グリル梵銀座店はカツサンド専門店！大阪発祥の人気店！テイクアウトもOK

カツサンドというと豚カツを想像する人が多いかもしれませんが、東京・銀座にある「グリル梵」（ぼん）のカツサンドは、牛ヒレ肉を使用したジューシーなビーフカツサンドが人気。しかもこのお店のメニューはカツサンドのみという完全な専門店です。テレビや雑誌でも度々紹介されるカツサンドは、手土産や差し入れとしてもおすすめです。

カツサンドの名店として知られるグリル梵は、現在二代目のご主人が切盛りする老舗洋食屋。初代の二井清さんが神戸オリエンタルホテルで西洋料理の修行をし、1961年に大阪・新世界の通天閣のふもとで店を構えたのが始まりです｡新世界といえば、大阪独特の庶民的な歓楽街としての魅力が溢れる個性的なエリア。店内もレトロ感が漂っています。

大阪・新世界にあるグリル梵本店では名物のカツサンドだけでなく、カレー、ハンバーグ、ハヤシライスなど定番の洋食を味わうことができます。人気の「ヘレカツカレー煮込み」は二代目が考案したオリジナルメニューで、特製のカレーソースで煮込んだヘレカツカレー。ご飯は別盛りなので、別々にいただくこともできます。カツサンドと並ぶ名物料理です。

店名はフランス語の「ボン」（美味しい）という意味と、カタカナで表記した時にボンの「ン」が右上がりになって縁起がよいということから名付けられたそうです。2006年には大阪・堂島にカツサンド専門店をオープン。夜の1時まで営業しており、大阪を代表する歓楽街である北新地が近いこともあり、特に差し入れなどの需要が多いそうです。

二代目の二井利治さんが「ビーフヘレカツサンド」を東京の人にも知ってもらいたいという想いから、2008年に銀座にカツサンド専門店をオープン。近くで働く関西出身のサラリーマンたちを中心に口コミで広がり、あっという間に大人気となりました。今では銀座店のほか、都内百貨店の催事出店や東京駅構内の売店などでも購入できるようです。

関西は昔から牛肉文化と言われており、肉というと牛肉のことを指します。例えば、肉まんを「豚まん」と呼ぶのも、わざわざ豚と牛を区別しているからです。カツサンドも東京では豚肉のイメージが強いですが、関西では牛肉を使って当たり前という人もいます。昔から農耕に使っていた動物の違いが、そのまま食肉文化の違いになっているそうです。

また関西弁では「ヒレ肉」のことを「ヘレ肉」と呼びます。グリル梵のビーフカツサンドは、それにより「ビーフヘレカツサンド」という名前がついています。A5ランクなどの等級の高い肉は脂身が多くてカツサンドには合わないため、あえてオーストラリア産赤身のヒレ肉を使用。その中でもあまり量の取れない希少な部位を使っているそうです。

グリル梵のビーフヘレカツサンドには、様々なこだわりがあります。まずはお肉の下処理。筋や脂を丁寧に取り除いているため、口の中でとろけるほどに柔らかいカツが仕上がるのだそうです。一枚ずつサンド用に切り分けた牛ヒレ肉は、一日寝かされた後に黒胡椒で下味をつけ、卵やナツメグ、チーズ、小麦粉などを混ぜたつけダレに絡められます。

パン粉をつけた後は、そのままの状態で半日寝かせることもこだわり。時間を置くことで衣と肉がぴったり密着し、はがれる事なく一体感を出せるそうです。そして揚げるのはもちろん注文が入ってから。ビーフカツは高温でサッと短時間で揚げます。そのため絶妙なミディアムレアに仕上がるとのことです。お肉一枚にも丁寧にこだわっています。

そして秘伝のソースが一番のこだわり。鶏ガラを基本に、玉ねぎ、りんご、人参、しょうが、キャベツ、セロリなどさまざまな野菜や果物を使用し、醤油ベースの秘伝酒とトマトソースやウスターソースを加えて1週間ほど煮込みます。また、ソースはビーフカツに直接塗るのではなくパンに塗ることで、衣のサクサク感を保っているとのことです。

グリル梵銀座店は、銀座の歌舞伎座の近くにあります。東京メトロ「東銀座駅」から徒歩5分。昭和通りから演舞場通りを曲がるとすぐです。営業時間は11時から21時まで。定休日は日曜と祝祭日です。近隣の会社員達のランチタイムもあり、お昼を過ぎた頃にはかなり込み合うようですので、時間に余裕がある方はずらして行くのもおすすめです。

グリル梵銀座店は、7席だけのカウンターのみの小さなお店。お昼はすぐ満席になりますが、メニューが一つなので回転は早いです。メニューはビーフヘレカツサンドのみで、1人前フルサイズが2100円、ハーフサイズは1050円です。フルサイズはかなりボリュームがありますが、食べ切れなかった場合はテイクアウトにしてもらうことも可能です。

グリル梵のビーフヘレカツサンドは、ハーフサイズでも見た目以上にしっかり食べ応えがあります。お好みでマスタードを付けて食べることができますが、まずはそのままの味を楽しんでいただくことをおすすめします。マスタードをつけると味がしまるので、半分はそのままで残りはマスタードを付けてと変化を楽しむ人もいます。

本店とは異なりおしゃれなカフェ風で、女性一人でも入りやすい雰囲気です。カウンターにはポップアップトースターが並んでおり、サンド用のパンをこのトースターで焼き上げます。カツは店の奥の厨房で揚げているので、揚げもの屋さんといった匂いはありません。飲み物は、ビールやワイン、ウイスキーや焼酎などアルコール類も豊富にあります。

ソフトドリンクでおすすめなのが「ダイヤモンドガラナ」という飲み物。初めてその名前を聞くという人もいるかも知れませんが、アマゾン流域に野生する植物「ガラナ」の実とりんごの香料を使ったビール風発泡炭酸飲料で、京阪神の高級料理店ではノンアルコールドリンクとして古くから親しまれているものです。是非一度試してみて下さい。

ビーフヘレカツサンド専門店のグリル梵では、テイクアウトもおこなっています。実際テイクアウトされる方の割合もかなり多いようです。予約もできますので、あらかじめ電話で時間を伝えておいて取りに行くと待たずにすみます。お店との相談ベースですが、テイクアウトの場合だと営業時間開始の11時前の受け取りにも応じてもらえるようです。

グリル梵のビーフヘレカツサンドは、冷めても美味しいと評判です。不思議なことに冷めるとありがちな固くなったり、衣がベタついたりということが全くありません。出来立てはもちろん美味しいのですが、時間が経つとソースがカツに染み込んで、それはそれで良い味になるという意見も多く、テイクアウトも自信を持っておすすめできます。

グリル梵銀座店では、11時から15時までのランチタイムに店内で食べる場合には、単品価格でビーフヘレカツサンドにサラダ、自家製ピクルス、飲み物がセットになり、通常よりお得です。飲み物は、コーヒー、紅茶、烏龍茶（烏龍茶はアイスのみ）から選ぶことができます。もちろん、ビールなどのアルコール類をご注文の場合は別料金となります。

実はこのランチの付け合わせの自家製ピクルスがとても好評なのです。カレー風味の蓮根ピクルスや甘めのミョウガなど、時によって内容は変わりますが、全体的にもお酢や塩の加減が絶妙なだけでなく、野菜の食感がしっかりと残っていて、このピクルスだけでもお酒のおつまみになるという声も。カツサンドにぴったりの人気のピクルスです。

グリル梵のビーフヘレカツサンドは、お土産や差し入れとしても人気です。有名人のおすすめの差し入れとしても、テレビや雑誌などで取り上げられていることがよくあります。サンドイッチという食べやすいメニューでありながら、ボリュームもあって満足感が得られ、何よりも見た目にも贅沢感もあるのでとても喜ばれます。

グリル梵銀座店は歌舞伎座の近くにあることもあり、よく観に行かれるファンの中では定番のランチとなっているという人も少なからずいるようです。価格的には決して安いとは言えませんが、一度食べてみると価格に見合う十分な満足感が得られることをがわかるはずです。味のある大阪・新世界のグリル梵本店にも是非機会があれば訪れてみてください。