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十日戎とは?大阪・京都・西宮の日本三大戎をまとめてご紹介!

十日戎とは?大阪・京都・西宮の日本三大戎をまとめてご紹介!
投稿日: 2017年12月22日最終更新日: 2020年10月8日

関西で「えべっさん」と呼ばれ親しまれている福の神“戎神”を祀る戎神社。年一番のメインイベントともいうべき十日戎は、毎年多くの人で混雑したいへんなにぎわいを見せます。十日戎とはいったいどんな行事なのでしょう。大阪・京都・西宮の日本三大戎をまとめてご紹介です。

十日戎ってどんな行事?見出し

十日戎とは、年明けの1月9、10、11日の三日間にわたって行われる戎神社の祭礼行事です。関西でえべっさんと呼ばれて親しまれている戎神を祀っている戎神社のお祭り。十日戎はおもに関西で盛んです。十日戎の内容と日程、それぞれ特色のある京都、大阪、西宮の三つの神社別にご紹介していきます。

十日戎の3日間見出し

十日戎は江戸時代から存在しました。1679年に出された大阪案内の書物の図の中に、すでに十日戎の様子が描かれています。商売の町大阪で、特に商売繁盛の神である戎信仰が盛んであったことがうかがえます。その形態は今でもほとんど変わることなく受け継がれています。三大戎以外にも戎神を祀っている神社では十日戎は行われています。

十日戎は、ほとんどが3日間の日程です。本祭である10日を本戎とし、それを挟んで、9日を宵戎、11日を残り戎と呼びます。本戎が一番人気があるのは当然なのですが、ちょっと早めに福をいただく宵戎、残り物には福があるの“残り福”をあやかりにいく残り戎も人気。つまり3日間全部福があるというわけです。

十日戎で聞こえる「商売繁盛で笹もってこい」見出し

十日戎の日程期間中、戎神社の境内に入るとテンポのいい調子をつけた掛け声が流れています。「商売繁盛で笹もってこい~」という言葉が入るお囃子のようなものです。それぞれの場所によって微妙に違うみたいですが、“商売繁盛”と“笹”が重要。笹は十日戎中販売される縁起物ですが、なぜそれを「もってこい」なのでしょうか。

笹を渡す際の口上のようなものであったと思われます。十日戎で手に入る笹は“福笹”と言われていますが、これを家に持ち帰り、一年間大切に飾っておきます。それを翌年の十日戎の日に持っていくのです。一年間の感謝をこめて返納し、また新しい福笹をもらって帰ります。

笹は、日本古来からその強さや生命力にあやかって縁起のいいものとする風習がありました。戎神社の笹も神霊が宿る縁起物としての意味があります。一年間福を授けてくれたその福笹を「また今年も持っておいで。商売繁盛できるよ」という意味の「持ってこい」なのです。

十日戎の笹につける縁起物の数々見出し

七夕みたいな感じですが、笹につける飾りがいろいろあります。これを「小宝」あるいは「吉兆」と呼びます。様々な種類があるこれら小宝も縁起物ですが、もともと笹につけてあるものと、追加購入するものとあります。たくさんつければつけるほど派手になり、当然豪華絢爛な福笹になるというわけです。

縁起物は元々、海の幸、山の幸、野の幸を表すものだったようです。昔からそれほど内容は変わっていないようですが、おおまかにご紹介すると、「銭袋」「末広(扇)」「烏帽子」「小判」「臼」「鯛」「打ち出の小づち」「升」「鮑のし(古典落語に出てくる祝いのし)」「分銅」「丁銀(江戸時代に流通した銀貨)」「米俵」などです。

大阪のえべっさんは「今宮戎神社」見出し

関西で一番にぎわうのがこちら今宮戎ではないでしょうか。大阪市浪速区にあります。戎神は鯛を抱えて釣竿を持っている姿からわかるように、海の守り神であり海からの恵みを授けてくれる神様です。こちらの神社の場所ももともと海際にあり、漁業を始めとする産業が栄え、市もありました。まさに商売の場所だったわけです。

十日戎は活気があるお祭りですが、中でも大阪の今宮戎は一番派手なイメージ。縁起物の小宝も金ぴかなものが多い気がします。福笹を授けてくれるのが、今宮戎では一般公募で選ばれた福娘さんたちですが(かなりの競争率)、みなさん金色の烏帽子をかぶっています。揺れる金色の烏帽子が境内をいちだんと華やかな雰囲気にしてくれます。

今宮戎神社十日戎の3日間見出し

9日の宵戎の日程のメインイベントは「献鯛神事」。大漁を祈願し鯛を奉納する行事です。江戸時代大阪の魚市場は雑喉場と言い、毎年この鯛の奉納神事を行ってきました。雑喉場はもうありませんが、現在は木津市場が後を引き継ぎこの神事を行っています。海のまじかだった今宮戎ならではの神事です。

10日の本戎の日程は、鯛の朝一から始まります。朝7時から鯛の初売り開始。そして、もう一つのイベント「宝恵籠」という籠行列。元禄時代に紅白に飾った籠に芸者衆が乗り込み、にぎやかに練り歩いたことから始まった行事です。現代も難波から今宮戎神社まで籠行列で向かう活気に満ちた神事です。

11日の残り戎の日程は、特にないようです。人によっては昔から必ず残り福をもらいに行くとこだわりを持っている人も多いようで、そんな話をよく聞きます。昔の話でしょうが、最後の日ということで縁起物を値切れたのだとか。嘘か真かは定かではありませんが。

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なんばシティも十日戎バージョン見出し

なんばシティは、大阪の繁華街難波のショッピングモールですが、十日戎の期間中は飾り付けや献灯が特別に施されます。便乗しているように見えますが、決してそうではなく、現在のなんばシティの場所は三百年以上前から今宮神社へ向かう主要な道筋であったのです。当時からのにぎわいをずっと受け継いでいるということなのです。

京都の十日戎は「京都戎神社」見出し

京都戎神社は京都市東山区にあります。起源はかなり古く、800年前この地に建仁寺を建立する際、鎮守の神として祀られたのが始まりであるそうです。京都のえべっさんも祇園四条という京都の繁華街という場所がらでしょうか。商売繁盛にぴったりの場所に祀られているというこになります。「笹もってこい」の掛け声は流れていません。

十日戎といえば笹ですが、京都戎神社によると元々は、京都戎神社独自のお札の形態が始まりであったそうです。昔「酒」のことを「ささ」と言いました。その意味も含まれているとか。酒と神様は縁深いですから。また、残り福もこちらの神社が始まりで、お年寄りや子供が混雑する日を避けてお参りできるようにとの配慮だったそうです。

京都戎神社十日戎の3日間見出し

京都戎神社の十日戎の日程は、3日間とプラス前後の8日と12日にも行事があり、合わせて五日間の日程になります。8日は「招福祭」といって湯たて神楽神事(沸き立たせた湯を使って行う清めの神事)や餅つき神事が行われます。9日の宵戎は、こちら今宮戎と違って、鯛ではなくマグロの奉納というのも特色です。

十日戎の日程の間、宝恵籠は何回か行われるようですが、さすが京都だけあって籠に乗るのは芸者姿をした東映の女優さんだそうです。この時は「商売繁盛で笹もってこい」の掛け声とともに威勢よく、太秦映画村から参拝にやってくるのだとか。福笹を手渡してくれるのも女優さんだとか。活気と雅が合体した京都らしさのお祭りです。

11日の残り福で笹やお餅(8日の餅つき神事でつかれたお餅)を授与してくれるのですが、手渡してくれるのは、なんと舞子さん。祇園という花街の場所がらならではの戎神社での行事です。12日は「撤福祭」としての最終日。神事の後、夜10時の閉門で五日間の十日戎の日程は終了します。

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兵庫県の十日戎は「西宮戎神社」見出し

兵庫県西宮市といってもピンとこない人も多いと思いますが、大阪と神戸のちょうど中間の場所。甲子園球場がある市といえばわかりやすいと思います。場所も甲子園から三つ先の駅。乗用車やトラックが行き交う大きな道路沿いに、緑豊かで静かな空間が姿を現わします。「三連春日造」と言われるめずらしい構造の本殿です。

西国街道として活気に溢れた場所であり、近くには灘五郷の酒どころもある西宮神社はやはり商売繁盛で盛り上がるのにふさわしい場所。戎神社の総本社として、十日戎にはたくさんの人でにぎわいます。当然のことながらすごい混雑ぶり。最近では、福男選びなどで知名度も上がり、阪神間最大の祭りと言われています。

すっかり名物十日戎「福男選び」見出し

10日午前6時、表大門が開かれると待機していた男たちがいっせいに境内になだれ込んでいきます。本殿までの230mの距離を全力疾走で突っ走る、すっかり全国的にも有名になった「福男」選びです。3位までにたどりついた人がその年の「福男」の名誉を授けられます。今や足に自慢の男性たちの挑戦心をくすぐるイベントになっています。

関西ではおなじみの西宮戎神社十日戎の名物行事でしたが、今やすっかり有名になりました。しかしこの行事、けして新しく作られた最近の行事ではないのです。起源は江戸時代にさかのぼります。西宮戎神社では十日戎の早朝、一刻も早くお参りし一番福にあやかりたいと開門を待っていた人たちが、先を争って走り参りをしたそうです。

それが次第に名物行事化し、西宮戎神社特有の「開門神事」となって今に至ったのです。自然に発生していったというのが面白いです。福男になるには足が速いだけではダメです。スタンバイする場所も大事で抽選で決まります。全力疾走するには230mの参道は案外短いので、急カーブを曲がるテクニックなど、けっこう難しいようです。

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西宮戎神社十日戎の3日間見出し

西宮戎神社の十日戎の日程は、8日ににマグロの奉納などがありますが、十日戎は9、10、11日の3日間です。西宮戎ならではのめずらしいものとして、奉納したマグロに参拝者が小銭を張り付けるという行事があります。まるで鱗のような小銭だらけのマグロの姿はちょっと驚きだと思います。

10日午前0時、西宮戎神社の全ての神門を閉ざし外界との接触を断つ「忌籠り」を行います。その後4時から十日戎大祭の神事を執り行い、そして6時開門され福男を迎え入れるという段取りになっています。福男が飛び込んでくるところだけがクローズアップされがちですが、その前に厳粛な神事が執り行われているのです。

十日戎の笹以外の縁起物見出し

十日戎には笹以外の縁起物として、熊手や福箕もあります。福箕はざるのようなもの。熊手は福をかき集め、ざるは福を救い上げるという意味は誰もが知るところです。熊手や福箕にも小宝がいろいろついていて、きらびやかでにぎやかです。縁起物は大きさも種類もいろいろ。

縁起物を買ったものの、どうして飾ったらいいのかわからないということもよく聞きますが、笹であればだいたい南か東向きという話が多いです。しかしさほど神経質にならなくても、明るくて清潔な場所であればそれほど気にすることはないように思います。常に目につく場所で、自分たちより高い位置であればいいのです。

十日戎は交通規制に注意見出し

どちらの戎神社も、十日戎の日程行事が執り行われる間はまわりの道路に交通規制がかかります。かなりの人出になるので、交通機関や道路状況絵、駐車場利用の場合の情報を細かく調べてから出かけましょう。帰りは笹持参の人になるので、その辺も考慮にいれて回りの迷惑にならないよう気を付けるようにしましょう。

京都、大阪、西宮の3つの神社はどこもとてもアクセス便利な場所にあります。ですからできるだけ車を使わず、電車で出かけることをおすすめします。神社近辺にある地元のお店をのぞきながら向う参拝も楽しいものです。独特の雰囲気に満たされる十日戎の町を、せっかくだから味わいましょう。

十日戎の屋台グルメ見出し

十日戎には屋台がたくさん出ます。そこでいろいろ食べたり買ったりするのもお祭りの楽しみの一つ。実にいろいろな屋台グルメがあります。人気のものは全国的に同じで、お好み焼き、たこ焼きを含め、特に関西ならではというものはないような気がしますが、いくつか取り上げてみたいと思います。

大阪の屋台名物は「イカ焼き」

一般的にイカ焼きというと、たれにつけたイカそのものを焼く形状を思い浮かべますが、大阪のイカ焼きは“粉もん”の一種です。薄いお好み焼きのような生地に卵とイカの切り身を入れて、鉄板に挟んで焼くというもの。上からかけるのはもちろん甘辛いソース。ビールに合います。

中華焼き餅「シャーピン」

餃子よりも厚めの皮はもちっとした食感で、その中にひき肉と野菜の餡を包んで焼くシャーピン。見た目は丸くてお餅のようなもので、手を汚さず豚まん感覚で手軽に食べられるのが人気です。中華風のお焼みたいな感じです。餃子好きの人なら大人でも子供でも絶対気に入る味です。

巻き巻きお好み「はしまき」

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明るく楽しく十日戎見出し

満面の笑みをたたえているえべっさんの顔が、境内中に溢れている十日戎。口上がとびかい、あちこちにピカピカの縁起物の数々。とにかく十日戎は明るい!にぎやか!「今年もどうか頼んまっせ!」と気さくに拝める神さまに、お賽銭も奮発。大金が投じられるのが有名なのも十日戎の特徴。雰囲気を味わうだけでも楽しいお祭りです。

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投稿日: 2017年12月22日最終更新日: 2020年10月8日

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