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千と千尋の神隠しの世界観を満喫できる!長野渋温泉「金具屋」を徹底調査!

千と千尋の神隠しの世界観を満喫できる!長野渋温泉「金具屋」を徹底調査!
投稿日: 2017年5月4日最終更新日: 2021年9月18日

長野の志賀高原西麓にひろがる夜間瀬川支流沿いに、千と千尋の世界を彷彿させる温泉宿を有し、湯けむりが情緒たっぷりの渋温泉があります。今回は千と千尋の神隠しのような世界観を持つ渋温泉の魅力的な街並みと金具屋を詳しくご紹介します。

長野県・湯田中渋温泉郷の【渋温泉】見出し

Photo by PYONKO

長野電鉄の終着駅、湯田中駅前の湯田中温泉街を見ながら、夜間瀬川の支流となる横湯川沿いを進むと湯煙が町中に立ち上る渋温泉があります。1300年前に行基が開湯したと言われる草津街道の宿場町であり、明治から昭和初期にかけて増改築されたレトロな旅館群の街並みと細い路地が入り組む石畳の外湯めぐりが楽しめる温泉郷です。

【住所】長野県下高井郡山ノ内町平穏(渋温泉) 【電話】0269-33-2921(渋温泉旅館組合)

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長野の温泉街ランキングTOP11!散策や食べ歩き・射的などで楽しもう | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
長野には221もの温泉街があります。これは全国でも第2位の多さなのです。長野は温泉大国と言ってもいいのではないでしょうか。自然豊かな長野には新緑や紅葉を眺められる贅沢な温泉街があります。冬の雪景色の中で入る露天風呂も長野ならではの醍醐味です。

長野県渋温泉の歴史見出し

草津街道の宿場町

行基が発見した奈良時代を起源とする渋温泉は、草津へ通じる峠の宿場町として発展してきました。江戸時代には信州松代藩主の真田家がつばたや旅館を本陣にするなど渋温泉の形成に関わっています。明治以降はすべての宿と外湯が源泉掛け流しの豊富な湯量で知られる温泉地として、夏目漱石などの文豪にも愛された温泉郷として知られます。

武田信玄寄進の【横湯山温泉寺】

渋温泉街のはずれにある温泉寺は五山文学の学僧、虎関師錬禅師がこの地に草庵を建てたことから始まり、武田信玄の手厚い寄進を受け、渋温泉は合戦で傷ついた兵士が訪れる療養所の役割も担いました。境内には一般利用できる番外湯の和式サウナ「薬湯信玄かま風呂」があり、信玄の書状も残る興味深い歴史を残しています。

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渋温泉を日帰りで楽しむ!貸切可能や人気のおすすめ温泉11選を紹介 | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
長野県・渋温泉は、古くからある温泉街です。昔からの風情が感じられ、雰囲気にとても魅力があります。湯量は豊富で、温泉から眺める景色もとても素敵なのです。そこで、渋温泉で人気のある日帰り温泉をご紹介します。泊まることができなくても、日帰り温泉でリフレッシュ!

長野県渋温泉の魅力1【外湯】見出し

九カ所の共同浴場【九湯めぐり】

地元では渋の湯と言われ利用されてきた共同浴場を宿泊客にも開放した九湯めぐりは、九番の「大湯」のみ日帰り客にも開放されています。35軒ほどの旅館が並ぶ渋温泉ですが、その数を超える源泉をもつと言われる泉質は、大別して単純泉と塩化物泉です。旅館と外湯ともにすべてが源泉掛け流しの湯量を誇る高温泉です。

祈願てぬぐいで【厄除巡浴外湯めぐり】

渋温泉の豊富な源泉は、それぞれ微妙に異なる泉質をもち、祈願てぬぐいにスタンプを押しながら湯巡りをします。すべてを巡り終わったら渋高薬師へ参拝して満願成就となります。かつて地元民の情報交換の場であり、旅人同士が交流できる、優れたコミュニティの姿が今も残ります。

長野県渋温泉の魅力2【温泉街】見出し

レトロな温泉街の【街歩き】

1000年以上の歴史が宿る街並みは、宿場町として発展しながらも、土砂崩れなどの自然災害や時代の変遷の中で形を変え、大正から昭和の初めに増改築を繰り返したレトロな街並みが残されています。それは都市計画とは無縁のスマートなものではありませんが、千と千尋が迷いこんだジブリの世界を彷彿させます。

入り組んだ細い路地と階段

細い石畳の路地と階段、格子窓や欄干をもつ渡り廊下など、夕暮れから見せる渋温泉の街並みは、宿泊でしか味わえない街歩きの楽しさを教えてくれます。湯巡りはともかく、おこもり旅の好きな方にも、数少ない温泉街の原型とも言える街歩きはおすすめです。ぜひ浴衣でジブリ作品のような世界を歩いてみましょう!

長野県渋温泉の魅力3【お土産選び】見出し

温泉街九糖めぐり【いとをかし箱】

Photo by gunmernohito

旅の楽しみの一つがお土産選びですが、渋温泉名物の温泉まんじゅうのほか、あれこれ迷う人のために「いとをかし箱」が用意されています。バラ売りのお菓子が9個選べる優れもので、いろんなお店を回り気に入ったモノを入れることができます。渋温泉は街歩きの町なので、お土産屋も遅くまで営業しています。

温泉街の【手作りギャラリー】

かつてはどこの温泉街にも見られた夜の風景ですが、今ではイベントやテーマパークのアミューズメントでしか見られない懐かしさが変わらず残っています。渋温泉の住民による手作りのギャラリーが存在し、大手資本や行政に頼らない源泉と街並みを守り続ける人々の思いが伝わる街並みが渋温泉の魅力です。

長野県渋温泉と千と千尋見出し

ジブリの世界【千と千尋の神隠し】

言わずと知れたスタジオジブリの大ヒット長編アニメーションですが、主人公の千尋が迷い込んだ世界で働く銭湯の「油屋」の世界観が、国内外の施設に重ねて評判になる現象を巻き起こしました。渋温泉にも話題になる「金具屋」が存在し、今だ根強い人気を誇る千と千尋のジブリの世界を求めて渋温泉を訪ねる人が絶えません。

千と千尋の世界が人気!【金具屋】

渋温泉を検索するともっとも多い画像がこの金具屋斉月楼のフレームです。木造四階建ての宮大工の技が光る独特の景観は、夜のライトアップで桃源郷のような、まさに千と千尋の湯屋をイメージする景観です。提灯をたくさんぶら下げればジブリの世界そのものですね。ただ加熱するモデル論争とは別に見どころの多い建築物です。

千と千尋の世界【コスプレ在廊モデル】見出し

金具屋斉月楼に千と千尋を再現!

12月の恒例イベントとなる冬フェスの「音泉温楽渋」は金具屋を舞台にした注目イベント。大広間「飛天の間」をメインステージにした音楽ライブとフードコートが一体となった楽しいお祭りです。特別企画の「らるは」さん率いるコスプレチームが、館内を動き回る姿はまさに千と千尋の世界として話題になりました。

千と千尋コスプレとのコラボ

関西圏を中心にコスプレチームを率いる「らるは」さんは、デザイナー・カメラマンとしても異彩を放つマルチアーティスト。有形文化財でもある金具屋を提供した度量の広さと、期待をはるかに上回るジブリの世界、千と千尋の世界を見事に再現したコスプレチームのベストマッチングは、今後も楽しみです。

世界が注目!【千と千尋の世界観】見出し

金具屋・踊り場の【意匠と配色】

ジブリの宮崎駿監督が語る千と千尋の制作に関して、幼少期に目にした赤線地帯、いわゆる色街のイメージを基本にしたと語っています。それは妖艶な赤を基調にした、まさに昭和のノスタルジックな色彩にあふれた世界でした。この時代の建築様式や色彩が千と千尋の舞台背景にあるようです。

金具屋【浪漫風呂の扉】

ステンドグラスの扉は近年、改修されたものですが、絵柄の色彩には、金具屋の歴史を刻むレトロな雰囲気を色濃く残しています。全国各地に残る千と千尋のモデルと言われる建築や内装には共通して、昭和初期の建築様式と当時としては最新の調度や色彩が使われ、現在我々が目にするとノスタルジックな哀愁を呼ぶのではないでしょうか。

千と千尋の作品モデルは?見出し

百段階段の【目黒雅叙園】

現在のホテル雅叙園東京に残る昭和10年に作られた木造建築です。十畝の間から頂上の間にいたる七部屋を99段の階段で結んだ天井や欄間には贅を尽くした装飾が施され、昭和の竜宮城と言われた面影を今に残します。花鳥画や金箔を施した装飾に北山杉の床柱など、夜灯に浮かび上がる千と千尋の世界に通じる佇まいです。

【住所】東京都目黒区下目黒1-8-1 【電話】03-3491-4111

千と千尋の物語が蘇る【積善館】

群馬県にある四万温泉の積善館です。現存する木造湯宿建築では最古のものとして知られます。千尋が現世から八百万の神々が湯浴みする油屋に足を踏み入れるシーンに出てくる赤い橋を彷彿とさせます。現世との境界を渡る時は息をとめて渡らなければならなかったとか。試してみた千と千尋ファンも多いのでは?

積善館(佳松亭積善・積善館山荘)

住所:
群馬県吾妻郡中之条町大字四万甲4236
アクセス:
車/関越自動車道~渋川伊香保IC~国道353号線、中之条経由で約60分 車以外/新特急草津号で中之条駅乗換、四万温泉行バス終点
料金の目安:
サイトでご確認ください
宿泊時間:
宿泊時間: 14:00 (IN) 〜 11:00 (OUT)
提供:

千と千尋で日本人が殺到!【阿妹茶楼】

台湾の北部の港町の九份老街の人気レストランです。赤い提灯がいっぱい並ぶ景観は、千と千尋の湯屋に神々が集まる少し雑多な雰囲気が人気となり、台北市内から日本人観光客がたくさん訪れています。店には「神隠少女・湯婆婆的湯屋」と書かれ、千と千尋の世界と観光を楽しむ若者であふれています。

【住所】台湾新北市瑞芳区崇文里市下巷20号 【電話】(+886)2ー2496ー0833

長野県渋温泉【金具屋】見出し

渋温泉のフラッグシップ【金具屋】

長野県渋温泉の細い街道沿いにある金具屋は、国の有形文化財の四階建て数寄屋造りの斉月楼と大広間を持つ、創業260年の渋温泉を代表する老舗温泉旅館です。松代藩の鍛冶屋を前身に、神明山の崩壊による復興時に敷地内から温泉が湧き出たことから温泉宿に転身し、松代藩主から「金具屋」の屋号を拝命し九代目当主の現在にいたります。

金具屋のシンボル【斉月楼】

長期の湯治客の宿として始まった金具屋は、昭和の時代を迎え、6代目西山平史郎が全国の建築物を見聞して、昭和11年に完成させたのが、斉月楼と大広間です。湯量豊富な渋温泉の源泉を背景に贅を尽くした鎌倉風呂などを配置し、戦時中の時代の波を乗り越え、渋温泉の名を知らしめる人気旅館となりました。

長野県が誇る国の有形文化財【斉月楼】見出し

宮大工の技!【伝統軸組構造】

全国を宮大工と見て回った6代目当主と棟梁の三田清助は、約15メートルの通し柱13本を立て、釘や金具を使わない伝統軸組構造で昭和11年に斉月楼を完成させました。当時の宮大工の技が結集した四階建ての日本建築は、80年の歳月を超えて変わらず渋温泉の人気旅館として注目を浴びる存在です。

斉月楼と居人荘をつなぐ通路

鍛冶屋として残された歯車や金具が廊下に埋め込まれています。昭和10年当時とは思えない斬新な考え方が金具屋の内装や調度には活かされています。客室を一つの家屋に見立て、通路は外の路地のように配置したそれぞれの客室は独立した家のように、おなじものが二つとないこだわりがあります。

長野県渋温泉1【金具屋の見どころ】見出し

もう一つの有形文化財【大広間】

斉月楼と同時期に立てられた大広間も国登録有形文化財です。一見ただの大広間のように見えますが、柱のない130畳に折り上げ式格天井が見事です。昭和20年の積雪による屋根の崩壊から修復された時に、独特の二重格天井が誕生しました。あの千と千尋のコスプレも参加した冬フェスのメイン会場にもなります。

金具屋の顔【くぐり戸の玄関】

金具屋の顔ともいえる玄関にはくぐり戸があります。宿泊客の混み合う時間帯は自動ドアに切り替わりますが、時代劇ぐらいでしか見ることのない現代にあって、タイムスリップしたような気分になれる期待感高まる入り口です。木造建築にこだわった金具屋らしい重厚な造りで旅人を迎えます。

長野県渋温泉2【金具屋の遊び心】見出し

千と千尋モチーフの【花札パネル】

そもそも千と千尋を売りにしている旅館ではありませんが、斉月楼の独特の建築美や館内施設が、ジブリ作品に通じることから訪れる人も多く、花札には湯婆婆、ハクにカオナシなど千と千尋の神隠しに登場するキャラが埋め込まれています。若い九代目のちょっとしたサービスかもしれませんね。

ライブラリーには【千と千尋の絵本】

斉月楼の階段手前にあるラウンジにはライブラリーコーナーがあり、その中に「千と千尋の神隠し」の絵本が何冊か並べられています。宿泊した人が「どんな話だったか?」思い出せる場所としてジブリの本が並んでますが、千と千尋に関するものはこの程度です。むしろ金具屋で過ごす時間と空間が千と千尋の世界なのです。

長野県渋温泉3【金具屋の客室】見出し

斉月楼最上階の【長生閣】

金具屋の客室は斉月楼だけではありません。神明の館、斉月楼、居人荘、潜龍閣の四つの館に全29室の客室があり、それぞれ趣の異なる部屋を選べます。長生閣は斉月楼の貴賓室として折り上げ式格天井に柾目の床柱、ケヤキ張りの廊下から玄関の外には富士山と月見の窓枠がのぞめる粋な創りになっています。

潜龍閣の【黒書院】

こちらも貴賓棟として知られる潜龍閣の黒書院です。黒漆の襖や障子のほか格天井には菊の御紋が浮き上がる、独特の世界観は皇族にも利用された歴史を持ちます。客室の入り口はなまこ壁と重厚な門に錠前があり、蔵の入り口のような重厚な扉を開け閉めするのが楽しくなります。

長野県渋温泉4【金具屋の温泉】見出し

鉄分が多いにごり湯【浪漫風呂】

潜龍閣の1階にある浪漫風呂は、災害復興時に最初に発見された源泉として知られます。古代ローマ調の噴水をイメージした浴槽にステンドグラスを配した人気風呂です。浴槽の真下3メートルに鉄分の多い中性泉の源泉があり、淡黄色のにごり湯として知られます。館内には五つの源泉と八つの内湯があります。

白い湯花が沈殿する【鎌倉風呂】

斉月楼の1階にある鎌倉風呂は地獄谷の荒井河原源湯と温泉寺源湯の混合泉です。金具屋では唯一弱酸性の泉質は湯花が沈殿する特徴を持ちます。湯量豊富な渋温泉は地獄谷の源泉が温泉街の地下を通り、旅館や外湯、民家にいたるすべてに源泉掛け流しの贅沢な湯を運んできます。

長野県渋温泉5【金具屋のコンセプト】見出し

湯治宿の文化と建築を守る

口コミなどで一番勘違いの多いのが、機能性やアメニティなどに対する評価です。今では建築基準で建てることのできない木造四階建ての希少な文化財を守り継承するが故、段差や急な階段などを残し、鎌倉風呂にはシャワーヘッドが泉質のためにありません。現代では不便とさえ思える利便性に勝る湯宿の形が人気なのです。

館内文化財めぐりと源泉めぐり

昭和初期の姿を可能な限り残して現在にいたる金具屋は、斉月楼をはじめとする文化財めぐりを午後5時半ころから9代目当主が案内します。翌朝には希望があれば源泉めぐりもあります。昭和初期のレトロを演出した宿ではなく、千と千尋のジブリの世界が今も生き続ける現役の温泉旅館です。

長野県渋温泉6【金具屋の食事・料金】見出し

療養食の一面を持つ食事

療養食と言うと病院食のイメージになりますが、病気や怪我の治療に訪れた湯治客を迎えいれた歴史を踏襲しながら長野のそば粉や信州牛を使った健康増進を基本にするカラダに良いメニューが特徴です。安曇野のわさびや豊富な山菜類に地鶏など、温めの必要なもの以外は常温で提供するこだわりが感じとれます。

意外にリーズナブル!【金具屋の宿泊料金】

千と千尋の人気が金具屋をさらに有名にしたのは事実ですが、人気ジブリがヒットした遙か昔から金具屋は存在し、変わらぬスタンスで今日にいたります。人気の客室を選べるAプランの二名一室料金でも一人3万円以下です。宿全体が文化財と言っても不思議でない、貴重な体験が待っているおすすめ旅館です。

【住所】長野県下高井郡山ノ内町渋温泉(歴史の宿金具屋) 【電話】0269-33-3131

長野渋温泉へのアクセス見出し

電車はJR長野駅から長野電鉄の特急で約50分、湯田中駅から渋温泉までバスで10分です。この長野電鉄には、かつての小田急ロマンスカーの車両が使われています。乗用車では上信越自動車道の信州中野インターから志賀中野有料道路経由で佐野角間ランプを下車して約20分です。温泉街は道が狭いので安全運転を心がけましょう!

千と千尋の世界が存在する渋温泉へ!見出し

Photo by mizuo_fiat

長野県屈指の泉質と深い歴史に包まれた渋温泉には、千と千尋の世界に浸れる人気旅館の金具屋があり、昭和の始まりを体感できる希少な文化財があります。その街並みは懐かしい温泉旅情いっぱいの心癒やされる場所であり、豊かな泉質に恵まれた外湯めぐりが楽しめます。言葉に尽くせぬ魅力を秘めた渋温泉へお出かけください。

投稿日: 2017年5月4日最終更新日: 2021年9月18日

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