国立国際美術館（中之島）の見どころは？アクセス・駐車場・周辺ランチ情報も

中之島のビル街、堂島川沿いに突如として姿を現す大きな鉄筋のオブジェ、それが国立国際美術館です。川の中州にあり、知らなければこの地下にたくさんの芸術が展示されているなんて思いもよりませんよね。ここでは、その国立国際美術館のアクセスや駐車場情報、見どころに加えて周辺のおいしいランチ情報まで含めてご紹介します。

独立行政法人国立美術館が管轄する国立国際美術館は、国内外の現代美術を中心とした作品を収集したり展示したりする目的で1977年にオープンしましたが、当時は中之島にはありませんでした。1970年に大阪府の吹田市で行われた万博で「万国博美術館」が建設されたのですが、その建物を利用して作られたのが国立国際美術館でした。

オープン当初から来場者も多く人気の美術館でしたが、建物の老朽化や収蔵品が増えたことによるスペース不足などもあり、2004年に現在の場所である大阪市中之島に移転をしました。ちなみに少し古いデータですが、2006年の年間の国立国際美術館への来館者数は179万人で、これは国立の博物館、美術館の中で最多です。 住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55 電話番号:06-6447-4680

国立国際美術館は大阪中之島にあり周りはオフィス街とあって公共の交通を使ってのアクセス方法はいくつかあります。電車でのアクセスが一般的で、駅までは徒歩5分ほどから徒歩20分ほどかかります。バスの場合は、国立国際美術館のより近くにバス停がありますが本数が限られているので時刻表を事前にチェックするのがおすすめです。

電車で国立国際美術館へアクセスする場合は、京阪の中之島線で「渡辺橋駅」で下車をするのが一番近く、駅から国立国際美術館までは徒歩5分です。中之島線「淀屋橋駅」で下車をした場合は徒歩15分ほどかかります。地下鉄でのアクセス方法もあります。四つ橋線の場合は「肥後橋駅」下車をし徒歩で10分、御堂筋線の場合は「淀屋橋駅」で下車をし徒歩15分ほどです。

JRの場合は、大阪環状線「福島駅」もしくは東西線「新福島駅」から徒歩10ほどです。「大阪駅」からの場合は約20分かかります。他にも、阪神でアクセスする場合は「福島駅」下車で徒歩約10分、阪急の場合は「梅田駅」下車で徒歩20分です。中之島という非常に便利な立地にあるので、複数の駅が利用できるのはとても便利ですね。

それではバスで国立国際美術館へアクセスする場合はどうでしょう。まずはJR大阪駅からの場合ですが、53系統もしくは75系津で「田蓑橋」で下車する方法があります。これだとバス停から国立国際美術館までは徒歩3分と非常に近いのですが、バスの本数はラッシュアワー以外は30分に1本かそれ以下になってしまいますので注意してください。

また、平日のみの運行ですが、中之島ループバス「ふらら」というバスでもアクセスすることが可能です。「淀屋橋駅」から乗り、「市立科学館・国立国際美術館前」バス停で下りるとすぐ目の前に国立国際美術館があります。日程が合えばぜひ利用してみたいですね。

国立国際美術館には専用の駐車場がありません。また、中之島という立地上、大きな駐車場は近隣にはありませんのでできる限り公共の交通機関を使ってのアクセスをおすすめしますが、どうしてもという場合は近隣にいくつか駐車場がありますので、美術館に近いものからいくつかご紹介します。

コインパーキングとしては、「タイムズ中之島第8駐車場(住所:中之島4-3)」か「タイムズ中之島第6駐車場(住所:中之島3-5)」が近いです。また「GSパーク中之島科学館前駐車場(住所:中之島4-7-13)」や「GSパーク中之島四丁目駐車場(住所:中之島4-1-2)」が近いです。

また、川を渡ることになりますが「大阪YMCA有料パーキング(住所:土佐堀1-5-6)」もあります。どの駐車場にしても駐車できる数は限られているので車で国立国際美術館へアクセスする場合には時間に十分余裕をもって訪れることをおすすめします。

国立国際美術館を語る時にまずこれに触れないわけにはいきません、その独特の外観です。鉄筋を組み合わせたような造りで、ぱっと見た感じは単なるオブジェのようですよね。まさかこの建物が美術館になっているとは誰も想像できません。実際に近くまで来てもこの建物が目的の国立国際美術館であると気づかない人もいるとか。

このまるで羽が生えているような国立国際美術館の建物は、アルゼンチン出身の建築家であるシーザー・ペリの手によるものです。竹の持つたくましい生命力と現代美術の成長をイメージしたということです。建物自体がアートなんて、中に入る前からわくわくしますね。

ちなみにシーザー・ペリは、マレーシアの有名なツインビルであるペトロナスツインタワー、ニューヨークのワールドフィナンシャルセンター、カーネギーホールタワー、そしてニューヨーク近代美術館増築などを手掛けています。日本にある建築物としては羽田空港第二ターミナルビル、あべのハルカスなどです。

国立国際美術館はその外観も特別ですが、建物自体の造りも見どころです。なんと展示スペースはすべて地下にあるんです。入口を入るとエスカレーターで向かうのは地下1階。そこには受付やロッカーがあります。そして地下2階と地下3階がコレクション展、企画展、特別展の展示スペースになっています。

こうやってすべて地下にあると書くと暗くてジメジメした空間をイメージしがちですが、この国立国際美術館はとっても明るくできています。それは隙間から自然光が奥まで差し込むように設計されているからです。建物自体がアートと呼ばれるのは外見のことも指していますが、この光のマジックも理由の一つなんですね。

国際国立美術館には戦後の作品を中心におよそ7000点も収蔵されています。アンディ・ウォーホルやピカソ、セザンヌ、草間彌生などの錚々たるアーティストの作品を常に見ることができます。これだけの有名アーティストの作品が揃っていて観覧料がたったの430円というのは世界中を探してもなかなか珍しいです。

また、地下1階のエントランス付近にある大迫力の陶板画であるジョアン・ミロの『無垢の笑い』や、絵画である高松次郎の「影』も建物と一体化しているアートとして非常に興味深いです。高松次郎の『影』をモチーフとした美術館オリジナルの付箋は、ミュージアムショップでも大人気の商品です。

美術館というと大人のためのものという印象が強いですが、こちらの国立国際美術館では、こどものためのイベントも多く開催されています。その中でも注目したいのが「こどもびじゅつあー」です。これは、小学生から中学生を対象としたイベントで、美術館スタッフと一緒に作品を鑑賞します。

主にコレクション展で実施されているのですが、アート2、3点を1時間ほど時間をかけてゆっくりと鑑賞していきます。美術館スタッフと一緒にアートについてお話をしつつ、理解を深めるという試みです。小さなころから本物に触れられる素晴らしい体験ができそうですね。

国立国際美術館の周辺には素敵なランチスポットがたくさんありますが、美術館の中で食事をするのもいいですね。国立国際美術館の地下1階にはレストラン＆カフェ「中之島ミューズ」があります。美術を鑑賞した後に感想を語り合いながらお茶をしたり食事をしたりする時間を持つのはいかがでしょう?

地下１階といってもそこは建築のマジック。窓からはやさしい木漏れ日が差し込むような構造になっています。美術館のおすすめメニューは「伝統と革新のローストビーフランチ」で1300円です。ちなみにレストランは美術館の鑑賞券がなくても利用できるので、待ち合わせなどにもいいですね。

厳密には見どころというよりも、お得な情報といった感じですが、国立国際美術館に入館する際ですが、ぜひ割引きがないかチェックしてみてください。基本の観覧料は一般が430円、大学生が130円で一般的な美術館に比べてすでに十分安いですが、これが無料になる日があるのです。

国立国際美術館の公式ウェブサイトには「無料観覧日」を示すカレンダーがあります。この日にはなんと無料で入館できるんです。さらに、金曜日と土曜日の午後5時から午後8時は「夜間割引」として一般が250円、大学生がなんと70円で入館できます!とってもお得ですね。

また国立国際美術館には「美術館キャンパスメンバーズ｣というプログラムがあり、加盟校となっている大学や専門学校の学生、教職員は無料、もしくは割引料金が適応されます。一覧は国立国際美術館の公式ウェブサイトにありますが、日本全国の約50校ほどが適応対象です。

他にも、大阪市の交通局が出している1日乗車券「エンジョイエコカード」を提示すると、団体割引料金が適応されたり、展示会によっては半券を提示することで隣のリーガロイヤルホテルのレストランでの食事代が割引きになることもあります。

国立国際美術館には、美術館には意外と珍しい「キッズルーム」があります。中には元気に遊べるおもちゃの他、子供向けの絵本が約400冊もありますよ。また授乳室もあります。また、貸し出しベビーカーもありますので子供さん連れでも安心して利用できますね。

また嬉しいことに国立国際美術館にはロッカーがあるので、大きな荷物や上着を預けてゆったりと鑑賞ができるようになっているのです。しかも無料です!預ける時に100円がいるのですが、あとで返却されるシステムのロッカーです。特にコートを着て来場した冬や旅行の途中でどうしても荷物が多い時などに便利ですね。

では次に国立国際美術館周辺のランチ情報をお届けしましょう。中之島エリアには、おしゃれなカフェやレストランが本当にたくさんありますよ。ただ、ビジネスエリアでもありますので、12時ごろになると周辺で働く人でどこも大混雑。ゆっくりしたい場合はランチタイムをあえて外すことをおすすめします。

中之島ランチといったらこちらのお店を外すことはできません。ヨーロッパのアンティーク調のインテリアがすてきな店内で食べられるのは絶品カレーです。ランチセットにはカレーにサラダとミニヨーグルトがついてきて値段は978円とコスパ抜群です!ランチタイムにはいつも近隣の会社員で一杯になるのも納得です。 住所:大阪府大阪市北区中之島3-6-32 ダイビル本館 2F

店名を聞いただけでチェックしたくなるのが「世界一暇なラーメン屋」。もちろんここでランチスポットとして紹介するぐらいですから実際には暇なんてことはなく、いつも行列が絶えない人気店です。店名もユニークですが、ラーメンの名前もユニークで「KUROFUNE」や「WITCH'RED」などなど。いつもミスチルの映像が流れていることでも有名です。 住所:大阪府大阪市北区中之島3-3-23 中之島ダイビル 2F

中之島といえば川、そしてその川沿いの爽やかな空気の中で窯焼きピザはいかがでしょう?川沿いにある一軒家レストラン「GARB weeks」では季節によっては外で気持ちよくイタリアンがいただけます。ランチメニューも1000円前後とコスパも良し。なんとBBQが出来るコースもありますよ。 住所:大阪府大阪市北区中之島1-1-29 中之島公園内

ランチでも予約必須のイタリアンです。築100年のレトロなビルのちょっと急な階段を上がったところで食べられるのはボリューム満点のイタリアン。前菜のプレートだけでもお腹がいっぱいなりそうです。しかもランチセットはは1000円以下!おいしいのにコスパも良くて雰囲気もいいなんて、自分だけの秘密にしておきたくなるお店です。 住所:大阪府大阪市西区江戸堀1-23-30 ダコタハウス 2F

国立国際美術館は建物自体も芸術的ですから、遠くからちらっと鉄筋造りの建物が見えただけでも期待で胸が高鳴りそうですね。美術館に行かれる際には、ここで紹介した見どころを元にアートなひとときを過ごしてきてください!その際は駐車場も限られているのでぜひ公共の交通機関でお出かけされるのをおすすめします。