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千畳敷カールの魅力とは?ロープウェイ情報から四季折々の楽しみ方まで

千畳敷カールの魅力とは?ロープウェイ情報から四季折々の楽しみ方まで
投稿日: 2017年5月27日最終更新日: 2020年10月7日

千畳敷カールの魅力と楽しみ方をご説明します。千畳敷カールとは中央アルプスの木曽駒ケ岳と宝剣岳の近くにあり、日本には珍しい氷河の跡です。ヨーロッパ的な風景や日本有数の高山植物のお花畑や紅葉、登山など魅力的な要素が沢山ありますので、ご紹介します。

千畳敷カールへ行って楽しもう!見出し

この記事では千畳敷カールの魅力と楽しみ方をご説明します。千畳敷カールは中央アルプスにある氷河の跡ですが、ロープウェイで年間を通して間近まで行け、日本離れした風景を楽しむことができます。お花畑や紅葉、木曽駒ケ岳への登山など千畳敷カールならではの楽しみ方をご説明しますのでご覧ください。

千畳敷カールとは?見出し

千畳敷カールという言葉が初めての方もいるかもしれませんので、千畳敷カールとは何かご説明します。まず"千畳敷"は畳千枚ほどの広さを表しますね。"カール"というのはドイツ語ですが、高い山にできた氷河が岩を削り始め、横は急な絶壁に、底は緩やかな傾斜地となり、お椀型の地形になったものをカールといいます。圏谷ともいいます。

なお、日本にあるカールは、中央アルプス、南アルプス、北アルプスに合計40か所ほどあるといわれています。有名な例では千畳敷カールのほか、穂高連峰の涸沢(上の写真)などがあります。ちなみに氷河に関連する用語でU字谷がありますが、氷河がさらに流れてU字型の谷を造ったものをいい、それが海に流れ込むとフィヨルドとなります。

千畳敷カールはどこにあるの?見出し

この記事でご説明する千畳敷カールは中央アルプス(木曽山脈ともいいます)の宝剣岳(標高2931m)の頂上近くの東側、木曽駒ケ岳(標高2956m)の南側にあります。カールは標高2600mから上の高山帯にありますが、すぐ近くまでロープウェイで行くことができますので、一般の観光客にも人気のスポットとなっています。

中央アルプス(上の写真)については最も高いのが日本百名山の木曽駒ヶ岳で、宝剣岳が第2位となります。木曽駒ケ岳については、単に駒ケ岳ということもあります。また、天竜川を挟んで東側にある南アルプスには甲斐駒ケ岳がありますので、それとの対比で木曽駒ケ岳を西駒ケ岳あるいは西駒と呼ぶこともあります。

千畳敷カールへの行き方見出し

ロープウェイまでのアクセス

千畳敷カールは標高2600mの山岳地帯にありますが、次のルートで一般の観光客でも簡単に行くことができます。まずJRを利用する場合、最寄り駅はJR飯田線駒ケ根駅で、ここからバスで菅の台経由、ロープウェイしらび平駅まで行きます。所要時間は約42分で、料金は大人往復で2060円です。

高速バス利用の場合は中央自動車道の駒ケ根ICまたは駒ケ根バスセンターで、ロープウェイ行きのバスを利用します。車の場合、中央自動車道の駒ケ根ICから一般道で約3分、菅の台バスセンターまで行きます。ここから先は一般車は進入禁止ですので、バスに乗り換え約30分でロープウェイのしらび平駅に着きます。バス料金は往復1640円です。

駒ケ根までの行き方は、JRの場合は飯田線豊橋駅から特急と普通の乗り継ぎで駒ケ根駅まで3時間51分、あるいは辰野駅からは駒ケ根駅まで1時間31分かかります。中自動車道の場合は、小牧ICからは駒ケ根ICまで約1時間40分、岡谷JCTからは駒ケ根ICまで約35分です。

ロープウェイで千畳敷カールの横まで行ける見出し

ロープウェイの運行状況

駒ケ岳ロープウェイは、麓の"しらび平駅"(標高1662m)と"千畳敷駅"(標高2612m)を7分30秒で結んでいます。基本的に通年営業していますので、強風などの悪条件がなければ、いつでも誰でも2612m地点まで行くことができます。また千畳敷駅に隣設してホテルや喫茶店もありますので、普通の観光でも眺望やお花畑を楽しむことができます。

ロープウェイの運行は季節によって変わります。運転間隔の原則は冬季は1時間毎、それ以外は30分ごとです。始発/終発時刻は通常期には9時から17時ですが、夏休みなど繁忙期には1時間繰り上げ、閑散期には短縮されます。冬季の始終発時刻は9時から16時5分(下りは15時55分)が基本で、実際には月日により変動があります。

駒ケ岳ロープウェイの電話番号は0265-83-3107です。詳しい運行情報はこちらでお問い合わせください。

千畳敷カールの魅力:ヨーロッパ風の景色見出し

千畳敷カールの魅力について、まず季節に関係なく楽しめる風景などをご紹介します。普通の観光として楽しめる基本的なチャームポイントです。ただし、天気の具合で満足できないこともありますので、ご理解ください。なお、お花畑や紅葉などは後でご説明します。

第一のおすすめとしては、標高2600mの高地の空気を吸い、目の前に広がるカールの風景を楽しみましょう。日本には少ない、ヨーロッパアルプスのような景色を堪能してください。普通の観光のつもりでも大丈夫です。ただし、カール内を歩く場合は後記のように履物などにご注意ください。

千畳敷カールの魅力:南アルプスの風景見出し

次のおすすめですが、千畳敷カールは東斜面になっていますので、東側にある南アルプス方面が望めます。条件が良ければ富士山も見ることができます。もちろん駒ケ根市や天竜川などの下界を見下ろすことができるなど、大展望をお楽しみください。

千畳敷カールの魅力:雲海見出し

標高の高い所ですので、雲海が発生することもよくあり、これもおすすめの風景です。上の写真のように雲海の上に富士山が顔を出し、さらに日の出ともなれば最高ですね。

千畳敷カールの魅力:ご来光見出し

千畳敷のホテルに宿泊した場合のおすすめには、日の出を眺めることがあります。観光として訪れても標高2600mからご来光を拝めるのは感動ものです。季節によってはダイヤモンド富士となることもあります。なお、お正月にはロープウェイ会社が募集するご来光ツアーも行われますので後記をご覧ください。

千畳敷カールの魅力:星空見出し

千畳敷のホテルに泊まったり、キャンプサイトでキャンプしたときのおすすめとしては、感動の星空に会うことができます。場合によっては、ホテルの部屋からでも眺められます。高い山からの星空は格別ですが、天気次第ということもありますのでご承知ください。

千畳敷カールの夏の楽しみ方:お花畑見出し

標高2600mに広がる高山植物のお花畑

ロープウェイの千畳敷駅から出るとすぐ千畳敷カールとなります。その年の積雪量にもよりますが5月までは雪が残っており、6月に入って雪が消えた所から高山植物が咲き始めます。そして一面がお花畑になり、8月くらいまで楽しむことができます。カールとお花畑はヨーロッパアルプスのような景観であり、観光としても人気のスポットです。

お花畑には周遊する遊歩道が設けられており、40分ほどで一周りすることができます。途中には剣ケ池の撮影スポットがあり、ベンチも置かれています。遊歩道はアップダウンもありますので、観光ではありますがトレッキングシューズかスニーカーがおすすめです。なお、遊歩道から外れることは禁止されていますのでご注意ください。

千畳敷カール付近の夏季の気温は、最高温度は暑いときには20℃を超えることもありますが、最低気温は6月の初めころは氷点下となることもあります。観光といっても重ね着などで寒さにも対応できる服装をおすすめします。

千畳敷カールの高山植物見出し

千畳敷カールは日本でも有数の高山植物の宝庫で、約150種類もあるといわれています。しかもロープウェイで比較的容易に行けますので、ぜひ観察してみたいですね。以下に代表的なものをご紹介します。

シナノキンバイ

シナノキンバイ(信濃金梅、上の写真の黄色い花)は千畳敷カールの代表的な高山植物です。キンポウゲ科の黄色でよく目立つ花で、咲く時期は普通7月、8月です。千畳敷カールから八丁坂で見られ、絵や写真でもよく取り上げられています。なお、"シナノ"という名前は信濃(長野県)の山岳に多く見られるため、名前に付けけられたようです。

コバイケイソウ

コバイケイソウ(小梅蕙草、上の写真)はユリ科の植物で、白い花が梅に似ているところから名前が付けられています。草丈が大きく群生しますので、見ごたえがありますが、数年に一度しか開花しませんので、群生で開花していたらラッキーということです。開花時期は7月から8月です。

チングルマ

チングルマ(珍車、稚児車、上の写真)は高山植物としてよく取り上げられますが、名前は子供が遊ぶ風車から稚児車になったといわれています。千畳敷カールでも群生しています。バラ科で、7月から8月に開花しますが、9月頃花が綿毛に変わった姿も人気があります。

ミヤマクロユリ

ミヤマクロユリ(深山黒百合、上の写真)は黒百合の仲間ですが、北海道以北のものは蝦夷黒百合、本州の山岳にあるものは深山黒百合といいます。紫褐色の釣鐘形の花で人気があります。開花時期は7月から8月です。

ヒメウスユキソウ

ヒメウスユキソウ(姫薄雪草、上の写真)はコマウスユキソウ(駒薄雪草)ともいい、ウスユキソウ属で、早池峰薄雪草、蝦夷薄雪草などの仲間です。ヒメウスユキソウは中央アルプスの砂礫地に見られる絶滅危惧種です。千畳敷カールでは見られないかもしれませんが、木曽駒ヶ岳の頂上近くでは可能性がありますので、ご紹介しておきます。

千畳敷カールの秋の楽しみ方:紅葉見出し

誰でも行ける山岳の紅葉の人気スポット

千畳敷カールは夏のお花畑が終わると秋の紅葉へとステージが変わっていきます。2600mもの高山地帯の鮮やかな紅葉とアルプスを思わせる山容は息をのむほどです。1周40分ほどの天空の紅葉を楽しもうと多くの人が訪れる観光スポットでもあります。なお、ロープウェイで行って楽しめる紅葉スポットとして人気トップクラスです。

紅葉の時期はその年の気候で変わりますが、大体の目安としては次の通りです。紅葉の始まりは9月になるとチングルマ、ハクサンフウロ、ウラシマツツジなどが徐々に秋色に変っていき、9月の中旬頃に草紅葉となっていきます。

そして9月の下旬には、ダケカンバやナナカマドが色付いてきます。この頃から10月上旬(10月10日頃まで)が紅葉のピークとなりますので、おすすめです。なお、この頃は最低気温が氷点下になりますので、服装にはご注意ください。

千畳敷カール夏の楽しみ方:駒ケ岳登山見出し

登山初心者でも行ける木曽駒ケ岳

中央アルプスの最高峰の木曽駒ケ岳(標高2956m)へは、ロープウェイを利用すれば比較的簡単に登ることができますのでおすすめです。夏山であれば特別な危険はありませんので、ある程度の体力があれば誰でも登れます。ただし、3000mほどの高山に登るわけですし、天候の急変に備える用意など、それなりの登山の準備と覚悟は必要です。

ロープウェイの千畳敷駅(標高2612m)をスタートし、千畳敷カールの遊歩道を登って行きます。傾斜は特に八丁坂と呼ばれる辺りは急登になります。出発から約50分で乗越浄土というポイントに到着します。ここは宝剣岳や濃ケ池方面との分岐点ですが、木曽駒ケ岳へ真っすぐ行くために中岳に向かい、約20分で到着します。

中岳から木曽駒ケ岳の山頂までは約40分で行くことができます。従ってトータルでは千畳敷駅から頂上まで1時間50分ほどかかることになります。乗越浄土から上は勾配も特にきつくはありませんので、前半を頑張ればペースよく登ることができます。日本百名山、花の百名山の登山ををお楽しみください。

中央アルプス最高点ですから、木曽駒ケ岳山頂からの眺望はさえぎるものがなく、東は南アルプス、その遠くに富士山が望めます。北東には八ケ岳、北には北アルプスから乗鞍岳、西に御岳と絶景を堪能できます。

下りは往路を引き返すのが最短で、千畳敷駅まで1時間20分ほどで帰ることができます。もし健脚で別のルートで下山する場合は、山頂から北東(上の写真)へ進み、濃ケ池を回って下山することもできます。濃ケ池はカールの痕跡もある所です。この場合の千畳敷駅までの下山の時間は2時間45分ほどかかります。

ご説明したような行程で、千畳敷駅から木曽駒ケ岳山頂往復は、4時間から5時間くらいの半日コースともいえます。朝ロープウェイで上ってからでも木曽駒ケ岳を往復できますが、できれば千畳敷駅隣設のホテルに泊まり、早朝にゆっくり登るのがおすすめです。日の出を見られたら最高ですね。

なお、シーズン中はロープウェイも、千畳敷カールも混雑することがありますので、朝に麓から登る場合は混雑も計算に入れておく必要があります。山頂の気温は、最高気温が6月は12.0℃、7月15.2℃、8月16.7℃で、最低気温は一桁前半くらいですので、ご注意ください。

千畳敷カールの春を楽しむ見出し

春スキーの人気スポット

千畳敷カールはヨーロッパアルプスのような岩肌に囲まれたカールで春スキーが楽しめる所として人気です。例年4月中旬から5月の終わり頃までは、一部にTバーリフトも設けられます。それ以外にもバックカントリースキーを楽しむ人も沢山います。なお、スキー用具のレンタルもあります。問合先はホテル千畳敷(電話0265-83-3844)です。

春の千畳敷カールは眺めるだけでも魅力的

スキーをしなくても雪山を見るだけでもリフレッシュし、心が豊かになるという人もいるかと思われます。千畳敷カールの中に入らなくても、ホテルの周辺、あるいはホテルの中で外を眺める観光もおすすめです。

千畳敷カールは冬でも楽しめる見出し

厳冬期の千畳敷カールは、木曽駒ケ岳などへ登山する人の拠点となりますが、登山家向けとなりますのでここでは説明を割愛します。登山でなくても、ロープウェイとホテルがありますので、一般者でも上の写真のような絶景を間近に見ることができます。ただし、冬は天候が良くないこともありますので、ご承知ください。

上の動画は12月に千畳敷カールからご来光を撮影したものですが、一般者でもホテルから眺めることができます。また雪山のモルゲンロートは格別ですので、機会がありましたらぜひご覧ください。なお、駒ケ岳ロープウェイは毎年”新春ご来光ツアー”を募集しています。2017年の例では1月1日と2日の朝4時から5時頃集合するものでした。

"ホテル千畳敷"について見出し

ロープウェイの千畳敷駅に隣接されたホテルで、標高は2612mですから、日本一高い所にあるホテルです。部屋は和室で大浴場があります。料金は季節で変わりますが、2名利用で1人17280円からとなります。素泊まりも可能です。

なお、宿泊でなく喫茶だけの利用もできます。問い合せの電話番号は0265-83-3844です。登山の合間に気軽に利用してみてください。

千畳敷カールには四季の楽しみがいっぱい見出し

千畳敷カールの楽しみ方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ロープウェイで行ける千畳敷カールはヨーロッパアルプス風の光景であるうえ、夏のお花畑、秋の紅葉が特に人気のスポットです。その他登山や春スキーも楽しめ、冬でも一般者が高山に行くことができます。あなたのお好みでご堪能ください。

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投稿日: 2017年5月27日最終更新日: 2020年10月7日

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