シネコヤでおすすめの映画と本を楽しもう！鵠沼海岸の人気スポットを紹介

昔は写真館だったところを改築してオープンしたのが鵠沼海岸のシネコヤ。レトロな雰囲気をうまく生かして改築された店内には、本がぎっしり並ぶほか、映画の上映があったり、焼き立てのパンが食べられたりと寛げる空間が広がります。この記事では、そんなシネコヤについてアクセス方法なども含めてご紹介します。

神奈川県藤沢市には昔は映画館が数多くあり、多くのお客さんでにぎわっていました。しかし、2007年に非常に歴史の長い映画館「藤沢オデヲン」が閉館、続いて2010年には藤沢最後となる「フジサワ中央」という映画館が閉館をしてしまい、藤沢では映画が見られなくなってしまったのです。

そんな時に、藤沢に映画館をという動きを始めたのがシネコヤを運営する株式会社シネコヤです。NPO法人事務所にて映画会を開催し始めたのが2009年。その後、任意団体シネコヤとして活動を始めたのが2013年です。様々な会場で上映会を続けてきましたが、2017年現在の場所である鵠沼海岸に常設店舗のシネコヤをオープンしました。

そんな歴史を経て鵠沼海岸にオープンしたシネコヤ。単なる映画館ではなく、シネコヤという独自の文化を構築すべく3つのコンセプトを掲げています。まず一つは「だれかと映画に触れる」ということです。DVDなどで一人で見るのではなく、人と見ることの価値を大切にしています。

また「映画館でもミニシアターでもない」というこだわりです。シネコヤでは、映画館という枠にとらわれず、本やパン、コーヒーなどにも力を入れていますが、そのような幅広い展開を目指しています。最後のコンセプトは「それぞれの街とシネコヤ」です。それぞれの街によって異なる映画空間をもたらすことを目標としています。

このようにシネコヤのコンセプトをご紹介すると、なんだか敷居が高そうな感じがしますが、実際のシネコヤはいろんな人が入れ替わり立ち代わり入ってきて、思い思いの時間を過ごしているとっても自由な場所です。シネコヤの1階奥と2階には大量の本がありますので、そこでゆっくり本を読むことができます。

店内にはそれぞれユニークな形の椅子が置いてありますので、その日の気分で選ぶのもおすすめです。後で料金のところでご紹介しますが、シネコヤは1日チケット制になっていますので、何時間滞在してもOK!再入場も何度でもできますので、ふらっと鵠沼海岸まで散歩してまた戻ってくることも可能です。

そして一日に何度か映画が上映されますので、気になったらシネコヤにいる人と一緒に鑑賞することもできます。そしてお腹が空いたらランチなどにおすすめのパンをどうぞ。自家製の美味しいパンとともにコーヒーを飲みながら映画を見たり、本を読んだりと気ままに時間を過ごすことができます。

つまり、シネコヤは本や映画やパンなどが準備されており、それぞれ自由に楽しむことができるという場所なのです。本だけを読みたかったらそれもOKですし、ランチにパンやキッシュなどを食べるだけに立ち寄ってもよし、映画を何本も見るだけに滞在しても全く問題ありません。

シネコヤの2階に上がるとちょっと薄暗い照明になっており、隠れ家のような雰囲気が漂います。そしてここで映画が1日に5回上映されているのです。週替わりで上映される映画のタイトルはシネコヤの公式サイトから確認ができますが、定休日の水曜日を除く日曜日から土曜日まで同じタイトルが上映されます。

映画の上映時間は、2018年6月17日から23日までの「あん」の場合だと朝一番早いのが午前9時30分、その後午前11時55分、午後2時20分、午後4時40分、そして最終が午後7時です。映画の長さによって上映時間は多少前後しますが、最終の上映はいつも午後7時です。仕事の後にいくのにもおすすめ。

また、期間限定ではありますが、映画とコラボしたスイーツなどが扱われることもあります。例えば餡子に関する映画「あん」を見た後は無性に餡子が食べたくなるもの。「あん」の上映期間には、鎌倉のお店「大くに」のどら焼きがシネコヤでも販売されます。映画を見ながらでも後にでもぜひ味わってみてください。

シネコヤの1階の奥のスペースと2階にはぎっしりと本が置いてあります。これらはすべて貸本となっており、店内にいる間は自由に手に取って読むことができます。一般的の図書館のように自宅に持ち帰ることはできませんのでご注意を。そして今月の本やおすすめの本のセレクトもあります。

特におすすめの本は、映画に関連するものが選ばれています。例えば映画「あん」と「光」の週のおすすめ本は「どんなかんじかなあ」と「目の見えない人は世界をどう見ているのか」の2冊。映画と本を合わせて鑑賞することで、それぞれの世界がより深く味わえるようになっています。

シネコヤでは、映画や本を楽しみながら店内でランチなどに焼き立てのパンを食べることもできます。もちろん持ち帰りとして購入することも可能。シネコヤの入ってすぐのところにはパンのショーケースがあり、「チコパン×クゲヌマ」のパンがぎっしりと並んでいます。1階にはイートインスペースもありますので、ランチに立ち寄るのにもぴったり。

水と干しブドウだけから作り上げた自家製酵母を作って焼き上げられたパンは、独学でパン作りを学んだというチヨコさんの手によるものです。朝ご飯にぴったりのカンパーニュや食パン、ころんとした形がかわいいベーグルなどが揃います。ベーグルはプレーンや全粒粉、くるみやあんバター、シナモンロールなど。

ランチにおすすめのサンドイッチには「三浦のごろっとツナサンド」や鵠沼商店街にあるお店の自家製熟成ハムをたっぷり使った「ハムチーズサンド」、「季節のベジサンド」などがあります。また、ベーグルプレートやスーププレートなどもあり、それぞれランチにぴったりです。

シネコヤでランチをとるのもおすすめですが、本に集中したいという時には厳選されたドリンクを本に合わせて選ぶのも楽しいです。鵠沼海岸商店街のお店「カフェ香房」の豆を使ったコーヒーや、藤沢にある紅茶専門店「ディンブラ」の紅茶などが揃うほか、温州みかんジュースやアップルジュースなどもあります。

シネコヤではイベントも数多く実施されています。2018年6月に実施されたイベントを少しご紹介しましょう。まず一つ目は、ランチにも人気の「三浦のごろっとツナサンド」で使用されているツナの生産者フィッシュスタンドを招いての企画で、6月8日と9日の2日限定で開催されました。

当日はフィッシュスタンドのオリジナルメニューである「まぐろコンフィ」、「まぐろコンフィのリエットサンド」、「メカジキ大トロを使ったMISOバーガー」、そして「まぐろジャーキー」などが楽しめました。店内でランチとしても食べられたほか、持ち帰りも!6月22日と23日に開催されたイベントはベジタリアン系のイベントです。

「おいしくたのしい100%ベジごはん」をテーマにマクロビやビーガンにこだわらず、スーパーフードや古代種などを使ったお弁当やスイーツを作っているお店のみちベジのポップアップがシネコヤに登場したとあって、SNSなどでも大きな話題になりました。今まで食べたことがないような体にいいものが食べられるみちベジのフード。

ランチなどにもぴったりの「ベジタコライス弁当」や「ベジビビンバ弁当」などが店頭に並びました。どれもとってもカラフルで食欲をそそるほか、ベジタリアンなのでランチに食べても重すぎないところがポイント。スイーツ系としては「カラフル野菜のシフォンケーキ」などもありました。

シネコヤでは映画上映やイベントの他に、ワークショップが開催されることもあります。2018年6月に開催されたワークショップは「小さな上映会のためのワークショップ」です。そのタイトルが表しているとおり、50人未満の映画上映会を考えている人向けのワークショップで、誰でも参加できる初級編です。

内容は、イベント企画を何から始めたらいいのかや、映画の上映タイトル選び、配給会社など多岐にわたります。これまで約3年間の間、シネコヤなどで映画の上映会をしてきたノウハウを伝授する1時間半の貴重なワークショップは、定員5名という超少人数で行われ、ワークショップの受講料は一人5000円(ワンドリンク付き)でした。

シネコヤでは、農薬や化学肥料を使用しないで作った野菜の直売会が開催されることもあります。2018年6月の直売会は、残念ながら19日の午前10時から午後2時までとすでに終了してしまいましたが、次回の開催が決まり次第公式サイトで告知されます。体にやさしく美味しい野菜を手に入れにシネコヤへどうぞ!

ここからはシネコヤの料金システムについてご紹介しましょう。シネコヤの料金は2種類あり、1Dayのチケットと年間パスポートがあります。1Dayのチケットは、午前9時から午後8時までの利用が可能で、一般料金が1500円、小学生と中学生が1000円となります。嬉しいのは、このチケットで1日出入りが自由になる点です。

シネコヤがあるのは鵠沼海岸ですので、季節のいい時期にはシネコヤでちょっと本を読んでから鵠沼海岸を散歩し、気になる映画の上演時間にふらっと戻ってくるといった使い方もできておすすめです。午後6時以降にシネコヤの1Dayチケットを購入する場合には、1ドリンクがサービスとなります。

シネコヤに年間何度も通う方へのおすすめのチケットが年間パスポートです。料金は一般が15000円、高校生が8000円、小学生と中学生が5000円となります。これで1年間、シネコヤを何度も利用することができるほか、毎回ドリンクが100円引きになるのもポイント。年にシネコヤを12回以上利用するならぜひパスポートをどうぞ。

ここからはシネコヤのアクセス方法をご紹介しましょう。シネコヤは神奈川県の藤沢市にあり、鵠沼海水浴場や鵠沼公園からもほど近いところにあります。シネコヤの最寄駅は小田急江ノ島線の「鵠沼海岸駅」です。「鵠沼海岸駅」を出たらまっすぐ道なりに進んでください。すると「京樽鵠沼海岸店」のある交差点に出ます。

その交差点を右へと曲がり、あとは道なりにまっすぐ進むだけです。途中、道の反対側には「セブンイレブン」や「横浜銀行」などがあります。「鵠沼郵便局」が見えてきたら、そこの交差点で道の反対側へと渡ってください。シネコヤはすぐそこにあります。「鵠沼海岸駅」からシネコヤまでは徒歩3分ほどで到着します。

住所:神奈川県藤沢市鵠沼海岸3-4-6
電話番号:0466-33-5393

次にご紹介するのはシネコヤのメンバーズとファンクラブです。シネコヤに行ってみてファンになった、もっとシネコヤについて知りたいという方などにおすすめのシステムです。メンバーズは、年会費が3000円かかりますが、1Dayチケットが割引になり、1500円の一般料金が1000円になります。

また、一緒に行った1名まで割引料金が適応されますので、お友達にシネコヤを紹介したい時にもぴったり。そして、シネコヤのファンクラブは年会費が3900円です。シネコヤ新聞や映画情報などが毎月届くほか、ファンクラブ限定のイベント「シークレットイベント」にも参加ができます。

最後にご紹介するのはシネコヤをサポートする方法です。シネコヤに訪れたり、ファンクラブ会員になったりすることもサポートの一環ですが、鵠沼海岸周辺で映画館を維持していくのは金銭的にも大変です。そこで、シネコヤとコラボをするなどして藤沢での映画文化を一緒に盛り上げていくサポーターになるという方法があります。

サポーターとして年間に15万円以上の任意の金額を出資すれば、毎月発行されているシネコヤ新聞が届くほか、会社名などがシネコヤ新聞やシネコヤの公式サイトに掲載をされます。また、映画上映前にCMを流すことも可能です。限定で12枠の貴重なサポーター枠。ぜひ検討してみてください。

お店に入った瞬間から時代が遡ったようなレトロでおしゃれな雰囲気に包まれるシネコヤ。パンを買ってランチを食べながら映画を楽しむもよし、美味しいドリンクを飲みながら本の世界に浸るもよし、それぞれ好きなように時間を過ごせるのがシネコヤの嬉しいところ。何度も訪れたくなる魅力たっぷりのお店です。