大歩危小歩危の紅葉は遊覧船がおすすめ！見所など観光情報も満載！

徳島の秘境、大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)は日本三大大暴れ川の一つである吉野川の激流が約2億年という気の遠くなるような年月を掛けて四国山地に創った長さ約8キロメートルにわたる渓谷です。その上流を大歩危峡、下流は小歩危峡と呼ばれており、光が当たるとエメラルドグリーンに輝く美しい川面が見られます。それでは大歩危小歩危をご紹介します。

大歩危小歩危の付近では遊覧船で吉野川周辺の雄大な景色を見たり、ラフティング等のアクティビティーを楽しめます。また、JR土讃線大歩危駅より車で30分ほど東に行くと、祖谷渓(いやだに/いやけい)と呼ばれる深いV字谷を見る事ができます。

祖谷では、祖谷川が創る「ひの字渓谷」や、重要有形民族文化財祖谷の蔓橋、祖谷渓温泉など様々な観光名所や絶景を見る事ができます。春つつじや紅葉等、山は四季折々の美しい風景を見せてくれて、特に秋の紅葉シーズンはおすすめですよ。

大歩危駅と小歩危駅は香川から徳島を通り、南の高地までを結ぶＪＲ土讃線にあり、風光明媚な車窓を楽しめます。また、大歩危小歩危付近は吉野川と国道も平走しており、電車でも車でも行ける観光地です。ただし、祖谷方面へは車か大歩危駅から出ているバスやレンタカーでの移動となります。

アドレナリン大爆発で非日常を味わえる激流吉野川のラフティング。ウェットスーツに着替えて最大7人乗りのボートへ乗り込めば、経験豊富な指導員の下、まずは漕ぐ練習です。小歩危駅付近から一駅向こうの阿波川口駅近くまで、時間は約４時間、全長8キロのコースを昼食をはさんで午前と午後に分けて下って行きます。

途中、みんなで一丸となって乗り越えなければならないいくつかの難関が待ち受けています。また、岩場から飛び込んだり、泳いだりとリラックスして遊べるポイントも用意されていますよ!勿論、安全には配慮してありますのでご安心下さい。吉野川の迫力満点の激流と自然を一日中楽しめます。

遊覧船から見上げる美しい断崖の渓谷は2億年掛て吉野川が創り上げた自然の彫刻です。また、山つつじ、りんどう、紅葉等、四季折々の景勝でお子様から大人までが楽しめます。往復30分4キロ。運行時間は9時から17時までです。遊覧船の乗車券は大歩危駅近くの「レストラン大歩危峡まんなか」の1Fフロントで発売されています。

吉野川が侵食して出来た渓流両岸に切り立つ岩肌は、結晶片岩が水食によってさまざまな様相に変化したものだそうです。風化が進んだ淡い青灰色や鮮やかな緑色をしたものを遊覧船からは見ることが出来ます。また、大歩危でしか見ることが出来ない特殊な含礫片岩(がんれきへんがん)と呼ばれる岩で国指定の天然記念物にも指定されています。

これは、2億年前から1億年ほど昔、このあたりが海底で海洋プレートの沈み込み、その時の高い圧力と熱によって作られたものだそうですが、こちらでは古い地層が新しい年代の地層の上に見えるという逆転現象が起きており、その光景は日本全国見渡してもここ大歩危だけなのだそうです。

毎年3月末から5月末までの期間は遊覧船から見上げる空に全国から集められた百十数匹の鯉のぼりが泳ぎます。「大歩危峡まんなか」さん前の、吉野川にワイヤーを張っていますので下からゆっくり眺められますよ。5月の新緑の中に泳ぐ色鮮やかな鯉はずっと見ていられそうですね。

こちら遊覧船のチケットが買える大歩危峡まんなかさんのレストランでいただける「ひとつ目丼」。山城町の伝説に登場する一つ目妖怪の「青坊主」や「一つ目入道」と大歩危峡の岩石をイメージして作られたそうです。徳島の人里はなれた秘境の大歩危小歩危には昔から妖怪伝説が数々あり、世界妖怪協会より「怪遺産」に認定されています。

祖谷の観光名所をめぐる観光バス。昔懐かしいボンネットバスは祖谷の平家伝説等、歴史を解説してくれるガイド付。約5時間45分かけて、のんびり秘境を満喫しながら観光できます。紅葉で染まる秘境の急勾配を走るレトロなボンネットバスはまるでジブリの世界ですよ。予約が必要なので忘れずに。

徳島の秘境、大歩危から東へ行くと日本三奇橋の一つ「祖谷のかずら橋」があります。この橋は山野に自生している「シラクチカズラ」を約5トン使用し造られています。最初に祖谷川を渡る橋が造られた伝説は諸説ありますが、その昔、完全な秘境であった時代には村人達の生活にとって欠かせない橋だったのでしょう。

祖谷川の渓流を見下ろしながらゆらゆら揺れる橋を歩くのはとてもスリリングです。45メートル・幅2メートル・水面上14メートルのこの橋は3年おきに架け替えられており、今ではこの秘境も観光の名所で夜にはライトアップもされています。秋には素晴らしい紅葉、冬にはまるで日本画のような雪深い景色を見ることが出来ます。

かずら橋から徒歩で2分程上流側には、「びわの滝」と呼ばれる平家の落人たちが京都生活をしのび琵琶を奏でつつ慰めあったという伝説の高さ50メートルの優雅な滝があります。この地方には平家伝説が多くあり、多くの祖谷の観光地には平家にまつわる伝説が残っています。

かずら橋の周辺では、祖谷に伝わる郷土料理の「でこまわし」や「鮎やあめごの塩焼き」がいただけます。「でこまわし」はゆず味噌の田楽で、里芋やこんにゃく、豆腐等の種類があります。この名前は、見た目が徳島の阿波人形浄瑠璃の木偶(でこ)人形に似ており、それを回しながら食べることから名付けられたそうです。

祖谷川の源流近く、原生林が広がる場所には「奥祖谷二重かずら橋」と呼ばれる男橋と女橋の二本のかずら橋があります。ここは、「祖谷のかずら橋」から車で約1時間程のところにあり、透明度の高い清流と山間の美しい景観がより秘境感を漂わせています。また、夏場には水遊びにもぴったりの場所なのです。

こちらは奥祖谷二重かずら橋のすぐ側に架かる「野猿」。籠に乗って、手でロープをたぐり寄せながら渓谷を進むというロープウェイです。昔ながらの移動手段ですが、眼下に渓谷を見ながら人力だけで渡るのは、なかなかスリリングですね。

祖谷川にせり出すように造られた源泉かけ流し露天風呂。約170メートル下まで約5分、傾斜42度の断崖をケーブルカーで下りていきます。自然に湧き出す豊富な温泉は白い湯の花が浮いて白濁しており、日本三大秘境の景観を楽しみながら入れます。男湯、女湯に貸し切りの露天風呂もありますよ。

祖谷温泉は、美人の湯といわれるアルカリ泉で、39度のぬるめのお湯なのでゆったりくつろげるのが魅力です。また、日帰りでも露天風呂は受け付けていますよ。この地域は他にも温泉がいくつもあり、どこも素晴らしい景観です。

剣山(つるぎさん)は徳島県の最高峰、四国でも2番目に高い山で、百名山の一座にも数えられる名峰です。標高は1955メートル。登り口が上の方にあるため歩いても2時間程度、また、リフトでも気軽に登れるのです。山頂には剣山本営宝蔵石神社もあり御朱印も頂けますよ。

かずら橋から北へ行くと、小便小僧が祖谷のV字渓谷で200メートル下の祖谷川を見下ろしています。この断崖で、むかし祖谷に住む子供たちが渓谷をのぞき込み度胸試しをしたという逸話から造られています。秋には山一面が紅葉し祖谷の観光地となっています。

小便小僧から北へ上がると、ひらがなの「ひ」の字に見える祖谷川が創る「ひの字渓谷」が見られます。祖谷川は標高1955メートルの剣山から流れ出る川で、約10キロに渡る素晴らしい景観を創り出しています。自然が作る雄大な光景は息をのむほどです。

祖谷地方は寒暖差が激しく良質な蕎麦が取れることで有名です。祖谷そばはつなぎは使わず、麺の長さが通常に比べ短いのが特徴です。祖谷のお蕎麦屋「もみじ亭」さんは、築二百年の古民家を改築した秘境の中にたたづむ素敵なお店です。秋には紅葉に囲まれ、窓からは吉野川の渓谷も見えます。

いかがでしたでしょうか?大歩危小歩危、祖谷狭には日ごろ味わえない別世界が広がっています。渓谷での遊びや森林浴やハイキング等、秘境の大自然を感じながら美味しい食事や温泉を楽しんで下さい。そして是非自分だけの美しい景色を探してみて下さいね。