イトヨリダイの釣り方や美味しい食べ方を知ろう!
イトヨリダイという魚をご存知ですか?イトヨリダイは高級魚としても知られるとても美味しい魚です。身を一口、口の中にいれれば、ほろほろと崩れるほどの柔らかさ。イトヨリダイが生息している地域や、釣れる場所、旬の時期から、イトヨリダイの味わい方まで、まとめてご紹介します。きっとイトヨリダイが食べたくなるはずです。
イトヨリダイってどんな魚?
普段のスーパーではなかなか見かけない高級魚であるイトヨリダイ。イトヨリダイがどんな魚かについてご紹介します。今まで身近に感じられなかったイトヨリダイについて詳しく知っていくうちに、記事を読み終わる頃にはイトヨリダイを食べてみたくなっているはず。まずはイトヨリダイの見た目や味の特徴、値段といった基本的なことから触れていきます。
見た目の特徴
イトヨリダイがどんな見た目をした魚なのかから触れていきましょう。イトヨリダイは、スズキ目イトヨリダイ科の魚で、一番大きくなる成魚で体長が40cm~50cmほどの大きさをしています。体にあまり厚みはなく、全体的に細長い形をしているのが特徴です。色は真鯛よりも薄いピンク色をしていて、縦に6本の黄色い縞模様がついています。
イトヨリダイの尾びれは、2つに分かれる形をしていて、尾びれの上部分が後ろへ行くにしたがって糸状になっているのが特徴で、その体の特徴から釣り上げた時に、すぐにイトヨリダイとわかる魚です。
味の特徴
イトヨリダイを実際に食べるとどんな味がするか、味の特徴についても触れていきましょう。イトヨリダイの身はとても柔らかいのが特徴ですが、味は白身の魚らしくたんぱくで、とても食べやすい味をしています。身が柔らかいこともあり、病院食でもよく使われていますが、骨はとても固いので、食べるときは注意が必要です。
イトヨリダイはうまみが強い魚としても有名で、鮮度の高い新鮮なものについてはお刺身などで食べるととても美味しいと言われています。栄養価もばっちりで、ビタミンやカルシウム、カリウムといった栄養素をたっぷり摂取することができます。
イトヨリダイの値段
イトヨリダイを実際に購入するとなるとどれくらいの値段がするのかということについても触れておきます。イトヨリダイは、別名「祝い魚」と呼ばれる名前がつくほどの高級魚です。見た目がとてもきれいで華やかである上に、味もうまみが強く絶品、身も柔らかいとあって、結婚式やお祝いの席などでイトヨリダイを使うことが多いと言われています。
イトヨリダイの中でもよくあるサイズのものは1匹1,000円前後のお値段で取引されています。さらに体の大きなイトヨリダイになると、値段は跳ね上がり、4,000~5,000円前後のお値段で売買されるようになります。
普段日常的に食べている魚の値段が数百円程度であることから考えると、イトヨリダイの値段はなかなか高い部類であるということが想像できます。
イトヨリダイは鯛じゃない!
イトヨリダイは味も美味しく高級魚として扱われることも多く、その名前にもタイの名が入っていることから、鯛と同じ種類の魚かと勘違いされることが多いですが、イトヨリダイは鯛ではありません。実際には鯛の中でない魚であっても、鯛のようにうまみが強く美味しいものだったり、見た目が似ているものを「あやかり鯛」といい、イトヨリダイもその1種。
実際にはイトヨリダイは鯛ではなく、スズキ科の魚の仲間です。見た目も鯛に似ていますし、味もうまみが強く値段も高い高級魚として、お祝いの席でみかけることも多いことから、イトヨリダイを鯛と思う人もたくさんいます。
イトヨリダイの名前の由来
イトヨリダイはなぜこのような鯛に似た名前がついているのでしょうか。その名前の由来についても触れてみましょう。イトヨリダイの名前はその見た目の特徴に由来します。2つに分かれた尾びれのうち、上部の尾びれが糸状になっており、泳ぐとまるで糸をよったようにゆらゆらと揺らぎます。その姿が特徴的であることからついた名前とも言われています。
また、イトヨリダイの体にある6本の黄色い縞模様が、イトヨリダイが泳ぐときにキラキラと光り、まるで金の糸をよるようだと言われていたため、イトヨリダイという名前がついたという説もあります。
イトヨリダイの地方名
イトヨリダイは主に西日本を中心に生息する魚ですが、地方によっては同じ魚でも呼び名が違うこともあります。イトヨリダイの代表的な地方名をいくつか紹介してみますと、山陰地方では「コビリ(糸引)」、富山県では「ヒナイオ」、土佐では「ヤマメ(糸魚)」、また和歌山県では「テレンコ」もしくは「アバ糸引」などと呼ばれています。
各地方によって独特な呼ばれ方をしているイトヨリダイですが、共通していえるのは、イトヨリダイの体の大きな特徴とも言える、糸のような尾びれのことを名前に含めている場合が多いのが特徴です。
イトヨリダイの生態
鯛のような華やかな外見と、淡白でうまみの強い身が美味しいと人気の高級魚、イトヨリダイ。イトヨリダイの見た目や味の特徴などについては上記でまとめましたが、さらに詳しく知るために、イトヨリダイの生態や旬の時期についてもご紹介したいと思います。イトヨリダイがどこに生息し、どんな生態で生きているのか知れば知るほど興味が湧いてくるはず。
イトヨリダイの生息地
イトヨリダイは主に日本の西部を中心に生息しています。中国地方や四国地方、九州地方のスーパーなどではよく見かけることもあるでしょう。東日本や北日本でイトヨリダイイトヨリダイを入手しようとするときは、スーパーで見かけることが少ないので、市場などに出向かなければなりません。
またイトヨリダイは、日本のみならず近隣の海外の海にも生息しています。代表的なところでは、アジアやオーストラリアの海域に分布していて、主に水深40m~200mほどの泥底を好んで生息しています。
イトヨリダイの食性
イトヨリダイがどんな食性を持った魚なのかについても触れておきます。イトヨリダイは肉食性の魚で、自分より体の小さな小魚や、甲殻類、底生動物などを好んで食べています。特に大好物なのは、エビやカニといった甲殻類で、意外にもグルメな魚なのがわかります。また中には、小さなプランクトンを好んで食べるイトヨリダイもいるそう。
イトヨリダイの産卵期
イトヨリダイの産卵期については以下の通り知られています。イトヨリダイの産卵期は春から夏にかけての大体、4月~8月頃となっていて、直径0.6mm~0.7mmほどの卵を産みます。生まれた卵は40時間で2~3mmの大きさに成長し、1年たつころには頭から尾びれまでの長さで約12cmほどの大きさに成長します。
その後、年数を重ねるたびに成長を続け、2年経つころには22cm程度の大きさになり、産卵も始まるようになります。3年目のイトヨリダイは約30cm、5年目では40cmくらいの希少なイトヨリダイへと成長していきます。
イトヨリダイの旬の時期
うまみが強く結婚式などのお祝いの席でも使われることの多いイトヨリダイ。そんなイトヨリダイが一番うまみが増す旬の時期がいつ頃なのかについてもご紹介致します。イトヨリダイが一番美味しいと言われている旬の時期は、晩秋から冬にかけて。ちょうど紅葉が見ごろを迎え、コート類も必要になってくる寒い季節に旬を迎えます。
ちなみに、イトヨリダイの釣りの旬の時期は、味わうための旬の時期とはまた違う、真逆の時期にあたります。イトヨリダイを釣って楽しむのに最適な釣りの旬は、春から夏にかけての4月~6月頃。気候もいいので、ちょうど釣りにもでかけやすい時期です。
イトヨリダイの釣り情報
高級魚と言われているイトヨリダイ。スーパーや市場でとれたものを購入して味わうのもいいですが、釣りができるなら、ぜひ自分の手で釣った新鮮なイトヨリダイを味わいたいもの。以下ではイトヨリダイの釣り方や、イトヨリダイの釣り方に付随するおすすめの仕掛けなどについてご紹介しています。
イトヨリダイの釣り場
イトヨリダイを釣りに行きたいと思ったら、近くの海にいけばどこでも釣れるわけではありません。イトヨリダイが生息しているのは、主に日本の西部、九州地方や四国地方、そして中部地方といったエリアの近海の海に生息しています。関西から東側に住んでいる方は、やや遠方になりますが西日本まで出向き、沖釣りの船に乗るなどをして釣ることになります。
イトヨリダイを釣る方の情報によると、関西より以西のエリアの中でも、一番堅調に連れているのは鹿児島県にある鹿児島本港だそうで、場所によっては沖釣りなどの釣り船に乗る釣り方以外にも、堤坊からの投げ釣りといった釣り方でもとれることがあるそうです。
イトヨリダイの釣り方
イトヨリダイの一般的な釣り方は、沖釣りといった方法や、船釣りといった方法が有名です。イトヨリダイの釣り方のイメージとしてよく言われているのは、イトヨリダイの中でもあるアマダイを狙った釣り方と同じで、海底まで仕掛けを落として、上下に餌を動かすなどしてイトヨリダイをおびき寄せる方法がおすすめとのこと。
ちなみに沖釣りとは、遊漁船と呼ばれている釣り専用の船に乗って釣りを楽しむ方法で、最近ではとても人気のある釣り方です。沖まで船に乗ってでるので、釣れる魚の種類も多く、釣り好きな人にはたまらない方法ともいえるでしょう。
イトヨリダイ釣りの仕掛け
イトヨリダイを釣るときにはいったいどんな仕掛けをしたらいいのか、はじめての人にはさっぱりわからないこともあります。イトヨリダイを釣るときは、専用の仕掛けなどを改めて購入する必要はなく、アマダイなどを釣るときに使う、ライトゲーム用の船釣り竿で充分だと言われています。
イトヨリダイ釣りのエサ
イトヨリダイを釣るときには、ぜひともよく釣れる餌を用意していきたいもの。イトヨリダイを釣るのにおすすめの餌といえば、オキアミ。イトヨリダイは、エビやカニなどの甲殻類を好むので、オキアミを使用するととてもよく釣れると言われています。ほかには、サミキやアマエビなどを餌にするのもおすすめと言われています。
イトヨリダイの下処理方法
淡白な味でうまみが強く、お祝いの席などでも使える高級魚のイトヨリダイ。釣り方もさほど難しくなく、釣り初心者でも気軽にチャレンジできるとあって、自分で釣ってきて自宅で味わうのもおすすめです。その際には、うろこをとったり、内臓をとったり、下処理がいろいろとありますので、さばき方、食べ方についてご紹介致します。
ウロコの取り方
高級魚でもあるイトヨリダイ。自分で釣って下処理をすれば市場で買ってくる値段よりもはるかに安く済ませられることも。さばき方には知識や慣れも必要ですが、何回かトライすれば慣れてしまう簡単なものです。まずイトヨリダイを釣ってきた時に、さばき方の中で一番はじめの作業になるのがウロコの取り方。
イトヨリダイは鯛と同じくらいにウロコ大きな魚です。ウロコをとる際は包丁を使って、尾から頭の方に向かってはがすように取っていきます。もし包丁でうまく取れない時には、ペットボトルのキャップを使う方法がおすすめです。
イトヨリダイのさばき方
ウロコとった後のイトヨリダイのさばき方についてもご紹介していきます。まずイトヨリダイの頭を切り落とし、次に内臓を取り除いていきます。イトヨリダイのお腹に包丁を入れ、頭から肛門あたりまで切れ目を入れると中から内臓が出てきますので、軽く手で取り除いていきます。その後しっかりと汚れを落とすために、流水でイトヨリダイの内部を洗います。
イトヨリダイのさばき方はとてもシンプルで、大まかにさばき方を説明すると上記の通りの手順を踏んだらすぐにでも料理に使っていくことができます。血合いの部分も取り除きたい場合には、スプーンなどを使うときれいに取り出すことが可能です。
内臓や血合いなどを下処理したら、あとはしっかりとキッチンペーパーなどで水分をふき取ります。普段から魚のさばき方に手慣れている人は、さばき方の手順を調べるまでもなくささっとこなしてしまうかもしれませんが、はじめての人にとっては、さばき方がなかなか頭に入らず、うまくできないこともあります。
イトヨリダイに限らず、魚のさばき方はみな共通するものがありますので、一度できてしまえば、次からはどんどん手馴れていくことができます。イトヨリダイをさばく前に、他の魚などを買ってきてさばき方の練習をしておくのもいいかもしれません。
イトヨリダイの美味しい食べ方
いろんな料理に使うことができ、身もとても柔らかいので、子供から高齢者の方まで老若男女人を選ばす、いろんな食べ方のできるイトヨリダイ。お刺身から塩焼きまで、和洋折衷様々な食べ方をすることが可能です。食事のシーンにあわせて、イトヨリダイの食べ方を変えて、皆でそのおいしさを堪能してみて下さい。
刺身
40cmクラスの大物になると、値段も跳ね上がり高級魚としての価値もグッと高まるイトヨリダイ。釣ったばかりのものや鮮度のいいものは、お刺身にした食べ方がおすすめ。イトヨリダイのたんぱくだけれど、うまみの強い白身のお刺身は、箸がとまらなくなるほどの絶品です。結婚式や家族のお祝いごとといったシーンでもイトヨリダイのお刺身はおすすめ。
新鮮なイトヨリダイが手に入りやすい西日本の地域ではお刺身にしたイトヨリダイをスーパーの鮮魚コーナーなどでも見かけることもできるかもしれません。イトヨリダイの生息していない東日本より北では、イトヨリダイのお刺身はとても希少なもの。
煮付け
お刺身の次に、イトヨリダイの食べ方としておすすめなのが、煮付け。甘辛いタレで煮込んだイトヨリダイは絶品。他の魚で作った煮付けよりもうまみややわらかさが抜群です。イトヨリダイは煮ると中から美味しい出汁が出てくると言われています。そのためイトヨリダイを煮付けにした食べ方をする時は、普段のタレよりやや薄めで作るのがおすすめです。
塩焼き
イトヨリダイの美味しい食べ方はまだまだあります。お刺身や煮付け以外にもぜひ味わってみて欲しい食べ方は、イトヨリダイの塩焼き。塩を振って焼いただけのシンプルな食べ方ですが、これがまた絶品と、人気のある食べ方でもあります。難しい知識やたくさんの調味料なども要らないので、新鮮なイトヨリダイが手に入ったらぜひトライしてみてください。
ソテー
イトヨリダイがたくさん手に入ったら、お刺身や煮付けにするのも美味しいですが、もう1つおすすめの食べ方がソテー。イトヨリダイはうまみの強い白身魚でもあるので、余計な味付けをしなくとも、シンプルにソテーにするだけで充分に美味しい魚なのです。イトヨリダイを自宅でソテーすれば、お値段もかからず、贅沢な一品を味わうことができます。
旬のイトヨリダイを釣って美味しい料理を楽しもう!
鯛と同じく、見た目も華やかでうまみの強い白身のお魚として、お祝いの席などでも見かけることが多いイトヨリダイ。鮮度のいい希少なイトヨリダイはお刺身にして味わうこともできます。市場で買うとそれなりのお値段がする高級魚でも、自分で釣ってくれば格安に贅沢な料理を味わうことが可能です。海釣りにいったらぜひチャレンジしてみて下さい。
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