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権現岳の登山・日帰り向きの最短ルート情報!難易度も調べて無理なく挑戦を!

権現岳の登山・日帰り向きの最短ルート情報!難易度も調べて無理なく挑戦を!
投稿日: 2017年12月13日最終更新日: 2020年10月8日

権現岳は、八ヶ岳連峰の南に位置する標高2715mの山です。観音平から青年小屋を通って行くルートと天女山から三ツ頭を通るルートがあり、初心者もアプローチできる日帰りも可能なルートです。権現岳南には南アルプスの山々が広がり山頂からは絶景を望むことができます。

八ヶ岳連峰のひとつ権現岳見出し

標高2715mの権現岳は、長野県と山梨県に跨る南北30kmに及ぶ八ヶ岳連峰の南部に位置し、南に編笠山、三ツ頭、北に赤岳に挟まれており、権現岳山頂から南部を望むと南アルプスの赤石山脈を見ることができます。ここでは、権現岳へ至る登山ルート、日帰り向きの最短ルート、それぞれの難易度、時間なども交えて紹介していきます。

権現岳へ至る登山ルート見出し

権現岳は、東峰と西峰で成っており、西峰はギボシと呼ばれる東西2つの峰で構成されます。その権現岳へ至る登山ルートは、大きくは「観音平から登るルート」と「天女山から登るルート」の2箇所に分かれます。観音平からは編笠山を経由して登るルートと、編笠山に上らず押手川から青年小屋を経由する時間短縮の最短ルートに分かれます。

権現岳へ至る観音平登山口ルート見出し

中央道小淵沢インターを下りて約10分ほどの時間で観音平登山口のある駐車場へ到着します。駐車場は無料で50台ほど駐車できますが、シーズン中ともなれば平日でも満車となり、道路上に駐車する車で一杯になります。タクシー利用だとJR中央本線小淵沢駅から約15分、料金約3200円ぐらいです。帰路の予約は乗車時に確認が必要です。

標高1580mのところにある観音平は、編笠山、権現岳へ至る登山口になります。東へ行くと小さな祠がある八ヶ岳神社、三味線滝、ヒカリゴケの生息地を通ってJR小淵沢駅へ出ます。観音平から最短で50分ほど歩くと雲海という休憩所に出ます。更に最短で40分ほどの時間で分岐点となる押手川に出ます。川とありますが川ではありません。

権現岳へ至る原生林はマイナイオンの世界見出し

最短で押手川から青年小屋へ至る原生林を通る道は、清涼感溢れるマイナスイオンを浴びながら進みます。林床に生えているミヤコザサやキノコ類など、苔むした森林のグリーンがビロードの絨毯のように横たわっていて、まるでもののけ姫の世界に降り立ったような感すらします。そういえば、宮崎駿監督は八ヶ岳西麓に別荘を持っていました。

観音平から権現岳へ至る紹介動画見出し

観音平駐車場から最短で青年小屋を経由して権現岳へ至るルートを紹介する動画です。写真と動画を交えながら中々ソフトな語り口でわかりやすく紹介しています。日帰りではなく1泊です。下山は別ルートを下って、途中道に迷ってしまうシーンもあり、注意点として非常に参考になります。あと、熊の出没もしつこいくらい説明しています。

飲み屋もある休憩所青年小屋見出し

押手川から編笠山を巻いて最短で樹林帯の中を1時間ほど進みます。途中標高2280mのところに指導標が立っていて最短で20分ほどの時間歩くと標高2380mの青年小屋に到着します。収容人数150人、テント設営数20基で4月下旬から11月上旬まで営業しています。ここから富士山や北アルプスの全景を眺めることができます。

青年小屋のテント場は、20基張れる広さですが、ほとんど平地になっているのでぐっすり眠れます。近くに湧き水の出る水場がありここは無料で利用することができます。山小屋の宿泊所はどこもそうですが、普通の街中のホテル並みの宿泊料金なので、ほとんどの人がせっかくの登山だからというのもあり、テント泊を利用するようです。

青年小屋は、赤提灯に書かれてある文字のとおり、通称「遠い飲み屋」として知る人ぞ知る飲み屋さんです。権現岳への登山は、日帰り最短ルートもいいですけど、ここ遠い飲み屋で酒を酌み交わし1泊し英気を養ってから登るのもありです。この遠い飲み屋だけが目的で、日帰りでわざわざここに飲みに来る常連さんも多々いらっしゃるようです。

青年小屋の権現山が見える方向と反対側の編笠山の方向に、直径5mぐらいの大岩のゴーロ帯が広がっていて、ここを登って行くと編笠山の山頂です。足場に注意して進めば全く難易度は低いので、子供心に帰った気分で楽しむことができます。この青年小屋からは、権現岳の方向に立ち枯れ帯を通り、針葉樹林帯の中へ入っていきます。

権現岳登山ノロシ場からギボシへ見出し

青年小屋を出て針葉樹林帯の中を進み、最短30分ほどの時間で標高2530mの「ノロシ場」と呼ばれるへところへ到着します。戦国武将武田信玄がここから狼煙を上げたとされることからこの名がついています。あたり一面の展望が開けるノロシ場からは、これから挑む切り立った岩壁の西ギボシが、すぐ目の前にそびえ立っています。

西ギボシは東面のザレ場から入りジグザグに歩き登って行きます。ここは傾斜20度ぐらいの緩い登りです。頂上につれて岩場になり、続いて鎖場になり左から右へ鎖を伝って登ります。ここで傾斜45度ぐらいです。足場はしっかりとしているので難易度は見た目ほど高くありません。鎖場を終了するとガレ場に変わり西ギボシ頂上に到着します。

西ギボシ頂上からは、鋭く尖った東ギボシが力強く真正面にそびえています。ギボシとは漢字で書くと「擬宝珠」と書き、よく古い橋の欄干部分の親柱の上についているタマネギを逆さにしたような形の装飾が施されていますが、その部分のことを擬宝珠といいます。ここから東ギボシへ至るルートが権現岳登山の一番の核心部分といえます。

東ギボシからは、東面を右に巻きながら鎖場を伝って進んでいきます。谷側の傾斜は45度ぐらいで、万が一落下しても5mほどで途中の低木かガレ場で止まるようになってますので難易度はさほど高くはないといえます。さらに右に巻いていき、最後は傾斜70度の5mほど続く岩場を一気に登ります。ここが最大の難所といえば難所です。

東ギボシへ至るルートを遠方から見ると、まるで石灰岩の採掘現場のような、よく高速道路で山間部を走っているとこういった岩肌を見せた工事現場を見かけることがありますが、それによく似ています。こうして山道を削って道を作らないと、廻り込んで上ることはできないぐらいに傾斜がきついとも言えます。

東ギボシから権現岳山頂へ見出し

東ギボシ山頂はガレ場になっていて、そこから切り立った尾根の先に尖がった形の権現岳山頂が見えます。ここから尾根伝いになだらかな道を進みます。権現岳山頂までは最短で約10分ほどの時間です。中ほどに休憩所となる権現小屋があり、管理人不在でも中には入れます。収容数50人ほどの小さな小屋です。ここで最後の岩場登りに備えます。

権現岳山頂へラストスパート見出し

最後の山頂に至る岩稜を約10mほど上ります。足場がしっかりしているので、見た目ほど難易度は高くなく、初心者でも三点確保を守りながら慎重に上れば問題なく上れます。ただし雨、風や霧が出ている時は、足場が濡れてすべりやすくなるので、日帰りの場合でも当日の天候をよく調べて登頂に挑むのがベストです。

鎖場が連続するのは、山頂付近です。写真の撮られた角度によってかなりの傾斜に見えますが、それほど難易度の高い鎖場ではありません。10mほどの登りなので初心者でも注意しながら登れば大丈夫です。ただし、鎖がかけてある部分で所々足を掛けるステップがないところもあります。最低限の登山技術は知識として必要です。

権現岳は、山頂付近まで緑に覆われていて、高山植物が花を咲かせていたりします。もちろん岩場も多く大岩を登って行きますが、その分足場も取りやすいので比較的初心者向けの山といえます。登山技術よりも体力的な面での登山が必要とされるので、自身の体調管理と天候条件のチェックなどをして望めば、日帰りも充分可能なルートです。

権現岳山頂へ最後のラストスパートです。山頂付近は大きな岩場になっているので、ホールドと足場はしっかりとしています。ここも見た目ほど難易度は高くありません。登頂途中で後ろを振り返りたくなりますが、足場を見失う恐れがあるので、頂上までは振り返らずに一気に登るようにしましょう。山頂の反対側は断崖絶壁になっています。

権現岳に至る天女山登山口ルート見出し

天女山駐車場から三ツ頭を通って行くルートは、最短で日帰りもでき、初心者でも行ける難易度の低いコースです。天女山駐車場部分は標高1529mで、ここから権現岳山頂まで三ツ頭を経由して約3時間半の行程時間となっており、難易度は低い方です。ほぼ一直線で登っていくので、日帰りで行くなら、どちらかといえば体力勝負のコースです。

針葉樹林帯から三ツ頭を通って権現岳へ見出し

天女山駐車場登山口から10分ほどの時間で天ノ河原展望台に出ます。ここからは正面に南アルプス、左手には甲府盆地の先に富士山を望むことができます。そこから緩やかな針葉樹林帯の中を進んでいきます。初夏から夏にかけては、針葉のグリーンが色鮮やかで、針葉樹と熊笹だけの景色が広がっています。しばらく緩やかな傾斜が続きます。

針葉樹林帯の中をしばらく登っていくと、樹林が途切れるあたりから傾斜がきつくなっていきます。標高2000mを過ぎるあたりから一気に傾斜が増し、後押しするような「ここが一番きつい、もう少しで前三ツ頭が見える」の立て札が立っています。足場が悪いところには、補助用ロープがかけてあるところもあります。

Twitterに「ツェルト泊のULハイカーさん」と書いてありますが、登山用語を知らない人からすると、何のことかさっぱりわからないと思うので説明すると、ツェルトとは、写真の真ん中に見えるグリーンがそうで、快適性と移住性の機能を削り軽量化した簡易式テントのことで、ULとは装備を軽量化したウルトラライトの意味です。

前三ツ頭の稜線を通って三ツ頭へ見出し

原生林を抜けると一気に展望が開け、岩礫の斜面を登っていくと標高2364mの前三ツ頭に出ます。あたり一面広大な砂礫が広がります。正面に再び針葉樹林帯が見えその先に三ツ頭が見えます。荒涼とした前三ツ頭の稜線を進み針葉樹林帯の中へ入っていきます。前三ツ頭から三ツ頭までは約40分の行程時間です。

前三ツ頭から三ツ頭へ向け針葉樹林帯へ入りそこを抜けると、再び展望が開けてきて岩場が点在する三ツ頭へ到着します。目の前には、権現岳と赤岳が並んで見えます。三ツ頭は、お椀を伏せたようなピークで標高2580mの権現岳へ至る通過点です。権現岳へ至る道には、石碑や石祠が祀られています。

権現岳のピークは、南側から見ると王冠に見えるのに、三ツ頭側から見るとアヒルの口ばしのような形に見えます。雷が落ちて岩が真っ二つに割れてしまったといういい伝えもあります。頂上まではハイマツ帯の砂礫の中を進み左に巻きながら鎖場を登って行きます。緩やかな斜面なので、足元さえ注意すれば難易度は高くありません。

天女山から権現岳へ至る紹介動画見出し

天女山駐車場から針葉樹林帯、前三ツ頭、三ツ頭を通って権現岳へ登るルートの紹介です。写真スライドだけの構成で、それぞれの説明もありませんが、道中の行程がよく分かります。特に針葉樹林帯の中は、ひとつ間違うと道に迷って遭難する恐れもあるため、ポイントとなる途中の表示板などをチェックしておくのに参考になります。

絶景が広がる権現岳山頂見出し

権現岳山頂のピークは、人ひとりが立てるだけの狭いピークで、背中側は断崖絶壁になっています。登頂してすぐは足が疲れていてふらついたりするので、ピークに立つのはしっかりと休憩を取ってからにしましょう。それでもこの位置からの景色は絶景の一言です。使い古された言葉ですが、まさに視界360度のパノラマの世界です。

山頂の岩場には、誰が、いつ、どうしてか分かりませんが、150cmほどの鉄の剣が岩場の間に突き刺さっています。この山頂に突き刺さる剣は、戦国時代のものなのか、あるいはもっと前の時代のことなのか、標高2700m以上もの天空の地で、吹きすさぶ風雪に耐えながらボロボロに錆付いた剣に、いにしえのロマンを感じることができます。

権現岳山頂の南側からは、富士山と南アルプスを見ることができます。ここまで登頂してきた苦労が報われる瞬間です。これだけの壮大な景色を見る機会は、やはり登山ならではのもので、天候に恵まれた日には、ここ権現岳でも壮大な絶景が見れます。早朝から山頂を目指せば日帰りでも充分に余裕を持って来ることができます。

絶景が広がる権現岳登頂を目指そう見出し

長野県と山梨県の県境に横たわる八ヶ岳連峰。その南に位置する権現岳は勇壮な山容をしていながらも、周りをいくつかの山々に囲まれ、難易度も低く登山初心者でも日帰りで登頂できるルートなど、いろんなアプローチができます。ぜひ一度権現岳の山頂から、富士山や南アルプスを望むことができる絶景をご覧になってみては如何でしょう。

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首都圏から山梨県へは中央道が通っていてアクセスが容易です。県内には風光明媚なスポットも多く、グルメ、芸術鑑賞、温泉、スポーツや散策など様々なアクティビティが可能です。ドライブなら首都圏から日帰りでも十分に楽しめるはず。山梨のドライブルートをご紹介します。
投稿日: 2017年12月13日最終更新日: 2020年10月8日

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