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横浜の「山手西洋館」めぐりのおすすめコース!無料で楽しむ人気スポットを紹介!

横浜の「山手西洋館」めぐりのおすすめコース!無料で楽しむ人気スポットを紹介!
投稿日: 2017年12月7日最終更新日: 2020年10月8日

横浜観光で人気なのが、山手西洋館めぐりです。開港以来外国人居留地とされた横浜市の山手地区には今でも西洋館が残っており、山手西洋館は異国情緒あふれる観光スポットとして人気です。山手西洋館山手西洋館めぐりのおすすめコースや立ち寄りスポットなどご紹介します。

横浜の歴史を今に伝える山手西洋館めぐり見出し

横浜市元町の南側の高台にある山手地区は都市景観100選にも選ばられる地域です。当初、外国人居留地は関内に設けられましたが高台にある地区が住宅に適していたことから低地にある関内(山下)に対して山手と呼ばれました。明治時代の雰囲気を現代に残す木造の洋館は観光地として人気です。無料で回る山手西洋館めぐりコースをご紹介します。

7館が無料公開されている横浜山手西洋館見出し

横浜の山手西洋館群には3つのエリアに7館の洋館が建っています。港の見える丘公園周辺に2館、元町公園周辺に3館、イタリア山庭園周辺に2館あります。カメラを手に各エリアをめぐりながらの横浜散策は気分もよく人気です。

山手地区はその名の通り、横浜の市街地としては有数の坂道が多いエリアです。けっこう歩くことになりますが人気の立ち寄りスポットも多く、ゆっくりとめぐることができます。時間や体力に合わせたコースで何度かに分けてめぐるのもいいでしょう。

横浜市の山手西洋館が無料で見学できるわけ見出し

神戸の異人館は入場料が必要な場合が多いのですが、山手西洋館はすべて無料で見学することができます。実際に西洋館めぐりをしてみるとわかるのですが、各館とも整備が行き届いており季節の飾り付けなども行われています。なぜ無料で見学できるのでしょうか。

無料公開が可能なのは、山手西洋館は基本的に横浜市の持ち物なので横浜市の予算で修繕、維持費用が賄われています。館内清掃はボランティアによって行われています。公園ボランティアのほか地元の方々が自主的に集まってくれるそうです。訪問客に人気の飾り付けに使う季節の花なども近隣住民が持ち寄ってくれます。

山手西洋館の運営団体でもグッズ販売や喫茶営業、コンサートの企画や結婚式など自主事業を行って運営費を捻出する努力を行っています。各館に置いてある募金箱への寄付金もスリッパなどの備品に使われています。横浜市と地元の方々の尽力で無料公開が行われています。それは、多くの人に山手西洋館に来てほしいという思いからです。

港の見える丘公園エリアの横浜山手西洋館その1:山手111館見出し

山手111館はアメリカ人両替商のラフィン氏の住宅として1926年に建てられました。設計はアメリカ人のJ.H.モーガン氏で、旧根岸競馬場や立教大学4号館の設計で知られています。地上2階、地下1階建てで3連アーチの玄関が印象的なスパニッシュスタイルが特徴です。前庭にはローズガーデンが整備されています。

横浜市では1996年に敷地を取得し整備のうえ1999年から無料公開しています。館内では設計者であるモーガン氏に関する展示も行っています。老朽化のため2018年1月から3月まで改修工事のため休館する予定です。ローズガーデンが入口になっている地階部分は喫茶室として使用されています。人気メニューは限定のオリジナルローズティーです。

港の見える丘公園エリアの横浜山手西洋館その2:横浜市イギリス館見出し

横浜市イギリス館はイギリス総領事公邸として1937年に建設されました。地上2階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで1階部分に書斎と応接室、食堂など、2階にはバスルームと寝室、地階にはワインセラーがあります。東洋のイギリス領事公邸としては立派なものでした。玄関には王冠入りの銘板が取り付けられ、由緒ある建物であることを示しています。

横浜市は1969年にこの建物を取得して横浜イギリス館として、1階はコンサートホールに、2階は会議室として利用してきました。2002年からは2階に展示室を設け、復元した寝室とともに無料公開しています。月に1回行われる見学ツアーでは普段は非公開の場所に案内してもらったり、展示物の説明を受けることができます。

元町公園エリアの横浜山手西洋館その1:エリスマン邸見出し

エリスマン邸はスイスの生糸貿易商社シーベルへグナー商会の横浜支配人フリッツ・エリスマン氏の邸宅として1925年から1926年にかけて建てられました。設計は近代建築の父といわれるチェコ人建築家A.レーモンド氏によるものです。木造2階建てのシンプルな意匠は現代でも古さを感じさせません。室内の家具もレーモンドのデザインによるものです。

エリスマン邸は1982年に一旦、解体されましたが1990年に元町公園内に移築されました。地階は貸しスペースとして利用されており、ミニコンサートなどが行われています。厨房だったスペースは喫茶室「しょうゆ きゃふぇ」として営業しており、天野醤油の甘露醤油を使ったスイーツが人気です。

元町公園エリアの横浜山手西洋館その2:山手234番館見出し

山手234番館は関東大震災後に避難した外国人に横浜に戻ってもらうための集合住宅として、1927年に建設されました。朝香吉蔵氏の設計による3LDKの室内は鎧戸や上下式の窓が採用されています。いずれも簡素な造りで機能的なところは日本人向けの復興アパートや同潤会アパートとも通じるところがあります。

第2時大戦後は米軍住宅として接収され、その後は民間アパートとして使用されました。1989年に横浜市が歴史的建築物として取得し、保全工事などを経て1999年に一般公開しました。1階部分は復元された居間やパネル展示を無料公開しています。2階部分は貸しスペースとして利用されています。

元町公園エリアの横浜山手西洋館その3:ベーリックホール見出し

山手西洋館では最大規模のベーリックホールは、イギリス人貿易商であるB.R.ベリック氏の邸宅として1930年に建てられました。設計は山手111番館も手掛けたJ.H.モーガン氏です。ベリック氏の遺族により1956年にカトリック・マリア会に寄贈され、2000年までインターナショナルスクールの寄宿舎として使用されました。

横浜市は2001年に元町公園の拡張用地として敷地を買収、建物はカトリック・マリア会から寄付を受け2002年から無料公開しています。1階は食堂、リビング、バールームがあり、2階は寝室と浴室、地階は展示スペースになっています。山手111番館と同様にスパニッシュスタイルを貴重としつつ、イスラム様式など多彩な建築技法が使われています。

イタリア山庭園エリアの横浜山手西洋館その1:外交官の家見出し

外交官の家は国指定重要文化財です。日本の外交官でニューヨーク総領事やトルコ特命全権大使を務めた内田定槌氏の邸宅として1910年、渋谷の南平台に建てられました。設計は立教大学の教師で建築家のJ,M,ガードナー氏によるもので、アメリカン・ヴィクトリア様式の華やかな建物とアール・ヌーヴォー様式の内装が再現されています。

1997年に内田氏の孫が横浜市に建物を寄付、イタリア山庭園に移築のうえ一般公開しました。前庭には四季折々の花が咲き誇っています。邸内の調度品も復元されているので明治時代の外交官の生活を体験することができます。併設されている喫茶室では落ち着いた雰囲気で食事を楽しむことができます。2018年1月から3月まで空調工事のため休館します。

イタリア山庭園エリアの横浜山手西洋館その2:ブラフ18番館見出し

ブラフ18番館は関東大震災後にオーストラリアの貿易商であるバウデン氏の住宅として山手町に建てられました。戦後はカトリック山手教会の司祭館として1991年まで使用されました。1991年に建物が横浜市に寄付され、イタリア山庭園に移築のうえ1993年から無料公開しています。木造2階建てで城と緑のコントラストが美しい建物です。

館内の展示は震災復興期の外国人住宅の暮らしぶりを再現しています。家具は当時の元町で製作されていた横浜家具を修復して展示しています。解体、移築の際の調査により部材の一部には震災による火災を免れた家屋の木材が再利用されていることがわかりました。邸内の一部は貸しスペースとしてギャラリーなどに利用されています。

山手西洋館めぐりコース:横浜観光立ち寄り編見出し

横浜観光のついでに山手西洋館を見てみようという場合は、港の見える丘公園と横浜市イギリス館、山手111館の組み合わせがおすすめです。港の見える丘公園は文字通り横浜港とベイブリッジを一望できる絶景ポイントです。旧フランス領事館の遺構や大佛次郎記念館、横浜近代文学館などもある人気スポットです。

港の見える丘公園へのアクセスは、みなとみらい線の元町中華街駅6番出口から徒歩で約10分。桜木町駅から横浜市営バスの赤いくつ号Cコースで20分程度です。また、隣接するアメリカ山公園との間にはブラフ99ガーデンという西洋館をイメージした庭園があります。入園無料で年間通して緑や花を楽しむことができます。

猫好き必見の大佛次郎記念館

港の見える丘公園内にある大佛次郎記念館は、猫好きとして知られる作家・大佛次郎が収集した猫グッズがたくさん展示されています。猫の写真展やミュージアムショップでも様々な猫グッズを販売しています。併設のティールームでは紅茶を楽しむことができます。ティールームのみ利用の際は入館無料です。

山手西洋館めぐりコース:四季の横浜お散歩編見出し

もう少しゆっくり横浜散歩を楽しみたいという場合は、港の見える丘公園から徒歩5分の元町公園周辺まで足を伸ばしてみましょう。公園のある場所は湧き水が豊富で、開港当時はフランス人ジェラールが飲料水として山手地区の外国人に販売していました。公園内にはジェラールの水屋敷に関する展示があります。

元町公園周辺には山手234番館、エリスマン邸、ベーリックホールがありますが、えの木ていというティールームは山手234番館と同じ朝香吉蔵氏により1927年に建てられた姉妹館です。内装もアンティーク家具や暖炉があり、ゆっくりくつろぐことができます。山手十番館レストランでは6月からの夏季限定でビアガーデンを営業しています。

元町公園周辺めぐりコース見出し

港の見える丘公園から元町公園の間には、外国人墓地や岩崎ミュージアム、ブリキのおもちゃ博物館などの人気スポットが集中する地域です。岩崎ミュージアムはゲーテ座の跡地に建つ服飾関係の美術館で、アンティークドレスを借用しての記念写真は人気です。外国人墓地内は非公開ですが、期間限定で募金公開を行っています。

山手資料館の建物は明治時代の建築といわれています。木造2階建ての住宅は横浜の戸部村の日本人大工の手によるものです。館内には現代のマンガを意味するポンチ絵の語源となった雑誌、ジャパン・パンチの発行人だったチャールズ・ワーグマンの資料などが展示されています。資料館は山手十番館レストランの敷地内にあります。

山手西洋館めぐりコース:横浜市内コンプリート編見出し

元町公園から代官坂を下ると元町商店街に出られますが、この際7館コンプリートを目指す方はイタリア山庭園エリアに向かいましょう。元町公園からイタリア山庭園まで約10分の坂道になります。ゆっくりとめぐりましょう。フェリス女学院や山手カトリック教会、山手公園などを見ながら石川町方面に下っていきます。

イタリア山庭園はかつてイタリア領事館が置かれたことから名付けられました。庭園はその名の通りイタリア洋式のもので、水や花壇を幾何学的に配置したのが特徴です。この庭園からはベイブリッジやみなとみらいが一望でき、写真や絵を描く人にも人気です。外交官の家とブラフ18番館はこの庭園の風景として親しまれています。

山手公園めぐりコース見出し

元町公園から少しだけ足を伸ばすと、山手公園があります。1870年に横浜居留外国人によってつくられた日本初の洋式公園です。ヒマラヤスギが初めて植栽されたのもこの公園です。日本で初めてテニスがプレーされた場所です。公園の管理事務所は旧山手68-A館といわれる西洋館です。事務所ではありますが、洋館の雰囲気を味わうことができます。

桜の季節には桜のトンネルを楽しむことができます。園内にあるテニス発祥記念館は入館無料で見学できます。新しい建物ですが館内はレトロ風に飾り付けられ、当時の外国人がテニスを楽しむ姿がマネキンで再現されるなど、テニスに興味のある方にはおすすめのスポットです。

横浜山手西洋館めぐりのコツ見出し

山手西洋館めぐりも港の見える丘公園コースで周辺スポットも含めて1時間から2時間ぐらい、元町公園まで足を伸ばすとコースの所要時間は2時間から3時間ぐらい、全コースを回ると3時間以上はかかります。ポイントからポイントまではさほどの距離はありませんが坂道が多いですので歩きやすい靴を用意しましょう。

山手西洋館の内部見学の際には玄関でスリッパに履き替える必要がありますので、脱ぎ着がしやすい点も考えて靴選びをしましょう。山手西洋館めぐりのスタートは坂の上までエレベーターが利用できる元町中華街駅がおすすめです。ある程度、横浜に詳しいという方はバスの利用もおすすめです。

山手西洋館巡りで素敵な横浜の週末を!見出し

いかがでしたでしょうか。山手西洋館めぐりの魅力を紹介してまいりました。人混みでにぎわう元町から坂を登ると明治時代の名残を残す山手地区です。山手西洋館では四季おりおりのイベントもおこなわれています。周辺スポットも豊富な山手西洋館めぐり、週末のお散歩コースにおすすめです。

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横浜観光と言えば、みなとみらい地区や山下公園エリアが定番ですが、忘れてはならないのが横浜の丘の上にある山手エリアです。おしゃれな西洋館が並ぶ山手はデートにもぴったりの散策コースと言えるでしょう。次回の横浜観光に使える山手エリアの観光情報をご案内します。
投稿日: 2017年12月7日最終更新日: 2020年10月8日

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