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地元では有名な心霊スポット?新潟ロシア村
かつて新潟県にロシアとの異文化交流を目的としたテーマパーク「新潟ロシア村」がありました。現在は閉園し、廃墟化して、テレビでも取り上げられる地元でも有名な心霊スポットとなっています。なぜ閉園したのか、なぜ心霊スポットとして取り上げられるようになったのか、場所も含め、廃墟マニアにも人気の新潟ロシア村についてご紹介していきます。
新潟ロシア村とは
新潟ロシア村はロシアとの異文化交流を目的に作られた新潟県内初のテーマパークで、園内にはロシアをテーマにした教会やホテル、レストランや劇場等があり、拡張工事を経て第3期施設まで拡張。
ロシア人の従業員を多数雇い、本場の味、本場の工芸技術、本場の舞踊を売りにしていた他、ふれあい動物園やメリーゴーランドを設置して子供の集客にも力を入れていました。
新潟ロシア村の概要
新潟ロシア村の概要をご紹介します。新潟ロシア村は1993年9月に、新潟中央銀行の頭取であった大森滝太郎氏が主導した3大融資プロジェクト「ゴールデンリング構想」の1つとして開業しました。
オープン当初は民族舞踊の実演や民芸品の実演販売、地ビールや実物大のマンモスの剥製や骨格標本の展示、ロシアに生息するバイカルアザラシの飼育展示等で話題を呼びましたが、1999年10月にメインバンクである新潟中央銀行が破綻。
以降、新規の融資が受けられなくなったことから資金繰りが悪化し、ロシア極東に位置するハバロフスク地方政府等からの物資支援を受けながらも営業努力を続けるも、2003年12月には休業状態となりました。
業績回復の見通しが立たないことから、再度開園することもなく休園状態のまま、2004年4月に新潟ロシア村は閉園しました。敷地内は隣接する「笹神ケイマンゴルフパーク」の敷地と併せて管財人の管理下に置かれています。
ちなみに、「ゴールデンリング構想」の残り2つである「富士ガリバー王国」は2001年に、「柏崎トルコ文化村」も2004年に閉園し、3つのテーマパークは奇しくも同じ運命を辿りました。その背景にはバブルの崩壊とその煽り、行き過ぎた融資があったとされています。
新潟ロシア村はどこにある?
新潟ロシア村の場所についてご紹介します。廃墟や心霊スポットとされる場所は所在地の詳細が伏せられていることが多いですが、新潟ロシア村の住所は現在もウェブ上に残る公式サイトにも掲載されているので容易に検索ができます。
新潟ロシア村の廃墟は新潟県東北部に位置する阿賀野市笹神地区にあり、駅からはかなり離れた場所に建っています。交通手段は営業当時から車のみで、ピーク時はバスも運行されていたようです。山道を進むので、土地勘がないと不安になる場所です。
住所 | 新潟県阿賀野市笹岡1956-82 |
新潟ロシア村のかつての見どころ
オープンして10年余りで閉園してしまった新潟ロシア村。オープンして数年は物珍しさもあり、それなりに来場者はありましたが、入場者数はオープン当初から伸び悩んでいました。休園、閉園の原因は資金繰りの悪化ですが、リピーターを獲得できなかったことも大きな要因の1つと言えます。
では、当時の新潟ロシア村の見どころはどんなものだったのか、新潟ロシア村にかつて存在した施設の紹介と併せてご紹介します。
フレスコ画が美しい「スーズダリ教会」
スーズダリ教会は入り口を入ってすぐの場所にあった、新潟ロシア村のシンボルマーク的存在です。1期施設でオープン時から建っています。ロシアの古都スーズダリにあるロジェストヴェンスキー大聖堂をモチーフに建てられていて、高いドーム型の天井、柱、外壁に描かれているロシア人画家のフレスコ画が魅力です。
教会にはパイプオルガンも設置されていて、結婚式にも使うことができました。ステンドグラスから差し込む光にパイプオルガンの奏でる荘厳な調べ、18mのバージンロードに加え、ロシアならではのセレモニーといったオリジナル演出があり、新潟ロシア村でしか挙げられない挙式スタイルがポイントでした。
大地からよみがえった巨大なマンモス「マンモスイリュージョンスタジオ」
3期施設としてオープンしたマンモスイリュージョンスタジオには、4m以上もある2体のマンモスの人形や骨格標本が展示されていました。場所は1期施設を南西に拡張した2期施設の、更に南に3期施設は建てられていました。
かつてロシアに生息し、人類とも共存したとされる幻のマンモス。当時の最先端の音響と照明を使い、マンモスの誕生から滅亡までのショーも上演されていました。
実物とほぼ同じ大きさで作られていたとされるこのマンモスの剥製は、新潟ロシア村が閉園し、廃墟となった後も残り続けましたが、次々に訪れる無断侵入者によって荒らされ、最終的にはバラバラにされてしまいました。
ロシアへタイムトリップ「ロマノフ劇場」
ロシアの民族舞踊からピエロの大道芸まで、ロシア人による様々なショーを体験できる劇場で、ほぼ毎時間1本のペースで毎日上演されていました。観客もステージに上がって参加できるスタイルで、ロシアの珍しい楽器に触れることもできました。出演していたのはハバロフスクフィルハーモニー所属の演者やロシアンピエロたちで、文化的な出し物でした。
場所は2期施設として建設されたアルバート広場の左手側に位置する建物で、客席は200席ありました。真向いには豊富なピエログッズを販売するピエロハウスも建っていました。
ロシアのシベリア鉄道を体験「マールイ美術館」
「ここでしか楽しむことのできないユニークな展覧会を開催するギャラリー」をうたい文句に、ロシアの美と文化にスポットを当てた展示が行われていました。
オープニングイベントで開催された「12から18世紀ロシア美術至宝展」はロシア人でさえ目に触れたことのない門外不出の国宝を含めた140点余りをロシア国立歴史博物館の好意によって展示公開し、話題となりました。以降も「クレムリン・ダイヤモンド大秘宝展」、「ロマノフ王朝名陶展」と続き、美術館として素晴らしいと好評でした。
マールイ美術館はオープン当初はスーズダリ教会の隣の場所に建っていましたが、後に2期施設に移転しました。移転後は1階では「シベリア鉄道展」、2階では「ハバロフスク地方展」が開催され、特に「シベリア鉄道展」は魅力あふれるシベリア鉄道を写真や列車模型、実際に使用されているコンパートメント等で紹介していて、人気でした。
魅力的なロシア料理
当時、巷では滅多に食べることができなかった珍しいロシア料理の数々を、新潟ロシア村では手頃な値段で食べることができました。
カジュアルレストラン「カチューシャ」では木の温もりを感じられる温かい雰囲気の店内で、ピロシキやビーフストロガノフと言ったロシア料理を始め、カレーや地ビールも味わえました。ファーストフードショップ「サリャンカ」では広場でのロシア人パフォーマンスを見ながらほぼワンコイン価格でピロシキやボルシチが味わえました。
他にも森に囲まれた一戸建ての本格レストラン「ダーチャ」もあり、貸切パーティーにも使うことができました。どのレストランでも本格的なロシア料理が味わえ、初めて食べる味に来客者は興味津々でした。中でもボルシチは美味しいと好評だったそうです。
キャビアを産むチョウザメの池やバイカルアザラシ
チョウザメの卵キャビアの殆どがロシアのカスピ海産と言う理由から、入場ゲート脇の場所に丸い池ではチョウザメが飼育展示されていました。又、ロシアのバイカル湖に生息しているバイカルアザラシも3頭程建物内の水槽で飼育展示されていましたが、資金繰りが悪化した1999年12月に愛知県の南知多ビーチランドに譲渡され、現在も飼育されています。
2階建ての豪華なメリーゴーランド
1995年4月にアルバート広場にオープンした「ロシアンカルーセル」は、当時の日本ではまだ珍しい2階建てのメリーゴーランドで、デザインも豪華で異国情緒漂う雰囲気に、地元紙にも大々的に広告が掲載されました。
このロシアンカルーセルと、3期施設としてオープンしたモルモット等を抱っこできる「ふれあい動物園」のおかげで、園内には子供たちの笑い声が賑やかに響いていた時期も確かにありました。
新潟ロシア村の閉園後
新潟ロシア村は元々、ロシアとの異文化交流を目的に作られましたが、ロシアと親睦を深める為には、現実的な問題として、もう少し地元との親睦を深めておくべきでした。元々地元民の中には新潟ロシア村の建設に反対していた人たちも多く、地元民でありながら1度も新潟ロシア村を訪れたことがないという人もいました。
新潟ロシア村が建つ場所は周りに何もない山中で、休園後はもちろん、閉園後に訪れる地元民はほぼいませんでした。地元民からすれば、閉園は脱過疎や経済交流のある先進的な事業と推した推進派に裏切られた形となり、手つかずで放置され廃墟と化し、荒れ放題の新潟ロシア村の姿は地元のマイナスイメージでしかありませんでした。
閉園後の新潟ロシア村はなぜ荒れ放題になったのか
閉園後の引き払い処理も行われなかった為に、敷地内の展示物や備品が放置されたままだった新潟ロシア村。新潟ロシア村が荒れ放題の廃墟になったのは、単に雨風や雪にさらされての風化だけでなく、人為的な破壊がありました。
新潟ロシア村が建つのは山道をかなり奥に進んだ場所で、周りに民家もない為に警備体制に不備が多く、フェンス等で施錠はされていたものの、容易に敷地内に無断侵入できる状態でした。
閉園したテーマーパークの噂を聞きつけた人たちが侵入して面白半分で見て回るだけでなく、施設内を荒らす事件が相次ぎましたが、普段人が寄り付かない場所とあって気づかれず、新潟ロシア村は荒れ放題となりました。
新潟ロシア村跡地で起こった火災
放置され、荒れ放題の廃墟だった新潟ロシア村の状況が大きく問題視されたのは、2009年9月に起こった火災が原因でした。
2009年9月22日18時頃に、新潟ロシア村の宿泊施設マールイホテルの1階ホール付近から出火し、コンクリート3階建てのホテル棟がほぼ全焼するという火災が起こりました。地元警察の調べで放火の疑いも出てきた為、この火災をきっかけに放置されたままの施設の解体や撤去が進められるようになり、警備体制も見直されました。
同時に、この火災をきっかけに新潟ロシア村は心霊スポットと噂が立つようになりました。黒く煤けた廊下や天井、足元には割れたガラスの破片がそこかしこに散らばる惨憺たる光景が、マイナスイメージを植え付けたとされています。
地元民が語る新潟ロシア村のうわさ
心霊スポットとされるには、理由になったその場所で起こった事例の証言や噂があるものです。地元で囁かれる新潟ロシア村の噂は大きく3つあり、1つ目は「写真を撮ると写っている」、2つ目は「男の人の声が聞こえる」、3つ目は「ロシア村は新潟の心霊スポット」といったものです。
閉園後から現在に至るまで、新潟ロシア村は若者たちの肝試しスポットとなっている為、不法侵入したグループからこのような噂が広がったことと、火災が原因で新潟ロシア村は心霊スポットと呼ばれるようになりました。
火災が原因で死者が出たというまことしやかな噂がありますが、不審火による火災を含め、新潟ロシア村での死者はいません。
新潟ロシア村で実際に起こった心霊現象
実は、新潟ロシア村では噂だけでなく、実際に心霊現象のような出来事が起こっていて、中には映像に収められているものもあります。テレビ番組のロケ収録中に起こった出来事なので、ネット上では機械トラブルややらせ疑惑も出ていますが、単なる機械トラブルでは説明のつかない現象も起こっています。
オーブや心霊写真はカメラ技術に詳しければ簡単に説明できますし、心霊スポットとされる廃墟という場所が心霊現象と思わせているだけかもしれませんが、どれも実際に新潟ロシア村で起こった出来事です。
テレビのロケ中に起こった心霊現象
2015年7月22日にTBS系列で放送された「世界の怖い夜!夏休み猛暑もぶっ飛ぶ絶叫SP」において、お笑いトリオのパンサーとモデルの今井華さんが新潟ロシア村でロケを行いました。
マールイホテルの地下室を中心に撮影していたのですが、トイレの鏡に人影が写ったり、撮影中に顔を照らしていたライトが消えたりと不可解な現象が起こる中、男性の鈍いうめき声が聞こえてきて、驚いた出演者たちが走り出し、撮影現場はパニックになりました。
再度撮影に挑むも、天井から謎の黒い物体が突然落下したり、恐らく逃げる際に壁かドアに手が触れたのだと思いますが、懐中電灯を握っていた握っていた今井華さんの手の内側が黒く汚れていたりと不可解な現象が続き、これ以上の撮影は危険と判断されてロケは終了しました。
2017年8月12日にフジテレビ系列で放送された「映っちゃった映像GP」では、島田秀平さん、中川翔子さんがロケを行い、霊魂やたまゆらと呼ばれるオーブや窓から身を乗り出すような人の姿が撮影されたり、低い声が聞こえたりと、やはり不可解な現象が起こりました。
特に異常だったのが、霊感はないと言い切っていた島田秀平さんが突然涙を流し始めた様子です。地下室を覗いたとたん、なぜだか涙が止まらなくなり、自分でもコントロールが効かず、島田秀平さんは暫く涙を流し続けました。心霊現象の解説をしていた神社の宮司曰く、霊の悲しみが乗り移ってしまった為の涙だったそうですが、真意は分かりません。
解体工事作業員に起こった心霊現象
新潟ロシア村で解体工事を行っている作業員たちは、日暮れには必ず新潟ロシア村を出ます。山奥とあって日が落ちると真っ暗になってしまい、作業に支障をきたすという理由もありますが、もう1つ、作業員たちが夜の新潟ロシア村を気味悪がっていることも理由になっています。
解体工事中に「自分たち以外誰もいないはずのホテルから視線を感じる」、「後ろからおばあさんが腰巻だけで追いかけてくる」といった作業員の証言があり、とてもではないが作業はできないと誰も夜の新潟ロシア村には寄り付かないそうです。
解体作業員が実際に新潟ロシア村で経験した心霊現象とあって、これらはかなり信憑性の高い話とされています。
廃墟と化した新潟ロシア村のシンボル「スーズダリ教会」
廃墟化した新潟ロシア村の施設の状態についてご紹介します。まず、現在も新潟ロシア村のシンボルマークとして残っているスーズダリ教会は、瓦礫の山となっている園内に外観はほぼ変わらぬ姿でどっしりと建っていて、その存在感は異様なほど強い印象を受けます。所々に風化は見られますが、屋根部分の壁画もとても良い状態で残っています。
スーズダリ教会の入り口付近には、スプレーによる様々な落書きで荒らされています。中には「助けてよ」と書かれたものもあり、落書きやいたずらが新潟ロシア村を心霊スポットに仕立て上げている感も否めません。瓦礫に気を付けながら建物内部に入ってみると、建物内部にも落書きが目立ち、椅子や祭壇は壊され、残骸が隅に積まれています。
教会内部の壁に飾られていた壁画の数々は廃墟化した後も残っていましたが、現在は外されて残ってはいません。天井に描かれたフレスコ画の聖人は、どんな気持ちで無残にも壊され、荒れ果てていく教会を見ていたのでしょうか。かつてこの教会で幸せな挙式を挙げたカップルたちの気持ちを思うと、あまりの変わりよう、あまりの惨状に言葉が出ません。
廃墟と化した新潟ロシア村の宿泊棟「マールイホテル」
スーズダリ教会と通路で繋がっている宿泊棟マールイホテルは、2009年9月22日に起きた火災で全焼してしまいましたが、現在でも建物自体は残っています。
丘の上に経っていることもあり、スーズダリ教会はマールイホテル2階部分と繋がっていて、フロントのある1階へは階段やエレベーターで降りていく形になっていました。火災後、1階へ向かう階段はボロボロで鉄材もむき出しになっていて、足場も半壊している状態です。
営業時は、1階から3階にかけてツインA5室、ツインB10室、デラックスツイン4室、ジュニアスイート1室の計20室と、レストランやバー、ブライダルサロンもありました。宿泊料金はオープン時はツインA10000円、ツインB13000円だったのが、人気が出たのもあり、1年後には値上げしてツインA12000円、ツインB15000円になりました。
火災の影響もあり、マールイホテル内部の荒れようはスーズダリ教会の比ではありません。建物内部は黒く煤けていて、陽が射さない廊下等は昼間でも吸い込まれそうな程真っ暗で、火災後の独特の焼け焦げた香りが漂い、不気味な雰囲気があります。
元々不法侵入者によって荒らされていたのもあり、足元には物が散乱しています。ガラスは割られ、パソコンは壊され、引き出しやロッカーの扉も開けられ、ひしゃげた状態で放置されています。引き払い処理がきちんと行われなかった為、現在でもホテルのチェックインシートやインフォメーション等が室内に残っていて、当時の面影を垣間見ることができます。
火災は吹き抜けになった1階ホール付近で起きたとされていますが、2階の廊下や客室の焼け爛れ方が酷い為、2階の客室が火災現場ではとの見方もあります。客室によってはあまり被害を受けていないものもあり、1階ホール付近で火災が起きたはずが、1階の客室は現在も掃除をすれば宿泊できそうな程きれいに残っていて、逆に不気味だと言われています。
かつて天蓋付きの豪華なベッドがあったスイートルームは、他の客室とは別格の広さで、備え付けれた家具も白を基調とした品のあるものでしたが、現在では惨憺たる状態です。床は埃や破片だらけで、部屋に備え付けのトイレは壊されています。
ベッドの天蓋は崩れ落ち、家具は壊され、調度品は撤去されています。崩れた天蓋は一時期ベッドに覆いかぶさっていましたが、現在は壁に立てかけられています。天蓋が覆いかぶさっていたおかげか、ベッドのマットレスは比較的きれいな状態で残っています。
廃墟と化した新潟ロシア村の地下室
ホテルのフロアガイドには載っていませんが、マールイホテルには地下フロアがありました。廃墟の地下室と聞いただけで、何か不穏な空気を感じますが、このマールイホテルの地下室も他の廃墟の地下室同様に、心霊スポットとなっています。実際に、2件のテレビ番組の撮影で不可解な現象が起こったのも、この地下室でした。
ホテル棟に唯一あるエレベーターは、地下階に落下しています。地下へ通じる階段は比較的しっかりしたもので、火災によって崩れた壁紙やケーブルに気を付けながら降りていくと、地下フロアに出ます。地下フロアは廊下にも汚水が浸水していて、独特の湿気に満ちた空気と黴臭さが充満していて、息苦しささえ覚えます。
地下フロアも火災の影響を受けたのか、所々に焼けた跡が見られます。地下フロアは小部屋に分かれていて、かつて使われていたロシアの民族衣装や備品が詰め込まれ、散乱しています。
一番広い部屋は元機械室で、元々はホテル設備の管理のための機械がありましたが、解体作業が始まってから機械類の撤去だけはされたようで、現在は何も物がなく、ただ汚水が溜まっているだけです。
ちなみに、2件のテレビ番組で不可解な心霊現象が起きたとされているのは、地下フロアの中の機械室とトイレです。
廃墟と化した新潟ロシア村の奥のエリアは
新潟ロシア村はスーズダリ教会とマールイホテルを1期施設として、そこからどんどん拡張されていきました。拡張された奥のエリアがどうなっているのかというと、閉園後数年はそのままの状態でしたが、心無い不法侵入者の手によって荒らされていきました。
特に、マンモスイリュージョンにいたマンモスは無残にも破壊され、ばらばらにされています。唯一、「日ロ親善戦没者慰霊友好の塔」という石碑だけは、落書きをされることなく瓦礫の中にぽつりと建っています。
新潟ロシア村は海外廃墟マニアにも大人気
新潟ロシア村は、閉園後そのままの姿で放置されていたことから、長くその姿をきれいに残していました。その為、廃墟をいたずらに荒らすのではなく、廃墟を探索することを目的としている廃墟マニアや廃墟写真を撮影するカメラマンたちからとても人気があります。
日本人に限らず、海外の廃墟マニアやカメラマンからの人気も高く、ロシア人もよく訪れていたようです。訪れるロシア人の中には、ロシア本国の行く末を廃墟と化したロシア村と重ねる人もいました。
新潟ロシア村は本当に心霊スポットなのか
新潟ロシア村はネット上では新潟の有名な心霊スポットとされ、オカルト番組の撮影もされましたが、本当に心霊スポットなのでしょうか。
実際に新潟ロシア村では心霊現象と思われる不可解な現象が起きています。オカルト番組での心霊現象はやらせの可能性を捨てきれませんが、解体作業員が体験した心霊現象は偽りではなく、本当に起こった出来事です。
ここで注目すべきは、ネット上だけでなく地元でも心霊現象の噂が立っている点です。火のないところに煙は立たぬ。もしかしたら本当に、新潟ロシア村は心霊スポットなのかもしれません。
その場所で事故や事件、自殺で無念の死を遂げた事例がなくても、極端に言えば何もない場所でも、心霊スポットになり得ます。
何か視線を感じる、何か嫌な感じがする、何かが見えた気がすると言ったように、心霊現象を「感じる」ことが殆どで、霊に実際に攻撃された、霊に殺されかけたという人はいません。
人が集まる場所には「念」も集まります。廃墟と化した場所にも、その念は残り続けています。緊張状態の中、その念を敏感に感じ取ってしまうことが、心霊現象に繋がり、その場所を心霊スポットにしてしまうケースもあります。
現在は解体作業が進んでいる
2009年9月22日に起こったマールイホテルの火災以降、不法侵入者に荒らされ放題の新潟ロシア村の現状が問題視され、警備体制も見直されました。同時に、徐々にですが解体作業も行われるようになり、現在ではスーズダリ教会とマールイホテルを除いた建物は全て解体されています。ほぼ更地になった敷地内に、瓦礫の山と教会、ホテルだけが残っています。
新潟ロシア村跡地へ行くには
新潟ロシア村へのアクセスは、磐越道の安田ICを降り、国道290号線を新発田市方面に北上すれば20分から30分で到着します。新潟市内からは国道49号線を使うルートもあり、約50分で到着します。案内板は既になく、山道を進んだ先、冬は雪深い場所になるので、注意して進んで下さい。
車が停められる場所から獣道を少し進んだ先に、ゲートが設置されしっかりと施錠されています。新潟ロシア村は管財人の管理下にあり、ゲートには監視カメラもついていますので、くれぐれも無断で入らないようにして下さい。
廃墟散策をする際の注意
これは新潟ロシア村に限ったことではないのですが、廃墟を散策する際に注意しなければならないことがあります。
廃墟の中は物が散乱していて、とても危険です。瓦礫やガラスの破片、釘や鉄骨が突き出ていることもありますので、必ずしっかりとした靴を履き、長袖長ズボンという服装で、慎重に進むようにして下さい。又、けがや病気を防ぐ為にも、正体不明の液体には絶対に触れないようにして下さい。
廃墟とはいえ、持ち主や管理者がいます。ゲートや鍵を壊して中に入るのはもちろん、ゲートを乗り越えて無断で中に入るのは不法侵入となります。不法侵入は立派な犯罪ですし、警察に通報される場合もありますので、どうしても内部を見たい場合はきちんと許可を取ることをおすすめします。
新潟ロシア村の跡地が完全に更地になる日も近い
以上、新潟にある廃墟化したテーマパーク「新潟ロシア村」についてご紹介しました。テレビでも取り上げられる心霊スポットとされていますが、その真偽は定かではありません。火災以降は警備体制も見直され、平日には度々解体工事も行われています。その昔、確かに人々の笑顔で溢れていたはずの新潟ロシア村が完全に更地になる日も近そうです。
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