうか。
後で述べますが、基本的に車中泊の場合、エンジンは止めてしまうため、運転している時のように空調があるわけではありません。そうなると、春や秋の時期でも意外と冷えるということは少なくありません。
ですから、もちろん気温によりグッズなどの違いはありますが、防寒や暖房に関するグッズや器具などは用意しておくのがおすすめです。具体的にどのようなものがあるのか紹介していきましょう。
暖房グッズ①カイロ
言うまでもなく、手軽な暖房器具と言ったらカイロに勝るものはありません。手軽に購入することができますし、体に貼り付ければ、いくらでも暖房の調節ができます。寒い時のアウトドア用品には外せないグッズの一つです。
また、電源なども必要ありませんから、車中泊で使うならばもっとも手軽でおすすめの暖房器具と言っていいでしょう。
もちろん、使っている本人、さらにはつけている体の一部しか暖かくならないので、冬の車中泊の暖房としては補助的な扱いになるかもしれません。銀シートなどを使い、断熱能力をアップさせるなど工夫すればもっと有効活用できそうです。
暖房グッズ②湯たんぽ
湯たんぽもまた、寒い時期の暖房器具としてとても優秀なグッズの一つです。特にキャンプをする方の中には、キャンプの暖房器具の一つとして湯たんぽは確実に用意している方は少なくありません。
昔からあるグッズなので、存在は知っているが使ったことがないという方も多いでしょう。こちらも電力などを使うことがありませんし、沸かしたお湯で暖房するため、手軽に使うことができます。
なお、カイロもそうですが、車中泊で寝る時に使う場合、肌に直接つけると低温やけどの危険があります。使う場合は直接肌につかないよう、タオルなどでくるみ、足などから離して置くようにすることをおすすめします。
暖房グッズ③寝袋
同様に車中泊におすすめのアウトドアグッズが寝袋です。特に冬場などに車中泊をするのであれば、寝袋でからだをすっぽり包むことで、より防寒能力がアップし、暖かく過ごすことができます。
寝袋と一口に言ってもさまざまな厚みのものがあり、また近年ではモバイルバッテリーなどを使い、寝袋自体を暖められるものも出てきました。寒さがそれほどでもない時はバッテリーを使わないで使うこともできるのでおすすめです。
寝袋には適正温度の目安があるので、それを参考にして選ぶとよいでしょう。実際に車中泊する時の温度よりも低めの温度まで対応できるもののほうが使い勝手がいいのでおすすめします。
暖房グッズ④電気毛布
電気を使う暖房器具にもいろいろなものがありますが、電気毛布はその中でも消費電力が少なくて済むので、車中泊で使うのにはぴったりのグッズと言っていいでしょう。
特にキャンプや車中泊の場合、底冷えしてきて眠れないということも少なくありませんが、敷くことができる電気毛布を使うことで底冷えをシャットアウトすることもできます。
もちろん電気を入れなくても毛布ですから暖かいですし、寝袋などと併用すればさらに暖かく、防寒機能も期待できます。車中泊の暖房器具としてはぜひおすすめです。
暖房グッズ⑤パネルヒーター
言うまでもありませんが、車の中では直火を使うわけにはいきません。そのため車中泊で使う暖房は電気を使ったヒーター類になるわけですが、中でもファンヒーター、パネルヒーターは人気の高いグッズとなります。
パネルヒーターは名前の通り、パネル型になっているため、場所をとらないという点がおすすめポイントです。キャンプ用のパネルヒーターの中には折りたたみ式で、車に積んでも邪魔になりにくいタイプもあり、おすすめです。
また、パネルヒーターは比較的消費電力が少ないものもあるため、車中泊という限られたバッテリーしかない場合でも安心して使うことができる点もおすすめポイントと言えるでしょう。
暖房グッズ⑥ファンヒーター
電気毛布や寝袋などで車中泊をすると言っても、真冬の寒い時期など、これではとても足りないという場合もあります。凍死したら困りますから、しっかりと暖かくしなくてはいけないというなら、ファンヒーターを使ってみてはいかがでしょうか。
ファンヒーターというと、自宅の暖房などで使っている方も多いでしょう。もちろん車中泊などに使う暖房器具としてのファンヒーターはそこまでの熱量は必要ありません。
とはいえ、ファンヒーターになると、それなりにワット数がかかりますから、サブバッテリーをしっかり用意しておくことをおすすめします。サブバッテリーのことについては後で改めて紹介します。
暖房グッズ⑦FFヒーター
車で使うことができる暖房器具としてもう一つ挙げられるのが「FFヒーター」です。FFヒーターの特徴はガソリンや軽油を使って動かすことができる車載用の暖房器具であるという点にあります。
ファンヒーターなどは電源を使いますが、FFヒーターならば電源を使う必要がありません。車のガソリン、軽油を使うので、エンジンがかかってなくても使うことができます。
またFFヒーターは車外の空気を取り込むため、車内の空気が一酸化炭素などで汚れる心配がない点もいいところであり、低燃費であるという面もあります。反面、取り付けに技術が必要なため、器具と取り付け代金がかなりかかるという面があります。
暖房グッズ⑧バッテリー
FFヒーターやカイロなどの電源を使わない暖房器具の場合は必要ありませんが、ファンヒーターなどの電源が必要な暖房器具を使いたい場合、必須なのがサブバッテリーです。
車を動かすのにももちろん電気は必要なので、バッテリーはありますが、暖房器具を防寒のために使いたいという場合はある程度容量がないと用をなしません。そのため、容量があるサブバッテリーがおすすめです。
これらを使えば、車中泊の時に車のエンジンをかけなくても、このバッテリーで暖かく過ごすことができます。もちろん、スマホなど他の電気器具もつないで使えるので、車中泊に限らず、用意しておいて損はありません。
車中泊を快適にする防寒対策
さて、このように、車中泊をする際に利用できる暖房器具にはいろいろな種類のものがあり、その時の外気温などにより使いやすいものを選ぶことができます。
しかし、特に気温が低い時は、いくら強力な暖房器具を使ったとしても、すき間風や底冷えがあれば熱が逃げてしまい、結果的には温まらないということも少なくありません。
そこで次に、快適な車中泊をする場合にぜひチェックしておきたい防寒の工夫について紹介します。自作品などでも試せるものがたくさんありますので、ぜひ利用してみてください。
銀マットを敷く
車中泊の暖房効率をアップさせたいという時にまず防寒対策でおすすめなのが、銀マットを下に敷くことです。車の場合はどうしても底冷えがしてきますから、その底冷えをシャットアウトできるので、暖房効率があがります。
市販されているマットなどを使うのももちろんいいのですが、費用を抑えたいなら、銀マットを使い、自作することもできます。また商品によってはエアーをいれてふわふわにできるものがあり、防寒効果はもちろん寝心地もよくなるものもあります。
なお、車中泊に使うマットには断熱性能を示す指標としてR値というものがあり、数字が大きくなるとその効果がアップします。選ぶ際にはこちらも見てみることをおすすめします。
サンシェードを使用する
車中泊の際の防寒効果アップに忘れてはならない場所がもう一つあります。それが「窓」です。外の冷気は窓ガラスから伝わってくるため、この窓ガラスからの冷気を遮断できれば、さらに暖房効率をアップさせることができます。
窓ガラスからの冷気を遮断するグッズとしては、断熱シェードなどがあるのですが、もちろん普通に市販されている銀シートなどでも効果がありますし、自作で自分の車に合わせて作ってもかまいません。
サンシェードを使う場合気を付けたいのは、なるべくすき間ができないようにすることです。すき間があるとどうしてもそこから冷気が入りますので、すき間がある場合は自作のシートなどで埋めるとよいでしょう。
暖かい飲み物・食べ物
車だけを防寒仕様にすれば暖かいかというとそうではありません。やはり忘れてはならないのは、人間の体内を温めることです。そのためには温かい食べ物や飲み物も忘れずに摂るようにしましょう。
スープや鍋もののように寒い時期にうれしいメニューはもちろんですが、保温性の高い水筒に飲み物などを入れておけば、車中泊の最中でも寒いと感じた時にすぐに温かいものを飲むことができます。
体の中から温められれば、寝袋や毛布などで寝る時でもより暖かく感じられますから、車中泊の暖房器具なども少なくてすませることもできるので、より効率もよくなるのでぜひおすすめします。
衣類での防寒対策
防寒という点からいうと、服ももちろん防寒の強い味方です。車中泊の時には着るものにも気を使いましょう。ポイントは「首」と「重ね着」にあります。
服を重ねて着ると、服の間に空気層ができ、それが断熱効果につながります。インナーには吸湿速乾素材など、汗を吸うものを、そして服は空気層ができやすいものを重ねていくことで、より暖かく過ごすことができます。
また、人間は「首」のつくところ、つまり首、手首、足首を暖めると体感温度がアップし、暖かく感じられると言われます。ネックウォーマーや厚めの靴下などを上手に使うことでより暖かくできるでしょう。
車中泊の防寒対策・自作で断熱処理する方法
さて、ここまで車中泊の際に使うことができるさまざまな暖房器具などを紹介してきました。しかしこれらの暖房器具の中には、バッテリーが必要なものがあるので、できればバッテリーはあまり使わずに済ませたいという方もいるかもしれません。
また防寒に使うもののなかには、キャンプ用品などで購入すればそれなりに値段がするというものもあります。よく車中泊をするという方ならばともかく、それほどでもないなら、料金は抑えたい方もいるでしょう。
そのような方のために、車中泊の暖房効率をアップさせるために、自作でいろいろな断熱処理をする方法について紹介します。自作のものも上手に取り入れてぜひ効率よく車中泊の暖房を設定してみてはいかがでしょうか。
用意するもの
自作で防寒グッズを作る場合に必要とする道具は、先ほど車の防寒をするためのさまざまな道具が基本となります。具体的には銀シートや発泡スチロールのフォームなどがあります。
市販されている防寒グッズもこれらを組み合わせて作ることが多いので、自作の場合もこれらの材料を加工し、自分の車のサイズなどに合わせて作っていきます。
これらの材料はホームセンターなどでももちろん売っているのですが、近年では100均などでも取り扱うことが増えてきました。自作しようと考える方はまず100均の大きめのお店に足を運んでみることをおすすめします。
床の断熱
先ほども述べたように、車の防寒を考えた時、ポイントとなるのが底冷えと窓からの冷気です。このうちまず底冷えについて、自作グッズで対応することを考えてみましょう。
まず、先ほども述べたように、銀シートを使い、地面からの冷えを遮断します。これだけでは冷えはかなり遮断できますが、さらに発泡スチロールのフォームなどを入れると、断熱効果がアップし、さらに防寒になります。
さらにその上に毛布やひざ掛けなどを敷くと、自作のものでも十分に底冷えを防ぎ、暖かく過ごすことができます。100均などでも売られているものが多いので、ぜひチェックしてみてください。
窓の断熱
窓の断熱の自作もこれとほぼ同じ手順となります。窓の断熱の際に注意したいポイントは、窓のサイズにぴったり合わせて作ることです。
窓との間にすき間があるとそこから冷気が入りやすくなります。市販品の窓の断熱グッズは必ずしも自分の車の窓のサイズに合うとは限りません。その場合は自作品ですき間を詰めるのもおすすめです。
また、実際に車中泊をしてみると、その他にもすき間風が入る場所なども出てくるかもしれません。そのような場所があれば、銀シートやフォームなどで自作したもので随時埋めて行くとさらに車中泊に向くようになります。
車種別の車中泊におすすめの暖房
このように、車中泊の際の暖房に関してはさまざまなタイプの器具が販売されていますし、毛布などの防寒グッズも豊富で、それらを組み合わせることで車中泊でもかなり快適に過ごすことができます。
そこで次に、乗っている車種により、特におすすめしたい暖房器具や防寒グッズなどについて紹介します。またそれと共にバッテリ―が必要かどうかなどについても合わせて紹介していきましょう。
エスティマ
エスティマはミニバンでありながら比較的排気量があり、加えて高さが低いため、山道などでも運転しやすいということから、アウトドアを楽しむ方に人気の車です。
そのため、エスティマでキャンプなどを楽しみ、車中泊をしようという方も多く、また2列目、3列目シートを後ろに倒すことで、そのまま車中泊仕様にすることもできます。
エスティマで車中泊をするのであれば、厚みのあるマットを敷くとシートの凸凹が気になりません。また寝る時に頭をフロント側にすると、窓から離れるため頭が寒くならずに快適に眠ることができます。
セレナ
アウトドアを楽しむ方に人気の車というと「セレナ」もその一つではないでしょうか。セレナ自体がフルフラットにできる仕様ということから、そのまま車中泊に使う方も多いですが、寒い時期なら防寒や暖房などがあるとさらに快適でしょう。
まずはエアベッドを設置することで、底冷えを遮り、さらに寝心地をよくします。また、セレナは窓が大きくできているので、窓にもカーテンや銀シートなどを設置し、窓からの冷気も防ぎましょう。
これらはもちろん市販品を使うのもおすすめですが、100均などの材料を使い自作品をセットしている方も多く見られます。自作品などをいろいろアレンジするのも楽しみの一つといえるでしょう。
ステップワゴン
ステップワゴンに関しては、もともとアウトドアで使う方が多いということもあり、純正アクセサリーを販売しているメーカー主催で車中泊用にアレンジする方法のイベントが行われることもあるようです。
ステップワゴンは1列目と2列目、もしくは2列目と3列目をそれぞれリクライニングにして使う方法があります。それにセパレートカーテンなどを設置すれば、プライベート感も増し、より快適な車中泊空間が作られます。
リクライニングにしたベッドに他と同様に銀シートやマットなどを使えば、底冷えを防ぐことができますし、寝心地もよくなるので、暖房などが少なめでも快適に車中泊を楽しむことができるでしょう。
ハイエース
ハイエースも室内空間が広くできている車のため、アウトドアで車中泊をするという方に人気の車です。特に荷室が広くできているため、荷物を入れやすいのはもちろん、車中泊でも広々と利用することができます。
またベッドキッドや遮光アイテムなど、ハイエースのサイズに合わせた車中泊グッズが多い点もおすすめポイントで、それらを買いそろえていくだけで快適な空間づくりができます。
もちろん自作で対応したいという場合でも、他の車の場合と同様にサイズを合わせて作ることができますから、チャレンジしてみるのもいいでしょう。
車中泊をする際の注意点
最後に、車中泊をする場合に注意したいポイントについて紹介します。車中泊はアウトドアの醍醐味を味わうことができるため人気が高いのですが、普通に布団に寝るのとは違いがあり、いろいろ注意することが必要です。
特に寒い時期に車中泊をする場合、暖房が必要となることもあって、特に注意が必要です。暖房の方法によっては、危険な場合もありますから、十分に注意しましょう。
エンジンをかけっぱなしにしない
ここまで車中泊の暖房について紹介してきた中で、なぜ車の暖房を使わないのかと疑問を持った方もいるのではないでしょうか。実は車中泊の際の暖房に車の暖房はおすすめできません。
車の暖房を使おうとすれば、エンジンをかけっぱなしにする必要があります。しかし車中泊時に車のエンジンをかけっぱなしにするのはマナー違反であり、場所によっては禁止されているところもあります。
さらにエンジンのかけっぱなしは排気ガスが車内に入り込む危険性につながります。つまり命にかかわる場合もあるのです。必ずバッテリーなどを用意し、車の暖房以外の方法での暖房を用意しましょう。
平らな場所を選ぶ
車中泊で快適に宿泊するなら、やはり平らな場所がおすすめです。傾斜があれば車中泊をしている間に揺れたり体が斜めになったりしやすいですし、安定性の面でも気になります。
車中泊をする場合におすすめできる場所として、道の駅などのほか、RVパーク、オートキャンプ場などがあります。これらの場所は車中泊に適した場所とされていますから、快適な車中泊をするならチェックしておくことをおすすめします。
大きな声や音を出さない
車中泊などの非日常の時というのは気持ちが高揚するものです。特に暖房を使っての車中泊の時は、サブバッテリーなどを使う関係で、エンジンを切っても照明を利用することもできます。
そうすると深夜や早朝でも活動することができますから、ついつい大声や音を出してしまい、周囲の方に迷惑をかけてしまうということも少なくありません。
バッテリーなどで明るく過ごすことができたとしても、やはり夜一定の時間が来たら明かりを落とし、静かに眠るようにしましょう。車中泊の場所によっては時間が決まっている場合もあるので、それに従って行動してください。
エコノミー症候群に注意
車中泊ということで気を付けたいポイントの一つが「エコノミークラス症候群」です。大地震などの災害の際、車で避難した方がエコノミークラス症候群になったというニュースを見た覚えがある方もいるでしょう。
特に暖房を使う時期は外が寒く、しかも室内はバッテリーで暖かく明るいということで、ついつい動くのがおっくうになりがちです。しかし車中泊の場合、どうしても普通にベッドで寝るのに比べて姿勢が不自然になりがちで、危険性が増します。
車中泊の時になるべく姿勢を伸ばして動きが取れるようにするほか、水分をしっかり摂り、できれば数時間ごとに外に出て動くことをおすすめします。
飲酒運転にならないようにする
寒い時期の車中泊では、暖房も大切ですが、温かい食事や飲み物を摂ることも大切と先ほど述べました。温かい飲み物ということで、ホットワインなどのアルコールを摂るという方もいるかもしれません。
たしかにアルコールを飲むことで体が温まれば、暖房が控えめでも暖かく眠ることができるでしょう。しかし車中泊である以上、運転する可能性は常にあります。その際、飲酒運転になる可能性があるのです。
特に車を運転する予定の方はアルコールはやめた方がいいでしょう。その分バッテリーなどをしっかり用意し、暖房を暖かくして休むことをおすすめします。
おすすめの暖房グッズで防寒して車中泊を楽しもう!
近年では車中泊ができる場所も増えてきて、暖房が必要な時期でも安心して楽しめるようになりました。暖房と言ってもうまく工夫すれば、少ない暖房器具でも十分に暖かく車中泊ができます。ぜひ暖房グッズを上手に使い、車中泊を楽しんでください。
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