カナダビクトリア観光スポット特集！人気名所やグルメもご紹介

ブリティッシュ・コロンビア州の州都でありバンクーバー島最大の都市であるビクトリア(Victoria)には、ファースト・ネイション(カナダの先住民)に時代から長い歴史のある都市です。1700年代にヨーロッパからの入植がはじまり、1849年にイギリスの植民地になりました。そんな歴史深いビクトリアの観光スポットとグルメ情報をご紹介します。

インナー・ハーバー(the Inner Harbour)は先住民の時代から港として使われていた歴史があり、現在ではホエールウオッチングやエコツーリズムの船や、海を挟んでアメリカに面しているため国際線のフェリー乗り場としても利用されていて、アメリカのシアトルやべリンガムなどへも行くことができます。

ハーバーの周りには遊歩道が整備されていて、ライブ音楽やストリート・パフォーマンス、数々の売店が並び、特に夏の間は観光客に人気のスポットです。おすすめは夕暮れ時、インナー・ハーバーからみる日没は絶景です。ダウンタウンからも近く、観光の合間にちょっと一休みするのに最適な場所です。

1886年に設立されたロイヤル・ブリティッシュ・コロンビア博物館(Royal British Columbia Museum)は、ビクトリアの歴史を様々な視点から紹介する博物館です。展示内容は、先住民の文化や歴史、生活様式などを模型を使った展示や、植民地時代の歴史や文書など、そしてブリティッシュ・コロンビアの壮大な自然についての展示などがあります。

エントランスホールのある1階には、ギフトショップやカフェなどの他にアイマックス(IMAX映画映写システム)のシアターがあり、ハリウッド映画なども上映されます。2階部分は自然科学に関する展示がされていて、マンモスの模型や湿原、森林、干潟などの様々な環境の展示が目と耳で楽しむことができます。

3階部分は主に歴史に関する展示で、ブリティッシュ・コロンビアの先住民の暮らし、文化などを儀式に使われたマスクその他の物や、紀元前の出土品から、ブリティッシュ・コロンビアを探検したイギリス人探検家ジョージ・バンクーバー船長が乗っていた船の模型などがあります。

ビクトリアのクレイダーロック城(Craigdarroch Castle)は、スコットランドからの移民で石炭で財を成したロバート・ダンズミュアーによって建てられました。建築が始まったのは1887年、ダンズミュアーの死後、1889年に完成しました。カナダの国定史跡にも指定されている、歴史のある建物です。

クレイダーロック城はビクトリア様式で建てられており、お城というよりはマナーハウスですが、尖塔がある外観はまさにお城のようです。内部の装飾も実に豪華で、ダンズミュアー家の富裕さを見ることができます。建物の内部には、部屋中が木のパネルや彫刻で装飾されていて、家具や調度品の他にも当時の生活をうかがわせる日用品をみることができます。

4階建てのダンズミュアー城には39もの部屋があり、ダンズミュアー城の内部で一番の見どころなのが、美しい装飾がされたステンドグラスの数々です。花や木、人物、幾何学模様などが描かれたステンドグラの多くががオリジナルのまま保存されています。現在では非営利団体によって運営されていて、ビクトリアでも特に人気のある観光名所です。

ビクトリアにあるブリティッシュ・コロンビア州議事堂(The British Columbia Parliament Buildings)はインナー・ハーバーのすぐ隣にあり、大きなビクトリア女王の像が目印です。議事堂は1893年から5年をかけて建てられました。外観は左右対称のバロック様式とロマネスク様式の組み合わせで、世界中の議事堂の中でも最も美しいもののひとつとされています。

ブリティッシュ・コロンビア州議事堂の内部はガイドによるツアーで見て回ることができます。イギリス連邦の一部のためか、イギリスの議会のように与党と野党の席が対面する形になっています。夜にはライトアップもされ、散策途中の人気スポットにもなっています。

ブッチャート・ガーデン(Butchart Gardens)は、1900年代にセメント事業で財を成したロバート・ブッチャートの妻ジェニーによって造られた庭園です。ライムストーンの石切場の一部をガーデンにしたのが始まりで、後にどんどん規模を大きくしていきました。

ジェニーの死後は庭園は荒れ果ててしまいましたが、1946年にジェニーの孫夫婦によって再び整備され、維持のために入場を料金制にし、ギフトショップやティールームも造られました。現在では1年を通じて色々な花木を見ることができるガーデンとして、カナダやアメリカだけではなく、世界中から観光客が集まる人気スポットです。

ブッチャート・ガーデンの一番の見ものは原産国を表示している膨大な種類のバラで、世界中でも高い評価を受けています。日本庭園や地中海風の庭園もあり、季節によって違う風景を楽しむことができます。クリスマス時期には綺麗にデコレーションされ、ブラスバンドやクリスマスキャロルの演奏が聞けることもあります。

ビクトリアのエンプレス・ホテルの北側にあるミニチュア・ワールド(Miniature World)は、80以上のジオラマや展示がある、ビクトリアでも最も人気がある観光スポットのひとつです。おとぎ話のシーンやたくさんの兵士や飛行機などが配置された戦場の再現、ヨーロッパの街並みなどが、驚くほどの細部にわたって作られています。

世界でも一番大きいドールハウスと言われる2つのドールハウスには50以上の部屋があり、それぞれ家具や小物に至るまで細かく再現されています。その他にも、グレート・カナディアン・レールウェイの鉄道模型やサーカス、イギリスのアーサー王伝説の場面の再現など、見どころは尽きません。

現在でもイギリス連邦に属するカナダのグルメはイギリスの影響が大きく、イギリスの名物料理も多くみられます。ビクトリアでアフタヌーンティーを提供するホテルやレストランは数多くありますが、その中でも特に有名で人気があるのがフェアモント・エンプレス・ホテル(The Fairmont Empress Hotel)です。5つ星ホテルだけあって、お値段も安くはありませんが、豪華な雰囲気の中で味わうアフタヌーンティーは絶品です。

その他にも価格が低めのアフタヌーンティーを提供するレストランやカフェがあり、人気観光スポットのブッチャード・ガーデンのカフェでもアフタヌーンティーをすることができます。アールグレイ、ダージリン、イングリッシュ・ブレックファストなどの数種類から紅茶を選び、3段のお皿にはスコーン、サンドイッチ、マカロン、ケーキなどが乗っています。

イギリス発祥のフィッシュ&チップスもビクトリアの人気グルメのひとつで、レッド・フィッシュ・ブルー・フィッシュ(Red Fish Blue Fish)やバーブス(BARB'S Fish & Chips)は特に人気店で行列ができます。サクサクの衣で揚げた魚とチップス(フライドポテト)にはコールスローの付け合わせでいただきます。

カナダのご当地グルメでまず思いつくのがプーティンです。どちらかというとファストフードに近く、フライドポテトにグレイビーソース(ロースト料理の肉汁で作ったソース)とチーズが乗っているだけの料理です。カナダではマクドナルドやバーガーキングなどのメニューに載っているほど一般的な食べ物です。

ビクトリアにはビール醸造所がいくつかあり、それぞれ独自の地ビールを販売していて、イングリッシュ・アイリッシュ・スコティッシュ風のパブもあります。中でもビクトリアのビール醸造で一番古い歴史をもつ スピネカーズ・パブ(Spinnakers Brewpub)には醸造所が併設されたパブで、10種類以上の地ビールを提供しています。

ビクトリアの観光スポットにはイギリス植民地時代の面影が残っているところが多いですが、その他にもホエールウオッチングやクルージングなど、海辺ならではの自然を楽しむこともできます。地元のグルメは新鮮なシーフードを使ったものから多国籍レストランなど、楽しい&美味しいが満載の観光地です。